進撃の涙   作:神崎 吹雪

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「お前に、約束してほしいことがあるんだ。」

死した親友クラウスと、主人公のマティアスの、出会いから別れまでのストーリーです。

進撃の涙〜肉を求めて〜本編の番外編です。
良かったらそっちの小説から読んでいただければ嬉しい限りです。

[今回の登場キャラクター]

マティアス=ドレーアー

自作キャラクターの主人公。調査兵団に属する。
前期訓練兵次席の優秀な兵士。
金髪混じりの茶髪。
一生懸命になると周りが見えなくなる性格。


クラウス=バルト

マティアスの親友。
前期訓練兵首席の実力者。濃い金髪。
優しくて、でも厳しい面も持った完璧な人間だった。


ビョートル=ボーリンガー

マティアスと普段同じ班に属する仲間。金髪で目つきが悪い。背が高め。
常に最悪を想定して行動する癖がある。慎重なのが長所であり短所。


ラウラ=アーレンス

マティアスと普段同じ班に属する仲間。銀髪のセミロング。小柄。
心配性。喜怒哀楽が激しい。



ー2ー約束の糸

[誓いの刃(やいば)〜訓練兵時代〜]

 

 

 

「お前!!名前は何だ!!」

「ビョートル=ボーリンガーです!!」

「何のためにここに来た!!」

「夢を叶えるためです!!」

「ここはお前の夢を叶えるような場所ではない!!帰れ!!次!」

 

「ラウラ=アーレンスです!!」

 

…嫌だ。

 

俺は次の次だ。

俺はなんて言われるのだろう。

思わず鳥肌が立った。

 

握り締めた拳が少々震えた。

すると、俺の横で立っていたクラウスが、

「皆だってズタズタ言われてるんだから、安心して。」

周りに聞こえないように呟く。

「おう。」

俺は横目でクラウスを見ながら言った。

 

しかし、

 

「お前らあああ!!何を話している!!!」

 

しまった☆

 

 

❇︎

 

 

俺達は散々怒鳴られた末、解放された。

今は皆自分の兵舎に向かっていた。

 

「やっちまったな。」

俺がそう言うと、二人で爆笑した。

一体何をやっているんだ、俺達は。

 

そう考えていると、不意に後ろから声が聞こえた。

 

「マティアス!」

名前を呼ばれて後ろを振り返る。

すると、さっき居た訓練兵の仲間がやって来た。

「…あ、やっぱりここに来たんだ!久し振り!背すごい伸びたねー。」

 

見知らぬ女性が俺に飛びつくような形で話しかけてきた。

 

「ちょっと邪魔かな?離れてるね。」

クラウスはそう言って、俺達の傍から離れた。

 

「え?誰…すか?」

 

俺がそう言うと、女性は絶句したように俺の顔を覗き込む。

「え?ラウラ、ラウラ=アーレンス…忘れたの…?」

俺は記憶を掻き毟る。出てくるはずのない顔を考え続けた。

 

すると、彼女は何かを察したように…、

「あ、もしかして…あ、うん。ショックな事が…?あ、ううん、こっちの話!ごめん、人違いかもしれないから気にしないで!」

 

彼女はそう言い残して俺から去って行った。

 

俺が呆然と彼女の後ろ姿を見つめていると、後ろからクラウスが背中を押した。

 

「彼女?」

「いや…俺、人違いだったみたい。」

俺は笑おうと思ったが何故か頬が上がらなかった。

数々の疑問が脳裏を駆け巡る。

だが、答えに辿り着くことは無かった。

 

「そっか?」

クラウスはニヤニヤしながら俺を見た。

 

うーん。知らないものは知らないから仕方がない。

 

「おう…行こうぜ!」

俺はそう言ってクラウスの手を引いた。

 

これから始まる訓練兵の生活…。

 

巨人を、俺が、この手で!

 

 

❇︎

 

 

そして二年間の月日を訓練に費やし、数々の仲間と別れ、俺達は訓練兵を無事卒業した。

 

クラウスは主席で卒業。

 

俺は次席。

 

毎日必死で訓練に努めた俺とクラウスは、優秀な実力を身につけた。

 

しかし、数々の困難も越えた。

 

俺は訓練兵のミッションの最中に祖父母を失った。

 

そしてクラウスは両親が離婚。

クラウス=アドルフからクラウス=バルトに変わった。

 

でも、どんな困難も越えたんだ。

 

だから今……

 

 

 

 

「ここにいるんだよな!クラウス!」

兵舎に俺の声が響いた。

 

 

ー2ENDー




読んでいただきありがとうございます。

番外編、彼と交わした約束はもう少し続きます。本編も続いているので、見ていただければ嬉しい限りです!

ありがとうございました!
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