進撃の涙   作:神崎 吹雪

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あらすじー

主人公、マティアスと本作のメインメンバーの一部で、ハンジさんの買ってきた謎の美味な巨人の肉…、それを調査するべく壁外へ行くが早速現れた巨人に苦戦し、マティアスが怪我を負ってしまう。それでもなんとかウォールローゼ内に帰って来たが、なんと来週予定されてた壁外調査が明日に変更になっていた…。



キャラのイメージを壊したくない方はUターンお願いします。
キャラの性格が異なる可能性があるので、温かい目でお願いします。

今回の登場キャラクター…☆はオリジナル

☆マティアス=ドレーアー
自作キャラクターの主人公。調査兵団に属する。
前期訓練兵次席の優秀な兵士。
金髪混じりの茶髪。
一生懸命になると周りが見えなくなる性格。

エレン=イェーガー
本作の主人公。

ミカサ=アッカーマン

アルミン=アルレルト

リヴァイ

ハンジ=ゾエ

☆ビョートル=ボーリンガー
マティアスと普段同じ班に属する仲間。金髪で目つきが悪い。背が高め。
常に最悪を想定して行動する癖がある。慎重なのが長所であり短所。

☆ラウラ=アーレンス
マティアスと普段同じ班に属する仲間。銀髪のセミロング。小柄。
心配性。喜怒哀楽が激しい。

☆ルッツ
マティアスと普段同じ班に属する仲間。黒髪。
勇敢な戦士。

☆ビアンカ=コリント
マティアスと普段同じ班に属する仲間。焦げ茶色のロングヘアで、ポニーテール。
クールで美人。近寄り難い雰囲気を漂わせるが案外優しい一面を持つ。人気がある。

☆クラウス=バルト
仲間の為に心臓を捧げたマティアスの親友。
前期訓練兵首席の実力だった。


ー3ー記憶の羽

「まさか明日になるとはな。なあ、マティアス?」

「…おう。」

俺はビョートルの言うことが痛い程に理解出来る。まあ、本当に痛いんだが。

 

俺達は調査兵団の寮のような個室部屋で座って話をしていた。

ここは俺、ビョートル、ルッツ、そしていなくなったクラウスの四人部屋だった。

その為、今は三人しかいない。空いた俺の二段ベッドの下の段は寂しい程に綺麗に布団が整頓されていた。

 

俺は今日巨人に潰された腰を摩った。

 

ラウラの応急処置のおかげだろうか。さっきよりも随分と動かせるようになっていた。

 

「ラウラには感謝しないとな…。」

俺はぼーっとしながら呟いた。

「そういえば知ってる?マティアス。」

ルッツがニヤニヤしながら言ってきた。

「ラウラってばさ、マティアスの上半身脱がした所で…、『腹筋やばっ!』とか言ってたよ!」

 

「え?ラウラが?」

俺はケラケラと笑い出す二人を見つめた。

「良かったな!マティアス!」

ビョートルが腰の痛みも御構い無しで背中をバンバンと叩いてきた。

「って…痛っ…ん?良かったって何でだよ。」

 

腹筋を褒められたところでそんなに嬉しいものではないだろ。

 

「ああ?お前ラウラ好きなんじゃねえの?」

ビョートルは予期せぬ言葉を口にした。

「はあ?俺別にそういうの興味ねえよ。」

「じゃあ一緒にいるとドキドキするような人とかいない?」

ルッツまで興味津々に俺に問う。

 

ドキドキ?んなものじゃないが…

「別に無いけど…。」

「じゃあ…ラウラでも誰でもいいがちょっと違う感情も無いのか?」

俺はビョートルの顔を数秒見つめてから思い出す。

「ああ、そう言うんじゃないがラウラを見たりしてるとなんかモヤモヤするものはあるな。やっぱ仲間だし死んでほしくない…とかいう不安か…と考えてるけど。」

 

俺がそう言うと、ビョートルとルッツは顔を見合わせて深い溜息をついた。

そして呟く。

「「こいつ馬鹿だ」」

 

「ふざけんなよ!何いきなり人を馬鹿扱いしてるんだよ。」

するとビョートルが俺の肩に手を置く。

 

「その感情はな。いわゆる…こ」

「待てビョートル、面白いから黙ろう。」

「…それもそうだな。」

二人は謎な会話をすると、ツボったのか大爆笑し出した。

 

 

 

「じゃあ俺達は死に急ぎ馬鹿は放っておいて話すか!」

「よし。」

 

死に急ぎ馬鹿とはなんだ。

 

「やっぱさー、ラウラじゃなくてビアンカだろ!俺は訓練兵団の頃から狙ってたからな!」

ビョートルは胸を張った。

「あー、ビアンカねー、人気だよね…。かっこ良くてクールで…なのに優しくて。」

「わかってくれるか!?」

「俺はミカサ先輩がいいからなー。」

「ミカサはエレンといつも一緒じゃんか。それで良いのか?ルッツ!」

「残念、クリスタ先輩も可愛いと思ってる!」

「お前なー、先輩の何を見てんだっ!」

二人は爆笑するが、俺にはついていけなかった。

 

ふう、取り敢えず俺は腰を治して明日の壁外調査に万全の調子で挑みたかった。

でもそれは叶わない。だからなるべく治して動ける状態で巨人を殺しに掛かりたい。

 

「すまんな、マティアス。お前にビアンカの話をしても退屈だったか。」

ビョートルはニヤッと笑いながら俺に言った。

 

だからさっきから何なんだよ!

 

「そういえばお前さ、そのピンなんで付けてんの?」

ルッツは俺の前髪のピンを指差して言った。

 

しかし、それは俺も聞きたいことの一つでもあった。

 

 

 

 

「実は俺さーー

 

 

 

 

小さい頃の記憶がさっぱりなんだ。」

 

 

 

 

そう、俺は一度記憶喪失になった経験がある。

 

「それは初耳だったな…、詳しく教えてくれ…。」

ビョートルは先程と異なる真面目な表情を浮かべた。

 

詳しく…と言っても記憶喪失だから前のことは覚えてないけどな。

 

 

❇︎

 

 

10の誕生日は覚えてる。

 

9もあったはず。

 

いつだっただろうか定かではないが、俺が記憶を失った理由は超大型巨人のせいだと聞く。

 

ウォールマリアの扉が破壊された時だった…らしい。

 

俺が見つかったのは全壊した家の中。大きな岩が直撃。

中から即死した両親も見つかったらしい。

 

そしてその後は祖父母に引き取られた。

 

…この話は祖父母から聞いた話だ。

 

それから俺の興味を引いたのは、巨人と立ち向かう英雄、調査兵団。

 

一瞬で憧れた。

 

だから俺は今調査兵団に居る。

 

 

あと気掛かりなのがラウラ。

 

俺と訓練兵団に入団した当日のこと。

 

 

 

「…あ、やっぱりここに来たんだ!久し振り!背すごい伸びたねー。」

 

見知らぬ女性が俺に飛びつくような形で話しかけてきた。

「え?誰…すか?」

 

俺がそう言うと、女性は絶句したように俺の顔を覗き込む。

「え?ラウラ、ラウラ=アーレンス…忘れたの…?」

俺は記憶を掻き毟る。出てくるはずのない顔を考え続けた。

 

すると、彼女は何かを察したように…、

「あ、もしかして…あ、うん。ショックな事が…?あ、ううん、こっちの話!ごめん、人違いかもしれないから気にしないで!」

 

彼女はそう言い残して俺から去って行った。

 

でも俺は彼女のことを覚えていないし知らない。

 

本当に人違いだったのだろうか。

 

それとも俺の記憶の範疇外だったのだろうか。

 

忘れてしまったのだとしたら申し訳なかったが、彼女も人違いだと言っているし、気にすることもないだろう。

 

そして去年の訓練兵団で訓練中、祖父母も亡くなった。

 

 

❇︎

 

 

「ーって感じだな。あんまり大きなことも起きてないが…俺は10付近以降の記憶しかない。」

すると二人とも黙ってしまい、しんみりとした空気が場を漂う。

 

「…じゃあそのピンの記憶もないんだ?」

俺はルッツの質問に頷く。

「でもなんか大事なものな気がするからさ…両親の形見とかさ…。」

両親の面影が皆無な俺には必要ないかもしれないが。

 

「まあいい!今日は早く寝ようぜ。…マティアスの怪我も少しでも良くしておきたいからな。…なんで休むことも出来たのに壁外調査を引き受けたんだ?」

 

「クラウスの仇を撃ちたいんだ。少しでも多く、この手で。」

 

ますます空気が重くなる発言をしてしまったようだ。

「寝ようか。」

ビョートルの一言で、皆床に着いた。

 

俺は少し考え事をしてから眠った。

 

 

❇︎

 

 

翌朝、調査兵団はウォールローゼの前に集合した。

 

俺達の班には、リヴァイ兵長、エレン、ミカサ、アルミン、俺、ビョートル、ラウラ、ルッツ、ビアンカの姿がある。

「ハンジさんは?」

俺の質問に、リヴァイ兵長が答えた。

 

「何が調べ物があるそうで残った。」

 

「あー、俺も質問!なんで俺やルッツとか奇行種調査のグループのメンバーが中央班にいるんですか?」

ビョートルも疑問に思ったのか聞いた。

「ああ、ここの班の努めはエレンと怪我をしたマティアスの死守だからな。少しでも増やしておこうかと思った。…ところでマティアスは本当に行けるのか?」

 

「ああ、それが、俺も不思議なんすけどもう痛くないし動くんすよ。普通に。」

 

これは俺も驚いていた。

あまりの痛みに折れてるんじゃないかとも思ったくらいだ。吐血までしたくらいだ。

 

「まあいい。今は集中しろ。ほら、出発だ。」

リヴァイ兵長の言葉に全員が気を引き締めた。

 

「開門!!!」

 

 

ー3ENDー




読んでいただき、ありがとうございます!

見て下さるだけで本当に嬉しい限りです。

次回も是非読んでください。
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