心の闇を抱える姉は弟達に救われ、弟達のために強くなる。   作:水音ワールド

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お久しぶりです。


ユーナ、アラバスタへ

ユーナが革命軍に入って早5年が経つ。

そんなユーナが今か今かと楽しみ待っているのが、エースの記事だ。

兄弟で夢を語り合った時、エースは「名声を手に入れる!」と言っていたので、絶対に新聞に載るとユーナはふんでいる。

 

「ユーナ!お待ちかねの今日の新聞だぞ〜!」

 

そう言って新聞を持ってきた人物がいる。

ユーナは5年前、革命軍に入隊してとても驚いた。

自己紹介をしたその日にドラゴンに案内されたのがコアラというユーナと同じ元奴隷の少女の元だ。歳も近いし、お互い気があうだろうとのことだった。そして、その少女のいる子供達の訓練場に向かうと見覚えのあるシルエットを見た。青いどこか貴族を思わせる服に鉄パイプを振り回して戦う金髪の少年。そう、サボだ。サボが生きていたのだ。ユーナはその姿を見て泣き崩れてしまい、ドラゴンには驚かれたものだ。その後、事情を説明するとドラゴンは言いづらそうに言葉を濁しながらサボが記憶喪失だとユーナに伝えた。最初はそのことにただショックが大きくてどうサボと接していけばいいのかわからなかったが、死んだと思っていたサボが生きていたのだ。それだけでいい。それ以上を望んだらいけないと、「はじめまして」そう挨拶をした。なのでサボとユーナが兄弟だと知るのは今はドラゴンのみ、そのドラゴンも事情を説明する時に出したルフィの名前に父親だと言われてまたこれびっくり。不思議な縁だとユーナは思ったのだった。

そんなサボが持ってきた新聞を受け取り中を開くと、ユーナは目を輝かせ1枚の紙を見て嬉しそうにわらっている。

 

「きたきたきたー!エースがきた!みて!サボ!これ、私の兄弟なの!!かっこいいでしょ〜!」

 

そう言ってエースの手配書をサボに見せるユーナ。

初めて見るはしゃぎように驚きながらサボはその手配書を見る。

 

「へー。これがユーナの兄弟か。俺と同じくらいか??」

 

「正解!同い年だね!」

 

ユーナは心の中で(あなたも兄弟なんだけどね。)と思いながらサボの問いに答えると、手配書を大事そうに持って自分の部屋に戻った。そして壁に貼ると満足顔だ。

 

「さて、ルフィは3年後か〜。楽しみだな。」

 

ユーナはエースの手配書を触るとポツリと話しかけた。

 

「ねぇ、エース。サボは生きてたよ。私たちの兄弟はあいつらに殺されてなんかなかった。私たちのことは忘れちゃったけど、ちゃんと生きてる。」

 

いつのまにか出ていた涙をふき、頬を叩くとユーナは任務に出かけるために準備を始めた。

 

 

数ヶ月後、ユーナは休暇をもらいエースに会いに行った。エースは私が革命軍に入ったと聞いてとても驚いていたが、ユーナの過去を知っているためすぐ納得していた。途中ルフィの話やサボの話が出たが、ユーナはサボが生きているということ伝えようか迷ったが、やめた。このことはルフィと3人であったときに話したいと考えたからだ。だからそのことを伏せて近状報告をし、たくさん話した。

 

そしてあっという間に月日が経ち、3年。ルフィが出港する年になった。この3年でエースは白ひげ海賊団2番隊隊長にまで上り詰め、一気に有名になった。サボは次期総長と言われるほど強くなった。もちろんユーナも革命軍の中で上の方に入っている。だが、ルフィの活躍は想像以上で、エースもユーナも毎回驚かされる。アルビダがら始まりモーガン、バギー、クロ、クリーク、そしてアーロン。ルフィの首に懸賞金がついた時はエースとユーナは揃って仲間に自慢し、その仲間たちにブラコン認定されたのは、言うまでもない。

そんなある日ユーナはルフィとエース2人がアラバスタに向かっているという情報を入手した。アラバスタには王下七武海の1人クロコダイルは革命軍内で調査対象に含まれている…ユーナはアラバスタに行くためその任務に立候補した。

 

 

「ここがアラバスタ。ふ〜…暑いな。」

 

ユーナはついて早々、気温の高さに驚いた。

そして、流石にきついと感じたユーナはボソッと呟き能力を使う。

 

「熱の拒絶“ヒート“」

 

これによりユーナは熱気を感じなくなり、気分も良くなったので早速任務に取り掛かりつつ2人の情報収集をする。

 

「あの〜この辺りで麦わら帽子を被ったうるさいぐらい元気なやつと、オレンジの帽子を被ったそばかす男見ませんでした?」

 

「いや〜見てないねー。」

 

「そっか〜、どうもありがとう。」

 

だが、なかなか情報は集まらない。どうしたもんかと思案していると、突然目の前に見覚えのある麦わら帽子が勢いよく横切った。「メシー!」という叫びとともに。

 

「……ルフィだね。あれは。」

 

なんともルフィらしい行動に若干呆れながらも変わらない姿に嬉しく思うユーナは、ルフィが飛んで行ったお店に向かう。

ルフィが突き破った壁から中を覗いたユーナは何件も巻き込んだであろう形跡を見て顔を引きつらせた。

 

「…1回離れよう。」

 

巻き込まれることを恐れ、離れて様子を見守ることにしたユーナは数分後、お店から慌てて出てくる3人の人物を見て驚いた。ルフィとスモーカー遅れてエースだ。ルフィだけでなくエースも一緒にいるとは運がいいとユーナは思いながら追いかけるとルフィは仲間たちと合流、そしてエースがルフィに伸びるスモーカーの手を防ごうと能力を使ったところだった。

 

「陽炎!」

 

突然自分たちを守る様に現れた炎に驚き逃げる足を止め振り返るルフィ達だが、なぜ自分たちを助けたのか分からず困惑している。ルフィ以外は。

 

「エース?」

 

「変わらねーな。ルフィ!」

 

「エース!エースか!おめー悪魔の実食ったのか!」

 

「ああ、メラメラの実をな!」

 

「うんうん。ほんとびっくりだよね〜。」

 

「「……!?!?!?」」

 

いつのまにかルフィの横にいて、会話に参加するユーナにみんなが驚き振り向く。

 

「や!久しぶりだね〜エース!ルフィ!」

 

「ユーナ!お前もここにきてたのか!」

 

「ユーナ?ユーナ…ユーナだ!ほんとにユーナだ!」

 

完全に蚊帳の外にされているゾロたちと海兵だが、スモーカーが目の前にいるルフィを逃すわけがない。

 

「ホワイトブロー!!」

 

それに気づき、また炎で応戦しようとするエースの肩に手を置きユーナは前に出る。

 

「エースの能力じゃ目立って他の海兵を呼んじゃうでしょ?私に任せて!…拒絶の壁“バリア“(ボソッ)」

 

何もないはずなのに透明な壁があるかのようにスモーカーの腕は阻まれてしまう。

 

「てめぇも悪魔の実の能力者か。」

 

「正解!ルフィ!仲間たちと先に行って!話は後でゆっくりしよう!」

 

「ここは俺とユーナで食い止める!」

 

そういうと「わかった!」と行って走り出すルフィとそれを慌てて追いかけるゾロ達を軽く目でおい、スモーカーに向き合う。

 

「わからねぇ。なぜ麦わらを助ける。」

 

その言葉にユーナとエースは顔を見合わせてからニヤリと笑い、声を合わせていう。

 

「「できの悪い弟を持つと兄貴(姉)は心配なんだ(よ)」」

 

「弟……。で、火拳はともかくてめぇは何もんだ?兄弟揃って全員海賊か?」

 

スモーカーは兄弟である事には対して興味がなさそうだが、謎に包まれたユーナの正体を問う。

 

「そうやすやすと教えるわけないでしょ?白猟のスモーカー大佐。行くよエース。」

 

「え?あぁ。」

 

そう言って歩き出すユーナとエース。

海兵はおいかけようとするが、四方八方見えない壁に苛まれ動けなかった。

 

「スモーカー大佐!これでは追いかけられません!逃げられてしまいます!!」

 

自分たちが持つ武器で叩きなんとかしようとするもビクともしないその壁に焦る海兵。スモーカーは微動だにせずただ、ユーナをにらんでいた。

 

「やっぱりすげーなユーナの能力は!」

 

「……うん。」

 

興奮気味にそういうエースに困ったような笑顔でそう返すユーナ。

 

「まだ…好きになれねーんだな。その能力。」

 

「……まぁね。前ほどではないけどまだ…ちょっと。」

 

「そっか。いつか、好きになる日がくるといーな。」

 

「うん。…そんなことより!ルフィに会いに行こう!なにせ8年ぶりだからね!」

 

無理やり話題を変え明るく振る舞うユーナにエースは笑顔で返す。心の中でユーナが早く過去から解放されることを願って…。

 

その頃ルフィは仲間たちと船にいた。

 

「本当なのルフィ?あの人たちがルフィのお兄さんとお姉さんって!」

 

そう問いかけるナミに満面の笑みで「ああ!」と答えるルフィ。

 

「でも、なんでルフィの兄弟がこんなところに。」

 

「エースは海賊なんだ!俺より3年前にワンピースを狙って島を出たんだ!ユーナは海賊じゃねーけど8年前にな!まさかこんなところで会えるなんてな〜!!」

 

そう言って本当に嬉しそうに笑い、エースとユーナがくるのを待つルフィ。だが、エースとユーナの実力を知らないゾロたちからすれば大丈夫なのか不安になる。

 

「でもよかったのか?ただの海兵ならともかくあの大佐の相手だぞ?」

 

「大丈夫だ!俺のねぇちゃんとにいちゃんは強えからな!」

 

ルフィの強いというセリフにチョッパーは聞き返す。

 

「強いのか。あいつ。」

 

「ああ!!エースは昔はメラメラの実なんか食ってなかったけど、俺は1回も勝てなかったし、ユーナはそんなエースに1回も負けたことねぇんだぞ!!」

 

ルフィの実力を知っている為、驚くゾロたち。

特にウソップなんか「やっぱ怪物の兄は大怪物。そしてその姉は大大怪物か。」とつぶやいている。

 

「そうさ!俺なんか負け負けだったー!あはは!!でも今やったら俺が勝つね!だーはっはっはっ」

 

それをエースとユーナが聞いてるとも知らずに豪快にそう言い放つルフィ。

 

「へーだってよエース!」

 

「誰が誰に勝つって!?ルフィ!」

 

そんな声といっしょに突然2人がメリー号に乗船した。

その際驚いたチョッパーとウソップはそれぞれゾロとサンジの後ろに隠れる。ルフィは嬉しそうに2人の名前を呼んだ。

 

「エース!!ユーナ!!」

 

そんなルフィの姿に8年ぶりのユーナはゆっくりと近づきルフィの頭に手を乗せた。

 

「本当に、おっきくなったねルフィ。あんなに小さくて私たちの後ろを必死に追いかけてた子が…強くなった…!!」

 

そうやって愛おしそうに自分を見るユーナに、ルフィは笑顔で返す。

 

「おう!ユーナとエースには負けてらんないからな!!」

 

「そっか…うん!私も負けない!」

 

そう言ってニコニコと笑い合う2人に周りはすっかり和んでいた。

その後、サンジがユーナにメロメロになったりバロックワークスに襲われたりしたが難なく撃破。エースとユーナはルフィ達としばらく共にすることにした。

 

ユーナは悩んでいた…3人で会えたら伝えようと思っていたサボのことを。どう伝えるのか…それが正解なのか間違いなのか。ユーナはわからないでいた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




一気に5年、8年とすぎていき分かりづらいな〜とは思いましたが、オリジナルにストーリーを考える頭がないので許してくださいw

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