Fate stay night【Heaven’s blade】   作:ポケモンっぽい人

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狂嵐

士郎「―――」

 

一撃を受けたセイバーは、吹き飛ばされ、木々を3本、4本と薙ぎ倒し、、漸く止まった。

 

遠坂「ッ、、!速く逃げなさい!藤村君!」

士郎「、、!」

 

遠坂の言葉で、漸く気付く。

自分に、危機が迫っている事に

 

士郎「く――!」

 

即座に、武器を創り出―――

 

ッパァァン!

 

――す前に、腹部に強烈な衝撃を受け、、気が付けば、俺の身体は数十m吹っ飛んでいた。

 

士郎「――ガ、、ッ、、!」ゴロゴロ、、

士郎(、、何、、が、、、起き――?)

 

理解が追い付かないまま、考える。

身体は今だ、痺れた様に動かず、口も呼吸という役割を果たさない。

 

士郎「ガフッ、、カハッ、、、、ハァ、、ハァ、、、」

 

異物を吐く様に二酸化炭素を出し、漸く口が機能をし直す。

 

 

凛「ッ、、!アーチャー!」

アーチャー「不味い状況だな、、!部が悪すぎるぞ、凛!」ザッ

 

 

、、白髪の男が、遠坂を守る様に立つ。

だが、、幾ら何でも、無茶だ。

あの重い攻撃を受け続ければ、数分と持たないだろう。

 

、、、だからこそ

 

 

 

士郎「ッ、、俺が、倒れてる訳には、、行かない、、、!」グググ、、

 

内部の再生は、今始まった。

、、だが、衝撃による神経の麻痺だけは、どうしようもない。

産まれ立ての小鹿の様に、震えながらも何とか立ち上がる。

 

、、、立ち上がりながら、敵を視る。

3m以上はありそうな巨躯に、もはや筋肉その物とも言えるであろう強靭な身体、、

、、そんな怪物が、俺とセイバーを吹き飛ばしたのだ。

 

 

バーサーカー「、、ぬ、、手加減したとはいえ、我が一撃を耐えるとは」ガキンガキィンッ

アーチャー「チッ、、!立ち上がれるのなら、さっさと逃げるなりしろ!

セイバーとて、あの一撃では無事ではない筈だ!」キンキィンッ!

 

士郎「、、、!」

 

、、逃げる、、?此処で?遠坂を見捨てて?

 

―――そんな事、出来る筈が無い

目の前で死ぬかも知れない人間を、どうして見捨てる事が出来るだろうか。

 

ならば、やる事は決まっている。

 

 

士郎「奴の力に負けないだけの、、武器が必要だ、、!」

 

凛「ッ、、!何言ってるの!速く逃げなさい!」

 

外の声を、シャットアウトする。

 

敵の武器は、無骨な石の斧剣、、それ自体は、何の問題も無い、、

しかし、問題なのは、怪物染みた奴の腕力にある。

あの腕力の前では、どんな名剣でも、容易くへし折られるだろう。

、、、だからこそ、、折れない剣が必要だ

 

 

 

士郎「、、、理想(イメージ)しろ、、、!」

 

不変の鞘の、、その為の剣を、、!

 

 

時間は無い、、回路は全て開き、魔力をその一本に集中させる。

100分を一秒に縮め、全工程を通し(スルー)し、、

 

士郎「、、、工程、、完了!」ブォンッ

 

、、、何時もの剣とは違う、、淡い黄金に光る剣が、手に納まった。

 

 

 

 

士郎「、、、俺が、止める、、!」ダッ

 

 

interlude

―――

 

 

アーチャー「く、、ッ!」

アーチャー(何だ、この剣撃は、、!?

バーサーカーが、これほどの技術を用いれる筈が無い、、)

バーサーカー「、、弓兵とは名ばかりか、、これほど良き剣士であれば、打ち合い甲斐が有ると言う物!」ヒュンッ!

アーチャー「、、!そうか、、!貴様、狂化が薄いな!

ならば、その太刀筋も納得だ!、、ハッ!」キィンッ

バーサーカー「その通り、、我がマスターの意向により、幾分か狂化を抑えているのだ。

、、少々気が楽になったか?双剣の騎士よ!」グオッ!

アーチャー(冗談でもなる物か!

知性を持ったバーサーカーとは、、知性が無いより性質が悪い!)

 

アーチャー「凛!援護を!」

 

凛「分かってるわよ、、!」

 

凛「Gewicht, um zu、Verdoppelung(重圧  束縛  両極硝)―――!」

 

黒曜石を中空に放るのと同時に、飛び上がり、弓を射るアーチャー。、、しかし、、

 

バーサーカー「オオオオッ!!」ブンッ!

 

メリメリメリ、、、ドゴォォォッ!

 

バーサーカーは、地面に大剣を叩きつけ、盛り上がった地面で、飛来する宝石を防ぎ、、

 

凛「嘘っ!?」

 

 

バーサーカー「逃がさん!」ドンッ!

アーチャー「ッ!」

 

矢の雨を、意にも返さずアーチャーへと迫る

 

 

アーチャー「チィッ、、!」シャキッ

 

アーチャーは、即座に二振りの剣を手に持つ。

 

バーサーカー「ヌゥオオッ!」ブンッ!

 

ガキィッ! ヒュゥゥゥ、、

 

しかし、バーサーカーの一撃で、アーチャーは地面へと叩き落される。

 

ゴシャァッ!

 

アーチャー「ぐぉ、、ッ、、!」

凛「アーチャー!」

バーサーカー「、、終わらせるには惜しい一時だった、、が、これもお嬢様の為、、此処で、再起不能となって貰う。」

アーチャー「チィッ、、!」

 

バーサーカーが、止めと剣を振り上げた瞬間―――

 

士郎「ウオオォォォッ!」

 

少年の咆哮が、木霊した

 

interlude out

―――――

 

士郎「オオオッ!」ヒュンッ

バーサーカー「、、私の力を体験して、、尚向かってくるとは、、その蛮勇、見事!」グオッ!

 

ガギィッ!

 

士郎「くッ、、!」ギリギリギリ、、

バーサーカー「、、!その剣、、面白い!

それで、何処まで私と撃ち合えるか、思う存分に試してみよ!」

士郎「オオォッ!」ヒュッ

 

ギィンッ! ギィンギィン!

 

凛「嘘、、!アイツ、、サーヴァントと互角に撃ち合ってる!?」

アーチャー「、、何だと、、?」

 

 

士郎「ッ、、!」

 

身体が悲鳴を上げている、、

一撃一撃が、身体の隋まで響く、、

 

だが、まだ、、こんなもんじゃない、、!

 

士郎「オオオァァ!」

 

まだ速く、更に撃つ、、!

剣戟は加速し、(理想)は更に堅くなる。

、、今まで、こんな事は無かった。

 

バーサーカー(力の差を、文字通り武器で補っている、、

、、、私の強力に匹敵する剣、、)

士郎「くっ、、おぉぉっ!」ヒュンッ

バーサーカー「、、ヌゥンッ!」ズアッ!

士郎「、、!」

士郎(斬り上げ―――不味い!)

 

 

ギィンッ! クルクル、、ドスッ

 

 

士郎「ッ、、!」

 

武器を弾かれた、、!それに、、

 

凛「アンタ、腕が、、!」

 

、、、最後まで剣を握っていた右腕が、、剣と共に、吹き飛ばされた。

 

士郎「クソ、、!」

 

片腕だけでは、剣を創ったとしても、まともに振る事が出来無い、、

、、、此処までか、、、

 

「、、あれ、、、あの人、、?」

 

 

、、何処かから、そんな声が聞こえた気がする。

 

 

 

「こちらだ、バーサーカーッ!」ヒュゥォォォ!

 

バーサーカー「!ヌゥッ!」ギィンッ!

 

ザザザザ、、

 

疾風の如き剣線が、バーサーカーを弾き飛ばす

 

士郎「!」

 

自分を守ってくれたのは、、やはり、あの少女だった

 

 

セイバー「申し訳有りません、シロウ、、!」

 

、、セイバー、、つい先程吹き飛ばされた彼女が、戦線復帰していた。

 

士郎「、、有難う、、セイバー」

セイバー「しかし、、貴方に怪我を負わせてしまった、、

、、一時とは言え、戦場で気を緩めた、私の落ち度です」

士郎「、、なら、時間稼ぎを頼めるか?

遠坂達が退却するまでだが」

セイバー「お任せ下さい。

、、先程の失態を、挽回する機会です、、!」

士郎「あぁ、、だが、失態だったら返上しよう、セイバー」

セイバー「、、、///」

 

士郎「、、という事だ。

時間稼ぎは俺達がする。、、お前は、一度退いてアーチャーを休ませるんだ」

 

凛「ッ、、、えぇ、、悔しいけど、ソイツには私達の攻撃が通じないみたいだし、、

、、、藤村君も、死ぬんじゃないわよ」

士郎「当たり前だ」

 

、、元より、此処で死ぬつもりは無い。

 

凛「退くわよアーチャー、

、、、離脱するまで、何とか持ち応えなさいよ」

アーチャー「、、あぁ、、善処しよう、、」

 

タッタッタッタッ、、

 

 

バーサーカー「、、、万全の貴女と私では、少々分が悪いか、、、」

セイバー「、、、不意打ちを掛けておいて、易々と退けると思うな、バーサーカー。」

バーサーカー「、、確かに、貴女が相手とあれば、退却すらも命がけとなろう。

だからこそ、元より「一度」は覚悟の上なのですよ」

セイバー「、、、では、今此処で散ろうと、文句は無いな?」

 

「・・・」「・・・」

 

、、冷たい空気が奔る。

セイバーは、此処で決める気だ。

 

士郎「、、、俺も、、」

 

千切れた右腕は、今も再生が進んでいる。

 

セイバー「、、シロウ、貴方は下がって。

、、此処からは、奴も本気で来るでしょう」

士郎「本気、、?」

 

、、今までのは、本気では無かったというのか?

 

バーサーカー「、、行くぞ、麗しき乙女の騎士よ!」ダンッ!

セイバー「来い、バーサーカー!」タッ!

 

二人が衝突する、寸前――

 

「待って!バーサーカー!」

士郎「、、!待て、セイバー!」

 

、、少女の声がした。

何処かで聞いた覚えの在るソレに、俺は咄嗟に反応した。

 

 

 

二人「「!」」ザザッ

 

、、二人の動きは止まったが、その眼は互いを見つめたままだ。

、、だが、そんな事よりも―――

 

「、、貴方は、、あの時の、お兄ちゃん、、?」

 

バーサーカーを止めた少女が、目に留まった

 

士郎「、、そうか、、道理で、聞いた覚えが有ると思った、、」

 

白い髪に、紅い瞳、、彼女は、通学路で出会った、あの少女だった。

 

セイバー「、、貴女は、アインツベルンの――」

「、、、セイバー。それ以上は言わせないわ」

セイバー「、、、何故、貴女がシロウと面識を?」

「シロウ、、貴方の名前は、シロウって言うのね。」

士郎「、、あぁ、君の名前は?」

「、、、私は、イリヤ。イリヤスフィール・フォン・アインツベルン。」

 

、、イリヤ、、、あぁ、始めて聞いた名前だ。

 

士郎「、、イリヤ、、時間が無いと言ったのは、、聖杯戦争(これ)が始まるからだったのか?」

イリヤ「、、うん。

でも、、、やっぱり、、お兄ちゃんも、戦うのね、、」

 

イリヤは、心底悲しそうに言った。

 

士郎「、、イリヤは、、俺がマスターになると分かっていたのか?」

イリヤ「うん。、、だって、あの日見た時には、もう令呪の予兆があったから、、」

士郎「そうだったのか、、、

、、今度は、俺から聞いて良いか?」

イリヤ「、、、何?シロウお兄ちゃん」

士郎「何で、お前は俺達を襲って来たんだ?」

イリヤ「それは、、、」

 

ヒュッ

 

―――それは、唐突だった。

 

士郎「!イリヤ、危ない!」

イリヤ「え――」

 

影から放たれた短剣は、イリヤを射殺さんと迫り―――

 

ドスドスドスッ!

 

士郎「ッ、、グ、、ゥ、、!」

 

惜しくも、俺という肉壁に阻まれた。

 

セイバー「ッ、、!シロウ!」

士郎「セイバー、、!俺より、敵の警戒をしろ、、」

セイバー「しかし、貴方が!」

士郎「、、俺は大丈夫だ、、とにかく今は、此処から離れた方が良い、、!」

イリヤ「っ、、バーサーカー!」

バーサーカー「ハッ、お嬢様」

イリヤ「、、セイバーの代わりに、アサシンを追い払って来て。

私は、、シロウお兄ちゃんと一緒に、此処から逃げるわ」

バーサーカー「はい。その様に、、、ですが、その前に。」

 

バーサーカーは、こちらを向いた。

 

バーサーカー「、、、蛮勇の少年よ」

士郎「っ、、何だ、、?」

バーサーカー「我がマスターへの献身に、限りなき感謝を、、」スッ

士郎「、、あ、あぁ、、」

 

、、、本当に、コイツは狂戦士(バーサーカー)なのだろうか、、

そう思う程、この大男は紳士(ジェントルメン)なのだった。

 

バーサーカー「、、では、お嬢様を、どうか!」ドンッ!

 

、、、大きな嵐が過ぎ去ると、小さな三人だけが残っていた。

 

セイバー「、、シロウ、肩を貸します。、、歩けますか?」

士郎「あぁ、、、流石に、今日は傷を受け過ぎた、、、、」

イリヤ「、、お兄ちゃん、、」

士郎「、、イリヤ、、さぁ、、早く離れるぞ」

 

俺の傷は、途中で癒えたものの、自力で歩く程度の余力は無かった。

結局、家に辿り着いた時には、日が顔を出し掛けていた、、

 

 

 

 

――――

 

 

 

 

 

―――――遠い 夢を観ていた

 

 

 

黒い月は全てを焦がし

赤い大地は人を燃やし

俺を生かした悪魔は、おれを殺した。

 

、、、おれだけが、醜く生き残ってしまった。

、、だから、代わりに俺が、全てを背負った

 

―――って、言うんだ』

 

、、、その、願いを、、

 

「死にたくない』

 

、、、その、無念を、、

 

『生きたい」

 

、、、その、未練を、、、

 

 

 

何時か、俺が晴らす(購う)と、誓ったのだ。

 

、、だって、、それは、俺しかしてやれない事なのだから。

 

、、、その為に、生まれてから10年を、全て、それだけに注ぎ込んできたのだから

 

 

 

 

その為に、人は理想を求めたのだから

 

 

 

 

 

――――――

 

 

士郎「、、、」

 

、、今日も、目が覚めた。

何の変わりも無い、何時もの自分だ。

 

、、ただ、何時もと違うのは、、、

 

イリヤ「、、、」

士郎「・・・」

 

、、昨日の少女、、イリヤが、俺の隣で眠っている事だが、、、

 

 

桜「先輩、朝ですょ、、、―――先輩、その子は誰ですか?」

 

士郎「、、、おはよう桜。

早速で悪いんだが、この子は俺の知り合いだ。」

桜「嘘です。先輩は、社交性が無いに等しいんですから」

士郎「・・・」

 

、、この後輩、、言う事が日に日に直球になっていく、、、

 

 

士郎「、、外国の親戚何だ。

どうやら、昨日久々に来日したみたいでな。

待ち切れなくて、遊びに来たらしい。」

桜「・・・・・・」

 

、、、勿論、桜は疑っている。

しかし、、その眼は、俺というより、イリヤを見つめている様だった。

 

桜「、、その子のお名前は、何ですか?」

士郎「イリヤだ」

桜「、、、分かりました。

藤村先生が来たら、そう説明しますね」

士郎「、、、済まない」

桜「いいえ。、、でも、今回は特別ですからね。」

 

その子だから、許します。、、桜はそう言った

 

士郎「、、、そうか、、桜が良いのなら、それで良い」

 

、、それで終わり。

桜は機嫌を持ち直し、俺は落ち込む、

そんな、何時もの風景。

 

 

 

イリヤ「、、、あれ、、お兄ちゃん、、?」

士郎「、、おはよう、イリヤ。

随分気持ち良さそうに寝ていたぞ」

イリヤ「それは、、、誰かと一緒に眠るなんて、久しぶりだったから、、、」

 

イリヤは、顔を赤らめてモジモジしている。

 

士郎「、、、なら、顔を洗って、サッパリしてくると良い。

居間に着く頃には、朝飯が出来てるだろうからな」

イリヤ「!、、良いの、、?」

士郎「あぁ。、、折角なんだ、飯位食って行っても罰は当たらないだろ

、、それに、、イリヤは、敵じゃない。

だからこそ、昨日はあぁして、止めてくれたんだろう?」

イリヤ「・・・」

士郎「、、さぁ、イリヤ、何時までも上に居たら、布団が仕舞えないぞ?」

イリヤ「あ、、うん」

 

イリヤは、素直に布団から降りた。

ぱたん ぱたんと布団を畳み、押入れへと仕舞う

 

 

 

士郎(、、、朝御飯は、如何しようか)

 

――――――

 

 

イリヤ「―――」

 

びっくりした。

 

イリヤ「これ、、、」

 

自分の眼を、疑った。

 

士郎「、、折角イリヤが来てくれたからな。洋食にしてみたんだが、、、、」

 

 

色んな種類のサンドイッチに、クルトンとパセリが綺麗に乗ったポタージュ。

サラダは瑞々しくて、おまけにデザートには、イチゴのジャムがたっぷり乗った、ババロアまで。

、、、お兄ちゃんは、魔法使いなのかも知れない

 

士郎「勿論、桜も手伝ってくれたんだ」

桜「はい。折角来てくれたんですから、コレ位はお持て成ししないとですよね!」

イリヤ「、、、凄いね、二人共、、」

 

心の底から、二人に感心する。

、、、ちょっと呆けた声になったけど、、、寝起きのせいだと思う。

 

士郎「、、じゃあ、、頂きます」

三人「「「頂きます」」」

 

士郎「、、、桜、飯を食べたら、少し話がある。」

桜「?、、はい、分かりました」

 

 

イリヤ「あ、、んっ、、」

 

サンドイッチを一口食べる。

、、ほんのりと、バターに混ざったマスタードの香りに、トマトの酸味が効いていて、とても美味しい

 

イリヤ「ん、、」コクコク

 

次に、ポタージュを飲む。

まったりとした味わいに、優しい甘さが丁度良い

 

イリヤ「、、?」

二人「「・・・」」

 

、、ふと、二人が自分を見つめているのに気が付く。

 

イリヤ「あ、、えっと、、」

 

、、食べてはいけなかったのだろうか、、

でも、隣に居るセイバーは、、

 

セイバー「、、、」モグモグ

 

何食わぬ顔で6個目に手を延ばしている。

 

セイバー「コクコク、、♪とても美味です、シロウ、サクラ」

 

、、訂正。何食わぬ顔ではなく、食べないなら全部私が食べてしまうぞ、という微笑だった。

 

士郎「、、あ、悪い。イリヤが余りに美味しそうに食べるもんでな、、」

桜「はい、、見入っちゃいました」

イリヤ「!、、、」

 

、、、それはきっと、、久しぶりに、誰かと一緒にご飯を食べているからだ。

 

イリヤ「、、それは―――」

 

スパーン!

 

 

大河「シィィロォォ君ー!

家に、桜ちゃん以外の靴が二つも在るじゃないの!

――――って、あら?」

 

、、、この虎、全く以って空気が読めない様だ。

 

イリヤ「」ビクッ

セイバー「・・・」モグモグモグモグモグ

大河「、、、女の子を二人も連れ込むなんて、、しかも、一人は小学生位じゃない!

、、、士郎君!"」

士郎「、、おはよう御座います、藤村先生。

、、、先ず、何時から此処はアンタの家になったんだ?

それに、俺もお客さんを呼ぶ事だって在る。」

大河「うっそだぁ~!

士郎君が自分から人を呼んだのなんて、今までで桜ちゃん位じゃない!」

士郎「、、そこに、自分は入れないんだな」

大河「私?、、私は勿論じゃない。士郎君は分かってるだろうから、あ え て!言わなかったのよ~♪

、、、ってぇ!話を逸らさない!、、それで、その子達は誰なの?」

士郎「、、この子はイリヤ。

俺の親戚で、昨日来日して来たんだ。

それで、こっちはセイバー。一昨日、商店街で会った。

日本に来るのは始めてで、泊まる家が無いと言ってたから、暫く家を貸す事にしたんだ。

士郎「、、因みに、この人は藤村 大河、、

俺や桜が通っている学校の教師だ」

セイバー「では、挨拶が必要ですね。

暫くの間ですが、宜しくお願いします、タイガ」

イリヤ「、、よろしくお願いします、大河さん」

大河「えぇ、宜しくね。セイバーさん、イリヤちゃん」

大河「、、、で、、士郎君。セイバーさんは、本当にただの居候なの?」

セイバー「・・・」ゴクッ

士郎「、、、!」

 

、、何て事だ、、まさか、この人がこんな質問をするなんて、、、

 

大河「、、、なーんて。

、、セイバーさんが、そんな訳無いわよね。

、、、二人は、暫く此処に泊まるのよね?」

士郎「、、多分、そうなるな」

大河「、、、なら、家の流儀ってヤツを教えてあげようじゃないの!」サッ

セイバー(、、!この気配、、来る!)

大河「この家のモットーは弱肉強食!

自然と同じく、弱い者が食べる飯は無いのだぁぁぁ!!」ヒョイヒョイ!

セイバー「!くっ、、!二つ同時に取るとは、、!」パクパク

イリヤ「えっ?えぇっ?!」オロオロ

士郎「・・・」ズズ、、

士郎(藤村先生はともかく、セイバーまで乗るなんてな、、

、、、というか、藤村先生+4人だから、少し多めに60個は作ったつもりなんだが、、)

 

サンドイッチの群れは、見る見るうちに虎とライオンに食されてしまった、、

哀れ、子兎達はそれを見ている事しか出来なかったのである、、

、、因みに、これを見越して、予め数個食べておいた早食動物は、悠々とほうじ茶を啜るのである。

 

桜「、、、もう少し、食べたかった、、」ションボリ

イリヤ「、、、」シュン、、

士郎「、、、」

 

、、流石に二人が可哀想だな、、

 

士郎「、、よし、二人とも、少し待ってろ」スタスタ

 

 

予め、冷蔵庫に避難させておいたサンドイッチを取り出し、数秒レンジで温める。

、、余談だが、、この電子レンジもそうだが、この家にある電化製品の殆どは、藤村先生が持ってきた物だ。

 

 

士郎「、、ほら」コト

桜「え、、!貰ってしまって良いんですか、先輩?」

イリヤ「良いの、、?」

士郎「勿論だ。、、逆に、食べて貰わないと俺が困るからな」

 

遠慮しがちな人間には、この言葉が良く効くのである。

 

桜「、、、それなら、頂きます」パクッ

イリヤ「じゃあ、、」パクッ

 

結局、二人はおずおずとサンドイッチを食べ、頬を綻ばせるのであった。

 

――――

 

士郎「、、さて、、」

 

朝食も済み、片付けも済ませ、、そういえば、今日が休日だった事を思い出す。

 

士郎(、、そうだ、まだアレ(日課)をやってなかったな)スッ

 

人が居るとはいえ、日課はサボれない。、、ので、土蔵に移動をする。

 

 

ピンポーン

 

士郎「?、、誰だ?」

 

、、桜は選択をしてくれている、藤村先生はテレビに夢中、、

セイバー、イリヤは客人なので、、、

 

士郎「、、俺が出るか、、」

士郎(仕方が無い、、日課はまた、後でやろう)

 

 

 

ピンポーン ピンポーン

 

士郎「はい、今出ます、、」

 

、、この十年で、呼んでも居ない人間が来たのは始めて、、いや、二度目だった。

、、まさか、俗に言う勧誘訪問とか、セールスマンというやつだろうか?

 

ガラガラガラ

 

 

凛「遅い!

 

士郎「―――」キーン

 

―――怒号が、家と俺の脳味噌を揺らした。

、、、成る程、これは手強い。

有無を言わせない分、セールスより性質が悪いのではなかろうか

 

凛「居るなら早く出なさいよ!、、、何かあったかと思ったじゃない!」

 

、、、現在、聴覚に問題が生じている所なんだが、、

 

士郎「、、急にどうしたんだ、、遠坂」

凛「如何したも何も、、、アンタねぇ!」

 

、、何故か、遠坂は不機嫌そうだ。

何か、心当たりは、、、

 

士郎「、、あぁ、、もしかして、昨日の事か?」

凛「もしかしなくてもそうよ!

、、、ハァ、、、申し訳無いと思って損したわ、、」

 

 

 

<先輩、凄い声が聞こえたんですけど、、

 

どうやら、桜が先程の大声を聞きつけ、こちらに来たらしい。

 

士郎「あぁ、、問題無い、顔見知りだ」

桜「顔見知りって、、先輩に、、、!」

 

、、、二人が居合わせた途端、何とも言えない冷たい空気がこの場に流れた。

俺としては、それよりも、「先輩に」の先の言葉が気になるのだが、、

 

凛「、、あら、こんにちは、間桐さん」

桜「、、、遠坂先輩、お早う御座います。」

 

 

大河「どうしたの~?士郎君、、、ってあれ?遠坂さんじゃない!」

イリヤ「・・・」

セイバー「、、リン、何故此処に?」

 

士郎「、、、あー、、、こんな所で話すのは何だ、上がっていくか?」

凛「、、いえ、その必要は有りません。

藤村さん、少し散歩に行きましょうか?」

士郎「、、俺が?」

凛「えぇ。、、勿論、付き合って下さいますわよね?」ニコッ

士郎「・・・・・・分かった、、」

 

何と言うか、、今の遠坂には、断る事を許さない気迫が有った。

まぁ、断る理由も無い事だし、素直に着いて行こう

 

士郎「、、という事だから、、桜、悪いが家の事は任せた」

桜「、、はい、任せて下さい」

士郎「セイバーも、頼んだ」

セイバー「はい、お任せ下さい、シロウ」

 

士郎「じゃあ、、、行ってくる」

 

ガラガラガラ、、

 

 

桜「・・・・姉さん、、――ですね、、、」

 

セイバー「?どうしました、サクラ」

桜「、、、いいえ、何でも有りません、セイバーさん。

それより、冷蔵庫の中に甘味が入っていますよ」

セイバー「真ですか!感謝します、桜!」スタタタ

 

桜「、、、ウフフ、、単純ですね」クスクス

 

―――――

 

遠坂に連れられ、商店街近くの公園に来た。

俺はブランコに、遠坂はベンチに腰掛ける

 

 

士郎「、、、それで、、話は何だ?遠坂。」

凛「、、昨日、私達を先に逃がしてくれたでしょう?

そのお礼を言いに来たのよ。

有難う、藤村君。貴方のお陰で命拾いしたわ」

士郎「、、元々、共闘関係なんだ。

遠坂を助けるのは当然だろう」

凛「・・・・それでも、借りは返しておきたいのよ。

、、、元々、他人(ひと)に借りなんて作りたくないし。」

 

几帳面、、、いや、プライドが高いのだろう、

別に、俺は何とも思っていないのだが、、

 

凛「、、それで、此処からは情報共有よ。

、、、単刀直入に聞くけど、、、あの子、バーサーカーのマスターよね?」

 

、、あの子とは、恐らくイリヤの事だろう。

 

士郎「、、あぁ。流石遠坂だな」

凛「当たり前じゃない。

、、何せあの子、桁違いの魔力を持ってるんだもの。

あのバーサーカーを操れるのも、納得よ」

士郎「そこまでなのか?

、、、俺には、只の女の子にしか見えないが、、、」

凛「、、、ま、へっぽこなアンタらしいわね。」

 

へっぽこ、、、いや、事実そうなのだが、、

 

士郎「、、、そうだ、

昨日、バーサーカーのマスター、、イリヤと会った後に、奇襲を喰らったんだが、、」

凛「、、どんな攻撃だったの?」

士郎「よくは見えなかったが、、確か、ナイフか短剣の様な物だった。」

凛「成る程ね、、、それ、アサシンよ。

恐らく、マスター殺しをしようとしたんでしょ。

並みのアサシンじゃ、あのバーサーカーは倒せないから」

士郎「、、なら、あれはイリヤを狙っていたのか、、、

、、でも、幾ら不意打ちとはいえ、セイバーとバーサーカーの警戒をすり抜ける事なんて、出来るのか?」

凛「良い質問ね。

元々、アサシンは気配遮断スキルっていう、アサシンクラス特有の能力を持っているの。

気配遮断って言うのは、つまりは隠密行動の上手さって事。

そのランクがAなら、幾ら勘が鋭いセイバーでも姿を見つけるのは困難な筈よ。」

士郎「、、成る程、、、他のサーヴァントより能力は劣るが、代わりにマスターの暗殺に長けている、って事か」

凛「そういう事。貴方も精々、アッサリ殺されないよう気を付けなさいよ」

士郎「、、、、アサシンのクラススキルが気配遮断って事は、他のクラスにも同じように、ボーナスが有るのか?」

凛「えぇ、

セイバーとランサーなら対魔力、

アーチャーなら単独行動、

ライダーなら騎乗、

キャスターなら陣地作成、

バーサーカーなら狂化、、、とは言っても、あのバーサーカー、狂化の影響何て殆ど無いんじゃないかしら」

士郎「、、『ランクがAなら』って言ったが、、スキルのランクって、何だ?」

凛「ランクは、下からEDCBA、例外でEXって言うのもあるわ。

、、そうね、、怪力っていう、自身の筋力に+の補正を付与するスキルが有るけれど、、

これで例えるなら、、まぁ、先ず有り得ないでしょうけど、、

同じ身体能力の二人が居るとして、片方が怪力のスキルランクがBで、もう片方がAだとする、、

、、これだと、どっちが勝つ?」

士郎「勿論、Aの方だな」

凛「えぇ、そうよね。

、、でも、もしBの方が、一瞬だけでも爆発的に筋力を高める事が出来たら?」

士郎「それは、、、Bの方か?」

凛「そう。、、そういう、限定的に上がる能力には、+が付いたりするわ。この場合なら、B+ね。

、、、ランクについては、分かったかしら?」

士郎「あぁ、分かった、、、が、EXって何なんだ?」

凛「そうねぇ、、、例外、としか言えないわ。

強すぎて、そうなるのも居るし、弱すぎてそうなるのも居る、、

、、強い弱いで表せない物もあるし、、、まぁ、そういう物よ。」

士郎「、、、まぁ、分かった。」

凛「、、なら、この話は此処まで。

此処からは、これからの話よ」

 

遠坂の口調が変わった。

、、、此処からの言葉には、想像がつく。

 

士郎「、、、」

凛「、、、アンタ、「イリヤを如何するつもりか、、、だろう」・・分かってるじゃない」

 

あぁ、それはそうなるだろう。

、、俺は、遠坂と協力関係にある。

その上で、敵であるイリヤを家に置いている。

、、、、これは、遠坂への裏切りだ。

 

凛「、、それで、アンタは如何するつもり?

私との関係を切って、あの子と組む?」

士郎「いいや、遠坂との関係は切らない。」

凛「、、、なら、あの子を斬る?」

士郎「それも今は無いな。

、、イリヤが敵対しない限り、俺はイリヤを攻撃する気は無い」

凛「!アンタ、それの意味分かってんの!?」

士郎「あぁ。それじゃあ決着が付かない、、、

、、、もし、最後まで俺達が残ったら、、その時は、イリヤの「サーヴァントだけ」を倒す。

、、それは、お前も同じだ、遠坂。」

凛「、、、成る程ね、、冴えてるじゃない。

最善じゃなくても、勝機はある。

私のアーチャーじゃ、バーサーカーの相手は厳しいでしょうけど、セイバーならバーサーカーとも戦える。

、、結果的に、勝つのはアンタって訳?」

士郎「、、そこまで残っていれば、だけどな」

凛「、、ま、戦う意思はあるようで、安心したわ。

、、本当なら、自分で調べるつもりだったんだけど、、この際、貴方に任せようかしら」

士郎「?」

凛「、、、私の見立てだと、柳洞寺にサーヴァントが居るのよ。」

士郎「柳洞寺に、、?」

凛「えぇ。最近、冬木市全体の魔力の動きがおかしかったの。

で、調べてみたら、この聖杯戦争が始まる前から、少しずつある場所に集められていたみたいなの。」

士郎「、、それが、柳洞寺なのか」

凛「えぇ。少し前までは、ほんとに少しずつだったから場所が掴めなかったけど、、

聖杯戦争が始まって、魔力が豊満になってるお陰で、漸く流れの場所が分かったの。

、、こんな事が出来るのは、キャスターのサーヴァントくらいよ。

セイバーを連れて、調べて見て貰える?」

士郎「、、そうだな、、分かった」

 

、、キャスターのサーヴァント、、か

 

凛「あぁ、それと、、、」

士郎「?」

 

 

凛「私、今日から貴方の家に泊まる事にしたから」

士郎「、、、は?」

 

唯でさえ、家にはマスターが二人居るのに、、また頭を痛める用件が、増えてしまった、、






セイバーさんは悪くないんですよ。
ただ、ちょっと間が悪かったんですよ。
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