Fate stay night【Heaven’s blade】   作:ポケモンっぽい人

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残り時間

―早朝―

 

 

士郎「、、ウッ、、、グッ!」バサッ!

 

、、如何やら、散々魘されていたらしい。

掛かっていた筈の掛け布団が、壁まで飛んでいた、、

あの夢以外で、冷や汗を掻く程魘されるとは、、、

 

士郎「、、やはり、あの二人は――「なぁに?ふ・じ・む・らくん?」ッ、、!」

 

――何故か、遠坂が俺の隣に座っていた。

 

士郎「遠坂、、何でお前が、、?」

凛「何でって、、昨日、柳洞寺に行ってたんでしょ?

勝手に、夜中に、セイバーも連れずに家を出た事は、昨日散々言ったから良いわ

、、で?如何だったのよ」

士郎「あぁ、、サーヴァントは居たけど、別に問題は無かったぞ。

少なくとも、他の人間を害するヤツじゃなかった。」

凛「そう、、、、、って!やっぱりサーヴァントが居たんじゃない!!

何でアンタ無事なのよ?!やっぱりあのインチキ魔術で何とかした訳?!」

士郎「いや、、如何やら、マスターが居ないみたいでな。

敵対する気は、今の所無いみたいだ」

凛「?、、あぁ、成る程ね、、

だから、少しずつ町から魔力を集めていた訳、、

、、、でも、だとしたら腑に落ちないわね。

そんな器用な事が出来るなら、町中から無理矢理魔力を吸い上げる事だって出来た筈なのに、、」

 

、、これが土地の管理者の言う事か、、、流石はあくまだ

 

士郎「、、そんな事をしたら、他のマスター達が黙っていない筈だ。

俺や遠坂みたいなのが、同盟を組んで潰しに来るのを分かっていたんだろう」

凛「それもそうだろうけど、、

、、でも、聖杯を手に入れたいんなら、それ位の事でもしなきゃ勝てないじゃない?

ましてやそれ、キャスターのサーヴァントだろうし」

士郎「、、なら、逆に考えてみたらどうだ?

<聖杯を手に入れる必要が無くなった>とか」

凛「まさか!、、、でも、100%有り得ない話じゃないのか、、、」ウーン

士郎「、、少なくとも、あのサーヴァントは、聖杯を狙って争う事は無いと思うぞ」

凛「、、、問題はそれよ、、、」

士郎「?、、何が悪いんだ?」

凛「、、あのねぇ、、

 

 

 

 

このままじゃ、聖杯戦争が終わんないのよ!!」

士郎「・・・・・・あぁ、、、そうだな」

凛「アンタねぇ!何でもかんでも休戦申し込んでるんじゃないわよ!

今じゃ、まともに敵やってるの何てアサシンとランサーとライダー位じゃない!

どうやって収集つけるのよ!この状態!」

士郎「、、、確かに、、イリヤが、出来れば戦いたくは無いと言ったから、そうしたが、、

、、今度は、そうなったか、、、」

凛「、、ハァ、、アンタねぇ、、

、、悪い事は言わないから、もう止めときなさい。

下手にあの子に感情移入したら、本当に戦えなくなるわよ」

士郎「、、だが、、、」

凛「、、まぁ、確かに分かるけどね、、

、、あの子、本当に戦いたく無いんでしょうし」

士郎「、、やっぱり、お前もそう思うか」

凛「えぇ。

、、だってあの子、初めっから殺意とか無かったもの。

、、あの時、アーチャーが一撃でやられなかったのが、そもそも可笑しいのよ」

 

確かに、、遠坂のアーチャーは、セイバー程の能力は無い。

それが、セイバーすら吹き飛ばすあのバーサーカーの直撃を受けて、耐えられるとは思えない。

、、それは、やはりイリヤがバーサーカーに、殺さないよう指示していたからだろう。

だが、それでは矛盾が生じる。

聖杯戦争は、相手(サーヴァント)を殺さなければ終わらない。

、、だが、イリヤはそれをしようとしない。それはつまり―――

 

士郎「、、イリヤは、きっと唯の女の子何だ。」

凛「、、は?」

士郎「元々、誰かを傷つけたくも無いだろうし、自分が殺される事だって怖いだろう。

、、、それでも、、そうしなければいけない理由が有るんだと思う」

凛「、、確かに、、アインツベルンは、聖杯を強く求めているわ。

彼等の悲願は、第三魔法(魂の物質化)の成就だし、、、

、、きっと、イリヤもその為に戦っているんだろうけど」

士郎「いや、それはアインツベルンの理由だろう。

、、イリヤが戦う理由にはならない」

 

 

 

 

、、あぁ、そうだ。

 

―――多くの人が、笑っていました―――

 

<誰かの為に>、、そんな事が、戦いの動機に成るなんて、在ってはいけない。

それはあくまで、<自分の為>でなければ、、

そうだ、だから俺は―――

 

凛「、、そういえば、、まだ、アンタの願いを聞いてなかったわね。」

士郎「、、あぁ、、、遠坂になら、話しても構わない。」

 

今まで、遠坂には世話になってきた。

それ位は、話しておこう。

 

士郎「、、その前に、、遠坂、一つ聞いて良いか?」

凛「?、、えぇ、、」

 

士郎「十年前、、冬木(此処)で起きた、大災害を知っているか?」

凛「、、ちょっと、それって、、」

士郎「、、オレの願いは、、

 

 

 

―――『あの日、あの時、死んでいった人間達の願いを知る事』だ」

凛「、、、アンタ、それ本気で言ってるの?」

 

―――――

 

士郎「、、、」

 

あの後、遠坂は「貴方の願いは間違ってる」とだけ言い残し、部屋を去った。

そして、入れ替わりのように、セイバーが部屋に入ってきた。

 

セイバー「リンが不機嫌そうにしていましたが、、一体、如何したのですか?」

士郎「、、俺の願いを話した。

、、まぁ、理解しては貰えなかったけどな」

セイバー「シロウの願い、、ですか。、、それには、私も興味がありました。

、、どうか、聞かせて頂けませんか?」

士郎「あぁ、、、なら一応、セイバーにも聞いておくが、、

お前は、十年前の冬木で起きた、大災害を知っているか?」

セイバー「ッ、、、!

シロウ、、!まさか、貴方は、、」

士郎「、、俺はその日、ある人間によって生かされた。

だからこそ、俺は、、あの日、死んでいった人間達の願いを知りたい」

セイバー「!、、、何故ですか?」

士郎「何故、か、、

それが、俺のやるべき事だからだ」

セイバー「、、それをして、何の()()が在るのですか」

士郎「意味は無いかも知れない。、、だが、それでも、、」

 

あの日、無意味に死んでいった彼等に、贖いが出来るのなら、、

救えなかった者達の未練を、、俺が、満たせるのなら、、それで良いのだから

 

セイバー「、、死後の救済、、魂の、救済と言う事ですか」

士郎「そういう事になるだろう。、、、これは、俺の自己満足だ」

セイバー「、、、過去を変えるのでは、駄目なのですか?」

士郎「、、、それは、、、だが、それでは、きっと、駄目だ」

セイバー「、、、」

 

、、セイバーは、俯いている。

、、あぁ、理解される事など無いだろう。

だが、それでも、、、それが、生かされた俺の責務なのだから

 

セイバー「、、分かりました、、ですが、一言だけ言わせて頂きます」

士郎「、、、あぁ」

セイバー「貴方の願いは、破綻しています。

、、それでは、死んでいった者達が余りにも報われない。

他人に、自らの願いを叶えて貰った所で、、それは、死者への皮肉に過ぎないでしょう」

士郎「だが、無念は無くなるだろう。

、、生者が死者に出来る事は、これ位しかないからな」

セイバー「、、そして何より、貴方(人間)には、全ての願いを叶えるだけの時間は無い筈です。」

士郎「どれだけ時間が掛かろうと、問題は無い。

、、元々、その為に生まれた存在なのだから」

セイバー「、、、まるで、、自分は道具だとでも言っているように聞こえます」

士郎「あぁ、、そうだな。

、、誰かを救う為の道具になら、俺は成れる」

セイバー「ッ、、!貴方は何故、そこまで、、、!」

士郎「、、そう言うお前はどうなんだ?」

セイバー「、、私の願い、、ですか」

士郎「、、まぁ、お前の事だ。大方、祖国の結末の改変でも望むのだろう」

セイバー「ッ!何故、それを、、!」

 

何故、、?、、、それは―――自分でも分からない。

殆ど無意識の内に口に出した、彼女の願い、、その予想。

、、だが、本人には図星だったらしい

 

士郎「、、いや、、何故かは分からない。、、だが、悪かった、アルトリア。

お前と話していると、何故か歯止めが利かなくなりそうになる、、」

セイバー「、、いいえ、私も、少し熱くなり過ぎてしまいました。

、、、少し、頭を冷やしてきます」

士郎「、、あぁ」

 

 

、、セイバーが、部屋を立ち去った。

、、、流石に今は、顔を出さない方が良いだろう

服を着替え、土倉へと向かった。

 

――――――

 

ビリビリビリビリバリッ・・・

 

「、、、」スゥッ

 

、、今日は、日課を倍にしても良いだろう。

最近は、何時にも増して調子(性能)が良い。

 

シロウ「、、、?、、オレは、こうだったか?」

 

、、何か、小さな違和感がある。

普通だった筈なのに、少しずつ変貌していく(戻っていく)

 

 

スゥゥゥゥ、、、

 

 

アーチャー「、、、おい、衛、、ンンッ、、凛が呼んでいる。さっさと行け」

シロウ(、、アーチャーか)

 

一旦、手を止める。

、、あぁ、もう戻らないのか、、

この感覚が、残り続けるのか、、

 

、、、ならきっと、もう少しだ

 

 

シロウ「、、あぁ、分かった」スッ

 

、、浅黒い肌をしたアーチャー。

この男は、、俺を見る時、在り得ない物を見る眼で見てくる。

、、だが、、それと同じ位に、、哀れな物を見るような、視線を感じる。

 

 

ギィィィィ、、バタン

 

 

 

アーチャー「・・・」

 

 

 

 

 

interlude

 

――――――

 

アレが去った土倉で、一人考える。

 

 

、、、はっきり言って、気味が悪かった。

その存在が在るという事実が、おぞましい。

 

アーチャー「、、、藤村、士郎、、、か」

 

、、あれは、本来衛宮士郎である筈だった者だ。

それが今、『藤村』などと言う名前を使い、過ごしている。

 

アーチャー「、、一体、、何が遭った?」

 

有り得る可能性としては、、、あの日、藤村の家に拾われる事だが、、

、、それでは、救われたとしても確実に助からない。

 

アーチャー「、、だが、あの目は、、」

 

あの、死者と変わらぬ濁った目、、

 

アーチャー「・・・まさか、、」

 

昨日一日、霊体化をしたまま、この家を探索したが、、

、、今思えば、不可解な点が、幾つかあった。

 

、、この家は、()()過ぎたのだ。

余計な物は一切無く、、有ったとしても、何故か虎印が付いている物ばかり、、

つまり、台所などの最低限の物以外は、外から持ち込まれた物だろう。

 

そして、何より、、、

 

 

この家には、大人用の、それも男用の衣服が、一切無い。

、、これは、決定的だろう。

もしもこの家に()が居たのであれば、衣服が無いのは不自然だ。

 

この二つを考慮すると、、一つの、仮説が生まれた。

 

アーチャー「、、士郎(アレ)は、、助けられはしたが、救われる事は無かった、、?」

 

、、もしそうであれば、それは―――

 

 

 

 

――――何と、残酷な事だろうか

 

 

見下げた床には、一輪の花が咲いていた。

 

interlude out









そろそろ後半戦です
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