「そうか。今は北の地で暮らしているのか」
「斎藤さんは警官か。あんたらしい」
二人の攘夷志士の間に座る維新志士1人…
「なあ斎藤さんよ、連れがついてくるとは聞いていたが、なんでまた『人斬り抜刀斎』なんだ」
「なんだ永倉くん。不満か」
「…」
「そりゃ確かにあんたがこの男を選んだ理由には察しがついている。けどよ…」
「これからは共に動く同志だ。蟠りは今のうちに解いてくれると助かる」
「あんたはどうなんだ、抜刀斎」
「永倉殿がそれを望むなら…」
「そうか…じゃあ表出ようぜ」
町から見えた山に移動し、対峙する二人…
「こうしてあんたと刀を交えるのも久しぶりだな。抜刀斎」
「…」
「うし。来い」
(流石は新撰組元組長…とても基本に忠実で綺麗な構えだ…。しかしこうしている間にも羅刹による被害が出るかもしれない。直ぐに蹴りをつける)
(この構え。前にやり合った時には見せなかった構えだ。何が来る…)
(抜刀斎。そんなに2番隊組長は甘くないぞ)
先に動いたのは…剣心だった。
(速い。更に俊敏さに磨きが懸かってやがる…いつの間に)
「飛天御剣流・九頭龍閃」
(これは…超高速の連続同時九段突き。やばい)
キンカンカンカンギャキーン…
(九頭龍閃を全て受けきった…なんの奥義も無しで)
「危なかったぜ抜刀斎…この命懸けなこの感じ久しぶりだ」
(…来る)
「両者其処まで」
間に斎藤が割って入る。
「なんだよ斎藤さん。これからって時に」
「永倉くん。これは決闘であって殺し合いじゃない。君程の剣客なら奴のことは推し量れたんじゃないか」
「…流石斎藤さん。お見通しって訳か」
鞘に刀を納めた永倉
「永倉殿…」
「あんたのその刀は」
「これは逆刃刀でござる」
「逆刃刀…それがあんたのケジメって訳か」
「…」
「本当の名はなんていうんだ」
「緋村…剣心」
「そうか…宜しくな剣心」
「永倉殿…こちらこそよろしくでござる」
「さて、気を取り直してっと。斎藤さん。どこまで掴めてるんだ」
「手掛かりはまだ掴めてない。永倉くんは」
「俺も最近、京に来たばかりでよなんにもだ」
「そうか…ところで永倉くんはどうしてこの件を知ってるんだ」
「懐かしいヤツから書が届いてよ。そこに羅刹のことが書いてあった」
「まさか…」
「あぁ…千鶴ちゃんだ」
「あの阿呆が…」
「千鶴…そういえば同じ名を持つ娘が拙者の泊まる宿にいたでござる」
「なに。それは本当か剣心」
(ここにも阿呆がおったわ…)
「確か苗字は雪村と言ったか」
「それは間違い無く千鶴ちゃんだ。おい剣心どこだその宿。早く教えろ」
「永倉殿…拙者らは調査を」
「そんなの久しぶりの再開の後だ行くぞ、斎藤さん」
「あっ。あぁ…」
「剣心さんおかえりなさいお早かった…」
「千鶴ちゃん。本当に千鶴ちゃんなのか」
「もしかして永倉さんですか」
「あぁ、そうだよ生きてたんだな千鶴ちゃん」
「永倉さんこそ…よくご無事で」
「…宿の土間で感動の再開をされても。他の客に迷惑だ。抜刀斎お前の部屋を案内しろ」
「あっ、あぁ…」
「抜刀斎。剣心さんが…」
かつての旧き記憶が呼び覚まそうとしていた…。