るろうに剣心~密命・羅刹討伐~   作:naomi

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5巻

剣心の部屋に集まった4人。

 

「まずは、俺はこの雪村千鶴の依頼を受けて動いていた」

 

「そうなのか。どうやって再会したんだ」

 

「丁度、羅刹による連続殺人が始まった頃だ…」

 

その日、斎藤は警視庁の一室で事件の考察をしていた。

 

(あの死体から出ている犯人の狂暴性に首を食いちぎられた後。まさかとは思うが…あの薬は全て処分されたはず…)

 

「失礼します、藤田長官。長官に御会いしたいという女が訪ねてきているのですが…」

 

「俺は今忙しい。日を改めさせろ」

 

「それが名を名乗ればわかってくれると言っておりまして」

 

「名前だと…名は」

 

「千鶴。と言っておりました」

 

「…。すぐに通せ」

 

「はっ、はい」

 

少しして、綺麗な女が顔を見せた。

 

「斎藤さん…よくご無事で」

 

「千鶴…場所を代えよう」

 

庁舎を離れ河川敷に腰を据える二人。

 

「斎藤の名を気安くだすな。今は藤田で通している」

 

「すみません。本当によくご無事で会津でお別れして以来ですね」

 

「君こそ、土方さん達についていき、よく生き延びたな。他の隊士は」

 

「わかりません。あれから誰1人会えてません」

 

「そうか…土方さんは函館でと聞いているが君は知っているか」

 

「はい。土方さんの側付きとして御一緒してましたから…新撰組副長・『鬼の副長』土方歳三の名に恥じぬ、立派な最期でした…」

 

「そうか…ご苦労だったな」

 

「斎藤さんは無事会津を生き延びたんですね」

 

「なんとかな、暫く潜伏していたが、政府軍に見つかってな。今の職に着くことを条件に不問となった」

 

「そうでしたか…」

 

「俺の信ずる正義を貫くには丁度いい職だ。でっどうした俺を訪ねて」

 

「実は…一緒に羅刹をこの世から葬る手伝いをお願いしたいんです」

 

「羅刹…やはりこの一連の殺人は」

 

「はい羅刹の仕業です」

 

「そうか。会ったのか羅刹に」

 

「狙いは私のようですから」

 

「お前の血という訳か」

 

「恐らく…」

 

「どうやって俺の居場所を突き止めた。一般人である君が」

 

「その…羅刹に襲われそうになった時に…山南さんが」

 

「…冗談が過ぎるぞ千鶴」

 

「本当です。山南さんが私を助けてくれたんです。間違いありません」

 

「馬鹿な…山南さんは既に…」

 

「その真相を突き止めるためにも。お願いします斎藤さん。力を貸してください」

 

 

「…という経緯だ」

 

静まりかえる一室

 

「おいおい、斎藤さんまでそんなデタラメ信じるのかよ、千鶴ちゃんも千鶴ちゃんだ。ちょっとおいたが過ぎるぜ」

 

「そんな嘘皆さんにつくはずないじゃないですか」

 

「じゃあ、どうやって山南さんは蘇ったんだよ」

 

「それは…わかりません」

 

「永倉殿。お気持ちは察しますが、今は千鶴殿の言うことを信じましょう。羅刹の力が人智を超えているのは、ここに居る者皆が共有する事実。それも含め調べようではありませぬか」

 

「あぁ。そうだな。すまない取り乱して」

 

「して、山南さんとは」

 

「山南敬助。新選組総長で総長として知の面から新選組を支える裏で、変若水の研究・改良を担当していたが、自らが左手に負った怪我が元で剣を振れなくなった事がきっかけで自らを実験台とし、死ぬ覚悟で変若水を飲み、幹部の中で最初に羅刹化した。羅刹化後は公には死亡した事として、羅刹隊の指揮を務めるなど水面下から新選組を支える事に徹する。新選組が甲州・会津と転戦していった後も同じく羅刹になった藤堂平助と共に羅刹隊を先導して活躍するが、撤退先の仙台において藤堂と共に力を使い果たして灰になった」

 

「俺達の大切な仲間だった人だ」

 

「そうでござったか…千鶴殿」

 

「千鶴殿。どうしたでござるか」

 

「えっ…あっごめんなさい。なんだか『抜刀斎』って斎藤さんが口にしてから凄く私剣心さんを警戒してたんですけど、以前見た『抜刀斎』と随分雰囲気が違うなと思って」

 

「拙者のあの頃を見たことがあるのですか。千鶴殿」

 

「その頃から新撰組で側付きをしてましたから一度でしたが」

 

「そうでござったか…」

 

「まぁ、あれから剣心も色々あったってことだよな」

 

「永倉さんはもう平気なんですか」

 

「おう。一度手合わせしたしな。千鶴ちゃんも今見た剣心を信じていいと思うぜ」

 

「そうですか。永倉さんがそう仰るなら」

 

「永倉殿。千鶴殿。かたじけない」

 

「で、永倉くんは千鶴から書を貰ったと言ってたなそれはいつだ」

 

「あれは、去年の大晦日だな」

 

「ったく。俺に任せろとあれだけ念を圧したのに」

 

「すみません斎藤さん。でも心配で、それに斎藤さんの居場所を教えてくれたのは御庭番衆の方々ですけど、御庭番衆の場所や斎藤さんと永倉さんが生きていることを教えてくれたのは…山南さんなんです」

 

「その話…詳しく聞かせてくれるな。千鶴」

 

「はい。こうしてお二人と御会い出来ましたしお話します。私が羅刹と遭遇した日のことを…」

 

すると突然襖が開いた、そこには顔面蒼白の女将さんがいた。

 

「女将さんどうしたんですか」

 

「お巡りさん助けておくれ、外に怪物が」

 

「なんだと」

 

4人は急ぎ居間に向かうと怪物が入りこんでいた。

 

「羅刹…」

 

「千鶴殿は女将さんを安全なところへ、行くぞ斎藤。永倉殿」

 

「阿呆。貴様に命令される筋合いは無い」

 

「おっしゃー」

 

瞬く間に羅刹を斬り落とす3人。

 

「流石は元新撰組組長と人斬り抜刀斎」

 

宿舎の向かいの屋根の上で拳銃を振り回しその場を眺める男が1人

 

「てめーは」

 

「不知火匡(しらぬい きょう)」

 

「久しぶりだな、抜刀斎に新撰組」

 

新たな遺恨が邂逅した。

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