機動戦士ガンダムーBullet in the desertー   作:五河陽太

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月下の出会い(2)

 アキハは会議用に置いてあったパイプ椅子を掴んでは美少女に向かって投げた。

 

 美少女はパイプ椅子を左腕で簡単に払うとアキハに向かって狼の如く飛びかかった。

 

 アキハは右側に転がって避ける。

 

 美少女はアキハの喉を突き刺すつもりでかかっていた。

 

 砂の大地にサバイバルナイフが深く刺さる。

 

 美少女の本気が垣間見れた。

 

 アキハは「逃げなければ!」と脅迫的に感じ、その場から去ろうと立ち上がった。

 

 だが、美少女は逃がさない。

 

 アキハの右足を掴むと怪力で反対側に投げ飛ばす。

 

 一瞬の無重力感。

 

 その後に襲って来る大地に叩きつけられる激しい痛み。

 

「この娘も化け物だ」

 

 アキハは背中に冷たい汗が流れるのを感じた。

 

 ゆっくり立ち上がると、鼻から水が流れる感覚があった。

 

 拭うと鼻血が流れていた。

 

 アキハは目の前の美少女と対峙して「勝てない」と感じた。

 

 だが、普通に背を向けて逃げるのは不可能だと解った。

 

 

 逃げるなら何か手を打つ必要がある。

 

 アキハは必死に考えた。

 

 その果てに、考えついた行動は唯一つ。

 

「助けてくれ! 殺人犯がミーテングポイントにいるぞ!」

 

 

「助けを呼ぶ」

 

 それだけだった。

 

 単身で敵のキャンプ地に入り込んだ美少女の技術と力は称賛に値する。

 

 だが、いかに馬鹿げた力を持っていようが、味方全員が気付けば、逃げる。アキハはそう考えた。

 

 だが、相手の肝は据わっていた。

 

 味方が集まる前に、アキハを亡き者にしようと突貫してきた。

 

 美少女はサバイバルナイフを逆手に構えると疾風の如き身のこなしでアキハに急接近した。

 

 アキハは「心臓を突かれた終わりだ」と即座に考えた。

 

 両腕で胸をカバーして防御姿勢を採りながら、左側に身を躍らせた。

 

 美少女は左上に切り上げる一閃を放った。

 

 アキハの両腕が綺麗に切り裂かれる。

 

 鮮血が鮮やかに飛ぶ。

 

 致命傷は避けられた。

 

 アキハは大地に転がって直ぐに立ち上がった。

 

 そのまま、格納庫のある東側へ全力で駆けた。

 

 一瞬の隙を突かれて、アキハに突破された美少女は後を追って来る。

 

 その速さはアキハより何倍も速かった。

 

 走るアキハの息が切れ、肺が悲鳴をあげる。

 

 だが、ここで立ち止まったら最後だ。

 

 アキハはそう自分の身体に言い聞かせ駆ける。

 

 格納庫前まで逃げきれた。

 

 だが、そこまで逃げて、美少女の攻撃があった。

 

 美少女はナイフを投げて、アキハの足を絡めた。

 

 アキハは格納庫前で派手にこけた。

 

 俯せにこけたアキハの上に美少女がマウントポジションを取った。

 

 美少女はアキハの顎に両手を回して、海老反りの形でへし折ろうと馬鹿力をかけてきた。

 

 アキハは苦悶の声をあげた。

 

 その声を聞いて美少女はうっとりとした表情で語った。

 

「ここまで、わたくしをてこずらせたのはあなたが初めてですわ。最後のプレゼントです。わたくしの名前はミツハ・バーキア。天国に持って行って下さいまし」

 

「そんな冥土の土産は要らない!」とアキハは心の底から叫んだ。

 

 だが、顎を固められているので、声が出ない、喋れない。

 

 背骨が嫌な音を立て始めたと感じた際、意識が漆黒の闇に飲まれそうになる。

 

『駄目だ……』

 

 アキハが諦めかけた時、天が救いの手を差し伸べた。

(続)

「機動戦士ガンダム」の二次作品として時代考察、話の内容は成り立っていますか?

  • 大丈夫!心配するな!
  • もっと、勉強しなさい!
  • 実は、良く解りません!
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