機動戦士ガンダムーBullet in the desertー   作:五河陽太

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疑惑(2)

 大佐は含み笑いをして、フォックスに声をかけた。

 

「少佐、君はどう考えているかい? 君の部隊からこんな半端者が現れたんだ。相応の覚悟はしてもらうよ」

 

「はい。でも、自分は罰を背負おうがこの少尉は前に進むと思いますよ」

 

「それは、ジオン側に内通するということかい?」

 

 中佐がフォックスをギロリッと睨んで話しをした。

 

 フォックスは首を横に振って確信に満ちた声で話をした。

 

「違います。『自分で答えを見つける』と私は言いたいのです。きっと良き、連邦軍の戦士になってくれると自分は信じています」

 

 フォックスの言葉を聞いて、大佐と中佐が嘆息した声で話をした。

 

「中佐、近々オデッサに対して一大侵攻作戦が開始される。この少尉の反抗で無駄にしたくはないものだ」

 

「そうですな。この少尉にも存分に働いてもらうことにしましょうか」

 

 フォックスの一言で大佐と中佐のアキハに対する心象が変わった。

 

 アキハはフォックスに対して「申し訳ありません」と心から思った。

 

「アキハ・アンドー中尉に対する軍法会議はこれにて閉廷とする! 中尉は正式な通達が降りるまで、謹慎処分とする! 以上!」

 

 こうして、アキハに対する軍法会議は幕を降ろした。

 

                           〇

 

 アキハが謹慎処分を受けている際、オマーンのキャンプ地は大騒ぎになっていた。

 

 オデッサの一大作戦が開始される前に、姿を見せた「敵巨大MA開発を阻止せよ」とジャブロー本部から通達が降りたのだ。

 

 オマーンの地には多くの補給部隊が送り込まれ、賑やかになっていた。

 

 そんな中、謹慎処分中のアキハの部屋にフォックスが顔を出していた。

 

「今日も暑いね。なに、気に病むことはないよ。君の気持ちは良く解る。敵もスペースノイドといえど人間だ。情が湧く時だってあるさ。それより、君はあのMAについて何か知っている内容はないかい? 僕は君をこう見えて高く買っている。相応の情報を持っていると考えているよ」

 

 フォックスが「どうだい?」と紙コップに水を入れてアキハに差し出して来た。

 

 アキハはフォックスにお礼を言うと紙コップを受け取り、ゆっくり話しを始めた。

 

「自分はあのMAについて何も知りません。相手がどんな手に出るかも解らないのです」

 

「君は嘘が下手だよ。でも、そういうことにしておこうか。そのほうが今の君の心には優しいと考える。もし、暇なら格納庫に行くといいよ、マリアが荒れているから、話し相手にでもなってあげれば助かる」

 

「隊長が荒れたら、それは凄まじく面倒ですね」

 

「そうなんだ。マリアとの付き合いは長い。あの娘の性格はよく知っているつもりさ。本当は素直で優しい娘なんだが、外の皮が厚すぎる。君がなんとか鞘になってくれ」

 

「無茶をいいます」とアキハは返答した。

 

 フォックスは水を一口飲んで、唇を湿らすとアキハに真剣な声で話をした。

 

「僕は君がジオン軍と内通しているとは考えていない。そんな器用な男には見えないからね。だから、ここからが君の本当の戦いの始まりだ。疑いを深めるも、晴らすも君次第だ」

 

 アキハはフォックスに話しをされて少し心が軽くなった。

 

 水を一気に飲んでは、座っていたベッドから立ち上がった。

 

「少し、格納庫に行ってきます。隊長が荒れていたらコフィンさんたちが困ると思うので――。ありがとうございました」

 

 アキハはフォックスに一礼すると私室を出た。

 

 フォックスはアキハの後ろ姿を見て、「大丈夫そうだね」と呟いた。

 

「機動戦士ガンダム」の二次作品として時代考察、話の内容は成り立っていますか?

  • 大丈夫!心配するな!
  • もっと、勉強しなさい!
  • 実は、良く解りません!
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