機動戦士ガンダムーBullet in the desertー   作:五河陽太

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それぞれの戦いかた(2)

 アキハはマリアたちと合流すると、フタバとミツハを改めて紹介した。

 

 その上でマリアが、なぜ、ジオン軍同士が殺し合っていたのか理由を聞いた。

 

 フタバが暗い表情をしては、ミツハに代わって理由を小声でゆっくり話した。

 

「お父さんに呼ばれて、今後の話をしたの。そうしたら『お前等は用済みだ』って言われて……。その場で射殺されるところを保育者に助けてもらってここまで逃げて来たの。もう、お父さんの元には戻れない。だから、私たちを保護して下さい!」

 

「話が見えないね……。アンタたちはいったい何をしていたんだい? 何の用済みだ?」

 

「オデッサに迫る連邦軍を殲滅して、ジャブローまで一気に殲滅する兵器の開発とパイロットの育成……。私たちは人工の魂。バーキアシリーズの二号機と三号機なんです……」

 

「俺は女を落とすのが趣味だが、こんなクソみたいな話を聞いた後、可愛い娘ちゃんたちに手は出せませんぜ。隊長さん、その『お父さん』を俺は死ぬほど殺してやりたい気分ですよ。撃って良いですか?」

 

「同意見だね。僕もジオンは腐っていると考えていたけど、ここまで下衆だとは考えていなかった。隊長、是非、本拠地を叩きに行きましょう」

 

 マーフィーとコフィンがフタバの話を聞いて憤慨していた。

 

 マリアは冷静に話しを聞いていて、アキハに質問した。

 

「坊や、もしその『殲滅する兵器』が前に現れた化け物MAならアタシたちの目標になるわけだ。この娘たちを保護して場所を聞けば、その本拠地が解る……、コイツは大きな収穫だよな?」

 

「そうなります。でも、この娘たちを軍上層部に預けるのには反対です。俺は相当本部で痛い目を見ました。この娘たちが同じ目に遭うと考えると……、心が痛みます」

 

 マリアはアキハの深刻な表情を見て、軽く微笑むと提案した。

 

「なら、この娘たちはアンタが面倒をみな。尋問とは違う方法で相手の工場を聞き出しておくれ。アタシはガサツでね。どうにも同じ女の相手は苦手なんだよ」

 

「隊長らしい判断です。なら今晩はここでキャンプですか?」

 

「コフィン、文句あるのかい? マーフィーも笑うんじゃないよ! さっさとMSを隠して来な! 明日から忙しくなるよ!」

 

 マリアにどやされた二人は渋々、自身のMSに戻って行った。

 

 アキハはフタバとミツハに「話しをしよう」と冷える高山地で焚き木を囲んで座った。

 

「それで、お前たちの『お父さん』は誰になるの? 俺が知っている人?」

 

「良くご存知の人ですわ。名をテツハ・アンドーと言います。きっとアキハのお父様だと思いますわ」

 

「! 父さん! 何で、父さんがそんな酷いことを!」

 

「アキハの父さん、私たちのお父さんでもあるんだ。だから、最初に気付いたけど、隠していた。ゴメンね。でも、今は正直に話しをしたほうが良いから――」

 

 フタバが申し訳なさそうに話しをした。

 

 ミツハがフタバを庇うように話しをアキハにした。

 

「お姉様に罪はありませんわ。責めるならわたくしを責めて下さい。アキハになら何をされても恨みはしません」

 

「俺は人に罰を与えられる人間とは違う。唯のいち技術士官だ。だから、連邦軍の立場からいうと、父さんを――、テツハ・アンドーを屠る必要があるね」

 

「アキハはお父さんを殺せるの?」

 

「解らない。でも、今の心境を素直に語れば、父さんのしている研究や開発は『悪』だ。実際、フタバとミツハを殺そうとした理由は解らない。でも、命を粗末に扱ったら駄目なんだ」

 

 アキハは空を見上げた。

 

 夕闇に染まる空はこれからの激動の戦火を連想させるように赤々と燃えていた。

 

 アキハは自身の親が背徳行為に手を染めている現実を知った。息子としてどうあるべきか突き付けられた瞬間だった。

 

「気高くあれ」なんて考えない。唯、悲しい想いをする子を一人でも減らす。

 

 アキハはそう考えると腹が座った。アキハはふとした疑問を感じたのでフタバに質問した。

 

「フタバたちは何で連邦軍に逃げようとしたんだい? 民間でも逃げればお前たちなら逃げられる可能性はあったと思うけど?」

 

「アキハに逢いたかった! ミツハと話をして、アキハならきっと私たちに手荒な真似をしないし、何より優しいってミツハが――」

 

「お姉様も言ったではありませんか! 全てをわたくしに擦り付けないで下さいまし!」

 

 ミツハがフタバの口を無理矢理塞いでは顔を真っ赤にして猛抗議していた。

 

 そんな二人は「本当に仲の良い姉妹なんだ」とアキハは強く想った。

 

 同時に「この姉妹は守り切ろう」と心に決めた。

 

 アキハは冷える山頂でフタバとミツハ、三人で色々な言葉を交わした。

 

 父親の事、戦場の事、試作機の事、怖かった事、楽しかった事――。

 

 三人の仲は深まっていった。

 

 夜が更ける早さと同じくらい心が近づくのをアキハは感じていた。

 

 今後、控えている激闘を前のひと時の休息だった。

 

「機動戦士ガンダム」の二次作品として時代考察、話の内容は成り立っていますか?

  • 大丈夫!心配するな!
  • もっと、勉強しなさい!
  • 実は、良く解りません!
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