機動戦士ガンダムーBullet in the desertー   作:五河陽太

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 やっと、最終章になりました。長々と付き合って下さった読者様には感謝の言葉しかありません。

「この展開は既視感を覚えるぞ?」

 いやいや気のせいです(多分)。どうしても王道を通るしかないと思いました。この展開だけは譲れないと思い、一心不乱に書きました。

 どうか、アキハたち04小隊の運命を見守ってあげて下さい。

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それぞれの進む道
最後の戦場


※宇宙西暦〇〇79年10月4日 東カルパチア山脈 市街 午前9時

 

 マリアが通信機を使い、アキハから聞いた内容を大隊長のフォックスに伝えた。

 

 フォックスは作戦を考え発案した。

 

 方面軍司令ノフィカと蜜に連絡を取りながら、フォックスも前線に出ると話しは纏まった。

 

 オデッサの激戦を控えての一大掃討作戦。

 

 アキハはことの大切さを嚙みしめていた。

 

 アキハたち04小隊はブカレストまで索敵とデータを採取しながら進軍してそのまま帰投する任務だった。だが、運悪いことに脱走兵を匿っている現状を上層部に知られてしまい、帰投はなくなった。挙句、そのまま最前線送りという酷い扱いになってしまった。

 

 アキハはマリアたちに謝罪をした。

 

 だが、マリアたちは嫌な顔をひとつもせず、「そう何度も頭を下げるとあんたの価値がなくなるから止めな」と逆にアキハの身を案る始末だった。

 

 アキハは04小隊を絶対に生き残らせる覚悟を固めていた。

 

 同時に脱走してきたフタバとミツハを、この上なく愛おしく想う気持ちが芽生えていた。

 

 二人から自身の出生やこれまで受けてきた、悲惨な「訓練」内容について知らされた。

 

 その訓練を行っているのが父親のテツハ。アンドーと知った時は衝撃があった。

 

 だが、アキハは自分の家を守る為に息子を亡命させる父親ならやりかねないと考えた。

 

 アキハは自身が実の親と殺し合いをする境遇になるのをなんとなく察していた。

 

 最初は地球に行くだけで何も変わらないと考えていたアキハだ。だが、「戦場」がアキハを変えた。

 

 戦場の殺伐とした空気と人を簡単に無に帰してしまう呆気なさが、アキハの心を強くさせた。

 

 何より、フタバとミツハとの出会いが、アキハに「覚悟」の概念を教えた。

 

「どうしようもない時だってある。でも、痛みを伴っても進む必要がある」

 

 アキハの胸には、そんな感情が渦巻いていた。

 

 それは覚悟と呼べる気持ちであると同時に、「悟った」とも言えた。

 

 前に進むためには痛みを伴う「覚悟」と「悟り」をアキハは抱いていた。

 

 そんな中、アキハはジオン軍が秘密工場を建造していた、カルパチア山脈のふもとにある市街を占拠していた。

 

 フタバとミツハはフォックスの作戦指揮陣営で保護してもらっていた。

 

 ExG内でアキハはマリアに不安そうに声をかけた。

 

「フタバたちは大丈夫ですよね? 大隊長が非人道的な行動に出るとは考えられません」

 

「アンタ、肝が座っているのかいないのかハッキリしな。あの狐は正真正銘のお人好しだよ。アタシが保証する。アイツに限って変な行動に出るとは考えられない。長い付き合いだが、アイツほど人間臭い奴を見た経験はないよ。なぁ、コフィン」

 

『作戦行動中に女の心配かい? ジオン崩れは余裕だね。この作戦でまた、あの化け物が出てくる可能性を考えると普通は怯えるけど……。技術士官殿からしたらあんな奴も鉄屑と一緒らしいね』

 

 コフィンが捻くれた言葉を嘲弄しながらアキハに吐いた。

 

 だが、アキハは自然とコフィンが悪態を吐くのがリラックスしている証拠だと感じられた。

 

『中尉殿はあんな綺麗な王女様を二人も持ってしまい、羨ましい限りですよ。俺なんか昨日晩からずっと鉄の棺桶でお山と睨めっこだ。ほんっと、色気もクソもない職場だ。隊長が美人なのが唯一の救いだぜ』

 

「マーフィー、アンタ、寝言は寝て言いな。褒めてくれるのはありがたいがアタシの拳が恋しいみたいだね」

 

『滅相もありません! サー!』

 

 緊張感の欠片もない04小隊の無線会話を聞いて、アキハの孤独感や心配な気持ちはなくなっていた。

 

 その時、ExGの無線機に後衛から通信が入った。

 

 アキハが通信機を操作してヘルツを合わせ、応答の確認をした。

 

「こちら、4小隊隊長機。無線を受理しました。何事ですか?」

 

 無線の相手はフォックスだった。

 

 フォックスは最前線まで出て来たというのに、非常に朗らかな口調でアキハに命令を語り出した。

 

『中尉、全員に伝えて欲しい内容があるんだ。フタバ嬢とミツハ嬢からアドバイスを頂いた。敵の主力はザクタイプとグフタイプ、ドムタイプも配備されているそうだ。挙句、相手は自己学習プログラムの開発を行っている。君の持って来たAIと同じタイプだ。敵は無人機を投入してくる可能性がある』

 

「なら、大問題ですね。相手はMSを失うだけで、人の手を汚さない最悪の悪魔を生んだ結果になります。そんな殺戮兵器を放っておけません」

 

『最前線にいる君たち4小隊が一番危険に晒される。注意してくれ』

 

「連絡、ありがとうございます」とアキハは無線を切り替えると04小隊全員に聞こえる声で話をした。

 

「大隊長から連絡です。相手は無人機を投入してくる可能性があり。注意して下さい」

 

『コイツは参った! 敵は殺戮の天使かと思えば、悪魔かよ! でも、手加減無用って事だよねぇ!』

 

 マーフィーが明るい口調で話した。

 

『そんなに簡単に話しが進む相手とは最初から考えていないよ。僕はどんな奴が現れようがジオンを叩き潰すだけさ』

 

 コフィンは淡々と冷徹な声で意志を示した。

 

「アタシは生き残るために、この場を乗り越えるだけだ。どうせ、帰投しても次の戦場が待っているだけさ。だが、アタシは戦い続ける。自分という存在をこの地球から消さないためにね」

 

 マリアは意志の籠った強い口調で話をした。

 

 アキハは「04小隊の士気は高い」と感じられた。

 

 晴天だった空が曇り、曇天に替わる。

 

 気付けば深々と小雨が降り出していた。

 

 アキハは雨で阻害されないエコー探知で周囲の索敵をずっと行っていた。

 

 その時、アキハの耳に小雨が大地を打つ音とは違う、機械音が聞こえた。

 

 アキハは周囲の機器を操作してボリュームを調整した。

 

 低くギアが噛み合う駆動音と高出力のポンプ・ユニットの音が確かに聞こえた。

 

 アキハは身を跳ね起こしたマイクに叫んだ。

 

「敵がエレベーターを駆動させました! 何かをこちら側に搬出しています! 全機、警戒をして下さい!」

 

「機動戦士ガンダム」の二次作品として時代考察、話の内容は成り立っていますか?

  • 大丈夫!心配するな!
  • もっと、勉強しなさい!
  • 実は、良く解りません!
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