機動戦士ガンダムーBullet in the desertー   作:五河陽太

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市街地戦(1)

※カルパチア山脈 市街 数分後

 

 アキハがエレベーター音を確認して数分が経過した。

 

 ジオン軍がどこから姿を現すのか解らない戦場で、04小隊は警戒態勢に入っていた。

 

 索敵を常に続けていたアキハは音の源を特定する作業を必死に続けていた。

 

 その時、山脈の裾から砂煙が上がり始めた。

 

 アキハは自身の索敵が遅れたことに気付き、口元にあったマイクに叫んだ。

 

「相手のほうが上手で動きが早い! 熱源多数! 来ます!」

 

「さぁて! 全員、尻の穴を絞めてかかりな! 死んだら承知しないからね!」

 

『無茶を言う隊長だ。ま、絶対に死にたくないけどね! マーフィー機、了解!』

 

『いつものことさ。多く来いよ……。一機でも多く地獄に叩き落としてやる。コフィン機、了解』

 

砂煙を切り裂いて、姿を見せたのはジオン軍のMS部隊だった。

 

その数は市街だけで10機。

 

ザクII・高山用カスタム5機、グフ・フライトタイプ3機、ドム・高出力カスタム2機の編成だった。

 

『まずは1機! 落ちろよ!』

 

 マーフィー機がビルの屋上に陣取っての狙撃を開始した。

 

 一射でザクII・高山用カスタムの胸部を貫いて、一撃で沈黙させたかに見えた。だが、コックピットを撃ち抜かれたザクはまだ動こうとしていた。

 

『奴等、本気で無人機を投入しやがったな! 気味が悪いぜ!』

 

『こんな奴等はこうすれば問題ない』

 

 倒れたザクに対して、コフィン機がコックピット部分を踏みつけて、100ミリマシンガンで核融合炉を外し掃射した。機器をズタズタにされたザクは動きを止めた。

 

「本当に面倒な相手だね! 坊や、何とかならないのかい!」

 

「ハル、起きてくれ。お前と同じ型の人工知能ならハッキング出来ないかい?」

 

『ハロー、ハロー、アキハ。音声確認。答えはイエス。機体に配線を接続して下されば可能です』

 

「そんな暇が戦闘中にあるはずがない! もっと有益な対応方法の提案は!」

 

『人工知能なら基盤をショートさせる対応をお勧めします』

 

「そんなの可能か? 解らない。でも、隊長なら即座に敵を沈黙させられると信じます!」

 

「結局、無策か! アタシも信じられたもんだ!」

 

「最初から隊長のMS操縦は最高です! 敵機、来ます! マーク3の方向!」

 

「早いッ! スカート付きか!」

 

 ExGが頭部バルカンを掃射した。

 

 薬莢が排出され、廃墟のビルに当たり、金属音を奏でる。

 

 ドムはフタバたちが乗っていたドムとは形状が異なっていた。山岳地帯用にペイントカラーが施されているのは勿論、特徴的な脚部のスカートが肥大化していた。空気の薄い、高山地帯でも高機動性を保つために、出力を高く調整した結果だった。武装も実弾系を主軸に考えており、目くらまし用の武装は排除。胸部にロケットランチャーが装備されていた。また背部にはシュツルムファウストを2本装備。腰には投擲用のグレネードが装備されていた。近接武器はヒートホーク2本。主軸の武装はジャイアントバズーカと各距離に対して応戦可能になっていた。

 

 ドム・カスタムの1機がExGに標準を定める。

 

 コックピット内にロックオン・アラートが鳴り響く。

 

 だが、アキハとマリアは冷静だった。

 

 以前のアキハなら慌てて、マリアに声をかけていた。だが、幾多の戦場を乗り越えて、冷静に判断を下せる心を持つまでに成長していた。

 

「坊や!」

 

「右肩に当たります!」

 

 アキハの鋭い判断でドム・カスタムがどの部位を狙って攻撃してくるか判断が可能だった。

 

 マリアはアキハの意見を聞いて鋭く、また、精確に機体を動かし、機体を左側に開けさせた。

 

 ドム・カスタムの放った砲弾は確かにExGの右肩があった部分を通過した。

 

「お返しだよ!」

 

「設定は確かです! 後は、隊長の腕次第!」

 

 マリアは迷わず右親のトリガーを押し込んだ。

 

 高出力のエネルギーが銃身から放たれる。

 

 放たれたビームはドム・カスタムのメイン・カメラの一つ目を正確に撃ち抜いた。

 

 だが、ドム・カスタムの動きは止まらない。

 

 ジャイアントバズーカを投げ捨てて、腰に装備していたヒートホーク2本を引き抜いた。

 

「そんな武器、怖くはないんでね!」

 

 マリアは待つどころかExGを操作して前に出た。

 

 ExGとヒートホークを2本装備したドム・カスタムの近接格闘戦が始まった。

 

 右腕部から縦の振り下ろしが放たれる。

 

 マリアはExGを軽快に操ってかわす。同時に左腕部装甲に取り付けてあった小型シールドを展開して打突武器として使った。

 

 破損している顔面に向かって容赦のない打撃が3回、叩きこまれた。

 

 ドム・カスタムの顔面は完全にへしゃげて、メインカメラ以外のサブカメラも死んだ。

 

 だが、ドム・カスタムはまだ、ExGを捉えていた。

 

 戦場は市街だ。

 

 ドム・カスタムの自慢、高速戦闘がとり難い戦場だった。

 

 だが、ドム・カスタムは退く気配はない。

 

 ヒートホークを2本、振り上げては果敢にExGに迫る。

 

 アキハは後部座席で戦いを観ていて、補助に入った。

 

 副兵装の胸部ミサイルのトリガーを右親指で押し込んで、ドム・カスタムに向かって放った。

 

 ミサイルは弧を描いてドム・カスタムの脚部に命中した。

 

 つんのめった形で俯せに倒れたドム・カスタムに対して、マリアがロックオンをした。

 

 勝負はあった。

 

 両脚部が破損したドム・カスタムにExGが負ける要素はなかった。

 

 マリアが一息吐いて、アキハに話しかけた。

 

「コイツ、どうするかね?放っておいたら悪さすると思うかい?」

 

「……、完全撃破が望ましいです。現状だと心がざわつくのです。『何かある……』と――」

 

「じゃあ、技術士官殿の命令だ。完全に逝ってもらうよ!」

 

 マリアが右親指を押し込む瞬間、左側のビルから弾丸の雨が降り注いだ。

 

 咄嗟の判断でコックピットを守ったマリアだが、他の部位で損傷があった。

 

 アラートが鳴り響く。

 

「左脚部被弾! 損壊率50パーセント! 右肩被弾!」

 

「ッ! このアタシが隙を突かれた! 坊や、索敵はどうなっていた!」

 

「レーダー機器に影響があります! 強力なジャミングです!」

 

「どこのどいつだ! そんな悪さをした馬鹿は!」

 

 マリアが射撃のあったビルの方向にビームライフルを一射を放つ。

 

 熱で融解した隙間から都市迷彩を施したザクの姿が見えた。

 

 ザクII・高山用カスタムだ

 

「機動戦士ガンダム」の二次作品として時代考察、話の内容は成り立っていますか?

  • 大丈夫!心配するな!
  • もっと、勉強しなさい!
  • 実は、良く解りません!
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