一戦前のライダーバトル~語られる事の無い戦い~   作:滝温泉

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インペラー~荒峰光哉~

西暦2002年5月××日六時頃

公立園枝高校(こうりつそのえこうこう)の体育館裏、六人の制服を着た青年たちが地面に這いつくばっている青年を囲む様にして立っていた。青年の髪や服は砂にまみれボタンはいくつか取れ、顔には痣が見える。

 

「おいおいもう倒れんのぉ?荒峰ク~ン」

 

「あうっ!…うぅあぁ……」

 

一人が青年の顔を脚で蹴りつける。青年は地面を転がり顔を地面にこすりつけながら立ち上がろうとする。

 

「早く立てよ荒峰。…おい、立たせてやれ」

 

階段に腰を降ろしながら見ていたリーダーが口元をつり上げながら

指示をだす。二人の長身の二人が青年の両腕を持ち上げ無理矢理立ち上がらせた。

 

「へへっ……オラよっ!」

 

「はがっ!オエエェェェ……」

 

「うわっ、こいつゲロ吐きやがった。きったねえな」

 

「掃除は自分でしろよな~。あ、手伝ってやるか。舐めろよ」

 

「がっ!………」

 

六人の中で一番筋肉質の青年が腹に下から上にすくい上げるように殴りつけた。青年の体が一瞬くの字に曲がったと思うと拘束していた二人が手を離し、青年の体が地面に打ち付けられる。四つん這いになった青年は右手で腹を抑えゲロを吐いた。それを見た筋肉質の青年は大袈裟に後ろに下がり、拘束していた内の一人が青年の頭を嘔吐物に踏みつけた。

 

「あ~そろそろマンネリになってきたな」

 

「確かに、今日はここまでか?」

 

「だな。あんまりやりすぎて教師にばれると不味いし。次は精神的に来る物にしたらどうだ?」

 

「例えば?裸の写真をネットにUPするとか?」

 

「こいつの裸って……誰が得するんだよ」

 

「確かにな。そういや新作ゲーム買ったけど俺んちでやんない?」

 

「いいねえ。それじゃ出発しよーぜ」

 

「荒峰ー。ゲロは自分で片付けろよー」

 

ギャハハと笑いを上げながら体育館裏から去っていく六人。完全にその姿が見えなくなってから数分後、倒れていた青年がゆっくりと起き上った。

 

「………ちくしょう」

 

青年の名前は荒峰光哉。公立園枝高校に通う高校三年生で成績は学年中四十位と平均以上のどこにでもいる様な青年。彼は同じクラスの生徒からいじめを受けていた。切っ掛けは二年生時の部活でのこと、サッカー部でFWを務めていた光哉がリーダーの青年・樋口の脚を負傷させてしまった時。チーム内でのレギュラーを決める紅白戦、樋口のシュートが自身のチームのゴールに放たれようとしていた時に光哉はスライディングで樋口のボールを弾いたはずみで樋口の脚と接触していまい結果樋口は右足を負傷、FW枠が空いたことで光哉が試合にでることになった。

 

それから樋口は光哉にいじめを行った。普段からよくつるんでいた仲間を集め、学校の休み時間や放課後に光哉を拉致しては一方的に殴る蹴る等の行為を繰り返していた。

 

それからいじめが繰り返されながら時はたち、樋口の負傷は完治した。だが樋口のいじめは終わらず今もそれは行われていた。

 

 

 

 

 

side荒峰光哉

 

「なんで……こんな目に会うんだよ……!」

 

ラジオを乗っけた本棚にそれに垂直となるように並べられたベッド。ドアには取り付けられた大鏡。自室で俺・荒峰光哉はベッドに座り壁を殴りつけた。

 

あいつ…樋口はあの日以来俺を邪見のように扱い、事あるごとに何かしらの理由をつけて仲間と殴りつけて来るようになった。それだけじゃない、日に日に他の奴まで俺を避けるようになった。樋口の奴が何かを言いふらしたこともあるだろうけど、たぶんいじめられている奴には関わりたくないないんだと思う。俺だって、嫌だからな。

 

それから俺もあいつらに対し憎しみや怒りが溜まっていた。あいつらが許せなくなっていた。

 

「樋口を…あいつをぶっ殺してえ!」

 

なんでこんなことになったのか、できることならやり直したい。心の思いを怒りで塗り替え大鏡を殴った。すぐにしまったと思いヒビが入っていないか確認した。

 

キイイイィィン!

 

その時耳鳴りがした。鏡の方から聞こえたような耳鳴りに驚いたが特に気にせずヒビの有無を確認するために鏡を見た。だけど俺が見たのはヒビなんかじゃなく、鏡に写った一人の男だった。

 

「うわああ!?」

 

その男は金色の鎧のようなものを着ていた。

 

「だ、誰なんだお前は?」

 

「俺はオーディン。神崎士郎の代理人だ」

 

そいつ、オーディンの声にはエコーがかかっているが、雰囲気と体つきで男だと確信できた。

 

「俺に……なんかようか?」

 

なぜ鏡の中にいるか、正体はなんだという前に何故かそれが一番に口から出ていた。オーディンはふっと笑った。

 

「お前のその強い願い、叶えたくはないか?」

 

「願い……」

 

それはどっちなんだ。樋口を殺す・人生をやり直す。どっちが俺の本当の願いなのか俺にはわからない。でもどっちだろうと____

 

「ああ、できることならな」

 

俺の願いには違いない。俺はオーディンを睨むように目をこわばらせた。

 

「ならばこれを使って戦え」

 

「え?うわっととと……」

 

鏡越しからオーディンが四角い何かを投げてきた。俺は落とさないようにキャッチしてそれを360度回転させ確認した。それは濃い茶色のデッキにカードが収納されたものでレイヨウの紋章が描かれていた。

 

「なんだこれ?デッキ?」

 

「それを鏡にかざしてみろ」

 

言われた通りに俺は右手でデッキを持ち目の前の大鏡に向けてかざした。すると俺の腰にデッキが丁度はまりそうなバックルが装着されていた。

 

「なんだこれ!?」

 

「そしてVバックルにデッキを装着しろ」

 

右手に持っていたデッキを左手に投げそのままVバックルに装着した。するといくつもの鏡の虚像が重なりあい、茶色の基本カラーに黒のメイル、頭には二本の角。左脚膝に金色の頭のような召喚機がついている姿になった。

 

「これは……」

 

「お前のその姿の名前はインペラー」

 

「イン…ペラー」

 

「お前のように変身する者が十一人いる。俺を含めてすべてのライダーと最後の一人になるまで戦え」

 

「……そうすれば、俺の願いを叶えられるんだな?」

 

「ああ」

 

「なら、俺は戦う。俺の願いを叶えるために、インペラーとして!」

 

 

 

 

仮面ライダーインペラー・荒峰光哉

 

願い・いじめられた復讐をするor人生をやり直す

 

 

 

 




最初の登場ライダーはインペラー・荒峰光哉クン。願いが定まっていないので現時点ではこの二つのどちらかとなっております。光哉クンの変身ポーズ、試してみてください。
感想評価誤字報告アドバイス等、お待ちしております。

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