ヴィラン名 『チェンソーマン』   作:ナメクジとカタツムリは絶対認めない

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ちょっと意味不明かも…すません


雄英体育祭 〜デンジの休憩〜

凶悪なモーター音と共にデンジの姿が異形へと変わる。それを女は恐れる事なく不思議そうに見つめ、首を傾げていた。

 

「ちょちょちょぉ…!なにしてんの俺ぇ!?」

 

デンジも疑問の声を上げるが、その体は一歩ずつ目の前の女に向かっていた。それを確認したデンジは焦る。

 

「オイ逃げろ!死ぬぞコレお前!!」

 

とりあえず自分に人殺しをさせるわけにはいかない。そう思ったデンジは女に呼びかける──が。

 

「んー…」

 

顎に手を当てたまま、女はデンジを見つめる。馬鹿野郎、と言おうとするも、もう間に合わない。今にも勝手に振り下ろされようとする凶刃を止める術はデンジには見つからなかった。

そして──、

 

 

 

 

「君、ここのた──」

 

 

 

 

 

切って、しまった。赤い液がドバドバ出てる。やっちまった。どうしよう。逃げるか。いや逃げらんねえな。チェンソーの姿めちゃくちゃ周りの奴らに見られてるもん。あー…あやまるか。でも謝ったら許してくれんのか?人ぉ殺しても。ヤオヨロたちにも謝っとかねーと…あーこっからどーすっか────。

 

 

 

 

 

 

 

「君、ここのたこ焼きって美味しいの?」

 

 

 

 

 

 

「え?」

 

 

デンジはその赤く光った眼を鈍く光らせる。自分が殺したはずの女が口角を上げてこちらを見ていた。

 

「…え?いま、え?首ぃ…、飛んで、え?」

「首?ああ、人違いじゃ無いかな」

 

女はそういうと、青ざめている観衆の一人を無造作に指さす。すると──。

 

 

「あ」

 

 

指を向けられた男性の首が、いきなりすっ飛んだ。

 

「ほらね?人違いだ」

 

 

 

 

 

その瞬間、チェンソーが鳴り響く。それは、天敵を見つけた者が威嚇するかのようで──その音が自分の体から出ていることに、全く理解が追いつかないデンジ。

 

「どーなって…!」

「うーん。どうやら個性が暴走してるみたいだね」

「えェ!?」

 

困った困った、と一寸たりとも思ってない真顔の女にデンジの体はまた刃を突き立てようとする。

 

「君。名前なんて言うの?」

「あァア〜!?デンジ!デンジだよ!つーか名前なんかより早く逃げろ!!なんか俺の体アンタめちゃくちゃ殺したそうなんだけど!?」

「デンジくんね。うん。デンジくん」

 

 

 

 

 

 

「個性を解除しなさい。これは命令です」

 

 

 

 

 

 

その途端、どろり。とデンジのチェンソーが溶けて行き、元の姿へと戻った。

 

「──はあァ!?」

 

驚きと疲労がデンジを襲う。先程まで制御しきれていなかった個性が、まるで夢だったかのように解除された。しかし、個性の副作用とやらは消えないようで──。

 

「おっと」

 

貧血により、地面に立つ事ができなかったデンジは、女の胸へ倒れ込んでしまった。デンジの鼻いっぱいに良い匂いが充満する。

 

「大丈夫?デンジ君」

「大丈夫…じゃない、かもです…」

 

嘘だ。もう普通に歩ける。しかしデンジは色々疲れていた。とりあえず今のこの幸せに身を委ねていたいと思ってしまった。

 

 

「んー…じゃあ寝てて良いよ。あとは私が何とかしとくから」

「おやすみなさい…」

「はい。おやすみなさい」

 

 

そしてデンジはうつらうつらとし、ついには襲いかかってきた睡魔に抗う事なく、眠りに落ちていった。その間、女はまるで飼い犬をあやす様にデンジの頭を撫でていたのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

爆発音が会場から轟く。それによりデンジは目を開ける。デンジはベンチから起き上がり、状況を整理する。

 

「えーと…飯食って、で、一眠りして…あ!そうだ!体育祭!次の競技始まっちまう!」

 

慌ててデンジは会場に走る。もう騎馬戦は終わり、次の競技に進んでるだろう。一目散に走る姿を見た周囲の人たちはとても微笑ましい目をデンジに向けた。

 

 

デンジが寝転んでいたベンチの端から、空のたこ焼きパックが落ちた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「デンジ──デンジ君ね。ちょっと調べてみようかな」




デンジの休憩でした。
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