そして新キャラ二人の個性に存在感を喰われ気味な主人公ぇ……。
特に柘榴がフリーダム過ぎるんだよなあ……。
その空間も、結果の例に漏れず実に変なところだった。
天井には大量に吊り下げられた、冷たい監視カメラのスクラップ。
四角や三角のブロックを積み上げた、二十メートルはある歪な形のオブジェ。
通路はかなり幅があるが、ガラス張りの壁が両サイドにあるせいで横に行くことは出来なさそうだった。
「ここが、魔女の結界……?」
周りが現実離れしているために驚いたのだろう。
柘榴はしきりに辺りを見渡し、落ち着かない様子だった。
「その反応、最近だって言うのに懐かしいなあ」
その隣でうんうんと頷いている歌羽は、黒を基調としたドレスを身に纏っている。
それは何処か舞台衣装を思わせるデザインで、頭に被ったミニハットもあってか、まるでマジシャンのように見えた。
「最初はビビるよねえ。うたもお化け屋敷とか苦手だったから、パニックになっちゃったりしたんだよ」
怖がったもの同士分かり合えると思ったのか、歌羽は少し嬉しそうだった。しかし、柘榴はキョトンとしている。
「あの……、私全然ビビってないよ」
「……え、そうなの?でもさっきドキドキしてるって言ってたけど……」
歌羽が疑問を柘榴にぶつける。
彼女は、ああ、と何かに気づいたように声を出すと、
「あれはね、ワクワクが止まらないって意味だよ」
「……what?」
歌羽はその言葉が余程衝撃的だったのか、何故か英語で驚きを表現した。
……いや、あたしもすっげえ混乱してんだけどね。
正直何言ってんの、こいつ?ってなってるもん、今。
「えーと、どういうことかな?結界って気持ち悪いと思わないの?」
「んー、そこまでないかな。私にとっては恐怖より興味の方が勝っているよ。だって、こんな見たことも聞いたこともない不思議な場所、色々知りたいって思うもん」
「な、なら、一緒に来て欲しいっていうのは一体……」
「何事も、誰かと一緒に行った方が楽しいでしょ?」
柘榴はそこで初めて、口元を少し微笑ませながら言う。
声も若干棒読みではあったが弾んでいて、だからこそこの場においてはとてつもなく軽い。まるで、結界をお化け屋敷か何かの扱いをしているようである。
……ちょっと普通じゃない。あたしはその肝の座りっぷりにただただ驚くしかなかった。
「先行こう。ああ、この先どんな風になっているのか楽しみ」
柘榴は小躍りでもしそうな足取りで先へ歩いていく。あたし達は複雑な面持ちのまま、その後を追いかけていった。
『……あの子、何であんなことが言えるんだろう?訳が分からない』
しばらく立った頃だろうか。
歌羽が同意を求めるようにキュゥべえとあたしにテレパシーを送る。しかしキュゥべえは、首を振るどころか、しょうがない、とばかりに、
『柘榴は少し普通よりか変わっているから……』
『絶対少しだけじゃないと思うけど。
……ていうか、うた、柘榴のこと悪い印象抱いてないけど、何となく嫌な予感がしてるんだよね。この先あの子、何かやらかすかもって」
『……え、そこまで言うの?ま、まあ、確かに何を考えているんだろうとは思っているけど、流石に……』
『甘いよ、こゆり。多分あれはそう楽観視して良いものじゃない。でないと──』
「柘榴!?」
そこで突如、キュゥべえが大声を上げた。
次の瞬間、空間を揺らがすほど大きな、ガシャン、という音が響いた。
……何故か柘榴が影の手を大量に召喚し、それでガラス張りの壁にパンチを繰り出していたのである。
お陰で壁には大きな凹みができており、全体に雲の巣のようなヒビの亀裂が走っている。
あたしは唖然とし、歌羽は嫌な予感が早速的中したのがよほど心臓に悪かったのか、若干青ざめている。
キュゥべえも無言になり、ようやく口を開いたのは一分後だった。
「……何でこんなことをやったんだい?」
すると、柘榴はいつの間に呼び出したたのか、人間の顔の大きさはある大きな石の円盤を手に持ち、ただ一言こう言った。
「なんか、この壁を壊さなきゃいけないってふと思って」
「……つまり勘ってことかい?」
「うん。そうだよ」
キュゥべえの話し方は質問するというよりも、確認する語調だった。
そしてそれに、柘榴は小さく頷く。
「何じゃ、そりゃあ……?」
あたしは苦笑いさえ出来ず、困惑の声を上げた。
普通、そう思っただけでそこまでするか……?歌羽の言った通り、こいつ結構、“あれ”なんじゃあ……?
「ああ……、この先が不安過ぎる……」
歌羽は耐えきれないといったように、お腹を抱えた。
……恐らく、歌羽は心配性なのだろう。そのため、柘榴の行動にストレスを感じ、胃でも痛くなったに違いない。改めてあたしは古鐘歌羽が不憫に思った。
「っ、危ない!!」
と、その時、上から歌羽目掛けて、銃弾の嵐が押し寄せた。
あたしは咄嗟に彼女の前に出ると、液体金属で作り上げた傘のような形状の盾を展開。攻撃をすべて防ぎ切る。
「大丈夫?」
「う、うん。ありがと」
歌羽は礼を言いながら、自分を攻撃してきた相手──黒くて無骨な形をしたドローンを見上げる。その機体には大きい監視カメラと機関銃をくくりつけいる。
そして既に空には、その一体だけでなく同じ種類の者がいくつも現れ始めていた。
「使い魔……」
警戒するように一歩身を引き、歌羽は自身の武装であろう、十メートルほどの大きな鍵を召喚する。
あたしも、盾を構えて空を睨みつけた。
……しかし、ここでも柘榴はびびった様子を見せず、しかも一人、無防備に自然体でいた。まるで、何かを考えているように。
「早く臨戦体制を取るんだ、柘榴!!」
キュゥべえが慌てたようにそう言うが、柘榴は動かない。
むしろ目を伏せ、深く深く熟考するかのような素振りさえ見せる。
そして──壁の方へ向き直ると、そこへ先程と同じように影の触手でパンチを繰り返し始めた。
「ちょ、ちょっとアンタ!!こんな状況で何やってんのよ!?」
あたしは思わず苛ついて、柘榴を叱咤する。
このままでは彼女は攻撃の的になるだけだ。わざわざ危険なことなど、あたしはして欲しくはなかった。
「ごめん……!!でも、何かやっぱり壊さなきゃいけない気がするんだよ……!!」
「……はあ!?そんなことやって何に──っ!!」
呼び掛けようとする刹那、柘榴へ向けて使い魔の監視カメラから虹色の光線が放たれた。
それは柘榴の隣の地面に直撃し、衝撃で彼女は倒れそうになる。
だが、それでも。彼女は気にした素振りを見せなかった。
堂々と使い魔相手に背を向けて、より一心不乱に作業を進めていく。
その姿に、言葉も出ない。
あたしは正直、柘榴のことが理解ができなかった。
どうしてそれほどまでに、自分の勘とやらを信じられるのだろう。そんなもの、この状況であてになるのかも分からないっていうのに。
「こゆり、こうなったら柘榴はほったらかして、うた達だけで使い魔の迎撃をしよう。柘榴なんかに構ってたら、うた達もやられる」
歌羽が覚悟を決めたような顔をして、あたしに呼びかける。
だがそれが冷徹な意見の思えて、あたしは反対の意を瞳に込めた。
「でも、このままじゃ柘榴が……!!」
「悪いが歌羽の言う通りだ。こうなった柘榴を誰も止められない。今は使い魔を倒すのが最善策だ。それに柘榴のことなら、キミ達が戦いながら守れば良い」
「そういうことだよ、っと!!」
掛け声と共に歌羽が鍵を振ると、空中にて鳥籠が現れた。
それは内側から鎖を伸ばして使い魔を一変に捕縛。体の中に収めて自分ごと圧縮した。
……だが、わらわらと使い魔はやってくる。そして、こちらの心境などお構いなく、その機関銃をこちらに向けるのである。
流石に背筋に冷や汗が流れる。あたしはようやく、渋々ながら覚悟を決めた。
「……分かったわよ!!こうなったらあたし一人で全部倒してやる!!援護を頂戴!!」
「え、あ、うん!!」
歌羽はあたしに圧されるように頷き、鍵を構え直した。
あたしは盾を硬鞭に変形させる。
それは最近見つけた、最もあたしの手になじむ武器だった。
ドローンの元へあたしは一直線に走っていく。
もちろん、機関銃の散弾はあたしに集中するが、そこは歌羽のサポートが入る。
彼女は鳩の形をした黄金の魔力弾が次々と放ち、銃弾を相殺させてくれた。
あたしは高く飛び上がると、近くのブロックを積み上げた柱の天辺に足をつけ、さらに飛ぶ。
そして、一閃。すれ違いざま、二つのドローンに硬鞭を叩き込む。
あたしはその後もオブジェを足場にしながら、ドローンの注意を引くようわざと撹乱するよう動いていき、次々と攻撃を仕掛けた。
誰もあたしのスピードにはついて来れない。一秒で接近して、次の二秒で落とす。三秒後には次のドローンが餌食になっている。
「ふっ!!」
あたしは柱の上に立ちながら、機関銃が乱れ打つ銃弾をすべて正確に弾く。
ドローンはそれで遠距離を諦めたのか、体当たりを試みた。
しかし、あたしはタイミングを合わせて体をずらして避け、硬鞭で使い魔を遠くまで弾き飛ばしてやった。
これで、全滅だ。地面には、ドローンの部品が散乱している。
「すご……。全部一人で倒したなんて……」
歌羽がびっくりしたようにそう呟く。
あたしはそれに首を振り、その言葉を否定した。
「これで、終わりじゃないわ……」
油断は許されない状況だった。
まだ、来ているのだ、使い魔が。それも先ほどより数は倍である。これにはあたしも、食い止める自信がない。
ここは逃げるしか……、あたしは自然とそう考え始める。
しかし、その思考に至るまでもう遅かった。
ふいに、ズズズ、と音が響く。
それは前方と後方、両方の天井から、隔壁が落ちる音だった。
あたし達は予想だにしなかった光景に呆気ににとられ、固まってしまう。
そうしている間に、みるみる壁は下へと降りていき、床と接触。完全に退路がたたれてしまった。
…………あれ?これ、絶対絶命ってやつじゃない?
「やばい……」
口から出たのは、焦りの言葉だった。
どう考えても、なす術がない。
歌羽も動揺したのか、もう駄目だー!!と腹を抑えている。
「んdっkdkっっど!!」
使い魔達の監視カメラがの前に虹色の光が集い、力を貯め始める。あれを受けたら、一瞬で丸こげ確定だ。でも、逃げ道が何処にもない。
万事休す……そう思った時、さっきから響いていた破壊音が一際、ガリン!!と高い音を立てた。
視線を向けると、柘榴の前にあるガラス張りの壁が大穴を開けていた。
しかもその先には道が続いていて、行き止まりには扉──下の階層へ下りるためのドアがある。
あたし達は驚愕した。
まさかそんなところにドアがあるとは、とてもではないが予想できなかった。
「……失礼するよ」
「!?」「うわ!!」
柘榴は二つ黒い影の手を伸ばし、あたしと歌羽をむんずと掴むと、自分の方へと引き寄せる。
そのせいであたしの体は勢い良く宙を舞い、ジェットコースターもかくやという勢いで落下。
着地は上手くできたものの心臓には大変悪く、肝がとても冷えた。
ちなみに歌羽の方は引きずられたようで、全身埃まみれになっていた。
「急いで向こうへ!!」
キュゥべえに促され、あたし達は駆け出す。
追尾するドローン。監視カメラに宿る光は、一層激しさを増していく。
「このままじゃ追いつかれる!!あれをやるんだ、柘榴!!」
「うん」
柘榴は石の円盤を掲げた。
それはよく見れば、表には死神──鎌を携えた骸骨が彫られており、裏には植物の柘榴の花のレリーフが刻まれている。
赤髪の少女は、その裏の方へとくるりと円盤を回した。
すると次の瞬間、辺りを目が眩むような閃光が包んだ。
恐らく、円盤から光を出したのだろう。
使い魔が面食らったように停止する気配がする。あたし達も視界が潰されていたが、ドアはすぐそこだ。そこへ我先にと一気に雪崩込んだ。
降り立った場所には、サーバや脳味噌をモチーフにしたガラス製の岡が地面から隆起している。
また、あちこちをコードが蛇のようにのたうち周り、周りの機械にはめ込まれた画面は暗い。前の空間とは、えらく雰囲気が違った。
「た、助かった……?」
自分が生還したことに、未だ実感が持てない。
しかし、あたしも歌羽も柘榴も、後ついでにキュゥべえも、皆ここにいる。
目立った怪我もない。
それを確認すると、あたしは安堵感でほっとため息をもらした。
「さ、さっきはマジで怖かった……。死ぬしかないんじゃないかとさえ思ったもの」
今思い出しただけでも、体に震えが出てくる。一歩間違えば、あたし達は終わっていたのだ。
助かったのは、一重に柘榴が自分を信じて壁を壊してくれたからだ。
今更になって、柘榴を意味不明だと思った自分が恥ずかしくなってくる。
「柘榴、疑ったりして悪かったわね。……ありがとう。アンタがいなきゃ、あたし達は今頃死んでたわ」
「……そうだね。その点については感謝するしかないよ」
礼を言うと、柘榴がほんのり……そう、微妙にほんのりと赤くなった。
どうやら照れているらしい。すごく、分かりにくいが。
「でも、さっきみたいな行動は慎んでよ?柘榴のせいで連携乱れたのは事実なんだから」
「うぅ……、耳に痛いです……」
ぐさぁ、という擬音がつきそうなほど容赦のない歌羽の言葉に、柘榴がダメージを負う。
……なんだろう。何か既視感がある気がするわね。
「……!!三人とも、あっちを見るんだ」
キュゥべえの声に、斜め右を見つめる。
コールタールのように濁った色の地面には、前の空間にあったものと同じような形状の監視カメラが大量に宙に浮かんでいる。
それが、かたたた、と動いていた。
自ら、その機体を震わせているのだ。
「まさかあれは──」
監視カメラから霧のようなものが出て、やがて監視カメラの後ろに、物質を形作る。
現れたのは、スマホの姿をした魔女だ。
本当に、何の変哲もない白い色のスマホである。ただしそれは形だけ。
サイズは異常であり、五十メートルはあろうかという程巨大だ。大きすぎて、携帯というより姿見鏡に似ている程だ。
暗かった周囲の画面に、一瞬で笑顔のマークが浮かび上り、空間が明るく照らし出された。
再生されるのは、けたたましい笑い声。
まったく、耳障りである。何処まであたし達をバカにする気なのかしら?
「むかつくわね……。あの監視カメラ全部引きちぎって、スクラップにしてやりたいわ」
「……うた、結界の前でも思ったけど、こゆりって結構物騒だよね……」
「仏像……?もしかして、仏像みたいに慈悲深いって思ってくれたの?……や、やめてよ。照れるじゃない……」
「……う、うん……」
何故か歌羽が、遠い目をする。「もしかしたらこの子もこの子で……」とかなんか言っていて非常に不気味だ。
「……あれが魔女。気持ち悪いけど、本当不思議で面白い……」
「落ち着くんだ柘榴。前に出過ぎだ」
そして、普段の無表情とは一点、とても恍惚とした顔をしている柘榴。まさに変態である。
……どうしよう。めっちゃ不安になってきたんですけど。これ、何とかなるの?
そう思っていたら、歌羽が気を取り直して音頭をとった。
「……とにかく、今は集中!!こゆり、柘榴!!三人で協力して魔女を倒すよ!!」
「うん」「え、ええ!!」
あたしは硬鞭を、柘榴は円盤を、歌羽は鍵を構えると、魔女を睨みつける。
それに反応したのか、スマホの怪物は笑いながら監視カメラを操り──あのドローンと同じ虹色の光線を幾重にも放ってきた。
「させない」
柘榴がすかさず前に出ると、円盤を掲げた。
すると、使い魔の時に放ったのと同じものだろう、白い光が円盤に宿り出す。しかし、今度は辺り一面に広げるのではなく、それを一点に収束。
魔女とは別の白い光線を撃って、虹色の光線を打ち消す。
その刹那生まれるのは、一瞬だが大きな大きな隙だ。
あたしと歌羽は、ほぼ同時と言っても過言ではないタイミングで飛び出す。
そうして急速に魔女に接近。
あたしは硬鞭を、歌羽は大きな鍵を棍棒のように振るって監視カメラをそれぞれ一つずつ破壊する。
まずは遠距離で攻撃できる手段を潰そうと思ったのだ。
だが、うまく行ったのはここまで。
他のものも壊そうとした刹那──味の毛がよだつほどの、大きな魔力を感じた。
何だ、と思った時にはやはり間に合わない。突如として、体を吹き飛ばすほどの衝撃波が前方から放たれた。
それは、どうやらスマホの画面から飛来したもののようだった。魔女が何か超音波のようなものを放ち、あたし達を攻撃したのである。
堪らず後方へ下がるあたしと歌羽。
そこへ監視カメラの光線が炸裂するもんだから、あたしと歌羽は散開して結界内を駆け回るしかなかった。
当然、柘榴の方にも攻撃はくるが、彼女はあたし達よりも余裕だった。
猫のように身軽に動き回り、楽しそうに避けるのである。
……いやでも本当、どうしてこんな状況で薄ら笑みを浮かべられるか分かんないわ。
まあ、とにかく、今はあの監視カメラをどうにかしないと。それとあの子巨大スマホも厄介だ。せっかく近づいても、邪魔をされてしまう。
「二人とも、うたに協力して!!」
その時、鳥の形をした金色の魔力弾で光線を迎撃しながら、歌羽があたし達へ大声を上げた。
柘榴はくるりと宙返りをしてからサーバの一つに飛び移ると、それに問い返す。
「協力って言ったって、具体的に何やれば良いの?」
「スマホを前に倒して、その重みで監視カメラを壊す!!そしてその隙に魔女を倒するの!!」
「成る程。魔女の攻撃手段を潰した上で安全にし、確実に殺す、か。キミらしい案だ、歌羽」
確かにその作戦は、理に叶ったものだった。
監視カメラはスマホの前に丁度浮かんでいるから、上手くいけば一網打尽にできる。
光線も打てなくなるし、画面をうつ伏せにしてやれば超音波も放ちようがない。
つまり、魔女を無防備にできるって訳だ。
あたしはニヤッとらしくもなく笑った。魔女を一方的に倒せるのは、ちょっと面白いなって思ってしまったのである。
「なら、とどめはあたしがするわ!!多分この中じゃ攻撃力は一番高いだろうし!!」
「分かった!!柘榴、魔女を引き付けて!!」
「うん」
頷くや否や、柘榴は手に持つ円盤をくるりと死神が描かれている方に裏返す。
瞬間、彼女の影から虚な手が伸び、光線を掻い潜りながら魔女に接近する。
それは結局、放たれた超音波によって阻害されたが、しかしそのお陰で隙が生まれる。
歌羽はすぐ様地面から鎖を伸ばしてスマホに絡めさせ、力一杯前に引っ張った。
ずしん、と計画通りうつ伏せに倒れる四角い板。その体に監視カメラが下敷きになって潰れたり、吹き飛ばされたりして残骸となっていく。
「こゆり、今!!」
歌羽があたしに合図をする。
あたしはそれに合わせて、走り始めた。
「あああああああああああああああ!!」
飛び上がり、持っている硬鞭に魔力を縫わせて、その温度を一気に上昇。鉄を熱する。
そしてそれをスマホの体に上から突き刺し──魔女は霧のように消えて行ったのだった。
今後の小説の参考のために、アンケートを取ります。この小説で良かったところはどこですか?
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キャラ
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設定
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展開
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話のテンポの良さ
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文章