話の切れ目と展開で悩んでるのでまた少し間が空くかもです
胸の中はいつでも燃えるように
善も悪も熱意に変わりなく
14,頭の中の胸の内
身体を動かして少しは気分転換も出来たし、一人で迷走する前にみんなに頼っていく方向で行こう。最近は響ちゃんが司令との訓練でどんどん腕を上げてきてるし今の所ノイズだけならどうとでもなるような布陣だ。流石に緊急性はないと判断され特訓は放課後などの限られた時間だから著しいとまでは行かないけど順調に強くなってきている。
しかし今の状態だと近距離四人なのでバランスが悪く感じてしまう。奏ちゃんと翼ちゃんは遠距離も対応できるけど基本範囲攻撃だし味方を巻き込んでしまう。こうなるとやっぱりクリスちゃんが入ればと思ってしまう。
「すみません、遅れちゃいました」
そう言って響ちゃんが到着した。今私を含めた装者四人と司令、了子さん、慎次くん、朔也くんにあおいちゃんと二課のメインメンバーが打ち合わせ用のソファーのあるスペースに集合している。
しっかしこのスペースも結構変わってるわよね。結構な人数が座れるソファーに飲み物のセットまで完備されてるけど、これで打ち合わせスペースのつもりなのかしら。装者組が未成年が多いからあんまりカチッとした会議室なんかは使わないようなのか、ここなら色々なデータを見やすいからか。落ち着けるから良いけどね。
「さて、これを見て欲しい。ここ最近のノイズの発生地点だ。確認だが響くんはノイズに関してはどの程度知っている?」
「えーとですね……」
響ちゃんのノイズ知識の確認が行われている。学校のレポートで調べているから詳しいとは言うが、音楽学校でのレポートでテーマがノイズとは如何なものか。もしかしたら響ちゃんに出す課題が多すぎてネタがなくなったのでは?
「……ぐらいですかね」
「意外と言っては悪いが詳しいな」
「そうね、ノイズの歴史はそもそも……」
了子さんのノイズ講義が始まったのでもう少し考え事に没頭しても問題ないでしょう。
確かに今のノイズの発生頻度と発生場所の偏りはどう考えてもおかしい。確か普通は一生に一度出会うかどうかみたいなレベルだったかな? そうなればもちろん何らかの原因があると二課でも考えるだろう。そこで選択肢は二つ。ここリディアンにシンフォギアと装者、デュランダルがあるからというもの。一見ありそうに思えるけど聖遺物に引き寄せられるなら世界規模で同じようなことが起きなければいけない。それこそマリアたちがいるF.I.S.の施設も同じよう事になるはずだ。
であるならば何らかの意思が動いていると考えるはず。それが人為的なものか超自然的なものなのかという謎が出てくるけど。答えから言えば人為的なものだけどこの段階でその発想になっているのか、こちらがそれを知っていることをフィーネに知られないようにするにはどうすれば良いのか。
そこまで考えていると横から脇腹を突かれる。
「……奏ちゃん、今会議中だから」
「いや、だからなんだけど。姐さん話聞いてた?」
辺りを見回せば全員の顔がこちらを向いていた。これは久しぶりにやらかしたみたいだな。
「えーと、ごめんなさい。ちょっと意識飛んでました」
「最近のノイズ発生の傾向から何らかの意思の介入があるのではないかという話だ。ここには完全聖遺物もあるからな」
「えっ、あ、そうですね。これだけ偏ってれば何かはあるかもと考えるほうが自然かもですね」
やばいやばい、さっき思ってた事をそのまま話していたようだ。いきなり自分の考えていた内容を良い当てられた様な感覚になり返答もおかしなものになってしまった。
「……紫香君、疲れているのか? 少し外の空気を吸ってくると良い」
「すみません。そうさせてもらいます」
私は会議の進行を止めてしまったことを謝罪し一旦離れる。これ以上ボロが出る前に一旦離れられるのはラッキーだ。しかし慣用句の様に使ったのだろうけど二課本部で外の空気ってどこに行けば吸えるのだろうか?
流石にここで喫煙所に行ったり、コーヒーを飲みに行くのもダメ人間すぎるので顔だけ洗って意識を入れ直して戻る途中だ。しかし話を聞いてなくて怒られるとか学生かってなっちゃう。ちゃんとお仕事しないと
(しかし、想像していた話の内容と齟齬が有った。変わっているのか記憶間違いか、どちらにしても気を付けましょう)
「すみません、戻りました」
元の場所に戻ると大まかな話が終わっていたようで全員が暗い顔で考え込んでいる。
「会議終わっちゃってます? 申し訳ないんですけど流れ教えてもらっていいですか?」
「では、僕の方から」
慎次くんから話の流れを教えてもらう。大まかには私の記憶と違いないのでそこまでの違いはなかった。であればどうしてここまでみんな沈んでいるのだろう。特に装者三人の落ち込みがすごい。今は奏ちゃんも健在で翼ちゃんと響ちゃんとの確執も無いし暗くなる原因が思いつかないんだけど。
慎次くんにお礼を行って三人に話を聞いても怪しい誤魔化しが返ってくるだけだし、司令たちに目配せしても返してくれない。これはどうやら私関係で何か有ったかかも?
「司令、翼さんと奏さんはこの後アルバムの収録が」
「もうそんな時間か。それでは一旦区切るか」
「奏ちゃん、翼ちゃん行ってらっしゃい。次のアルバムも期待してるわよ」
そう送り出そうしても、二人から返ってくるのは少し暗めの返答だった。これは本格的に後で確認する必要がありそうだ。
その後残ったメンバーでも飲み物を飲みながら休憩していると響ちゃんがどうして人間同士でも争うのか? という問いに了子さんが人類が呪われているからとセクハラ混じりに答えている。実際に見てきたであろうフィーネからしたらそうなるだろう。
「もう!何するんですか!?」
「ごめんなさいね、ついつい反応が可愛いからね」
「もー、紫香さんはどう思います? どうして私達はわかり合えないんでしょう?」
こちらにも飛んできたか、たまには真面目に考えてみますか。
「うーん、難しい質問ね。でもそもそもわかり合えないのは悪いことなのかな?」
そう、そこだ。統一言語なんてものが有ったとした私は気持ち悪くてゴメンだ。
「例えばの話をしましょう。人間みんなが同じ言語を使ってコミュニケーションを取り、すべての言葉が一切の間違いなく思ったとおり伝わったらどうなると思う?」
「良いことなんじゃないですか? どんな人とでも仲良く成れそうです」
響ちゃんは質問の意味が良くわかってなっさそうだけど回答してくれる。大人組は何を言ってるんだと様子見な感じ。
「……」
んで了子さん、というか完全にこれフィーネの顔してるけどきっつい視線が飛んでくる。まあ仕方ない。
「みんながみんな完全に齟齬なく意思の疎通ができるとか面白くないと思うわ。そんな世界なら芸術なんて発達しないでしょうし。伝えたいことが言葉だけで伝わるなら絵画で技法を求め表現を進化させることもないし、誰かのためにラブレターに精一杯の思いを綴るなんてことも無いでしょう。それこそ歌ですら歌詞だけですべてが伝わってしまうかも知れない。そんな言語だけで完結する世界なんてまっぴら御免よ」
「はー、そんな事考えもしませんでした」
「正しく伝わらないからこそ、人類は様々な手法や方法でわかり合おうとしてきた。私はこの状態をわかりあえていないと切り捨てちゃ行けいないと思う」
「紫香君は随分ロマンチストなんだな」
「ロマンがなければ人間生きてはいけませんよ。それに響ちゃん人間が争うことも私はすべてが悪いことでは無いと思ってるのよ?」
「どうしてですか、喧嘩とかしたくないですし、争いなんて無いほうが良いじゃないですか」
「もちろんそれはそうだけど、戦うことによって進歩することもあると思うの。現実的な話で言えば戦争で急速に進化して技術なんてものもあるけど、私が言いたいのはそんな即物的なものじゃないの。人はただ生きるためでなく何者かに勝つために生きると決めた瞬間に生まれ変わると思う。アスリートならより強くより速くより美しく。アーティストならより自分の理想に近づくために。一般の人だった夢のため家族のためと自分が勝つために動き出すときっと変わると思う」
そうだ。私は昔、それこそ立浪紫香になる前の俺だった頃は生きているのか死んでいるのかわからないようなものだった。ただ生きるために金を稼ぎ、たまに趣味で発散するけどそれもまあまあのレベルでしかなかった。
それが私になってからはすべてが必死だった。自分がやるべきなのか、そもそも悪化させるのではないかそんな迷いを持ちながらでも必死にここまでやってきたのだ。
私はもう決めているのだ。
「……そんなロマンチストな紫香ちゃんは今、なんのために生きているのかしら?」
了子さんからそんな質問が飛んでくる。そんなもの決まっている
「クソみたいな運命に勝つためですよ。そしてついでにこんなクソッタレな世界にした神様に右ストレートでもぶち込みたいなと」
いけないいけない、頭の中に引きづられて結構危ないことを言ってしまった。このタイミングでフィーネに意識されたくなかったんだけど、言ってしまったものは仕方ない。実際私の本心なのだ。
「あまりキレイではない言葉遣いは気をつけるように」
「すみません……」
そっちで怒られるか。まあ今のは自分で聞いてもよろしくないものだ。
その後あおいちゃんと朔也くん意外にだったと言われたり、どうやら私のイメージとは大分違ったようだ。自分ではそんな事はまったくないのだがどうやら周りからの私のイメージはもう少し大人っぽいものだったらしい。中身はこんな考えないでいつも焦ってるような奴なのに。
後やっぱり了子さんからの視線が痛かったけど何もアクション起こしてこなかったのが逆に不安だけど何も無いことを祈ろう。
年甲斐もなく熱くなって喋ってしまったのを反省しながら帰宅し、いざ鍵を開けようとしたところで異変に気づく
(鍵が開いている?)
朝私が掛け忘れていたのであれば笑い話で済むけど、そろそろきな臭くなって来るタイミングだ。どこかの勢力が家探しに来た可能性もある。それより最悪なのは待ち構えられていることだ。そうであればすぐにでもここから離れるか戦闘の準備をする必要がある。
(流石にドアを開けて屈強な軍人みたいなのが待ち構えてるのは嫌すぎる。せめてクリスちゃんで……)
流石にすぐに殺されることは自分の希少価値も含めて無いだろうとを決してドアノブに力を入れて瞬間向こうからドアが開かれ額を強打してしまう。
(しまった! 先手を取られた!?)
もうこうなっては仕方ない。首のネックレスに意識を集中させ胸の歌を……
「姐さん。ドアの前で何やってたんだ」
「か、奏ちゃん!? なんでここに?」
「ちょっとの間私もここに住むから。よろしくな!」
私の平穏は平和的に崩れ去ったようだ……