皆様もお気をつけてください
※メモの消し忘れとかいう恥かしい事してたので修正しました
未来ちゃんと仲直りもできたので改めてパーティを楽しむことにしよう。折角の機会だし皆とゆっくり話ができればいいな。
「そういえばクリスちゃんてこれからどうするの?」
「どうって何のことだよ」
向こうの方で響ちゃんとクリスがなにか話してるみたいだしそっちに合流してみましょうか。
「何話してるの? いつの間にそんなに仲良くなっちゃって」
二人共食べ物を持ってるんだけどお皿を見れば響ちゃんがワイルドだし、口の周りはクリスが野性的だし。なんとも言えない見た目だな。これ二人共超がつくほどの美少女だからいいけど私が似たようなことをしたと考えるとね……
立てない無いなりになんとかクリスの口の周りを拭きながら改めて話を聞いてみる。そうするとこれからのクリスのことを尋ねていたようだ。
「子供扱いするんじゃねえよ! アタシもリディアンに編入することになるんだとよ。お前よりも先輩になるんだからちゃんと敬えよ」
私に口を拭かれ顔を赤くしながらでも、響ちゃんに対して頑張って強く当たっている。今となってはツンデレなのは周知の事実だしもうなんか微笑ましさしか出てこない。
「クリスと同級生に成れないんだ。残念」
未来ちゃんがそんなことを言いながら悲しそうな表情を見せつけている。素直なクリスは打って変わって焦って弁解始めているけど広角が上がっているのは私の気の所為ではないはずだ。
「まあ、それとして雪音は寮に入るのか? 掃除洗濯料理と大変だぞ」
「翼がそれを言うのか? 本気で?」
きっと先輩らしく振る舞おうとした翼ちゃんの決意は速攻で奏ちゃんに台無しにされましたとさ。
「オッサンに聞いたら二課で家を用意してくれるんだと。まだ具体的な場所とかは聞いてないけどいい感じの部屋を探してくれるらしい」
「ちょっとまってその話私聞いてないんだけど」
流石にこれは口を挟ませてもらう。二課で装者のことであれば私に話が通るはずだ。書類上はまだ正式に二課の所属じゃないかも知れないけどそれでも私に全く話が来ないというのはおかしい話だ。
「それはサプライズのために話を止めていてな。すまん許せ。俺の責任だ!」
そう言いながら慎次くんを連れながら合流してきたのは私の直属の上司なわけで。司令にそう言われればそれ以上は何も言えないけど、お役所がサプライズのために正規のルート通さずに仕事進めるってどうよ?
「笑って済んでるからいいですけど、あんまりおふざけ優先はどうかと思いますよ?」
「君がそれを言うのか? クリス君の住居に関しては緒川に頼んであるから問題ない」
おお、やぶ蛇やぶ蛇。余計にかとは言わないでおこう。
「慎次くん、どれぐらいで決まりそうなの?」
「そうですね。おおよその候補のリストアップは終わっていますので、後は雪音さんに見て頂いて具体的な日程を決める感じですね」
「それ悪いんだけど、ちょっと先延ばしでお願い。当面はクリス私の家に住ませるから」
自分の中ではクリスの無事がわかった段階で決定事項だったので簡単に流すけど、どうやら皆にとってはそうでもなかったようだ。
「どういうことだよ紫香! んな話聞いてねえぞ!」
「そうだぞ姐さん! アタシは駄目でなんでクリスはいいんだよ!」
「紫香さんずるいです! 私もクリスちゃんとお泊りしたいです!」
クリスから反論は来るとは思ってたけどそれ以外の二人は予想外だ。あんまり深く考えて無さそうな響ちゃんは置いておいても奏ちゃんは以前に押しかけを断ったのも合って結構マジな顔してる。言葉には出さないけど翼ちゃんに未来ちゃんも意外そうな顔している。司令に慎次くんはまた厄介事を……。みたいな表情してるけどこれは押したら行けるパターンのやつだ。
「なんでも何も、クリス今まで特殊な環境だったでしょ? 学校に行くならその辺りの常識とか色々教えてあげないと。クリスは綺麗だからね、きっとリディアンでも目立つことになるでしょうし。だったらある程度のことは教えておいてあげないと」
「き、キレイて、なんだよ……」
ストレートに褒められたのが嬉しいのか恥ずかしいのか。顔を真赤にしながらクリスは撃沈。服の色と同じような真っ赤になってしまった。しかしやっぱりこの上乳の目立つ服装は駄目ね。悪い虫が寄ってきそう。その辺りもゆっくり話し合いますか。
「なら、クリスの面倒はアタシたちが見る! アタシ達の方が都市も近いし、翼はリディアンの在校生だ。ソッチのほうがいいだろ!」
「いや、あなた達ツヴァイウィングの活動有るでしょ。休むわけにもいかないし、家空けるなら意味ないじゃない」
出てきた対案を正論で殴り返してあげれば頭を掻きむしりながらウガー!と叫ぶ奏ちゃんの出来上がり。しかしどうしてそこまで言ってくるのかしら? そんなにクリスと一緒がいいのかな。それなら悪いことをしちゃったかな。
「いきなり横紙破りはあまり関心せんな。理由は話してくれるんだろうな」
厳しいことを口にしながらも司令の雰囲気は柔らかいし、立場上の確認作業だろう。
「サプライズのためだけに横紙破りされたのは私のような気もしますが。表向きの理由はさっき言ったとおりです」
「表があるなら裏は何だ」
「……クリスはフィーネの忘れ形見みたいなもんだと思います。だったら自称彼女の友人としては私が見てあげたいんです」
これは言いたくなかったんだけど仕方ない。
ほら、思ったと通りしんみりした空気になっちゃったじゃない。このまま暗い空気を引っ張りたくないし今まで会話に入って来ていない慎次くんにアイコンタクトで助けを求める。
「……そうですね。司令、雪音さんがいれば紫香さんの生活も改善されると思いますしいいんじゃないでしょうか」
いい感じに流れを作ってくれたけど、どうしてそう私が悪くなるようなことを言うのか。視線で非難してみてもニッコリ笑顔が返ってくるだけだ。
「そうだな……。いいだろう。期限付きでは有るがクリス君の生活のサポートを紫香君に頼もうと思う。クリス君もそれで問題ないか?」
いつの間に放置されていたこの話題の主人公にバトンが戻る。流石にさっきまでの顔を赤くして慌てていたクリスはいないし。フィーネの話題が出ていたことも合って落ち着いているように見える。
「……わあったよ。改めて宜しくな、紫香」
そう言いながら差し出してくれた手を握り返しながら改めて宜しくと伝える。これでこの場も万事解決……
「アタシは納得してねえからな! クリスがいいならアタシも泊まり込んでやる!」
とはいかなかったようだ。ほんと何が奏ちゃんを動かしてるのやら。
「奏、何を言っているの。奏が言っても立浪さんの手間が増えるだけでしょ?」
「生活力防人の翼とは違う! アタシだって一通りできらあ!」
「生活力防人ってどういう事!?」
なんかツヴァイウィングの二人で夫婦漫才が始まってしまった。
「奏さん家事ができるなら余計に泊まり込む必要ないんじゃ……」
ぼそっと呟いた未来ちゃんの一言が止めになったのか一人でうめいていた奏ちゃんも大人しくなる。これは勝負ありかな。
「くっそ、覚えておけよ!」
そんな捨て台詞を吐きながら行ってしまう奏ちゃん。数分も立たずに料理を持って帰ってきたしどこまで本気だたことやら。
「しかし、住居のことは諦めるとして、姐さんのこと呼び捨てはどうなんだ? 姐さんのこと呼び捨てにしている人二課でも見たこと無いぞ」
空気も有耶無耶になった後話題はクリスの私の呼び方へと移っていった。確かにクリスは基本的に誰かを名前で呼ぶことは少ないし、目立つかもね。
「姐さんも姐さんだ。なんでクリスだけ呼び捨て何だよ」
確かに言われればそうかもしれない。私も基本的にはちゃん付けが多いけどなんかあの時の空気というか雰囲気でクリスだけはちゃん付けしてないわね。ここだけ見れば私がクリスを特別扱いしてるように見えちゃうかも?
「べ、別にアタシの勝手だろ! 今更コイツの呼び方なんて変えられねえよ」
「私も同じね、その場の流れでクリスって呼び始めたし」
私達の同じような中身のありそうで無さそうな説明なんかで納得できて無さそうな表情の奏ちゃんが更に口を尖らせる。この子も別に文句を言いたいわけじゃないでしょうし。中途半端なしこりはさっさと解消しましょうか。
「まあ、私もこの通り入院生活だし、あと一週間ぐらいで退院できるけどそれまでクリスの面倒は奏ちゃんと翼ちゃんにお任せしましょうか。言いたいことが有るならしっかり話し合っておきなさい」
そういえば予想通り、色んな所から文句やら意見やらが飛んでくるけど、もう知らない。私は病院に帰るから後は若い子だけでどうにかしておいて。
「おや、言ってませんでしたか。紫香さん外出許可と一緒に外泊の許可も降りているので今日はこちらの宿泊施設に泊まれますよ?」
ええ、言ってませんでしたね。そんなわけで私を巻き込んでの装者+未来ちゃんのお泊り会は夜中まで終わることもなく全員次の日寝不足だったことは言うまでもないと思う