アイドルマスター 最高への挑戦   作:ヒロ@美穂担当P

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しばらくの間はバンドリの人物がちょくちょく登場します。
ちなみにここでのバンドリの人物達の年齢は初登場(シーズン1)+2歳となってます。そのため今回登場する人物は主人公明日翔達と同い年ですヨ。


Memory01 明日翔と希

「希ー、お願い」

「明日翔もこれくらい自分でやってほしいな」

「だってあたしできないし」

あたしの名前は如月明日翔(きさらぎあすか)。大学1年生。

あたしを一言で言うと「女子力ない女子」。

料理が下手、家事ができない。女の子として重要なステータスが致命的に低い。

あたしが家事とかそういうのをしなくてもいい家庭だったのもあるのかもしれない。

 

 

「明日翔、聞いてる?」

彼女は柊木希(ひいらぎのぞみ)。あたしの幼なじみ。

幼稚園からの付き合いでいつも一緒にいた。あたしが男っぽいなら彼女は女っぽい。彼女はクラス1可愛い子と言えばという話題で必ず名前が出る。

実際あたしはボーイッシュって言われる。名前でまず男と間違われるし。

私が持ってない女子力の代わりであろう運動神経の良さに目をつけてあたしにスポーツの助っ人を頼むクラスメイトが多かった。あ、これは中学校の話ね。

 

 

 

 

「これだといつまでも苦労するよ?」

「うぅ……」

私が希に頼んでた事は史学の宿題。終わらせられなかったあたしは休み時間にやるはめに。

私にとって講師の言ってることがまるで外国人が話す言葉のよう。希は勉強できるからいいなー。

「希は世界史の教師目指してるからできるんでしょ」

「なにそれ、勉強の積み重ねだよ」

希は将来世界史教師を目指してるらしい。日本史で苦労したあたしは彼女の足元にも及ばない。

 

 

 

 

「明日翔またやってるねー」

「リサ姉助けて」

「リサちゃん助けなくても大丈夫。明日翔がリサちゃんに甘えっぱなしになる」

彼女は今井リサ。

彼女はガールズバンド「Roselia」のベース担当。

Roseliaについて軽く触れておくとプロ並みの技術をメンバー一人一人が持つという本格派ガールズバンド。あたしも一度彼女達のライブを見たけど音楽に疎いあたしでも「本物」だと直感的にわかった。

彼女はRoseliaのリーダーである湊友希那の幼馴染。若干周りと話すのが苦手な彼女を支える彼女の良き理解者。

ギャルなんだけど彼女は周りのフォローが上手い性格に「面倒見がいい」「料理上手」「趣味が編み物」「おばけが苦手」「ぬいぐるみが好き」など女子力最強。一部では「慈愛の女神」とも呼ばれるらしい彼女。

あたし勝てないよ(涙目)

そんな事もありあたしは彼女をリサ姉と呼ぶ。

 

 

 

 

「終わった……」

休み時間を全部使い終わした宿題を提出したあたしは教室に帰ってきた途端机に突っ伏した。

「ちゃんとやっておけばこうならないんだよ?」

「はい……」

希に呆れられる。そりゃ自分のせいだけどさ。

 

 

 

 

放課後。

「あたしはこの後バイト」

「そっか。じゃあまたね」

あたしは希と別れる。ガソリンスタンドでのバイトのためだ。

あたしはバイトをしているがバイトはスタンドでのバイトだけではない。

他にはコンビニでのバイトなど複数のバイトを掛け持ちしている。

何故かと言うと……。

 

 

 

 

 

「遅いよ」

「すみません!」

店長に謝りながら支度し始める。急いで制服に着替えて仕事を始めた。

 

 

 

 

 

 

 

 

午後7時。

「お疲れ様でしたー」

あたしはバイトを終えて帰り道……ではなく次のバイト先のコンビニへ。

 

 

 

 

「品出しお願いねー」

「はーい!」

先程のバイトから休む暇もなく働いている。

正直無理だと思う。でもやらないといけないワケがある。

でもあたしはあまり勉強が得意なわけではないのでやれる事は少ないんだけど。

 

 

 

 

 

 

今日のバイトを全て終わらしてあたしは家に帰る。ま、アパートだけどね。

携帯の時刻を見るともう次の日になっている。

「はー……っ」

どっと疲れがあたしの意識を支配する。

 

 

 

 

「もう少しだけ我慢してね」

窓の外にいる相棒に言う。

あたしはこの後約5時間寝て学校にまた行かないといけない。

目を瞑ると一瞬で外からの情報が遮断されていった。

 

 

 


 

 

 

次の日も学校が終わった。

あたしは今日はバイトなし。その代わり希と行くところがある。

あたしは家に直行。車のキーを持って車に乗る。

エンジンをかけるとお世辞でも静かとは言えない爆音が轟く。

軽くアクセルを煽り、調子を確認。フリッピングは問題ない。行けると判断しあたしは車を出す。

 

 

 

 

「ごめん、待った?」

「全然。行こっか」

希を車に乗せる。そして向かうのは首都高速道路。

 

 

 

 

 

 

「いい調子をキープできてるみたいだね」

「バッチリだよ。もっと行けるっ」

あたし達が乗る車……ピンク色のGT-Rは首都高速道路を猛スピードで走る。

若干大きい車だがソレを感じない動きができる。

 

 

 

「3速が伸びにくいんだよね、今のギア比」

「そう?じゃあ後でやり直すから」

「お願い、希」

GT-Rのセッティングについての感想を述べる。

あたしができるほぼ唯一の事。それは車を上手く走らせる事。

でも車を上手く走らせる事ができてもどこがダメだとかここが壊れたとかそういうのがわからない。

 

 

 

ちなみに希の実家は自動車整備工場。希は幼い頃から手伝いでいろいろな車に触ったそうで整備の腕は超一流。

チューニングもできるため、あたしはGT-Rのチューニングを彼女に任せている。

希はチューニングなどは得意だが運転は本人曰く下手だという。あたしは首都高でのバトルなどを好んでやるが彼女はそういうのに向いてないという。

 

 

だからあたしと希は2人で一緒に走らないとやっていけない。ラリーで言うドライバーとコ・ドライバーのような感じ。

 

 

 

「でもさ、これでも全然いい!!」

理屈抜きで頭を真っ白にして走れる。

ストレスとか何もかもが吹き飛ぶスリル。これだから首都高を走るのをやめられない。

ふつーに見たら当たり前だけど犯罪行為。それは自分が一番わかってる。

だが、一度でもハマると抜け出せない魔力のような中毒性。だからのめり込んでいく。

そうやって自分を正当化しようとしてたんだと思う。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

数時間後。

「またね、希」

「また明日〜」

あたしは希を降ろして自宅へ。

上がっていたテンションがゆっくりと戻っていくのがわかる。

 

 

 

明日は学校なんだけどバイトが入ってるため明日は学校に行かず、一日中バイトだ。

 

 

 

 

 

 

それがあたし、如月明日翔のやってる事だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

都内某所。

「遥ー、いるか」

「夢斗?早いですね」

「行こうぜ、病院へ」

「ですね」

ある青年と少女の2人が建物を出てすぐ近くの駐車場に歩いていく。程なくして銀色のランサーエボリューションと青いインプレッサが病院へ向かっていった。

 

 

 

 

 


 

 

 

 

 

 

「撤退は考えたくなかったがな……」

男が悲しそうな表情を浮かべる。

長年続けた事をヤメる悲しさ。辛い事も嬉しい事も仲間達と一緒に体験した。

愛着があるチームを解散しないといけない決断は思い。

 

 

 

「このシーズンで菊地真一レーシングは解散だ」

チームリーダーである菊地真一は決断。

今シーズンをもってチームを解散しレースから撤退すると。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

同時刻、ここは首都高速都心環状線(C1)。

外回りを駆け抜ける銀色の機影があった。

「何でそんな事言うのさ……。父さん」

アイドル菊地真が駆るスープラ(JZA80)がテクニカルな区間が多いC1のコーナーを抜けた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


 

 

 

 

 

 

 

あたしの回想は始まったばかりだ。

僅かな間だけの……とびっきりの思い出。




短いです。はい。
次回からはもう少し長くなるハズです(汗)
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