とあるオタク女の受難(僕のヒーローアカデミア編)。   作:SUN'S

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第18話

√月≡日

 

エリ、今日の夕飯はレバニラにしよう。えっ、レバニラは嫌なのか?ビールとベストマッチなんだけどな。それじゃあ、ハンバーグにしよう。今日はパン粉で作ろうか?

 

爆豪君と山谷君じゃないか。二人で買い物とは仲良くていいね。えっ、山谷じゃない?分かった、覚えておこう。きみは緑谷君だね。この子は、人見知りするタイミングがズレてない?

 

うん、またね。エリは頑張って人見知りを治そうな。まあ、ヒーローって職業の人間は強面が多いからね。ビビるのは正しい反応だと思うよ。あ、挽き肉半額になってる。予算的に余るな、お菓子を見に行こうか?

 

お、おお、新しいお菓子で棚が埋め尽くされてるな。私の学生時代には無かったお菓子ばかりだ。この「グランド・チップス」は相変わらずの売れ行きのようだな。

 

ん?これはハイパームテキに変身しようとしている私のカードじゃないか。ふむ、もう少しだけ腕は上だったような気がするな。エリ、そのカードを見るのは止めないか?

 

えっ、それが欲しいのか?

 

おばさんのカードなんているのか?まあ、そんなもので喜んで貰えるなら嬉しいけど。

 

√月Д日

 

早朝、花山君が家まで来ていた。彼の話では、つい最近になって個性が目覚めたらしい。遅咲きとはいえど限度というモノがあるだろう。まあ、嬉しそうな子供を見るのは楽しいからな。

 

私を訪ねてきた理由を聞けば「かっちゃんみたいにアドバイスを頂ければと」なんて申し訳なさそうに言ってくれた。

 

ふむ、アドバイスと言われてもな。

 

私は自滅を伴う爆発的な破壊力を持つ個性なんて見たことない。そう言えば個性を発動する時、どのように考えているんだ?

 

成る程、卵を割らないイメージなのか。

 

それでは、身体を構築するモノを補強するイメージに切り換えよう。あの体育祭の戦い方から察するに指先だけに個性を集中させていたな?そうではなく全身を守るように覆ってみるのはどうだ?

 

そう、そのまま続けていけば自滅せずに使うことは出来るはずだ。覚えやすいようにセリフや仕草を付け加えるのも良いだろう。

 

目指せ、正義の味方だな。

 

√月⊃日

 

ん?おお、ヒーロー殺しを単身で捕まえる成長したんだな。インゲニウムの弟さんは鼻が高いだろうな。それにしてもインゲニウムを狙うとはヒーロー殺しもバカな奴だな。

 

インゲニウムは狭い路地だと無類の強さを誇ることはヒーロー界隈では有名なはずだ。

 

まあ、インゲニウムのスピアは鍛えていようと内臓を叩き潰すからな。私としては戦っている時のインゲニウムより、安全運転を心掛けるように注意してくるインゲニウムの方が怖いけど。

 

しかし、満身創痍な姿で搬送されるヒーロー殺しは哀れとしか思えん。

 

まあ、自業自得というやつだな。

 

さて、そろそろエリを寝かさないとな。エリ、インゲニウムは怖いヤツじゃない。この前だってインゲニウムの弟さんに会っただろ?

 

彼は怖くなかっただろう、あの家系は真面目なヤツしか生まれないんだ。

 

ほら、布団に行こうな。

 


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