とあるオタク女の受難(僕のヒーローアカデミア編)。   作:SUN'S

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第2話

〕月≦日

 

岩石系統の個性を持つヴィラン―――。

 

ヴィランはパトカーを薙ぎ倒しながら逃げ遅れた交通人を人質にしている。休日だと言うのに、休む暇すら貰えないのは嫌だなぁ…。

 

そんなことを思いつつ、エリに食べさせる夕飯の献立を考える。気付けばヴィランの眼前まで来てしまっていた。岩盤を重ね合わせたような肉体だな。

 

流石、異形系統の中でも追随を許さない最高硬度を誇る岩石個性ではあるが、殴り続ければ壊れるだろ?

 

ほら、207回ほど殴ったら胸部の岩石が壊れてしまったじゃないか。もう一つ、女の子を人質に取るのは許せない。新人諸君、張り切ってヴィランを逮捕して来なさい。

 

こっちは休日なのに仕事したから疲れてるんだよ。

 

ん?おお、鈴木じゃないか。えっ、山田?そんなことよりも人質を宜しく頼むよ。私は子供のために夕飯の準備しないとダメだからな。

 

武田は何か言っているようだが聞こえなかった。

 

まあ、学生時代も今と変わらずアホなことしか言ってなかったし、そこまで考えることではないな。

 

〕月>日

 

依然として、エリの親を名乗る人間は現れない。

 

それどころかエリの戸籍情報すら存在しない。まさか、ここまで腐っているとは思わなかった。

 

そんなことを考えていると訪問者を知らせるアラート音が聴こえてきた。こんな時間に掛けてくるとは礼儀知らずなヤツだな。

 

なぜ、橋田と相澤が此所にいるんだ?

 

さっさと帰れよ。おい、部屋に上がろうとするな。一応、女の部屋だと理解してから入れ。

 

おお、土産を持ってくるとは気が利いているな。それより相澤と武田、これは何のようなんだ?

 

子供を拝みに来た?

 

いや、あの子は眠っている。

 

酒盛りと行きたいところだが、子供が寝ているからな。そういう訳だ。ん?ああ、そう言えば橋田じゃなくて山田だったな。まあ、そんなことは興味ないんだけど。

 

〕月&日

 

夫だの、旦那だの、良く分からないことを言っていたな。そんな生き物、三十路を越えても出来てねぇよ。婚カツとか面倒臭いし、結婚しなくても良いんじゃないか?

 

しかし、このままだとエリは戸籍の無い人生を送ることになる。もう、いっそのこと私の苗字を名乗るように教えようか?

 

そうなると母子家庭というヤツになるのか?仕事が終わるまで一人で待たせることになるが、それだけは避けたいんだよな。

 

こうなれば横田もしくは相澤に父親の役目を肩代わりさせるのは、絶対に無理だな。

 

アイツ等が父親だと教育に悪そうだし、なによりアイツ等と夫婦演技とか気色悪くて吐きそうになった。

 

考えれば考えるほど頭が痛くなってくる。

 

はあ、考えても仕方無いことだ。エリが成人するまで育てるとして、それまで私は仕事を続けられると良いんだが…。

 

おはよう、エリはテレビでも見ていなさい。私は朝御飯を作ってくる。

 

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