とあるオタク女の受難(僕のヒーローアカデミア編)。   作:SUN'S

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第22話

ゑ月Π日

 

雄英高校より緊急召集を受け、会議室へ入ると古参から新人まで優秀な人材が集っていた。

 

正直に言えば呼ばれる理由が分からない。相澤の近くに座りつつ、召集された理由を尋ねると「ヴィラン対策」としか教えてくれなかった。

 

簡単に言ってしまえばヒーロー科の生徒を鍛えるために秘密特訓を行おうということらしい。最近のヴィランは荒々しく活動しているし、自身や民間人を守るためには必要なことだ。

 

成る程、ヒーロー志望の生徒達の個性を引き伸ばすためにはプロが付きっきりで見るしかない。

 

しかし、その優秀な人材の中に私が含まれているのが分からない。えっ、爆豪君や心操君から私を連れてくるように頼まれたの?

 

まあ、エリを連れていっても良いなら手伝うけど。子連れはダメって言わないよね?

 

そっか、子連れでも参加して良いんだ。

 

ゑ月㍗日

 

翌朝、不機嫌そうな爆豪君を含めた少年少女が家の前に集まっていた。えっ、君達に襲撃される覚えはないんだけど。

 

相澤は遠回しな言い方でもしたのかな?そんなことを考えていると「スピキュール、俺達を強くしてくれ!!」と切島君に頭を下げられた。うん、まあ、鍛えるのは良いんだけどさ。

 

うちの子、まだ寝てるんだよね。もう少しだけ静かにしてもらえるかな?

 

しかし、合宿には時間があると思うんだけど。なんで、こんな早朝に訪ねてきたの?

 

ふむ、チャージズマの提案ということだね。チャージズマ、君には特別な特訓をつけてあげよう。なに、心配する必要なんてない。

 

ちょっとだけお仕置きするだけだ。

 

さあ、こっちへ来なさい。

 

ゑ月¥日

 

合宿出発日、私はエリと一緒に現地にて生徒達がやってくるのを待っている。なにやら不穏な気配を感じつつ、エリを抱っこしていると視線を感じた。ピクシーボブ、そんな尊敬の眼差しを向けるな。は?三十路でも結婚できる女性の星とは……。

 

ん?おお、来たみたいだな。、みんなを手当てする前に水分補給を行うように言ってくれ。おお、ずいぶんとボロボロだね。岩石を破壊するのは疲れただろう、インゲニウムの弟さんはエンストを起こしているな。

 

ちょっと滲みるぞ、こういうモノは温い水で冷ます方がいいんだ。個性とはいえエンジンは繊細な機械だからね。

 

よし、そのまま冷やしてなさい。

 

ピクシーボブ、唾を吐き付けるな。

はしたない女とは思われたくないだろう。さっさと夕飯を並べてやりなさい。

 

なんと言えば良いのか、明日から本格的な訓練を始めるのに疲労感で倒れそうになってるな。まあ、今日より明日のことを考えるのは難しいな。

 

それより爆豪君は不機嫌そうな表情がデフォルトになりかけているぞ。

 

あ、ふつうに戻せるんだ。

 

 


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