とあるオタク女の受難(僕のヒーローアカデミア編)。   作:SUN'S

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スピキュールのイラストを後書きに記載しています。


第32話(八木俊典)

文化祭当日、不審者を注意するために学校敷地内を見回っているとエンデヴァーと轟少年に雰囲気の似た女性を見掛けた。

 

その二人を眺めるようにゴミ箱の影に隠れ、スマホを構えながらビデオ撮影を行っているスピキュールとホークスを見たような気がしたが、気のせいだと言い聞かせることにした。

 

しかし、柔らかい雰囲気のエンデヴァーを見るのは初めてだな。なんて考えているとスピキュールに荷担したくなっちゃうよね。

 

わたし、実は恋話って憧れてたんだよね!!

 

「スピキュール、どんな感じなんだい?」

 

そっとスピキュールに尋ねると「焦れったい、ガツンと行かないとダメですね」と返答してくれた。

 

ホークスはカメラマンが使いそうなカメラを取り出しており、完璧なタイミングを撮り逃すつもりは無さそうだ。なんだろうか、ちょっとだけワクワクしてきちゃった。

 

私達はエンデヴァー夫妻の文化祭デートを見守りつつ、雄英生にちょっかいを出そうとしている不審者を注意したりしている。

 

エンデヴァー、はぐれそうなのに手を繋がないなんて男らしくないぞ。まさか、あれは、小指だけ繋いでいるだと!?

 

くっ、キュンと来るじゃないか。

 

「オールマイト、このまま撮影しますか?」

 

「ああ、撮影するとも!」

 

「スピさん、オールマイトの声で位置がバレました。そういう訳なんで、超低空飛行で逃げます」

 

「ん?おお、コスプレしてきてよかった」

 

えっ、ちょ、私だけバレちゃったの!?

 

そんなことを考えていると「貴様、何時から見ていた!!」と怒られながら「ちょっとだけ前から見ていた」と言えば恥ずかしさで怒り狂っているエンデヴァーとは対照的に、エンデヴァーの奥さんはクスクスと笑っていた。

 

「おっと急用を思い出してしまった!!」

 

このタイミングを逃すことは出来ない。小走りではあるが迅速に人混みへと紛れ込んでいき、こっそりと雄英生の作った出店の影に隠れながらエンデヴァー夫妻を見守ることにした。

 

なにやら動いている影の塊を見付けたので大空を見上げるとエンデヴァー夫妻を上空から撮影するスピキュールとホークスが見えた。

 

君達、デリカシーとか考えなよ。いや、しかし、気にならないと言えば嘘になってしまう。

 

「スピキュウウゥゥゥゥル!!!!」

 

あ、見付かった。エンデヴァーは大空を飛んで逃げているスピキュールとホークスを追うために駆け出し、エンデヴァーの奥さんの傍には轟少年が立っていた。

 

あれほど注目を集めれば来ちゃうのは当たり前なんだけど。エンデヴァーには悪いことしちゃったな。今度、エンデヴァーの家へ行ってプレゼントを渡そう!!

 

「我ながらナイスアイデア!!」

 

 





【挿絵表示】

「まったく、そこは攻めないと」

【挿絵表示】

「うわっ、バレちゃったよ」
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