とある侍の漂白剤   作:カツヲ武士

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嫌いな人は読み飛ばし。


13話。上からくるぞ、気をつけろよぉ

七緒からの情報を得た俺が、西流魂街にて

何か異常が発生していないか? とか、

何か不審な人物が現れていないか?など

様々な調査をしていたときのことだった。

 

「む?」

 

これまで何の反応も無かったところに

突如として上空に穿界門が現れた。

 

「数は4、いや5、か」

 

そこから感じられたのは、数人の気配。

さらにその中には上位席官クラスの霊圧を

持ちながら、俺が知らない霊圧を放つ

死神の存在があった。

 

「これは・・・当たりだな」

 

現世から戻った死神が、最初に行うのは

所属する隊長への報告だ。

 

それを怠ればそれだけで懲罰の対象に

なると言うのに、わざわざ西流魂街に

穿界門を開ける死神など存在しない。

 

故にこのような真似をするのは、現世に

在りながら尸魂界の中に穿界門を開く

ことが出来ない死神のみ。

 

それが該当するのは現世に逃れた罪人。

 

あの日七緒と予想したように、やはり

朽木の小娘は浦原喜助と接触していたようだ。

 

しかし、この霊圧の主は誰だろうな?

 

浦原喜助と四楓院夜一の子供にしては

些か霊圧が弱いように感じるが・・・

 

いや、隠している可能性も有るか?

 

しかし、それなら中途半端に上位席官

クラスの霊圧を放つのはおかしい。

 

さらに、だ。

 

何でわざわざ遮蔽物が無く、周囲からも

観測されやすい上空を穿界門を開いた?

 

あれでは『見つけてくれ』と言っているような

ものではないか。

 

・・・陽動か、それとも協力者に対する合図か。

 

どちらにせよ浦原と関係ない可能性が

僅かでもある以上、今は手を出すのは

控えるが、どうにも違和感を覚える。

 

と、言うかだな。

 

ザッ・・・ザザッ・・・ザザザッ・・・

 

俺に対してなのか、範囲に対してなのかは

わからんが、さっきから認識阻害の術式が

かけられているんだよなぁ。

 

恐らくの穿界門の向こうに術者が居るか、

こっちに連中の協力者が居て、連中を発見

させないようにしているのだろうが、

流石にしつこいぞ。

 

いや、結果としてあの上空に作られた門に

対して隠密機動や周囲を巡回しているはずの

死神が何の反応も示して居ないのだから、

成功と言えば成功なのだろうが、な。

 

しかし、この認識阻害のおかげで、これから

あの門をくぐってやって来る者が浦原喜助の

関係者かどうかに関わらず、後暗いことを

考えていることが確定するのだから、ある

意味では墓穴だよな。

 

・・・それともこの術式に絶対の自信が有る

とでも言うのだろうか?

 

いや、認識阻害にせよ幻術にせよ自分が

それに陥ったことを自覚出来れば破るのは

容易いし、何より死神は斬魄刀との対話を

することで自身の状態を把握できるから、

幻術や認識阻害の術式の用途は戦闘中に

一時的に相手の認識を狂わせる程度の意味

しか持たないんだよな。

 

まぁ斬魄刀の感覚すら誤魔化すような強度

がある術式なら話は別かもしれんが、それ

でも卍解を使える死神ならば自分の状態

の把握は常にしているから、こんな術式を

開発したところで無意味。

 

いや、卍解を使えない死神用と考えれば効果的なのか?

 

しかし俺らの感覚を誤魔化したところで

十二番隊の機械を誤魔化せるのか?

 

それともやはり十二番隊も連中の協力者?

どちらにせよ聞くことが増えたな。

 

 

 

――ちなみにこの時、どこぞの伊達眼鏡隊長は

辰房に対し、別の位置に穿界門が開いたように

見えるよう催眠をかけていたのだが、辰房は

その催眠を無意識に無効化していたりする。

 

この辰房の動きを知ったどこぞの盲目隊長は

辰房に対して警戒度を高め、どこぞの細目の

隊長は辰房に対して興味を覚え、どこぞの

伊達眼鏡の隊長は計画の練り直しを考え

ていたりするのだが、辰房には預かり知らぬことであった。

 

そんな隊長たちの関心はともかくとして。

 

 

獰猛な笑みを浮かべながら、穿界門から

出てくる者を待っていた辰房の前に

現れたのは、4人の人影と一匹の猫であった。

 

(子供が4人に猫に化けた死神が1、か)

 

四番隊の隊長や十一番隊の副隊長を

みればわかると思うが、死神の場合は、

見た目だけでは年齢を判別することは不可能である。

 

しかし彼は侵入者の挙動から、侵入者が

見た目相応の子供であることと判断する。

 

(侵入したと言うのに賑やかなことだ。

しかし、死神は気付いていないが周囲の

住人は気付いているだと?

つまり認識阻害はそれなりの実力者に

だけ使用されているのか?

いや、今はいい。まずは連中についてだ)

 

尚も自分に掛かっている認識阻害の術式

を煩わしく思いながら、その発動条件を

推測する辰房であったが、重要なのは

その術式に自分が干渉されていないと言う

事実なので、とりあえず目の前の侵入者

たちに注意を払うことにした。

 

「だ・・か・・!」

「ご、ごめ・・くろ・・君!」

「少し・落ち・・・」

「・・・・・・」

「も・少・緊・感を・・・」

 

そんな辰房の視線の先では、4人と一匹の

侵入者がコントめいた騒ぎを起こしていた。

 

(・・・人間が2人。滅却師が1人。

死神が1人。猫に化けた死神が1人)

 

自分の目の前で大声で名前を呼び合い、

ながら騒いでいる侵入者に、辰房は

大幅にやる気が削がれそうに・・・ならなかった。

 

(人間のうち茶髪の少女がイノウエ

大柄な男がチャド、もしくはサド。

滅却師がイシダで死神がクロサキ。

そして猫がヨルイチ。・・・ヨルイチだと?)

 

目の前の少年少女は互いを呼び合う際、

間違いなくそう名乗っていた。

 

つまり猫の名はヨルイチで、死神の名は

クロサキなのだろう。

その名を聞いて辰房の脳裏に浮かぶのは

一人の死神だ。

 

わざわざ猫に化けた死神に夜一の名を

名乗らせるなら、それは囮の可能性が高い。

 

だが、現世からきた死神が夜一の名を使うことに意味が有る。

 

それはそうだろう。

 

こちらの観測から逃れ、現世で百年近く

行方を眩ませているのは虚化の実験を

していた浦原喜助だ。

さらに霊圧を感じさせない巨大虚。

数ヶ月前に現世で行方不明不明になって

いた朽木の小娘。

さらに見知らぬ霊圧を纏う死神と、その

死神と行動を共にする死神のヨルイチ。

 

ここまで事実を並べれば、全てを浦原と

繋げてしまうのも無理はない。

 

なんなら数十年前に十三番隊の副隊長を

殺した特殊な虚も、何らかの関係が

有るかもしれないとまで考えていた。

 

(厄介だな)

 

それらを考えた辰房は、一時的にその場を

離れ、京楽らに報告を行うことにする。

 

「縛道の七十七。天挺空羅」

 

認識阻害の術式の正体がわからないので

地獄蝶は使えない。

かと言って彼らの至近距離で縛道を

使えば感知される可能性がある。

 

子供や滅却師はともかく、ヨルイチを

名乗る猫の実力や、四楓院夜一との

関係が不明な以上は、安全の確保と

情報の伝達を最優先すべきと判断した結果であった。

 

報・連・相は大事。古事記にもそう書いてある。

 

そして認識阻害と身中の虫を警戒する

辰房が伝達する相手は僅かに3名。

 

こうして、現時点で辰房が得た情報と、

そこから導き出された推察を聞いた

三人は、ことの厄介さに内心で頭を

抱えながらも今後の対応を協議することになる。

 

 

穿界門を潜り、尸魂界へと侵入した

少年らは、未だに自分たちを観察する

複数の視線に気づいては居なかった。




本当に上から来た件について。

NARUTOの幻術破りの原理ですが
当然自分が催眠に陥っていることを
認識することが絶対条件です。

さらに死神の戦いは霊圧の戦いらしいので、
最低限術者に対抗できる霊圧も必要になります。

しかしアレですな。

1・現世から現れた
2・上位席官クラスの力を持つ
3・尸魂界で見たこともない死神で
4・名前が黒崎一護。

これでなんで黒崎一心との関係を疑わないんですかねぇ?

特に班目一角。

百年目に数年だけ隊長をやった浦原喜助より
数十年前に隊長をやってた黒崎一心の方が
印象に残りそうなんですけど?


と書いていたら、志波一心さんだと
ツッコミを受けましたので文章を修正だ!

それに、隊長までもが行方不明になった
現世に朽木のお嬢さんを送り込む浮竹の
配慮の無さよ。

白夜隊長、実は嫌われてませんか?ってお話。
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