とある侍の漂白剤   作:カツヲ武士

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久々更新。

京都弁がわからないので話し方がブレブレです。

オリ設定・オリ展開
嫌いな人は読み飛ばし


17話。細目の視点から

いやいや、なんやの? あの鬼道は。

 

まぁ八十番台の詠唱破棄や2重詠唱が

出来るんやから、三十番台も出来るってのはわかるよ?

 

しっかし、あの威力は無いわぁ。

 

片手間に放った一撃で普通に

四楓院夜一が死にかけとるやん。

 

あんなん今の黒崎一護が喰ろうたら

骨も残らんやろ。

実際兕丹坊は塵も残っとらんし。

 

それに普通に藍染隊長の鏡花水月も

無効化しとるらしいし、一体あの人は

どないなっとんねや?

 

そら隊長が気にするのもわかるわ。

 

黒崎は可能性の塊らしいけど、所詮は

数ヵ月前に目覚めたばかりの小僧。

 

今から鍛えても隊長の域に至るまでは、最低でも何十年もかかる。

 

そんなら現時点で極まっとる

円乗寺はんの方が危険やもんな。

 

どうやって鏡花水月を無効化しとるかに

興味は有るけど、下手に接触したら、

鏡花水月の使い手が藍染隊長やって

ばれる可能性が有るし、僕や要も

鏡花水月に掛かってないことがばれたら

困るってんで積極的には関わってこん

かったんやけど、これは押さえとくべきやろ。

 

「して、なんのつもりですか?」

 

そんな風に考えとったら、円乗寺はんが

僕の前で訝し気な表情をしながらそう尋ねてきおった。

 

これはアレやろ? 

何で自分の邪魔したのかって聞きたいんやろ?

 

「そんなん黒崎一護を殺されたら困るからに決まっとるやろ」・・・とは言えんわな。

 

本当ならどうやって黒崎一護を生かして

返そうか悩んどったとこやけど、今回は

彼から理由を作ってくれたんで助かったわ。

 

「何のつもりもなにも。あんなぁ円乗寺三席。

いくら旅禍を倒すためとは言え、瀞霊廷の中に

向かってあんな鬼道放ったらあかんやろ」

 

いやほんと。

 

「・・・あぁ。それは、はい。そうですね」

 

完全に予想外ってか? かなわんなぁ。

 

「わかって貰えたらええんやけどな?

けど一応隊長としてお説教させて貰うと、

護廷の為に存在する僕たちが、瀞霊廷を

破壊したらあかんよ?」

 

実際あれが放たれてたら、黒崎どころか

着弾地点全部が灰になっとるからね。

 

ま、僕が言うことや無いけどな。

 

「・・・申し訳ございません」

 

うん。僕の言ってることが正論過ぎて

さっきまでの殺る気を失っとるなぁ。

 

一応追撃しとこかな?

 

「いやいや。わかって貰えたならええよ。

とりあえず連中については隠密機動に

任せて、僕らは総隊長用に報告書作ろか?」

 

「報告書? しかし先に旅禍を仕留めるべきでは?」

 

仕事熱心やなぁ。けどソレされたら困るんよ。

 

「いや、さすがに兕丹坊を殺してもうたら

書類は急いで作らなあかんて。少なくとも

あの程度の旅禍よりは重要やな」

 

「・・・そうですか? アレは一刻も早く

殺して、別の門番を用立てないと駄目な

程に落ちぶれていましたが、それでも

旅禍を優先すべきでは?」

 

確かにあれは無いけどなぁ。

 

「うん。兕丹坊に関しては僕も同意見や。 

けどな、それだって本来僕らが決めること

ちゃうやろ」

 

「むむむ」

 

何がむむむや。

 

「それに僕だって別に旅禍を見逃せ

言ってる訳や無いよ? あくまで

追跡や捕縛は隠密機動に任せて

僕らは報告書を優先って話や。

流石に門番無しってわけにもいかんやろ?」

 

「え?門番に関しては総隊長や中央四十六室

あたりが即座に決めるのでは?」

 

「そうかもな。けど、急ぎでかわりの死神を

用意せないかんとは言え、事情やら何やらを

知らな上の人達もなんとも出来へんよ。

素早く的確な判断をする為には僕や君からの

正確な報告書が必要になると思わん?」 

 

ほんまは藍染隊長の胸三寸やけどな。

 

「・・・確かにそうかもしれません」

 

良し。とりあえず黒崎の拿捕よりも

報告書を重視してくれそうやな。

 

「ま、兕丹坊が命惜しさに旅禍相手に

門を開けとったのはここに居る目撃者

全員が認める事実やから、それを粛清

したことに対しての罰は無いと思う。

ただ・・・」

 

「ただ?」

 

「瀞霊廷内に鬼道をかまそうとした

ことに対するお小言はあるやろな」

 

「うっ」

 

「そもそも三席は前に現世でも似たような

ことして謹慎処分受け取らんかった?」

 

報告書はしっかり上がっとったから

僕が知ってても違和感ないやろ。

 

「・・・はい」

 

「あれやな。ついやり過ぎるってのが三席の

欠点みたいやな。いい加減流石に反省が

無いのはあかんと思うよ?」

 

「・・・返す言葉もございません」

 

「ま、お説教はこれくらいにしとくか」

 

おそらく藍染隊長がこの人を隔離する

としたらこれを利用するはず。

 

もしもこれを利用しないなら、隊長は

この人も脅威と見做してないってことに

なるから、現時点で尸魂界には藍染隊長に

勝てるやつはおらんってことになるわな。

 

「わかったらさっさと行こか。

ここで話しとってもしゃあ無いし。

隠密機動への連絡はこっちでしとくから」

 

「了解です」

 

惜しいなぁ・・・もし鏡花水月にかかって

無いのが総隊長なら、まだ可能性有ったんやけどなぁ。

 

 

 

――内心では辰房に対して

「どうやって鏡花水月を破っているのか?」

と言う問いかけをしたいのを必死で我慢しつつ

市丸は藍染の予定通りに黒崎一護を動かす為、

辰房と共に白道門の前から姿を消した。

 

 

 

この事件から二日後。

 

市丸が報告書を上げる前に緊急の

隊首会が執り行われることとなる。

 

その議題は、今回の旅禍の侵入と

白道門での戦闘。

及び兕丹坊の裏切り行為と粛清に伴う

門番の選定と言うものであった。

 

今回の辰房の行動が藍染の予定通りのこと

なのか、それとも予定外の出来事だったのか。

 

今の市丸にそれを量る術は無く、結局

彼は粛々と計画通りに動くことを

余儀なくされていたのであった。

 

 

 

 




敵か? 敵なのか? と逸る辰房くんに
正論を叩きつけて黙らせる市丸隊長の図。
有る意味一番まともなのこの人じゃない?

山本・強すぎて動けない
砕蜂・私怨強すぎ
市丸・細目
卯ノ花・剣狂い
藍染・拗らせ厨
朽木・すまない舐めプ
狛村・犬
京楽・雰囲気は良さげ
東仙・粘着根暗
日番谷・お子様
更木・マダオ
涅・MAD涅えもん
浮竹・病弱

京楽も隊長としての仕事はサボりがちらしいし、
隊長としてまともな奴ががががががが。

二と四と十二以外の隊の役割とは一体・・・

※あくまで作者個人の感想ですってお話。

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