とある侍の漂白剤   作:カツヲ武士

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サブタイ通りですね 

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嫌いな人は読み飛ばし。


2話。プロローグ②

「吾輩は円乗寺辰房。10歳である」

 

などと言って見たものの、とくに誰かが

居る訳でもなく、単純に独り言なんだがな。

 

「む?何だいきなり?」

 

「え?父上?」

 

しかしこう言う時に限って家族が聞き耳を

立ててるのは世の中の道理だなのだろうか。

 

鏡の前でポージングをしているとき然り

髪型を決める為に四苦八苦しているとき然り。

 

いや、なんか心が痛くなるからこの話題は止めにしよう。

 

取り敢えず今は父親からの変なモノを

見るような目をどうにかせねばなるまい。

 

「あぁいえ、10歳を迎えた事が嬉しくてつい」

 

「そうか・・・お前もあの病気に罹る年頃か」

 

誕生日になったので簡単な自己紹介を

したら、父親から胡乱なヤツを見るよう

な目をされたので、釈明しておこうと

思ったら、なんかアレな子供を見るような

目をされた件について。

 

つーか、あの病気って間違いなく中二病だよな!この世界にもあるのかよ!

 

俺は心の中でそう叫び声を上げるが、

父親に変な奴が憑依していると

思われるよりはマシだと思い、ここはぐっとこらえることにした。

 

そう。『この世界』と言ったことで勘の

良い人は気付くだろう。

 

何と俺は異世界に転生していたのだ!

 

いやぁ『円乗寺』とか言うからてっきり

肥前のクマーのところの人かと思って

色々聞いたら、全然違うんだもんよ。

 

おらビックリしただ!

 

そんな吾作ネタはともかくとして、だ。

なんか俺らは死神ってやつらしい。

 

で、父親が持ってる刀は斬魄刀とか

言うらしく、ホロウってのを切ったり

する為のモノらしい。

 

で、ウチはその死神か通う剣術道場の一つだって話だ。

 

なるほどなー。

 

色々理解するのが難しいところも有るが、

異世界転移をしたんだから、俺がコッチの

常識に合わせるのは当然だよな。と一先ず

納得をすることにした。

 

とりあえずここは俺が最初に想像したような

修羅の巷では無かったが、ホロウとか言う

化物が居て、それを殺す為に剣術が必要な

世界であることに違いはない。

 

それにこの尸魂界には、死神の他にも霊力を

持たない住民も居るらしく、それを守るのも

死神の務めらしいんだ。だから結局のところ

俺達は刀を使って民を守る侍と言っても

良いのではないだろうか?

 

そんなことを考えつつ、俺は今日も剣を振るのだ。

 

なんでも死神の戦闘における基礎技術には

斬(剣術)・拳(体術)・走(歩法)・鬼(鬼道)と言われる4つの分野が有るらしい。

 

理想は勿論全てを極めることだが、それは

簡単に出来ることではないので、幼少期に

全般の訓練を行い、適性をチェックする

のが普通らしい。

 

つっても体術や歩法の適性とか言われても

困るし、剣術に関しても死神的には余り

重視されているようには思えないのが現状だ。

 

何故なら上位の死神は斬魄刀の力を

解放させることが出来るからだ。

 

コレを始解と言うらしい。

 

で、この始解を行うと、それまではただの

刀でしかなかった斬魄刀が、その形を変えてしまうらしい。

 

時に槍、時に斧。時には炎と言った固体

ですらないモノに代わってしまうんだとか。

 

そうなると、刀を使うことを基本としている

剣術はまるで役に立たなくなってしまう。

 

だから上位になればなるほど自分の型を

重視するようになる。

 

基礎は重要だけど、自分の斬魄刀の動きに

合わせたワンオフの動きを身に付ける為に

努力をするわけだ。

 

そんな感じなので、ウチの道場に来る連中は

基本的に始解が出来ない連中になるんだけど

それだってキチンと国家試験に合格してる

エリートなんだ。

 

だから始解が出来なくても落ち込むなって

父親に言われてるんだけど・・・

それって遠回しに俺が始解出来ないって言ってませんかねぇ?!

 

ま、まぁとにかく、色んな適性を調べた

ところ、どうやら俺は鬼道に向いているらしい。

 

これは恐らくだけど、数学とか文学とか

色んな知識があることが影響してるんだと思われる。

 

それに前世の事は細かく思い出せないが、

かめは〇波だったり、流〇拳に憧れも

あったのは確かだから、鬼道を学ぶ

モチベーションも高かったのが良い方向

に向かったのだろうと思われる。

 

そんな諸事情もあり、俺は剣術の他に

鬼道を重点的に学ぶことになった。

 

 

 

それと、霊力がある子供は死神の養成学校

に通うことが通例らしく、俺もあと数年

したらその学校に通うことになるらしい。

 

実家が剣術道場なので、ある意味英才教育を

受けているんだが、きっとその学校には

俺の努力なんざ軽く吹っ飛ばすような天才が

居るのだろう。

 

何故って?

いや、普通に考えるんだ。異世界転生には主人公が居るだろ?

 

そしてそれは絶対に俺じゃない。

 

何故って?

いや、普通に考えるんだ。円乗寺辰房が主人公の名前か?

 

この妙に目立ちそうで目立たない名前。誰がどう見てもモブか、踏み台だろ?

 

このことを自覚した俺は、鎧袖一触で

蹴散らされるモブよりは主人公的な

存在の踏み台になって生き延びることを

選択し、その為に必死でトレーニングを

積んでるのだ!

 

後ろ向き?誰だってその他の一人になって

死にたくねぇんだよ!分かるだろ?

 

死なないのが一番だけど、どーせ死ぬ

なら恰好良く死にたいし、名前に見合った

活躍だってしてぇんだよ!

 

そんなこんなだから、油断せずに訓練を続けるんだ。

 

何せ俺が無事に学校に入学できるか

どうかも分からないんだしな。

 

『あれは10年前の事・・・』とか言って

モノローグでウチが崩壊してるとか洒落にもならんぞ!

 

未だにこの世界にどんな死亡フラグが

あるか分からない以上、この円乗寺辰房容赦せんっ!

 

 

 

こうして円乗寺辰房は、日々の訓練をまるで

見えない何かに追い立てられるかのように

必死で行うことになった。

 

そのひたむきな姿は道場を営む父親の胸を打ち、

テンションが上がった父親も息子に対して

容赦ないトレーニングを課していくことになる。

 

それは普通の死神が行うトレーニングを

遥かに凌駕したものであったと言う。

 

 




幼少期。前話から5年飛ばしです。
名前の差別?ははっ。二次小説のチラ裏でそんなことを気にしてはいけないよ。ってお話
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