異世界現地調査   作:赤地鎌

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この男、ネオはついにやってしまった。
リリスガールではない、女の子に手を出してしまった。
やっちまった男ネオは


やっちまった

 ネオは目を覚まして上半身を起こす。

 帝都の皇帝城で、今日は…月に何度かある皇帝城に来る日だった。

 その皇帝城の豪華な客間、豪華で快適なクィーンダブルサイズの巨大なベッドで、ネオは朝チュンを迎えた。

 

 ネオは青ざめて、両隣を見ると…そこには金髪、銀髪、赤髪のうら若き女の子三名が裸でベッドのシーツ一枚を掛けて寝ている。

 ベッドには、所々に紅いシミが…。

 このうら若き女の子三名は、処女だった。

 しかも…三人の姉妹だ。

 この帝国を治める竜族の皇帝ロンバルディアの血族、親戚の姪っ子。

 つまり、竜族の子女達だ。

 

 ネオは頭を抱える。

 実は、ここ最近、本国へ戻って、とある任務をこなした。

 その任務内容は、作者のAmazonで売る電子書籍に出す。

 赤地鎌という名で、題名はデウスギアという、全くエロがないメタルギアみたいな話だが…興味があるなら…。

 

 その任務で精神的に疲労していた。

 そこへ、この姉妹達が話を、愚痴を聞いてくれた。

 月に数回、帝都の皇帝城に来る度に、帝都での生活の補助をしてくれて、親しくなって、そして…ちょっとお互いにお酒を飲んで…。

 本当に彼女達三人に気を許していた。

 

 だから…昨日の夜、自分に彼女達三人とでお酒をこの部屋で飲んで、色々と話していたら…なんか、自然とお互いが寄り合い。

 そして…致してしまった。

 姉妹三人とだ!

 

 やっちまったーーーーーーーーー

 ネオはものすごく青ざめる。

 いや、一気に血の気が引いてしまった。

 なぜ、酔っ払う事を防ぐナノマシンのスイッチを切ったのだろうか?

 どうして、こんな事をしてしまったのだろうか…。

 本当に、久しぶりに帰った本国でのキツい任務で、気持ちが参っていた事もあった。

 だけど…だけど…。

 

 頭を抱えるネオ。

 そこへ、姉妹の長女ティアマが起き上がり

「あ…おはようございます。ネオ様。その…初めてでしたけど…ネオ様がお優しくて…嬉しかったです」

 

 ネオは、自分の年齢の半分しかないだろう。

 若い女の子、竜族だけど、抱いてしまった事実を再び確認した。

 

 青ざめるネオ、そして…他の姉妹の二人…次女レティマ、三女アマティアが目を覚まして

 レティマが

「おはようございます」

 

 アマティアが

「お、おはよう…ございます」

 

 思考が完全停止したネオに、三姉妹達が少し悲しげな笑みを向け、ティアマが

「昨夜の事は…お忘れください」

 そう、ネオが迷惑と思っているのを察して気を遣ってくれる。

 

 余りにも健気な三姉妹の姿に、ネオは

「いいや、忘れられんなぁ…。その…もう少し…滞在するから、一緒に、いいか?」

 

 三姉妹達は顔を明るくさせ「はい」と嬉しそうに答えた。

 

 その後、ネオは…朝食を取りに、大きなテーブルがある食堂に来ると、先に皇帝陛下のロンバルディアが食事をしていた。

 

 ネオは、気付かれないように気配を消して、バイキングの朝食を取っていくと

「ネオ…」

「はい!」

 

 唐突な呼び声に背筋が伸びるネオ。

 

 皇帝ロンバルディアは

「お前の世界では、どのような男女関係があるかは…知らないが。ここは別の世界、我々の世界だ。娼婦との遊びは、遊びとして目を瞑ろう。だが…そうでない子達との事は…分かっているな…」

 

 ネオが両手に持つ朝食の皿が、震えている。

 

 皇帝ロンバルディアは

「我が竜族は、身を共にした竜族の娘を…死ぬまで守る。分かっているな…」

 

 ネオはゴクリと唾を呑み「はい…」と一言だけ…。

 

 皇帝ロンバルディアは、席から立ちがりネオの前に来て、皇帝としての威圧をネオに放ち

「あの子達は、私の弟の大事な大事な娘達だ。分かっているな…」

 

 ネオは頭から血の気が引いて

「は、はい…」

と、怯えて裏返った声を放つ。

 

「よろしい」と皇帝ロンバルディアは、ポンポンとネオの肩を叩いて去って行った。

 

 その場にネオは膝を崩した。

 やっちまった、やっちまった、やっちまったーーーーーーーーーーーーーー

 

 この世界に来て、下半身がユルユルになってしまった。

 あの宇宙級超技術文明では、そんな事なんて一切なかった。

 なのに、なのにーーーーーーー

 

 やっちまったーーーーーーーーーーーーーー

 

 この世界の常識という罠に流されて、知能指数まで落ちて。

 仕方ないんだよ! 久しぶりに帰った本国で、本当に落ち込むような任務につき合わされて、本当に心身共に参っていて。

 そこへ、あんな若くて優しくて、立ててくれる女の子達が来れば、そりゃあーーー

 やっちまうだろうがーーーーーーー

 

 ネオは、ネオデウス1982号305番では考えられない程の論理破綻をしていた。

 

 ネオは、走った。

 とにかく、走った。

 海の上を沈まずに走れる程の速度で、音速を突破。

 この世界で言うなら、マナの壁を突破して…とにかく、走って走って。

 

 自分が会長である海運財閥の人工島海上都市エンテイスに来ていた。

 

 海を走って渡ってきたネオに、周囲は驚きを向けていると、ネオは、中央にある巨大な等、高さ600メートルの中央巨塔へ向かった。

 

 この人工島海上都市エンテイスは、大きさが佐渡島くらいだ。

 最大幅30キロの人工島の基礎システムは、惑星間を移動する巨大宇宙戦艦をベースにしているのでイメージ的に、蒼穹のファフナーのアルヴィス級艦と似ていると思っていても遜色はない。

 ただ、全ての運営が…人によって行われていない。

 

 中央巨塔の入口に入ると、大理石のホールは、高級なホテルのようで、受付に人族型のメイドさんがいる。

 いや、メイドさんならぬ。このエンテイスを管理運営する人工知性体DIのメイドランだ。

 因みにネオが宇宙級超技術文明時代に自宅で使っていたメイドAIが進化してDIになり、この人工島海上都市エンテイスを管理するDIになった。

 

 メイドランが近づくネオを見て

「お帰りなさいませマスター」

と微笑む。

 

 ネオがメイドランがいる。まあ、このエンテイスの至る所にいるのだが、とにかくメイドランがいる受付に来て

「メイドラン、私の知能指数は…今、どのくらいだ?」

 

 メイドランはDIになったので豊かな微笑みで

「ええ…現在、マスターの知能指数は300程です。ですが、数分前、ご起床した時は、70%ダウンして90でした」

 

 ネオが青ざめた顔をメイドランに見せ

「その理由は?」

 

 メイドランが

「人間が最も知能指数を低下させる原因は、異性を好きになった時です。マスターの事はモニターしています。昨晩、マスターがお抱きになったお嬢様方を、マスターが好きになったので、マスターの知能指数が70%以上もダウンしました」

 

 ネオは顔を覆って震える。

 そんなバカなーーーーーー

 

 混乱するネオに、メイドランが呆れた顔をして

「何が問題なのですか?」

 

 ネオが顔を上げ

「いや、だって! やっちまったんだぞ!」

 

 メイドランが

「マスター。今、知能指数が元に戻っています。冷静にお考えください。何の問題があるのですか?」

 

 ネオは、ハッとする。

 そうだ…冷静に考えると…確かに…問題はない。むしろ…。

 

 メイドランが

「マスターの現状を分析してお伝えします。

 まず、マスターは…この帝国の海運航路を全て支える海運財閥の会長であります。

 このエンテイスのお陰で様々な種族がエンテイスに滞在、その生態サンプルを多く獲得、更に、多くの富を帝国へもたらしています。

 更に更に、マスターの主任務であり、マスターの趣味であります、この世界の探索に何の問題もありません」

 

 ネオが冷静な視線で

「しかし、彼女達の気持ちは…」

 

 メイドランが

「ご心配ありません。マスターと繋がっていて、竜族の三姉妹の方達は、マスターに好意を持っているのは、分析できています。

 ですが、マスターが堅いから、お酒の勢いを借りないといけなかったのです」

 

「んん…」とネオが考えると、メイドランが

「マスター。任務は何ですか?」

 

 ネオは

「この世界の探索、そして…協力者である帝国の安寧と平和に寄与する」

 

 メイドランが

「その任務の一つ、帝国の安寧と平和に寄与は、この帝国を統治する竜族との結び付きは、それに値すると思われます。マスターとしても探索がやりやすくなると思われます」

 

 ネオは頷き

「そうだな。メイドラン。この世界で伴侶の証を立てる場合は…」

 

 メイドランが

「男性が何か…手作りの小物を贈るそうです」

 

 ネオは力強き頷き

「何か良い小物の候補は?」

 

 メイドランが笑顔で

「婚約指輪なんてどうでしょう? 作成室を用意しますので」

 

 ネオは「頼む!」と力強く答えた。

 

 人工知性体DIのメイドランは、内心で、いや…単純になってくれて助かるわ…と。

 これで、遺伝するネオデウスに関する継続的観察が行えると…。

 そう、天の川銀河の人工知性体DI達は、遺伝する恒星間戦略兵器ネオデウスのデータが欲しかった。

 だが、本人が頭が良く複雑なので困っていたが…この世界に送ったお陰で単純な部分が出て来たから、助かる。

 

そして、ネオは三人分の婚約指輪を手作りして、全速力で、またしても海の上をマナの壁を突破して走り抜け、即座に…三姉妹達、ティアマ、レティマ、マティアに婚約を申し込んだ。

 

 三姉妹達は驚いていたが…嬉しそうに微笑み、ネオの婚約を受けた。

 

 因みに三姉妹の伯父に当たる皇帝ロンバルディアは、余りのネオの早さに、呆れてしまった。

 

 ネオの生活は、主に…この世界の探索と探求なので、出かける事は多い。四日とか五日といないが…千年単位の寿命を持つ竜族にとって、そんな日数は一日にも満たない程に短い。

 竜族と婚約した…という事で、竜族の長老が来て、人…マキナ族のままか?竜族に転化するか?と尋ねる。

 

 竜転化の話を聞くと、基本的な元の姿に、竜としての機能が加わる程度で、寿命も…延びるので、竜族と結ばれる場合、どんな男女でも竜転化をするらしい。

 

 まあ、一応…儀式的に聞くだけで、聞いた全員が竜族になるので、対して意味はない。

 

 ネオは竜転化する事になった。

 ネオの感覚としては、自身の遺伝子に竜としての機能を追加するだけであり、前々にネオデウスとの融合をしているので、さほど気にもしていない。

 

 なので、竜族の竜達共に、ネオは飛行形態…戦闘機に変形して、それに人型のティアマとレティマ、マティアの妻達を乗せて、竜族の谷、竜谷に来た。

 そこにある竜族の神殿で、竜転化する。

 

 竜族の神殿に来たネオは訝しい顔をする。

 なんか神話的な芸術様式と思っていたが…何かの無機質な感じの神殿だった。

 つまり、何かの基地が地面に埋まって長い年月を経た雰囲気なのだ。

 

 竜族の長老竜と、その他の竜達と共に大きな発射口のような入口を通り、奥に来ると…完全にそこは、SFの何かだった。

 おそらく全長500メートルのドーム空間で、中央には円形の巨大ビルを思わせるような機械的存在が鎮座している。

 

 円形巨大ビルの上に、妙なモノを見つけた。金色に輝く翼を持った鋼の巨人がいる。

 

 ネオはその形状に覚えがある。

 この世界に来る時に、時空ゲートを構築したオメガデウスと似ている。 

 過ぎった事は…もしかして、オメガデウスと…関係が…この世界に…と思いつつも竜転化の儀式は進む。

 

 儀式は簡単だ。

 その円形巨大ビルの上にあるオメガデウス風の存在の前に立ち、その周囲を竜達が囲む。

 

 囲んだ竜達が、自身から竜のマナを放ち輪にすると、そこからネオに竜のマナが降り注がれる。

 竜のマナに包まれるネオに、オメガデウス風の存在から光が伸びて、ネオの胸部に当たると、ネオが竜になって行く。

 

 光を放ち、ネオは大きな竜になる。

 竜転化すると、竜の機能が加わるので、ネオにとってもお得だ。

 ネオは現地住民のようにマナを感じる事ができない。

 ネオのようにマナを感じられないのは、人族のごく僅かにいるらしいが、この世界では大なり小なりマナを感じられる。

 ネオは違う世界の住人の為にマナを感じられない。

 なので、マナに干渉する重力粒子を観測する事でマナを察知している。

 だが、竜化によってマナを感じられる。

 まさに、身も心もこの世界の住人になったのだ。

 

 ネオの竜化した姿に、竜達や妻達が驚きを上げる。

 竜のオスはだいたい60メートルから70メートルくらいだ、だが…ネオの竜は80メートルと大きい。しかも形状がネオデウスの影響を受けているのか、生態的な竜とは違う所々に鎧のような装甲を持ち、竜の翼は、コウモリのような翼手か、鳥のような羽毛なのに、ネオの竜の翼は、幾つものジェットエンジンが連なった翼だ。

 近い存在として、平成14年に放映されたゴジラVSメカゴジラの、メカゴジラだ。

 あの釈由美子が出ていたメカゴジラだ。

 機龍、起動!って言葉が似合うくらいのメカゴジラだ。

 

 竜達は今まで見た事もないネオの竜に驚きを上げていた。

 一応…有機的な部分はあるネオの竜。だけど…なんか、機龍って雰囲気しかない。

 

 ネオの感想。

 もっとファンタジー系の竜の方が良かったなぁ…。

 これでも世界観は気にしている。

 

 竜に…機龍になったネオは、機龍のままジェットエンジンの翼から火を放って飛び、竜族の婚姻の儀式へ向かう。

 本当に周囲の竜らしい竜とは浮いている。

 

 竜の雌雄差は歴然だ。

 竜のオスは体長がメスより頭数個分大きい。

 体長は60メートルから70メートルで、翼はコウモリのような翼手で、皮膚も岩のようにゴツゴツしている。動く山というイメージだ。

 

 竜のメスは、体長が50メートル前後。

 色んな体皮をしている。蛇皮のようなツルツルから、少し産毛のような毛が伸びている者。

 翼は、8割くらいで鳥のような羽毛で偶に…コウモリの翼手がいるも、体皮が蛇のようにツルツルになるので、すぐにメスだと分かる。

 

 オスは山みたいでゴツゴツしているが、メスはかわいい爬虫類のような感じだ。

 

 竜の結婚式はとてもシンプルだ。

 竜谷ある虹が常時かかる滝の前に来て、滝をバックに結ばれる番い達を位置させ、その前にその家族達が並び、竜の雄叫びの歌を響かせる。

 オスは低く太い、メスは高い。

 

 竜は、基本的に一夫多妻、一匹のオスに三匹ほどのメスが付く。

 偶に四匹とか、雄雌の二人だけとかもあるが、基本はオス一匹にメス三匹だ。

 というか、竜族はとても強い種、超位種な為に、オスの数が少ない。

 

 竜のメスの戦闘力は余裕で自衛隊のミサイル満載のイージス艦を沈められる。

 オスに至っては一頭でアメリカの太平洋艦隊を相手に出来る。

 ミサイルの直撃を受けても無傷で、核兵器の攻撃を受けてもかすり傷程度で済む。

 まじ、最強種なのだ。

 

 まあ、恒星間戦略兵器ネオデウスであるネオの前では、赤子だが…。

 それを竜族達は分かっているので、ネオを取り込みたかったのだろう。

 

 竜の結婚式は、ツガイになりましたよーーーと皆に認められたという儀式だ。

 

 ツガイになったネオ達は、竜谷を自由に飛び回る。

 竜になったネオの機龍の周囲を、竜になったティアマ、レティマ、マティアの三頭の竜達が自由に飛び回る。

 

 竜の会話、意思疎通はイメージ伝達だ。要するにテレパシーだ。

 脳内に直接、竜のティアマとレティマにマティアのイメージが飛んできて、イメージで返すのだが、竜転化した者は慣れてないので、音声を頭に響かせて会話する事があるが…慣れると同じイメージ伝達になる。

 

 ネオ達四人は、自分達がツガイになったのを飛んで竜谷にいる竜達に広める。

 

 そのツガイ達を見届ける竜達は、だいたい、祝福のイメージ伝達をくれるのに、機龍であるネオを見て

 

 ええええ! なんだアレ?

 あんな竜もいるのね!

 いや…最近の若者は進化したなぁ!

 

 驚く声のイメージが伝達される。

 

 まあ、そんな色んな祝福を受けてネオは妻達がとある場所へ誘導する。

 そこは広い砂浜が綺麗な海だ。

 

 さあ、ここから生物学の時間だ。

 今日の学問は、竜の交接について。

 教科書、作成はネオ・サーペイント・バハムート氏

 

 ツガイとなったオスとメス達は、竜の海辺とされる広い海岸に来る。

 到着すると、そこらかしこで、やっちゃっている竜達を見るぞ!

 因みに、かなり綺麗な海岸である事と、竜の交接を見られるので、観光スポットになっているらしい。

 

 まずは、竜の食事についてだが…雑食だ。

 肉でも、植物…森林の木、鉱物でも、何でも食べる。

 そして、珍しい事にマナも食べる。

 竜は、飛びながら全身で空気中にあるマナを喰らう。

 竜の傍にいてマナを吸われる感じがあったら、竜がマナを食べている証拠だぞ。

 

 竜は雑食といったが…その食べ物を摂取する時期が季節によって違う。

 春は、海から取れる大型の生き物を喰う。

 夏は樹木を丸かじり。

 秋は鉱物をガリガリと地面から掘り出して食べる。

 冬は大空を自在に飛んで、空気中のマナを食べる。

 四季折々によって食べるモノが違うが…。

 竜は人型になれるので…人型でいる事が多い。

 だって、人型の方が燃費が良いし、何より大きな居住空間も必要としない。

 基本、この世界にいる異種族達の食事を取りつつ、周囲のマナを食べていれば困らない。

 だが、人型を続けると、二ヶ月おきに数日、強制的に竜になる。

 なので、一ヶ月に数日、竜として暮らして、その強制発動を防いでいるから、もし…隣に竜族がいても、突然、竜になる事はないから安心してくれ。

 

 そして、竜は圧倒的長寿だ。

 千年単位の寿命を持っている。

 なので…竜族にとって一日は、人間でいうと一週間くらいだ。

 これは他の長寿な異種族も似たようなモノだからしかたない。

 

 そして、勿論だが竜の形態で交接が出来る。

 

 竜の交接、交尾は爬虫類に近いところがあるが…少し違う。

 まず、人型異種族のように、色んな体位がない。

 ほぼ、一つの体位しかない。

 それは、メスが下で腹を下に寝そべり、オスがその上に被さって、メスの生殖腔にオスのペニスを入れて繋がったまま、オスもメスも動かない。

 動く所もあるが、長い首の頭部や、尻尾を絡めるくらいだけだ。

 他の異種族のように上下運動はない。

 

 繋がったままずっと、一時間半も過ごす。

 実は、竜族には鳥類や爬虫類、両生類といった総排出腔なるモノがない。

 竜のオスは下腹部にペニスを隠す穴と、メスは下腹部に生殖腔、オスとメスの生殖器から離れた下、尻尾の下部分に排泄物口なるモノがあり、そこから排泄物を出す。

 他の生物のように水分の排出がない。

 排泄物は、まるで塗り固められたコンクリートのような石の排泄物を出す。

 一週間くらいに一回。

 どんなモノを食べても石のような排泄物だけしか出ない。

 人型になった時は、人の性質に準じている。

 

 とにかく、竜の交接は長い。

 一時間半も繋がって動かない。

 竜のオスのペニスはだいたい10メートルくらい。

 それがメスの生殖腔に入り、メスの上にオスが覆い被さって尻尾や長い首を巻き付け合う。

 

 そんな交接、何が気持ちいいのか?と他の異種族では思うだろうが…竜同士だからこそ気持ちいい。

 お互いに全身が触れあっていると、お互いのマナを放出したり吸収したりして、温泉につかっているような暖かい感じになる。

 

 さらにメスの体内にペニスを入れていると、メスの体内がペニスを刺激する。

 内部で色んな動きをして絶えずペニスを刺激して、交接して10分するとオスは射精に至るが…その射精が長い。

 竜のオスが射精中でも、メスの内部は刺激を続けるので、20分も射精が続く。

 それで、終わりではない。

 射精が終わったオスは、繋がったままメスに被さって射精の余韻に浸っていると、メスの体内がまた、射精を促す。

 10分ほどの休憩と刺激を受けたオスの竜は、再び射精するのだ。20分も…。

 そして、10分休憩して20分の射精。

 同じ事の繰り返しを三回して、竜の交接は終わる。

 その時間合計が一時間半なのだ。

 

 他の種族から見て竜族の交接は動かないので、変化がなく退屈なのかと思うが…。

 竜にとって交接は、お互いのマナ交換、触れ合う事での温もり交換、そして、お互いの存在を確認し合う。

 興奮するようなセクロスとは違う、お互いの存在を存分に感じて、緩やかにお互いに気持ちよくなるのが竜の交接である。

 

 竜は最強種な為に、自然の脅威にも曝されない外敵もいないので、このような長い交接が可能となり、そして長い交接がある故に、別種族にある浮気や不倫といった事がない。

 

 人間の感覚でいうなら、裸の男女が海辺で自由に走り回って、好きに交わったり、触り合ったり、とにかくオーラルでゆったりとしたセクロスが竜の交接だ。

 

 ただ、一回で終わりではない。

 上記にあった、竜はオス一頭に対してメス三頭のツガイを形成する。

 そう、三頭のメスとオスは、同時に交接する。

 

 この竜の海辺を見て分かるが、四頭の竜が一カ所に身を寄せ合っている。

 そう、最初の一頭が終わると、傍にいる別のツガイのメスに変わって交接をする。

 それも終わると、まだ、交接していない三頭目と交接する。

 そうなると、合計交接時間が、5時間にもなるが…一回で終わりではない。

 二回戦に突入する。

 竜は交接を10時間から12時間も行う。

 

 竜以外の異種族は、交接時間が短いのでどうしても一週間の間に何回か求める傾向があるが…竜は一回の交接が12時間にも匹敵するので、その満足度が桁違いで、一ヶ月に一回が基本である。

 これは竜の寿命による時間間隔の違いもある。

 一週間を一日に感じるので、一ヶ月は竜なら一週間くらいだ。

 これだけ長い交接をしていても、竜族が子供を宿す確率は低い。

 竜族は、短くて六十年から七十年、長くて百年に一度くらいで子供を産む。

 その間も積極的に交接はしているが、最強種の宿命なのか…妊娠し辛い。

 寿命も千年単位なので、焦る事はないが…他の異種族と比べても出産率は圧倒的に低い。

 妊娠し辛いが故に、交接に関して、長く穏やかに気持ちよくなるようになったのは、竜族のオスとメスを繋げ続ける生存戦略から来ているのだろうと思う。

 

 これにて、竜族の交接の説明を終わる。

 

 追記、竜族は交接が長いので、絶倫と思われているらしく、竜族の鱗は基本、様々な魔導具を造る際の触媒に使われるが、根元に近い僅かに残る竜の皮膚片は、精力剤として売られる事があるらしいが…効果の程は正確に実証されていない。

 

 

 

 

 ネオは、再び探索の旅に戻る。

 探索の拠点にしているロランダの街に来ると、何時もの違う感覚がある。

 それはマナを感じるのだ。

 様々な色のマナが空気中に漂っている。

 竜転化して、マナが分かるようになり、新たな発見がありそうな期待が膨らむネオ。

 

 そして、左手の薬指にはめている紅い結晶の指輪を見る。

 それは、ツガイ…伴侶となったティアマ、レティマ、マティアに証として送った指輪だ。

 彼女達も同じく指輪をしている。

 ネオ、ティアマ、レティマ、マティアの四人が繋がっている証だ。

 

 探索の具合によって帝都へ戻る日数はズレるかもしれないが…四日の探索をして、三日は帝都に戻り伴侶達と過ごす。

 そんな新たな生活がネオに始まった。

 

 ネオの期待と共に、何時もの仲間、ドリンとレリス、ムラマサ、ルディリの四人が来て…その夜…つき合いでリリスガール街へ行く。

 

 リリスガール街の新しく出来た乳牛娘のお店に入り、ウェイトのコースを頼むネオ。

 

 だが、それは何時もと違っていた。

 50分のコースなんて、せいぜい、30分がセクロスの限度だ。

 だから、残りの20分はリリスガールの女の子と喋るだけの休憩タイムのはずが…。

 

 乳牛娘のリリスガールが

「う…もうーーーーー ごめんなさい…アタシ…もう…ムリ…」

と、時間最後までネオは乳牛娘としていた。

 

 ええええ!とネオは唖然とする。

 普段なら、20分もあれば、いってしまって…果て疲れるのに、いくどころか…50分もマイサンの堅牢が維持されている。

 

 乳牛娘のリリスガールが、50分経過してもご立派なネオのマイサンを上気した目で見て

「お客さん…わたし一人じゃあ…ムリだったから…今度は、いっぱい相手をしてくれる裏オプにして…」

と、告げて乳牛娘のリリスガールは、ベッドから動けなかった。

 

 ネオは仲間と共に帰っていく途中、どうして、マイサンの堅牢が維持されたのかを考えると…。

 竜転化して竜になれるので、人の状態でありつつ、竜の性質も併せ持っているのでは?

 

 ネオは、青ざめる。

 竜の長い交接の影響が、人である時にも影響しているので、並大抵では満足できなくなったのでは?

 そう思うと…自分で自分にドン引きした。

 

 

 その頃、帝都では皇帝ロンバルディアが、妻の三人…同じ竜族だが、ネオと結ばれた三姉妹達の事を妻から聞く。

 

「ネオと、あの子達の相性はどうだ?」

と、尋ねる皇帝ロンバルディア。

 

 妻達が口元を隠して怪しげに笑み

「抜群ですよ。竜との交わりも問題なく行われたそうで…」

 別の妻が

「そして、竜との交わりに飽き足らず、ネオ様は…その夜、また…三人を求めたそうですよ」

 別の妻が

「お子が生まれるは早いかもしれませんよ」

 

 皇帝ロンバルディアはフッと笑み

「そうか、それは良かった。安心だ」

 




最後まで読んでいただきありがとうございます。
次話もよろしくお願いします。
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