異世界現地調査   作:赤地鎌

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スタンクは、ヤマト皇国でスッキリ出来なかった熱を帝都で晴らして
そして…それは、思い出の邂逅に遭遇した。


思い出の彼女

 スタンクでーす。

 ヤマト皇国に行って、何にも出来なかったので、ドラグ・アース帝国で晴らしたいと思いまーす。

 

 帝国の帝都にあるリリスガール街へ、レッツゴーのスタンクは、溜まりに溜まったリビドーの爆発を晴らす為に、とある店に行く。

 多重分身のお店、ニャハハトロップ。

 

 スタンクとブルーズは、燃えるリビドーを握り締めて

「よし、やりまくるぞ!」

と、スタンクが拳を固く握り。

 

 ブルーズが拳を組み合わせて鳴らし

「全くもってヤマト皇国で出来なかった熱をなんとかするには、やりまくるしかない!」

 

 スタンクとブルーズは、お店の入口を潜った。

 

 その他は…

 ネオは、新たな鬼神族の嫁さんを妻達に顔見せした。

 修羅場になると思っていたが…妻達が

「ごめんなさい。この人…寂しがり屋だから、子供がお腹にいる私達に代わりに、夫の寂しさを慰めてあげて」

 

 バサラが胸を張り

「任されました」

 

 ネオは顔を引き攣る。

 実は…この帝都にも自作のマリオネットのお店があり、偶にネオは訪れて、妻達を模したマリオネット達と致していた。

 どうして、バレたのか…ネオは頭を抱えるも、妻達がそれを聞いて、夫を不憫に思っていた。

 なので、四人目の嫁バサラに、妻達が出産を終えるまでの、相手をお願いしたのであった。

 

 他の連中は、ゼルとカンチャルは、帝国にある魔導具や魔法を巡ったり、クリムはネオの仲間達と親睦を深めて充実した日々を過ごしている。

 

 

 そして、スタンクとブルーズだけは、ヤマト皇国で全くお楽しみを出来なかったので、それを払拭する為に、この店に来た。

 

 店の受付嬢が出てくる。

 黒髪ポニーテール、そして…腕が二対の受付嬢は

「ようこそ、多重分身店ニャハハトロップへ 当店の説明をしますね」

 

 説明のよると、ここはお客もリリスガールも百人近い分身が行える店で、その多くの分身を使ってやりまくるというお店だ。

 

 スタンクは、シャワーを浴びて丹念に体を荒い

「よーし! 最大の百人に分身して、嬢とやりまくるぞ!」

 スタンクの想像では、幾つもの分身した自分が、一人の嬢に群がってやりまくる。

 ヤバいプレイを想像して、股間が熱くなり起き上がる。

 

 体を綺麗に洗ったスタンクは、とある魔方陣の上に来ると、お店の多重分身魔法が付加されて、一気に十数人に分身した。

『いくぜーーーーー』

と、十数人のスタンクが同時に叫んで、嬢がいるドアを潜ると、嬢のエルフが微笑み

「ようこそ、多重分身店、ニャハハトロップへ。存分にお楽しみください」

 

 スタンク十数人が、待ち構えていた嬢のエルフに群がる。

 それは、さながら落ちた飴に群がるアリ達のようだった。

 

 分身したスタンクは、嬢のエルフを舐める分担の分身、嬢のエルフとドッキングする分担の分身、嬢のエルフの体を滑っていっちゃう分担の分身で、嬢を攻める。

 

 スタンク達?が

『よっしゃーーー。やりまくるぞーーーーー』

と、同時に叫んだ瞬間

 あ!

と、いっちゃった。

 

 いっちゃった後の分身がその場にへたり倒れる。

 ええええええ!

と、いっていない分身達は固まる。

 開始数秒で、十数名がいっちゃって、その場に倒れてしまう。

「な、なんで?」

 いっちゃう気持ちよさは人数分の満足度はあるが、いっちゃうのが早すぎる。

 しかも、いっちゃって出たお汁の量は、涙の一粒程度だ。

 

 ええええ…とスタンク達?は困惑する。

 

 相手をした嬢のエルフが困り顔で

「これが、多重分身の効果です」

 

 スタンク達?は額を抱えて

「どういう事?」

 

 嬢のエルフが

「この店の多重分身は、ナイアルラトホテップという種族の方が構築しているんです。その種族の方は、代々、意識が一つで複数に分裂する分身の術を継承して伝えているんですが…。その用途は、影武者なんですよ。

 つまり、こういう事です。

 同じ力や質量を持った分身がたくさんいる訳ではなく、分身させる方の力や質量を百以上に分裂させて分身させている力なんですよ。

 分裂した分身が一体、潰れても百分の一以下のダメージで済む。

 そういう魔法というか、術ですね」

 

 スタンクが考えつつ

「つまり、オレと同じ存在が幾つも増えて分裂しているんじゃなくて、オレ自身の力や質量が、百以上に分裂しているって事?」

 

 嬢のエルフが

「はい、そういう事です」

と、告げて分身したスタンクの一人を軽々と片手で持ち上げる。

「ほら、質量も百以上に分裂しているんで、分身一体の重さも数百グラムになりますね」

 

 つまり、相手をしている嬢にとっては、子猫とじゃれている程度の力しか感じていない。

 

「なんじゃそりゃあああああああ」

 スタンクが叫ぶ。

 

 相手の嬢のエルフは

「でも、このお店は、いっぱい、いっちゃいたい方に人気ですよ。それに…お客さん…相当に強いですよ」

 

 スタンクが「え?」と驚きの顔をする。

 

 相手の嬢のエルフが

「普通なら、十数人に分裂して一斉にいっちゃった場合、それで終わりのお客さんばかりなのに。まだ、お客さんは満足していないでしょう? 相当にお強い方ですね」

 

 スタンクは、男として強い事を褒められて

「いや…伊達に、修羅場を潜ってないからなぁ…」

と、ご満悦になる。

 

 相手の嬢のエルフが

「じゃあ、もう少し楽しみましょう」

 

 スタンクが乗り気で

「よっしゃーーー オレの強さを存分に発揮してやるぜ」

 

 こうして、スタンクは幾つもの分身を繰り出して、多重分身店を楽しんだ。

 

 

 レビュー

 多重分身店ニャハハトロップ

 

 スタンク、人族、男

 店のシステムである多重分身で、女の子を襲っちゃうぞ。

 最大百人以上の分身が可能で、一人の嬢を幾つもの分身で襲うプレイが出来るヤバい店だ。

 だが、いかにせん、多重分身のシステム上、自分の力が幾つもに分割されての分身は

 いたってしまうのも早い。

 確かに何十回もいけるは、おいしいが…迫力がないな。

 分身の分割での力は弱体化しているので、お嬢を抱っこできないし、子猫のように群がって、じゃれている感じになってしまうのが、おしい所かもしれない

 10点中7点

 

 ブルーズ、獣人、男

 幾つも分裂して女の子を襲えるプレイは、ある意味、数人でやる乱交を一人でやっているので、背徳感はあるには、あるが…。

 多重分身のシステム上、いってしまうのが早いのが玉にきずだな。

 まあ、嬢には負担は少ないから、後味の悪さはない。

 匂いに関しては、多重分身で嗅覚の力も分割されるので、匂いは楽しめない。

 まあ、イメージプレイに近い部分があるのかもしれない。

 お店の嬢の説明通り、たくさん、いってしまうのを味わうには最高かもしれない。

 10点中8点

 

 

 スタンクとブルーズは、朝帰りして

「いや…スッキリした」

 

 ブルーズは

「やれなかったストレスが解消できたな」

 

 スタンクが肩を解しながら

「まだ、頂いた報奨金は、たんまりあるんだ。今日も帝都の夜を楽しもうぜ」

 

 ブルーズは案内状を指差し

「先にいく店を決めてからにしよう。迷っていたら、お店がいっぱいになって入れなかった事があったからなぁ…」

 

 スタンクが首をひねり

「しかし、まあ、時間制限じゃあなくて、一晩…嬢を買うっていうシステムは、利益があるのかねぇ?」

 

 ブルーズが首を傾げ

「余所には余所のやり方があるんだ。気にしても仕方ない」

 

 二人が次の夜の相手を探しに案内所へ向かっていると、ネオが通り

「おお…朝帰りか?」

 

 スタンクが

「よう! 皇国でやれなかった不発弾を処理してきたぜ」

 

 ネオは微妙な顔をして

「ゲスな不発弾だな」

 

 ブルースが

「アンタはどうしてここに?」

 

 ネオが

「依頼人と待ち合わせだ。新しい薬草の素材の確保を依頼されて、依頼人と合流して情報を聞くのさ」

 

 スタンクが

「アンタも豆だねぇ…」

 

 ネオは肩をすくめ

「別に、色んな場所を探索するのは嫌いじゃあないから…」

 

 スタンクが

「そういえば、聞きたい事があるんだが…。この帝都の色町は、どうして一晩、嬢を買う事になっているんだ?」

 

 ブルーズが

「オレ達の方では、時間で決まっているが…」

 

 ネオが

「帝都から離れれば、似たようなもんさ。帝都の色町は、国が管理しているんだよ」

 

 スタンクが驚きを見せ

「え? つまり、公娼って事なのか?」

 

 ネオは頷き

「そうだ。帝都の色町は全て公娼だ。店舗も何もかも国が負担してやっている。

 だから、嬢に払う8000Gのメダルの内、7000Gは嬢の取り分になる」

 

 ブルーズが

「この国には、性的な政策を考えるサキュバス党のような連中がいるのか?」

 

 ネオが首を傾げ

「別に、そういうサービスの仕事は需要があり、下手に規制して取り締まっても、隠れて湧き出てくる。

 なら、国で適正に管理された事をして、制御した方が楽なのさ。

 それに、こういうお店が気軽に行けるって事は、犯罪を抑止できる効果あるらしい」

 

 スタンクが顎を摩り

「へぇ…凄ぇ事を考えるもんだなぁ…」

 

 ネオがフッと笑み

「二千年も、この帝国を治める皇帝がいるんだ。手練手管なんて幾らでも持っているさ」

 

 三人が話していると、後ろで倒れる者がいた。

「おい」とスタンクにネオとブルーズが駆けつける。

 

 倒れているのは獣人の娘だった。

 スタンクが抱えて

「大丈夫…は!」

 

 ネオはスタンクが驚愕した顔を見て

「どうした?」

 

 スタンクが抱える獣人の娘を見て

「いや、もしかして…親父の所の女中の一人じゃあないか?」

 

 ブルーズが

「知り合いか?」

 

 スタンクが

「他人のそら似にしては、似すぎているぜ」

 

 

 

 助けた獣人の娘は、スタンク達が寝泊まりする宿のベッドに寝かされて、医者のサキュバスに見て貰っていた。

 医者のサキュバスが魔法を使って栄養剤を霧状にして、寝ている獣人の娘に染み渡らせる。

「これで、ある程度は回復する筈です。相当に疲労していましたよ」

 

 隣にはスタンクが立っている。

「そうか」

 

 医者のサキュバスは処置を終えて

「じゃあ、後は、通常通り…食事を与えても問題ありませんので」

と、告げて帰って言った。

 

 スタンクは、ベッドに寝ている獣人の娘を見て

「まさか、追い出されたのか? いや…ネイアは、そんなドジはしないか…」

と、獣人の娘の名前を呟く。

 

 獣人の娘ネイアは目を覚ますと、スタンクが

「お、目を覚ましたか?」

 

 ネイアがスタンクを見て

「スタンクお坊ちゃま…」

 

 スタンクは頷き

「やっぱり、ネイアか…」

 

 ネイアが

「坊ちゃま…やっと見つけた…」

 

 コンコンとドアがノックされ

「入ってもいいか?」

 ネオの声がドア向こうでした。

 

 スタンクが

「ああ…大丈夫だ」

 

 ネオがドアを開けて入ると

「ああ…意識が戻ったんだな…で」

と、スタンクを見る。

 

 スタンクは

「確かにオレの知り合いだ」

 

 ネオもスタンクの隣に並び

「どうして、あんな所で生き倒れていた?」

と、ネイアに尋ねる。

 

 ネイアがスタンクを見詰めて

「スタンク坊ちゃま! シルビアが…」

 

 それを聞いたスタンクは、ドアを乱暴に開け放ち出て行く。

 早く行かなければ…そう、彼女が、シルキーの彼女、初恋の妖精族シルキーの彼女が…迎えに行くと約束したシルビアが

 

「待て!」 

とネオが右腕のナノマシン端子からアームを伸ばしてスタンクの襟首を掴んで止める。

 

「何だよ!」

と、スタンクが乱暴にアームを外そうとする。

 

 ネオが来て

「スタンク、冷静になれ…。目的の場所までは、エンテイスの大型船を使っても一週間以上は掛かるぞ!」

 

 スタンクがアームを外してネオの襟を掴み

「じゃあ、黙って何もするな!って言うのかよ!」

 

 ネオが襟を掴んだ手を離させ

「落ち着け、私のネオデウスの装備の一つを使えば…数分で到着する」

 

 スタンクが驚きを向け

「良いのか?」

 

 ネオが頷き

「多少の袖も縁だ。つき合ってやる」

 

 こうして、ネオはネオデウスの超光速戦闘機形態に変貌し、スタンクを乗せて、スタンクの実家がある屋敷へ向かった。

 

 あっという間に大地が置き去りになる早さの中でスタンクは

「シルビア…ちきしょう。オレは…」

 今まで自分がやって来た事を悔いる。

 何が迎えに行くだ? 遊んでばかりだったじゃあないか!

 

 数分後、ネオのネオデウス超光速戦闘機は、スタンクの実家である剣の館邸に到着した。

スタンクの実家は、有名な剣術家を輩出する名家だった。

 

 剣の館のグランドで訓練する男女混合の弟子達が、突如出現したネオの超光速戦闘機を見上げて驚いていると、そのグランドに超光速戦闘機が着地して、コクピットからスタンクが飛び降りた。

 

「邪魔するぜ」

と、スタンクが剣の館の主がいる屋敷へ走って行った。

 

 スタンクは、主の屋敷へ向かいドアをノックする事無く、実家へ入り

「シルビアーーー」

と、シルビアを探す。

 

 そこへ女中の一人が

「スタンク坊ちゃま!」

 獣人のネイアの双子の妹のナイアがスタンクを見つけて

「よかった。ネイア姉さんは間に合ったんですね」

 

 スタンクが

「ナイア。悪いが…シルビアは…」

 

 ナイアは「こっちです」とシルビアがいる部屋へスタンクを導く。

 

 スタンクは、部屋のドアを開けて「シルビア!」と叫ぶそこには、ベッドに寝かされ虚ろなシルキーの妖精…シルビアがいた。

 

 妖精の最後、それは…硬化していく。

 妖精は数百年の長寿を誇る。その最後は、全身が硬化して石になり砕けて終わる。

 妖精の終わりは儚く美しいとされる。

 

 スタンクがシルビアのベッドに近づき

「シルビア、シルビア!」

と、シルビアを抱き上げる。

 

 シルビアが嬉しそうに微笑み

「また、スタンクお坊ちゃまと会えるなんて…もう、思い残す事はありません」

 

 スタンクは抱きしめたシルビアの所々に、妖精の死が近づく硬化を感じた。

 

 スタンクがシルビアを抱きしめながら

「すまねぇ…オレは、オレは…」

 

 シルビアは、硬化している右手でスタンクを撫でて

「良いんですよ。もう…良いのですから」

 

 再び出会っている二人に

「何をしている!」

と、重く鋭い声が響く。

 スタンクを一回り大きくして厳ついようにさせた壮年の男性がいた。

 

 スタンクが父を見て

「親父…」

 

 スタンクの父親が

「愚か者が! キサマにはここを二度と跨がせないと、言ったはずだ」

 

 

 スタンクは以前、父親とケンカして出て行った。

 その理由は、このシルキーの妖精族の彼女シルビアを妻にするとして、両親とケンカになった。

 スタンクは、幼い頃から、剣の才能に溢れ、血族に伝わるエレメンタリーソードの力も5つの属性を持つ程の逸材中の逸材だった。

 だが、両親はシルキーの彼女シルビアとの婚姻を認めなかった。

 スタンクとシルビアは、共に想い合っていた。

 だが、シルビアはスタンクの事情を知っていたので、スタンクの一時の擬似的な恋人であろうとした。

 いずれ、スタンクが迎えるであろう本妻の為の練習相手だと。

 だが、スタンクは違った。

 本気でシルビアを愛していた。

 父親とケンカするまでに。

 そして、親から勘当されて、何時かシルビアを迎えに行く為に、資金を集めて貯めていた。

 シルキーという妖精は、屋敷に宿る妖精、座敷童に近い存在だ。

 宿る妖精を持って行くのには、それ相応の儀式が必要だ。

 その儀式の費用なんて大した事ではない。

 だが、その宿っていた屋敷と同格かそれ以上の屋敷でないと、移動が出来ない。

 剣の館は、数百年の歴史を持つ屋敷だ。

 そんなレアな屋敷は、とんでもない値段がする。

 そもそも、数百年の歴史がある邸宅なんて、王族か大貴族の領主くらいでしか持っていない。

 新品で同じ規模の屋敷では、意味が無いのだ。

 

 スタンクは、半ば…諦めている所もあったが…それでも…と。

 

 そして、シルキーのシルビアは、寿命を迎えていた。

 それを伝える為にネイアがスタンクを探し、食酒亭に来て、ドラグ・アース帝国にいると知って、有り金全てを叩いて来た。

 

 その結果、スタンクに辿り着いた。 




最後まで読んでいただきありがとうございます。
次話もよろしくお願いします。
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