ネオは、目を覚ます。
朝日が差し込む。清々しい朝の日差し。
ベッドで横になる姿は、裸、そして…裸、裸、裸
ネオは…リリスガール街へ遊びに来ていた。
城塞都市ラドリアにあるリリスガール街だ。
いわゆる、男と女が合体を楽しむ最高に下品で、最も生命の根源を使った最高のサービスをしてくるお店にネオは来て、朝チュンしていた。
ネオは…呆然とする。
「やってしまった」
裸をシーツで隠すネオの両隣には、犬型獣人の女の子、ハーフリングの女の子、ミノタウロスの女の子、三者三種族のリリスガール達が満足そうに寝ていた。
ネオは、何時ものメンバー達、ハーフリングのルディリ、ハーフドラゴンのドリン、エルフのレリス、鬼人族のムラマサ
この四人と一緒に、リリスガール街へ遊びに来た。
お金は、大型カエルモンスター達の討伐だ。
この大型カエルモンスター達、名はキングフロッグだが。
コイツが厄介な存在で、魔法耐性と武器耐性を持っている。
そして、何よりキングフロッグのお肉は美味とされ、ドラグ・アース帝国にあるギルドなら、どこでも懸賞金が掛けられているモンスターだ。
狩るのに大変なモンスター、キングフロッグを偶々、ダンジョン探索していた途中で見つけた。
ネオは、初めてキングフロッグを見て驚く。
デカい、十メートルはある。ジャンプして足を伸ばしたら二十メートルは絶対に超えている。
デカいカエルで、鶏冠も付いている。
見かけはデカいカエルなのに、口を開くとティラノサウルスのような凶暴な牙が見える。
キングフロッグは、陸と海を行き交う陸海生態で、普段は海にいて、巨大な海のモンスターや生き物を喰っている。
偶に陸へ上がって、陸地を荒らす。
巨大な肉食蛙に、ネオは…この世界の生態系の懐の広さを感じつつ、みんなして狩った。
本来はネオ達のような五人では討伐不可能らしい。
そうだよね。魔法も武器も通じないのだから、部隊でレベルの人数が必要だが、ネオの持っているネオデウスの装備を四人に装備させて狩った。
要するに、人型の巨大ロボット五人がかりという、異世界風のこの世界に似つかわしくない戦い方だ。
そして、キングフロッグの懸賞金と、久々に取れたキングフロッグの解体。
そして、キングフロッグ料理の大盤振る舞い
懐のお金とお腹が満たされれば、次に来るのは股間の欲望だ。
五人は、お金も食欲も満たされた懐を抱えて、リリスガール街でハッスルハッスルした。
ネオがリリスガール街へ来ると、ある事を頼まれた。
妖精族のリリスガールの元締め、アングラな雰囲気満載の妖精デリナが来て
「ねぇ…ネオ…アンタに頼みたい事があるんだけど…」
ネオがエッチな光ばかりのリリスガール街のど真ん中で呼び止められて
「ええ…何?」
デリナがネオの右肩に座って耳打ちする。
「水揚げする女の子の手ほどきをして欲しいんだよ」
ネオが訝しい顔で
「水揚げする女の子って何?」
デリナが耳打ちしながら
「要するに、これからこの街でガールとして働く三人の子達の初めてを貰って欲しいのよ」
「えええええ…」
と、ネオは重い話に軽く引いた。
デリナが両手で拝み
「頼むよ。最初の男は最上級にさせてやりたいんだよ。アンタは伝説だし、凄いヤツだろう」
ネオが眉間を寄せて
「そうか? ただの冒険者だぞ」
デリナがネオの頬をつねり
「どこが? 世界的な伝染病を防ぐ、前人未踏の場所を制覇する。この国の皇帝と知り合いで親戚、数々の武勲を立てる。最強の英雄じゃん」
ネオが難しい顔で
「それでも初めて…ええ…」
デリナが悲しい顔で
「だってさあ、初めてが欲望で暴走する獣じゃあ、どんなトラウマを残すか…。アンタは紳士的にやってくれるだろう」
ネオが首を傾げて
「ええ…うん…もう、する事が前提なんだ…」
デリナが嘘泣きで
「だって、こんな街でリリスガールする子は、色々と不幸な事が重なって生きているんだよ。親はろくでなし、体を売って金を稼げ、家出してきた。逃げて来た。そんなかわいそうな女の子達に、最初の男は最高だったって思い出だけでも…あげたいだろう」
ネオが
「う…うんむ、うん…」
嘘泣きなのは分かっているが…はぁ…
「分かったよ」
と、ネオは懐から大金を取り出す。
三人分、通常の三倍、三人の三倍、九倍の大金。
それは今回の得た報酬の全部だ。
それを…
「その子達にやってくれ」
デリナが受け取り
「ありがとうな! 流石! 我らの英雄様だぜ!」
こうして、初めてのリリスガールへなる三人の三者三種族の女の子達の初めてになった。
初めてをしたネオは
「はぁ…良かったのかなぁ…」
と、小言を漏らすと、隣にいた獣人の女の子が起き上がり
「その…ありがとうございます。とても…良かったです」
と、ネオにもたれかかる。
ネオはその背中を撫でて
「そうか、嫌な事にならなくてよかったよ」
ネオは鍛え上げられた体をしている。
だらしない脂肪と堕肉の塊ではない、戦士として最上級の鍛え上げられた体だ。
他の女の子達も起き上がると、全員が頬を染めている。
ネオが「イタくなかった?」と聞くと、三人がネオにキスをして、ハーフリングの女の子が
「大金を貰っています。だから…まだ…大丈夫です」
ネオの下の如意棒を三人が丁寧に舌でなぞる。
ネオは、思った。
これ、帰るの…夕方になりそう。
ネオは、再び水揚げした女の子達とハッスルした。
最初の頃は、ぎこちなかった女の子達も要領を知ったのか…信じられない程に乱れてくれた。
そして、気付けば…ネオのオスが爆発してしまい。
オスの本能が止まるまで…。
ネオのここに来てからの日々は、何時も通りだった。
◇◇◇◇◇
城塞都市ラドリアから遙か東、別の国との境の山脈。
そこに膨大な稲妻が暴れる。
その稲妻を生じさせているのは、時空間転移のゲートだ。
空間が渦のように歪み、そこゲートから一隻の時空船が出てくる。
その時空船は、ネオのいた時空から来た。
時空船が着地して、時空ゲートが閉じると、時空船は着地して、下部が開く。
そこから出てきたのは三名。
全員が特別な装甲スーツを纏っている。
それは、ネオがこの世界に来た時に来ていたそれと同じ意匠だ。
並ぶ三人の内、右にいる一人が
「大気圧、汚染、放射線、その他、状態はクリア」
中央にいる装甲スーツの頭部が外れて顔が現れる。
その顔は
「ここが…アラタ少佐が追放された時空の惑星か…」
トルーマン大佐だった。
トルーマン大佐の両隣にいる装甲スーツの二人も頭部を外すと、セシリアとアグネスだ。
時空船のオペレータールームにいるのはジャンヌで
「トルーマン大佐、セシリア、アグネス。聞いてください。最高議長のDI達が気付くのも一週間後、帰還の為に時空転移するエネルギーのチャージも一週間後です。その間にアラタ少佐を確保して…」
トルーマン大佐が頷き
「分かっている。必ず我らの英雄を取り戻す」
アグネスが装甲スーツを操作して
「今まで、アラタ少佐が調査しているルートから、その行動を予測するに…ここから百キロ程度の城塞都市ラドリアにいる可能性が高いです」
トルーマン大佐が
「我らの技術施設であるエンテイスに向かうのは、非常に危険だ。アラタがエンテイスに行く前に確保が…」
セシリアが意識を自分と融合しているネオデウスに向けると
「感じるネオデウス共振の距離は、城塞都市ラドリアではなく、この土地を治めるドラグ・アース帝国の首都に…」
トルーマン大佐が選択を迫られる。
トルーマン大佐は無能だ。だが、ネオデウスという強大な力を持っているので、その無能は隠れてしまう。
無能ゆえに、無能は無駄な選択をしてしまう。
トルーマン大佐達は、ネオがネオデウスの共振をコントロールできるのを知らない。
本来なら、いる可能性が高い城塞都市ラドリアを経由して、帝都へ向かうのが調査の定石だが
トルーマン大佐は無能だ。
「よし、反応がある首都へ向かうぞ!」
無能は選択を間違える。
トルーマン大佐達は、形状を戦闘機に変えて帝都へ向かった。
そこで、とんでもない真実を目にする羽目になるとは…知らずに
◇◇◇◇◇
ネオは夕方に、獅子食亭に来てギルドも兼ねている獅子食亭の仕事依頼のチラシを見てテーブルにいた。
「ほう…鉱物を生成する植物か…」
ネオのいた世界では、主に炭素生命体ばかりで、鉱物を生成する植物なんて存在しない。
いるかもしれないが、それは主にカルシウムやナトリウム、鉄と…有機物にとって少量だけ必要なミネラル鉱物であって、ネオが見ている依頼書にある純粋に鉄の化合物を生成する植物は初めて見る。
「依頼の内容は…おお…帝都の北、少し北東にある高い山脈の中腹か…」
依頼書の内容は、帝都の近くとは言え、二十キロ北東にある二千メートル級の山脈の頂上付近に生息する珍しい植物で、氷結モンスターが跋扈しているので、取りに行くには難しいという内容だ。
この鉄の化合物を生成する植物、アイアンウッドから取れる鉄の実は、空気中の窒素を固着して肥料や、植物に必要な栄養素を生成する力がある。無論、この世界に満ちているマナも使って合成する。
鉄の実を採取してアイアンウッドを栽培しようするも成功はしてない。
鉄の実は、他にも処理によって別の窒素化合物を生成する能力を持ち、それによって火薬の原料や高効率の燃料を生成する。
依頼書の金額も相当にお高い。
高難度の依頼だ。
高難度になる理由は、山脈に跋扈する強力なモンスター達が原因だ。
氷結モンスターでも相当に強いモンスターが跋扈し、空から取りに行こうとしても自然発生する野生の凍結属性のドラゴンが空を支配している。
報酬は、量によって決まるが、鉄の実が一個は、重さがだいたい十キロから十五キロで握れるサイズではあるも、重い。
一個でも取れれば、金貨一万枚(一億円)
獲得した個数によって報酬は倍増する。
一攫千金を狙って挑む無謀者が後を耐えないが、それを使ってでも欲しい貴重アイテムだ。
ネオは、鉄の実の依頼書を見ながら
「明日には、帝都に帰るから…帝都に帰ったら取ってこようかなぁ…」
と…帝都に帰る事を思いながら依頼書をキープしようとしたが。
ネオのネオデウスに通じる通信システムが、ドラグ・アース帝国の皇帝ロンバルディアとの通信を開く。
「はい。どうかしましたか? 皇帝陛下」
皇帝が難しい顔で
「ネオ、お前に頼みがある。実は…」
ネオに頼まれた依頼とは、この城塞都市ラドリアから南にある海岸都市ミューヘンでの緊急依頼だ。
ネオが
「巨大なクラーケンの討伐?」
皇帝ロンバルディアが頷き
「そうだ。本来は、大魔道士戦士ディオ達が向かう筈が…帝都の北東にある山脈から大型の魔物達が襲来して、その防衛に手一杯なのだ」
ネオが頷き
「分かりました。ですが…部隊の編成は、こちらで…」
皇帝ロンバルディアが
「構わん。お前に任せる。全く、忙しい時には忙しい事が重なるものだ」
ネオが
「クラーケンの情報に関しては…」
皇帝ロンバルディアが
「目的の街に特使と住民の協力者達を手配している。そこから聞いてくれ」
ネオが背筋を正して
「分かりました。やってみますので」
皇帝ロンバルディアが頷き
「頼む」
と、通信を終えた。
離れて見ていた獅子食亭のメイドであるケニーが
「大事な依頼ですね」
ネオが
「ケニーちゃんは、知っているかい? 海岸都市ミューヘンで発生したクラーケンについて?」
ケニーは遠くを見るように
「ルディリなら詳しいかも」
ネオが頷き
「じゃあ、またルディリ達を連れていくのは決定だな」
と、ネオはルディリ達を探そうとしてテーブルを立った時に、入口からルディリ、ドリン、レリス、ムラマサの四人が来た。
ネオがルディリ達に近づき
「協力を依頼したいんだが…」
ルディリが
「ボク達もネオを探していたんだ。この依頼を一緒にやろうってね」
と、ネオに依頼書を見せた。
それは、ネオがロンバルディア皇帝から依頼されたクラーケン退治の依頼書だ。
ネオは微笑む
「根回しが上手いな…」
本当に仕事を円滑にさせて貰える。
こういう根回しの上手さが政治には必要なのだろう。
まあ、ネオの生まれたシステムの世界では、そういう事はないというか…少ない。
全ては、遙かに優れた人工知性体による統治は、完璧といえる程の対処をするが。
人間味はない。
それが良い悪いは別として、問題は早期に解決する。
人の思いや感情は、後のメンタルクリニックという事にされて。
そのぐらいの方が、宇宙まで広がった文明には必要なのだろう。
そして、この世界は違う。
未だに人が重要基点なのだ。
ネオが
「ルディリ、クラーケンの情報を教えてくれ」
ルディリが渋い顔で
「これがねぇ…厄介なクラーケンなんだよ。通称…メタン・クラーケンって呼ばれるモンスターなんだよ」
ネオが訝しい顔して
「メタン? メタン・クラーケン…」
ルディルが嫌そうな顔で
「海に生息する大型のイカのモンスターなんだけど、火を吐くんだよ」
「はぁぁぁぁぁ?」
と、ネオは驚きの声を放った。