異世界怖い… 作:パイン
「えっと…次はギルドに大量の備品ね…」
あの洞窟を抜けて何週間か経過した。
あの凶悪な殺人鬼からなんとか逃げおおせた僕は何とか地上に脱出。
そしたら『あなたが冒険者でなくてもダンジョンに入らない理由』(多分なんでダンジョンに入ったの!見たいなニュアンスだと思う)とギルドの職員さんに怒られて。
事情を説明すると今度は拉致されたのかと大騒ぎ。
結局家に帰る手段は見つからなかったけど、まぁ、これはこれで良かったと思う。
あのまま僕が僕の世界にいたとしても堕落した生活しか送れなかったかもしれないし、仮面ライダービルドの力で人々の役に立てるのは1ファンとしてとても喜ばしい。
あ、言い忘れてたけど。僕は今、配達員としてオラリオ中を飛び回っているんだ。
ギルド職員さん…エイナさんの紹介で。
お陰で住む場所や食べ物に困らずに済んだよ…。
感謝あるのみ。
しかし、相変わらず言語はスマホフルボトルがないとわけがわからない。
いや使ってても訳わかんない時あるけどね。
まるで再翻訳したみたいな文法だもの。
「到着っと…」
考えているうちに到着したようだ。
『魔法使いフルボトル』と『UFOフルボトル』の二つのボトルの掛け合わせにより、移動と収納を兼ね備えた円盤からおりて荷物を取り出す。
…兵器だなんだ言われてた仮面ライダービルドの力をこんな風に使える日が来るとはなぁ〜。
(そうだよ…こういうのでいいんだよ仮面ライダーってのは。争いがない時はこうやって人々の役に立つのが一番なんだよなぁ…)
そんなことを考えつつもUFOフルボトルをスマホフルボトルと取り替える。
『スマホ!』
『〜Are You Ready?』
『〜♪』
無機物側がスマホに変わったことを確認した後に、荷物を抱えてギルドにお邪魔した。
☆☆☆☆
「失礼しまーす。備品お届けにあがりましたー」
「あ、佐藤さん。いつもありがとう」
「いえいえ、こちらこそいつもお世話になってます。…今回の品物は、インクなどの液体が多いので気をつけて。あ、サインお願いします……はい、ありがとうございました」
「ええ、ありがとうございます」
サインしてもらった紙を受け取り、一礼をしてからギルドを後にする。
…ふぅ、何事もなくてよかった。
最初は仮面ライダーの鎧を装着出来ることが原因で色々と勘繰られたりしたものだけど…今やただの空飛ぶ配達お兄さん。
危ないことや戦闘は一切してないからね。
やっぱり積み重ねって大事ですわ。
それに、街の人達も僕があまり喋れないことを知ってからは簡単な挨拶程度に済ませてくれているのもありがたい。
無駄な勘違いばかりするのは時間の無駄だからね。
「さてと…次の配達……えっ、なにあれ」
真っ黒な煙がムクムクと上がっている。
「火事…」
いや、それにしてはここからかでも聞こえるほどの爆音が続いている。
もしかして冒険家さん達がケンカしているとか…?
だとしたらなんてはた迷惑な…。
…でも異世界の人達の派手な戦闘ってまだみたことないんだよね。
「…………うん、空から覗き見るくらいなら問題ないでしょ」
『タカ!』
『〜Are You Ready?』
『〜♪』
有機物側をタカに切り替え、空中に飛び立つ。
UFOフルボトルだと円盤に荷物入れてるから、万が一墜落しようものなら大変なことになるからね。
今回は使わない。
(さて、どんなミラクルが見られるのかな?)
ワクワクする僕の心に共鳴するかのようにバッサバッサと羽が暴れる。
なのに空は普通に飛べるのだからビルドのサポートはすごい。
…そんなことを考えながら、僕は高みの見物をするべく戦場へと足を運んだのだった。
好評だったら続く。
『あ、佐藤君。いつもありがとうね。
なんで冒険者でもないのにダンジョンに入ったの!?
うん、こちらこそありがとうございました。
次回へ続く』