とんでもスキルで真・恋姫無双   作:越後屋大輔

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ぷっち0035様、藤村紫炎様。お2方のアイディアを1つにまとめさせて頂きました。名前については、深くお考えならないで下さると有り難いです。
(^_^;)?


第十五席雪蓮、劉備に接触を試みるのこと

 劉備軍は俺達より一足先に、反董卓連合の大本陣へ合流していた。俺達が天幕に近づいて来ると、黒い髪をポニーテールにした女の子が額に手をかざしなから、こちらを眺めていた。

向田

「誰かに見られている……」

冥琳

「劉備軍の副将、関羽だな」へえ、あの娘が……鑑定してみるか。

【 名 前 】関 羽

【 真 名 】愛 紗

【 種 族 】人 間 

【 レベル 】122

【 体 力 】809

【 魔 力 】 0

【 攻撃力 】761

【 防御力 】754

【 俊敏さ 】643

【 武 器 】青龍偃月刀

 

 マジかよ……凄いステータスだな。魔力こそないけど、それ以外は俺のほぼ2倍じゃん。関羽は俺達の姿を確認すると、踵を返す。恐らく劉備へ報告に行くんだろう。

 

~その頃の劉備軍~

 

関羽

「桃香様。新たな部隊が到着したようです」関羽はおっとりした雰囲気の少女に報告する。この少女が後の蜀王、劉備玄徳である。

劉備

「新たな部隊って……どこの人かな?」

趙雲

「旗標には孫の文字……あれは江東の麒麟児の部隊だろう」ミステリアスな空気を漂わせた美女、趙雲が言う。

??

「へぇ~。やっぱり孫策も居るんだ」腕立て伏せをしながら趙雲に返したのは、この世界には不釣り合いな現代地球人でアマチュアレスラーの女性、巴慶子だ。こうして話ながらも、筋力を上げる為に腕立て伏せを続けている。因みにいつぞやのオリンピックでメダリストになった経験もある。

劉備

「江東の麒麟児?」

諸葛亮

「孫策さんと仰る方ですね。先代は孫堅さん。こちらの方も江東の虎と呼ばれた英雄です」説明するのは10才ほどの少女、諸葛亮孔明だ。いずれも本来の「三国志」ではありえない面々であった。

??

「うん?確か孫堅は反董卓連合に参加していたハズなんだが。俺が知ってる話と違うな」同じく現代地球人の北郷竜馬は首をかしげる。しかし、歴史が幾ら過去の地球に近くとも、ここは異世界。本来の三国志とズレがあっても、別におかしくない。そう思い直した竜馬は自身を納得させた。

劉備

「英雄さんの娘さんかぁ……スッゴく強い人なんだろうね」

関羽

「頼もしいお味方であってくれれば良いのですが」

劉備

「きっと大丈夫だよ♪」

張飛

「相変わらずのお気楽お姉ちゃんなのだ」

劉備

「うっ……酷いよ、鈴々ちゃん」

趙雲

「ふっ……まぁ孫策殿がどのような人物なのか、我らの敵になるのか、味方になるのか……その辺りは会って話をしてみない事には分からないでしょう」

??

「味方に出来んのなら、倒すまで。そうでなければ、精々利用させてもらうさ」3人目の現代地球人、及川隼人がニヤリと意地の悪い笑みを浮かべる。実はこの3人、元自衛官で、こちらに転移する以前は向田と同じ会社に勤めていた。但し、部署が違ったので直接会った事はないが。

劉備

「ん。そうだね……じゃあ今からお話しに行ってみよ♪」

関羽

「い、いけません桃香様。あと半刻ほどで軍議が始まるのですから」

劉備

「あ、そっか。忘れてた……んーと、それじゃ機会を見て、孫策さんのトコにお邪魔しよっ♪」

諸葛亮

「それがよろしいかと。ではあとで使者の方を出しておきますね」

劉備

「うん♪」

 

~向田視点に戻る~

 

 大本陣に着いた俺達の目の前には旗が何本も揺らめいていて、大勢の兵士がそれぞれ自分が所属する旗標の下に控えていた。

 

向田

「おおっ……こりゃ凄い。黄巾党の時に比べると、更に規模が大きくなってる」

冥琳

「当然だ。袁紹や袁術、曹操……野心ある人間ならば勢力拡大に力を入れるさ」

向田

「だけどちょっと早すぎない?……前回の闘いの時よりも2倍の数になってる気がする」

雪蓮

「それだけ風雲が近付いているって事でしょ……それより冥琳~。軍議に行ってきて~」

冥琳

「軍の代表が出るべきだと思うけど?」

雪蓮

「却下。興味ないもの」しれっと言い放つ雪蓮にため息を吐く冥琳。

冥琳

「はぁ~……」

雪蓮

「冥琳はそうやって溜め息吐くけど……どうせみんなが主導権を握る為に、腹の探り合いをするの、目に見えてるんだから。そんなところ行きたくないわ」眉間に皺を寄せて、露骨に嫌そうな顔をする雪蓮。

冥琳

「私だって行きたくないわよ」呆れ顔の冥琳だけど、結局は雪蓮の代わりに出席するんだろうな……ホント、毎度毎度ご苦労様です。

雪蓮

「でも行ってくれるんでしょ♪冥琳優しいし」

冥琳

「……貸し一つよ」

雪蓮

「了解……今度、寝所(しんじょ)で返しましょうか?」

向田

「ええっ!?」何言ってんのこの人は!そんな如何わ……いや、ってその……

冥琳

「変な想像をするなよ、向田」スミマせん、思いっきり想像しちゃいました。

雪蓮

「何で?良いじゃない。私達愛し合っているんだから♪」

冥琳

「……言ってなさい。じゃあ私は軍議に出る。穏!部隊への指示はお前に任せる」

「は~い♪では皆さん、天幕を張っちゃいましょ~♪」相変わらずほんわかとした口調で、穏は兵士に指示を出して陣地設営に向かった。

向田

「雪蓮はどうするんだ?」

雪蓮

「私?私は剛とお話でもしてよっかな♪」

冥琳

「……だそうだ。雪蓮のお守りを頼んだぞ向田」冥琳は俺にそう告げると、軍議の場へと去っていった。

向田

「……お守りだって。俺の手に負えるかな?」

スイ

『赤ちゃんじゃないのにお守りするの~?じゃあスイもお守りしてあげる~♪』

ドラちゃん

『こいつ世話が焼けそうだしなぁ……しょうがねえ、俺も手伝ってやるぜ』

フェル

『……全く。我が知る人の王に、ここまで情けない奴はいなかったぞ』

雪蓮

「むぅ。何気に酷い事言うのね、二人共」正確には4人だけどね……フェル達にまで呆れられて、唇を尖らせてむくれてる雪蓮。でも今回ばかりはトリオの方が正しいよ。

向田

「何せ気分屋なお方ですから」

雪蓮

「気分屋って何が?」

向田

「軍議。……やっぱり軍の代表が出た方が良いんじゃないの?」

雪蓮

「大丈夫だって。他人の腹の探り合いなんて、見ていて楽しいモンじゃないし。それに私が出るより、冥琳が出た方が色々と情報を集められるでしょ?」

向田

「うーん……そりゃそうかもしれないけど」

雪蓮

「適材適所よ。それより剛、みんな。一緒に話そうよ」

向田

「話すったって……何を話すんだよ?」

フェル

『我はさておき、スイもドラも人の言葉は話せぬぞ。理解はしているがな』

雪蓮

「てきとー」

ドラちゃん

『適当って……』ドラちゃんよ、それ以上突っ込まないでやってくれ。この人の性格は今更変わらないから。

向田

「……はいはい」

雪蓮

「どう?生活、慣れた?」

向田

「慣れたよ……まぁ戦場に出るってのは、いつまで経っても慣れないけど」

雪蓮

「怖いの?」

向田

「怖いよ」

雪蓮

「あはっ、素直ねぇ~」

フェル

『どこへ行ってもお主のヘタレっぷりは変わらんな』フェルさんや。余計な事は言わんでいいからね。

向田

「強がったって仕方ないからな。怖いモノは怖い……俺は人を殺すなんて事、出来そうにないから」

雪蓮

「うん。剛はそんな事する必要ないよ。あなたは私達の傍に居てくれるだけで良い」

向田

「……大して役に立たないけどな」

雪蓮

「そんな事ない。軍の料理番をやってくれてるじゃない。それに……」

向田

「……それに?」まぁ料理番はフェル達の飯を作るついでだし、別に構わないんだけど。

雪蓮

「……こうして話をしてくれてるじゃない」

向田

「へっ?そんな事で良いのか?」

雪蓮

「それが重要なのよ……呉の人間はね。本来、自分達が所有していたモノを全て掠め取られたの。その持ち物を取り返す為にずっと闘ってきた……だけど、闘いだけの毎日じゃ、獣と変わらない」

フェル

『うむ。人間が獣と同様の生き方は出来ぬ、か』

雪蓮

「そう。私達が人間だって。やってる事は間違いじゃないんだって。再確認して一息吐く為に、剛はスゴく役に立ってくれてるわよ」

向田

「そうなのかなぁ……」

雪蓮

「そうだよ……蓮華だって、あなたと話している時に女の子らしい事言ってたじゃない」

向田

「へっ?」

雪蓮

「この前の夜よ……黄巾党の本隊と闘う前、二人で話をしていたでしょ?」

向田

「あ……見てたのか?」

雪蓮

「うふふっ♪そういうね……女なんだって意識を思い出させる事、それが重要なの」

向田

「その為に俺が居る……」

雪蓮

「勿論その為だけじゃないよ?政治的に利用はさせてもらうけど」

向田

「それは初めから言っていた事だから、特に問題はないさ……世話になってるんだ。担がれる事に反対はしないよ」

雪蓮

「そう言ってくれるのは嬉しいけど……ホントは後悔しているとか?」

向田

「ないってば……この大陸で生きていく為に、俺だって雪蓮達を利用してる。だから別に問題はないんだって」つーか、世界の創造神様に頼まれちゃってるからね。後悔も何もない。

雪蓮

「ホント?」

向田

「ホント。それに俺は……(デミウルゴス様云々を別にしても)雪蓮達を支えたいって思ってるよ」

雪蓮

「あはっ、私も剛になら寄りかかりたいかな♪」

向田

「肩ならいつでも貸すよ」

雪蓮

「肩だけじゃなくて、身体も貸してね♪」そう言うと、雪蓮は俺の頬に軽くキスをする。人生初の体験にドキマギするが、何とか取り繕う俺。

向田

「こら。冥琳が見たら怒るんじゃないの?」

雪蓮

「冥琳も剛なら良いって認めてくれるから、剛を食べちゃっても怒らないわよ♪」な……雪蓮って、ホントに自由奔放だな。

スイ

『あるじを食べちゃダメ~!』

ドラちゃん

『共食いかよ?』

フェル

『スイ、ドラ。この場合、意味が違うらしいぞ。しかしそれは男が女に使う言葉だと、我は認識していたが?』フェル……スイやドラちゃんにそういう事教えなくて良いからね?

冥琳

「……ただし、面倒事を押しつけてる時は除いてね」

雪蓮

「あ、あら冥琳~。お早いお帰りなのね……」

冥琳

「……」

雪蓮

「しかもちょっとご立腹?……私、まだ剛を食べてないわよ?」

冥琳

「そこじゃないわ……他人の腹の探り合いにあてられたのよ」

雪蓮

「ああ、そういう事……軍議、どうだった?」

冥琳

「反董卓連合の総大将は袁紹に決まった……が、恐らく裏では、袁術がしっかりと糸を引いている事だろう」

雪蓮

「ふむ……それで?」

冥琳

「連合軍は一致団結して洛陽を目指すそうだ」

雪蓮

「まぁ当然よね、それは……で?」

冥琳

「それだけだ」

雪蓮

「……はぁ?何それ。どうやって洛陽を目指すとか、そういう作戦みたいなのは?」

冥琳

「ない。いや、あるにはあるが、これを作戦と呼ぶのは軍師としての誇りが許さん」

向田

「どういう事?」

冥琳

「連合軍は洛陽に向かう。途中にある汜水関、虎牢関を力尽くで押し切ってな」

雪蓮

「うわぁ……」

向田

「えっ……策も何もなく?ただそれだけ?」

冥琳

「はぁ……呆れ果てて何も言えなかったわ」

向田

「そ、そりゃ呆れもするなぁ……」うちのトリオじゃあるまいし、無謀以外のも何でもない。雪蓮もこいつらを未だに使う気はないようだし。

雪蓮

「で、先陣は誰が取るの?」

冥琳

「劉備の軍が取る事に決まった……まぁ、捨て駒でしょうね」

雪蓮

「状況を見ればそうとしか考えられないでしょうね……劉備は受けたの?」

冥琳

「受けた……というか、受けざるを得なかったというのが本音だろう」

雪蓮

「圧力をかけられたか……まぁ仕方ないか」

冥琳

「まぁね……しかしこの状況を乗り越えれば、あの勢力は大きくなると見た」

向田

「その根拠は?」

冥琳

「天の時と人の和。それをこの目で確認したからよ。関羽、張飛といった豪傑を従え、知将も多く揃っている。また、(さき)の大乱を利用して成り上がる天運もある」

雪蓮

「天下を担う英雄の一人になり得るって事ね」

冥琳

「ああ。しかも曹操よりは与しやすかろう」

雪蓮

「味方に引き込む?」

冥琳

「可能だろうな」

雪蓮

「ふむ……よし。なら劉備を助けましょうか」

向田

「恩を売るって事か?」

雪蓮

「そういう事……ま、私が会って話してみて、気に入らなかったら捨てるけどね」

冥琳

「それも手か……では劉備の陣地に使者を出しておこう」それからしばらくして……使者の兵士さんと入れ替わるように雪蓮、冥琳、俺とトリオは劉備の陣地へ向かっていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




オリキャラの名前ですが、竜馬と隼人は、蜀編で出したゲッターロボの本家パイロット(本編では違う人物でしたが)と同じく本家恋姫の現代人北郷一刀と及川佑を( たすく )併せました。3人目は武蔵と弁慶の名前からご意見を元に、女性化させてみました。(笑)
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