とんでもスキルで真・恋姫無双   作:越後屋大輔

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……良いサブタイが思い付かなかった……ムコーダの視点も書く余地がなかったので今回は全編、視点なしでお届けします。


第二十席虎牢関の闘い、クライマックスのこと

~その頃の曹操軍(視点なし)~

 

曹操

「……流石虎牢関と言うべきか、すぐには落とせそうにないわね」

夏侯淵

「汜水関から退却した華雄、張遼……それに飛将軍呂布も居ますからね」

荀彧

「ムリに攻めても被害が大きくなるだけかと……」

曹操

「虎牢関から引っ張り出すのが上策、か……」

荀彧

「しかし、その策を実行する場合、袁紹軍が連携を取ってくれないと意味がないでしょう」

曹操

「あのバカは攻める事しか頭にないようね……迷惑だわ」

夏侯惇

「御意。城門の前に陣取り、めったやたらに攻め立てているようですが……邪魔ですなぁ」

曹操

「砦からの攻撃を一身に受けてくれているから、楽と言えば楽だけど……これではラチが明かないわね」

荀彧

「何か……この状況を変える一石があれば良いのですが……」曹操が配下とそんな事を話し合っていると、伝令が駆けてきた。

伝令兵(モブ)

「申し上げます!遠方より砂塵!旗標は孫一文字!」

夏侯惇

「孫策の部隊だと?奴ら、後方で待機をしていたハズではないのか」

夏侯淵

「何をしにきた……?」

荀彧

「あの勢いから見るに、こちらの戦場に乱入するつもりじゃないかしら」

夏侯惇

「乱入だと?……ただでさえ袁紹の動きが邪魔だというのに面倒な」

曹操

「乱入、か……なるほどね」

夏侯淵

「華琳様は孫策の考えがお分かりで?」

曹操

「ある程度はね……孫策が今、排除したがっている人間は誰?」

荀彧

「それは袁術でしょう……あ」

曹操

「そういう事よ……我らはこの一石に投じましょう。春蘭、秋蘭。孫策の動きに合わせ、敗走するフリをしながら後退する。準備をしておきなさい」

夏侯淵

「……なるほど。孫策の意図はそこにありますか……了解しました」

夏侯惇

「えっ?えっ?どういう事だ?」唯1人、何も分かってない(アホの)夏侯惇がバカ(づら)を晒している。

夏侯淵

「後で説明してやる。今はすぐに軍を動かすぞ」

夏侯惇

「わ、分かった」

 

~その頃、袁紹軍~

 

 何の計画もなく、ただ無駄に虎牢関を攻める袁紹軍。これがどっかのイタリア人だったら『無駄無駄無駄無駄ぁーっ』と返り討ちに遭っているだろう。それはともかくとして、袁紹とその側近である文醜と顔良の3バカトリオもこの異常事態に気づいたようだ。

顔良

「文ちゃん、後方から孫策さんの部隊が来たよ!」

文醜

「分かってる!ありゃ、このままこっちに突っ込んでくるっぽいぞ!」

袁紹

「なぁんですってぇ~!孫策さんは何を考えているんです!?」

??

「お前が言うな」誰かに突っ込まれた気がするが、そこは無視しておく。

顔良

「どうしよう……このままじゃ、戦場が混乱して城攻めどころじゃなくなるよぉ!」

文醜

「姫ぇ!とりあえず姫は親衛隊と一緒に下がって!」

袁紹

「二人はどうするのです?」

文醜

「あたい達はこのまま戦場に留まります……あたい達の活躍、ちゃーんと見てて下さいよ!」

顔良

「親衛隊のみんなは姫の事、よろしくね!」

兵士(モブ)

「はっ!」

袁紹

「……二人共、無事で戻ってこないとお仕置きしてしまいますからね!」

文醜

「当然!城門こじ開けて姫をお迎えしますよ!」袁紹はああ口にしたものの、その目にはうっすらと涙が光る。アホの代名詞と言っても過言ではない袁紹だが、部下思いの優しい一面もあったのだ。

顔良

「さぁ、行って下さい姫!」文醜と顔良も主に忠誠を誓っていた。故に、何があってもその悲願を達成しようとしたが……

 

~孫策陣営~

 

思春

「前方、城攻めの部隊に動きあり!曹の牙門旗が道を開けました!」

雪蓮

「道を開けた?……流石曹操。こっちの思惑、見透かされてるっぽいわね」

冥琳

「そのようね。曹孟徳……恐ろしい奴だ」

雪蓮

「だけど今は助かるわ。こっちの思惑が分かっているなら、上手く連携してくれるでしょ……突っ込むわよ、冥琳!」

冥琳

「分かった……向田。遅れるなよ?」

向田

「応っ!フェル達もよろしく」

フェル

『フンッ、言われるまでもない』

ドラちゃん

『任せろっ!』

スイ

『行っくよ~!』

雪蓮

「従魔達が一緒だから、大丈夫だと思うけど……剛の事、ちゃんと守ってあげてね明命」

明命

「はっ!この命に代えましても、しっかりとお守り致します!」

向田

『スイ。明命にもしもの事があったら、頼むよ』

スイ

『うん?あるじもおねーちゃんも、スイが守ってあげる~』

雪蓮

「よろしく……では行く!皆の者、我が旗に続けぇーっ!」

 

~虎牢関門前にて~

 

兵士(モブ)

「連合軍後方に砂塵あり!どうやら後曲の部隊が進出してきたようです!」肩と背中に入れ墨を入れた美少女に兵士が伝える。見た目からそうは見えないが、この寡黙な少女が飛翔軍呂布である。兵士は更に続ける。

兵士(モブ)

「敵前線は混乱の様相を呈しております!叩くなら今が好機かと!」話を聞いた呂布は10才ぐらいの幼女を呼ぶ。

呂布

「……ちんきゅ」呂布を崇拝する董卓軍の軍師、陳宮が答える。

陳宮

「ここにおりますぞ!」

呂布

「……出る」いつもながら言葉少なく、その一言だけ告げる。

陳宮

「御意なのです!……呂布将軍ご出陣!深紅の旗をあげますぞー!」

兵士達(モブ)

「おおおおおーっ!」

 

 砦の中では董卓の筆頭軍師にして、彼女の無二の親友の賈駆(但し、女同士ながら賈駆自身は董卓に惚れている)と張遼が待機していた。

兵士(モブ)

「申し上げます!呂布将軍が城門を開き、討って出ました!」

賈駆

「ちょ……ボクは命令してないよ!」

兵士(モブ)

「え、そ……そうなんですか?」

賈駆

「当たり前でしょ!……籠城して敵の補給切れと内部破壊を待つって作戦、説明しておいたのに!」

張遼

「アカン……こりゃ汜水関の二の舞になる……何でウチらの陣営には猪しかおらんのや……」

兵士(モブ)

「申し上げます!呂布将軍に引き続き、華雄将軍も討って出られました!」

賈駆

「ああもう!(しあ)!」

張遼

「ほいさ」

賈駆

「あの二人を失えば、ボク達は瓦解する……助けるしかないわ」

張遼

「せやなぁ……あーーーもぅ!これやから猪は嫌いやねん!」

賈駆

「手綱が甘かったのはボクの責任……だけど霞。ボクを助けて」

張遼

「分かっとる。やったるわい!」

賈駆

「ありがとう……総員戦闘準備!城門から討って出て、敵を押し返すわよ!」

兵士達(モブ)

「「「「応っ!」」」」

 

~再び孫策軍~

 

明命

「城門が開きました!旗印は漆黒の華一文字!その横には深紅の呂旗です!」

雪蓮

「猪は釣りやすいわね……全軍反転!」

思春

「はっ!」虎牢関に迫っていた孫策軍は翻って、袁術の人を目指す。

 

~再び曹操軍~

 

夏侯惇

「孫策軍が反転を開始!」

曹操

「よし。我らも下がりましょう。……殿(しんがり)は袁紹軍になすりつけなさい」

荀彧

「御意!」曹操達も虎牢関の前から去っていった。

 

~再び袁紹軍~

 

顔良

「文ちゃん!孫策さんと曹操さんの部隊が反転してる!」

文醜

「うっそ!?このままじゃあたいらが殿に( しんがり )なっちまうじゃん!」

顔良

「それって最悪だよぉ!(泣)」

兵士(モブ)

「虎牢関より新たな部隊が出陣!旗印は賈と紺碧の張旗です!」

顔良

「紺碧の張旗って、汜水関で大暴れしてた張遼さんの旗じゃない!?」

文醜

「ヤバいヤバいよ斗詩!あたい達もすぐに反転して後退して退却して逃げよう!」

顔良

「それって全部同じ事だよ文ちゃん……」

文醜

「そんなツッコミどうでも良いから……なぁ斗詩、何か孫策軍に変なの混じってないか?」

顔良

「変なのって?どれどれ……キ、キャアーッ‼

文醜

「デ、デカい犬がぁーっ‼」

顔良

「小っちゃいけど龍も居るー‼」

兵士(モブ)

「申し上げます!何やら正体不明の球体が本陣に迫ってきます!」

文醜・顔良

「「ぜ、全軍退却ぅーっ‼」」物凄い勢いで虎牢関に突撃してきたフェル、スイ、ドラちゃんの従魔トリオを目の当たりにした袁紹軍は一目散に逃げ去っていった。

 

呂布

「……逃げる?」

華雄

「そのようだな……どうする?呂布」

呂布

「……決まってる」

華雄

「応。決まっているな……追撃し、粉砕してみせようぞ!」

呂布

「……(コクッ)」迎撃に出たものの、既に逃げ去った連合軍を眺めながら、華雄と呂布はそう話していた。

 

~袁術軍~

 

袁術

「ふんふんふ~ん。七乃、蜂蜜水はまだかやー?」

張勲

「今作ってもらってますから、もうちょっと待ってくださいね~♪」

袁術

「うむ、待ってやるのじゃ!今日の妾はごきげんさんじゃからな!」

張勲

「あははっ♪」相変わらず呑気な2人。

袁術

「ん?何の音じゃ?」

張勲

「ほえ?……あ、ホントだ。何の音でしょね?」

袁術

「音もそうじゃが……あっちの空に、砂塵が上がっとるぞ?どうなっとるんじゃ七乃?」

張勲

「うーん……あ、ホントだ。もうもうと煙が上がってますねぇ。多分、孫策さんが虎牢関を落とした後で、急いで美羽様に報告~!って来たんじゃないです?」

袁術

「おお、そうかっ!流石は孫策じゃな。妾の部下だけの事はある」

張勲

「ホントですねー♪」

袁術

「うむ!袁紹も妾の思う通りに動いておるし。妾はゴキゲンさんなのじゃ!」戦地だというのに、今日も呑気な袁術と張勲。

兵士(モブ)

「袁術様。蜂蜜水をお持ちしました」そんな2人に心中では呆れながら、袁術に蜂蜜水を手渡す1人の兵士。

袁術

「うむ。んくんくん……ぷはぁー。世は全て思い通り。しかも蜂蜜水は美味しくてサイコーで、妾はもう皇帝になったような気分なのじゃ♪」

張勲

「いよっ!流石お嬢様!大陸一の幸せ者!憎いねこのっ!」

袁術

「うはははー、もっと褒めるのじゃー♪」そこへさっきとは別の兵士が伝令にやってきた。

兵士(モブ)

「も、申し上げます!」

袁術

「なんじゃ!人輝かしい将来の妄想を楽しんでおるというのに。無粋じゃぞぉ~!」

兵士(モブ)

「そ、それどころではありません!前方の砂塵の正体が判明しました!あの砂塵は、袁紹、曹操、孫策の軍が敗走しており、それを董卓軍が追撃している為に上がっている砂塵です!敵の追撃部隊の戦闘には深紅の呂旗!その横に漆黒の華一文字!更にその後方、紺碧の張旗!更に敗走する軍の中に、巨大な狼と小さな龍、球状の謎の物体が混ざっています!」

袁術

「な、なんじゃとぉ~!?」

張勲

「うわ、じゃあすぐに後退の準備をしないとぉ!」

兵士(モブ)

「ムリです!間に合いません!」そこにもう1人の兵士が来て、

兵士(モブ)

「敵軍襲来!」袁術の顔がみるみる内に青褪める。

袁術

「う、げ、迎撃するのじゃ~!」

 

~孫策陣営~

 

雪蓮

「ふふっ、慌ててる慌ててる♪」袁術陣営の様子を遠目に眺めながら、ほくそ笑む雪蓮。

冥琳

「作戦は成功か……曹操が上手く乗ってくれたお陰で、危険な賭けにならずに済んだな」

「袁紹さん達の混乱も良い感じに盾になってくれましたからねぇ」

向田

「良かった……」

冥琳

「ふっ……お前の決心に、天が微笑んだのかもしれないな」

向田

「それなら良いんだけど」

雪蓮

「ま、心配するのは後にしましょ。この難場をどれだけ被害を押さえて乗り切るか……正念場はまだ終わってないんだから」

冥琳

「うむ。では我らも反撃に移ろう……雪蓮。頼んだわよ」

雪蓮

「了解……興覇!幼平!」

思春・明命

「「はっ!」」

雪蓮

「部隊を反転させて反撃に移る!袁術軍を盾にしつつ敵を分断。我らは呂布と華雄の部隊に横撃を掛けるぞ!」

思春

「御意!」

明命

「はっ!」

兵士(モブ)

「曹操軍反転!続いて袁紹軍も反転!更には後方よりお味方接近!旗は劉!」

兵士(モブ)

「曹操軍、袁紹軍共に向かうは紺碧の張旗!劉旗はそのまま賈一文字の旗に向かっていくようであります!」

雪蓮

「頃合いは良し!孫呉の兵達よ!今こそ我らの力を見せつける時!」

兵士達

「「「「応っ!」」」」

雪蓮

「全軍抜刀!雄叫びと共に突撃せよ!」

 

 

 

 




次回は無印とオリ展開を織り混ぜるつもりです。(予告は変更する事もあります)
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