とんでもスキルで真・恋姫無双   作:越後屋大輔

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テンポとしてはあまり進みませんでした。


第二十八席袁術、于吉に嵌められるのこと

~袁術の城(視点なし)~

 

兵士(モブ)

「も、申し上げまーーーす!」1人の兵士が血相を変えて袁術の居る玉座の間に駆け込んできた。

張勲

「あや?どうかしましたかー?」

兵士(モブ)

「そ、そ、そ、孫策殿が……孫策殿がっ!」

袁術

「何じゃ。孫策がどうかしよったのか?」

張勲

「まさか孫策さん、死んじゃってたりして~」

袁術

「目の上のたんこぶが居なくなるのは、素晴らしい事なのじゃ」相も変わらず能天気な2人だが

兵士(モブ)

「そ、そんな事ではありません!孫策殿が、は、反乱を起こしました!」

袁術

「な……なんじゃとーーーっ!?」ようやく真実を知って青褪める袁術と張勲。

兵士(モブ)

「孫策殿は江東に潜んでいた孫家の旧臣を呼び寄せると共に、江東で一揆を起こした農民達を吸収し、勢力を拡大!現在、国境線にある我らが城を次々に落とし、こちらに向かってきております!更に孫策殿は謎の怪物を三体従えております!」

袁術

「ぐぬぬーっ……孫策の奴め、妾を騙しておったのじゃ!しかも怪物を従えとるじゃと!?」

張勲

「そうみたいですねー」

袁術

「ですねー、じゃないのじゃ!その怪物、七乃がなんとかせい!」

張勲

「な、何とかですか?」

袁術

「そうじゃ!七乃の力で怪物を懲らしめるのじゃ!そして二度と逆らえないように、孫策に沢山お仕置きするのじゃ!」

張勲

(……怪物を懲らしめて、孫策さんにお仕置きなんて事、出来るのかなぁ……?)

袁術

「何か言ったか?」

張勲

「い、いいえー、なにもー♪あ、はは……じゃ、すぐに迎撃準備を開始しちゃいまーす!」

袁術

「うむ!頑張れ七乃!負けるな七乃!妾をしっかり守るのじゃ!」

張勲

「はーい♪」と意気揚々と出ていった張勲だったが、本音では闘いたくはなかった。

張勲

「はぁ~……英雄って呼ばれてる孫策さんに、私達が勝てる訳がないのになぁ~。しかも厄介な怪物も一緒みたいだし……」

兵士(モブ)

「ど、どうしましょう、大将軍様?」

張勲

「んー……闘うしかないけど、お嬢様を連れて逃げる準備、しとかなくちゃだね」

兵士(モブ)

「そうですよねぇ~。英雄と怪物が組んだら、私達が勝てるワケありませんもんね。(こりゃさっさと孫策に投降した方が身のためだな……)」

張勲

「だよねぇ?あははぁ~♪」もう乾いた笑いしかでない張勲だった。

 

~向田視点に戻る~

 

 袁術の住む寿春城に辿り着いた俺達。これで長かった雪蓮の悲願が報われると思うと、これまであまり関わってなかった俺まで何か込み上げてくるモノを感じる。

思春

「前方に寿春城が見えました!敵影なし!」

雪蓮

「ええ!?敵影なしって……」

ドラちゃん

『なんだよ。拍子抜けだな』

蓮華

「……呆れて物も言えませんね」

向田

「ま、雪蓮が反乱を起こしたって事で、慌てふためいているんじゃない?」

明命

「敵城に動きあり!城壁に兵が出てきています!あ、旗も揚がったようです!」

小蓮

「おっそ!……袁術ってもしかしてバカ?」

「もしかせんでもバカじゃな」

スイ

『ふ~ん。バカなんだぁ』祭さんの呟きに俺を含む全員が呆れてため息を吐く。スイだけよく分からないって顔してたけど。

蓮華

「あまりにも危機管理がなっていないな……それだけ雪蓮姉様を信用していたという事か?」

向田

「裏切られるかもって事に、考えが至ってなかったんじゃない?」

冥琳

「ふっ……おそらくそうだろうな」

「そんなところまで気が回るほど、お利口さんじゃないでしょうからねぇ~」

亞莎

「敵の動きが鈍い今こそが好機。態勢が整う前に一揉みに揉むのが良いと思います」

冥琳

「それが良いだろうな……む?だが待て。城門が開いたようだぞ」

雪蓮

「旗は?」

思春

「張!大将軍張勲のようです」

雪蓮

「大将軍ねぇ……どの辺りが'大'なのかしら?」

冥琳

「バカの頭につく言葉が'大'なのだろう」

雪蓮

「違いないわね……じゃ、袁術ちゃんの相手をする前に、準備運動と行きましょうか」

「準備運動になるかは甚だ疑問だがな」

冥琳

「全くです」雪蓮も祭さんも冥琳も揃って余裕の表情だ。

明命

「敵軍突出!こちらに向かってきます!」張勲、なんかやけっぱちだな……

雪蓮

「了解……蓮華。この闘い、貴女が指揮を執って見せなさい」

蓮華

「え、私がですか?」

雪蓮

「ええ……大丈夫。張勲なんて軽ーく捻っちゃいなさい♪」雪蓮は笑顔で蓮華にそう言うけど、この娘、案外プレッシャーに弱そうなんだよな。大丈夫かなぁ……

蓮華

「はい!……では孫仲謀、これより全軍の指揮を執る!各部隊迎撃態勢を取れ!突出する敵を半包囲し、一気に粉砕するぞ!」

向田

「な、なぁフェル……」

フェル

『いざという時は守れと言いたいのだろう?お主の考える事ぐらい、大体の見当はつく』よし、これで蓮華は大丈夫だ。

兵士達(モブ)

「「「「応ぉぉぉーーっ!」」」」兵士さん達も気合い入ってんな。

 

 その後は……まぁ圧勝だったかな?何せ空が晴れてる中、目の前に落雷が起こるし、水気もないのに波に呑まれるし、この気温で巨大な氷柱が降ってくる。そりゃ怖くなって敵軍だって逃げ出すよ。所詮アホ将軍の指揮じゃウチのトリオに勝てっこないもんね。更に攻撃、進軍を続ける我ら呉軍に対し、尻尾を巻いて城内に退く袁術軍。これで雪蓮も積年の恨み辛みを晴らせるって訳だ。

 

~寿春城(視点なし)~

 

 戦線を離脱した張勲は袁術を連れて、逃げる直前だった。

張勲

「美羽様ぁ~!逃げる準備出来ましたぁ~?」

袁術

「ナゼ妾が逃げなくちゃならんのじゃ!七乃よ、もう一度闘ってくるのじゃ!」

張勲

「ムリですってばそんなの!あんな化け物を連れている孫策さんに、私が勝てるワケないじゃないですかぁ!」

袁術

「何を情けない事言っておる!今こそ名門袁家の将として、命を賭けて孫策を倒すのじゃ!」

張勲

「命が九つぐらいあったら考えますけど、今の私じゃぜーーったいにムリですってば!」

??

「いやいや。袁術殿の仰る通り」何の前触れもなく、メガネをかけた白い道士服の男が2人の会話に割って入ってきた。

袁術

「何者じゃ!」

??

「お初にお目にかかります、袁公路(こうろ)殿。我が名は于吉。以後、お見知りおきを」

袁術

「何じゃエセ道士!お前に構っているどころではないのじゃ!」

張勲

「暢気に挨拶している場合じゃないんですけどぉ~?(泣)」

于吉

「まぁそう焦らずに。私の話を聞くのも一興ではありませんか?」

袁術

「そんな暇はないのじゃ!今は何としてでも、孫策を討たねばならんのじゃ!」

于吉

「その孫策を倒せる策がある、と言ったらどうです?」

張勲

「えっ!?」

袁術

「何じゃとっ!?」

??

「ふふっ、興味を示されたようですね」

袁術

「良かろう……于吉とやら。聞くだけ聞いてやるのじゃ」

于吉

「御意のままに」

張勲

「それで、どうやって孫策さんを倒すんですか?」

于吉

「手下の者共を送り込みましょう。[(げん)]」于吉が呪文を唱えると白装束に身を包んだ、生気のない顔をした兵士大人数が彼の後ろにズラリと並んだ。

于吉

「とりあえず十万。足りなくなれば、戦闘中でも私の術で幾らでも増援可能ですよ」

袁術

「よーし七乃よ!ついて参れ!二人で兵を率いて闘うのじゃ!」

張勲

「お嬢様と共闘!?やーん、それってスッゴく楽しそうです~♪」

袁術

「そうじゃろそうじゃろ?ならば早速妾と共に孫策を泣かせてやるのじゃ!」

張勲

「はぁ~い♪」

于吉

「袁術殿。貴女には期待していますよ……上手く立ち回れば、皇帝も夢じゃありません」

袁術

「任せておくのじゃ!」袁術と張勲が城を飛び出すと、一人ほくそ笑む于吉。

于吉

「ふふっ……良い手駒になりそうですね。野心のなかった董卓と違い、餌をぶら下げておけば扱いやすい……」

 

~孫策軍~

 

思春

「敵、城内に後退しました!」

蓮華

「よし!ならばすぐに城門に接近──!」

雪蓮

「はい失格。この状況での城門接近はダメよ」

蓮華

「えっ?」

雪蓮

「敵が城に退く時は確かに好機だけど、逆の場合も多々ある……城壁を見てみなさい。多くの兵が弓を構えてるのが見えるでしょ?」

蓮華

「はい……」

雪蓮

「前の闘いで戦場に出ていたのは張勲のみ……という事は、袁術は未だ城内で部隊を指揮していると考えるのが妥当でしょう。指揮系統が健在の場合、敵兵の動きを良く見て、接近しても良いかどうかを判断する……それが総大将の役目。覚えておきなさいね」

蓮華

「はいっ!」雪蓮から蓮華へ、教育が行われている。後を継がせる為の準備といったところかな?何となく最近の雪蓮は生き急いでいる気がするんだけど……何ともいえない不安にかられる俺。いや、だって史実の孫策はそろそろ亡くなる頃だよ。まして勘の鋭い雪蓮の事だ、自分の死期を悟ってるように思えてならないよ。俺の考えに気づいているのかいないのか、雪蓮と冥琳は次の作戦を立て始めた。

冥琳

「敵は城内に退いたが、城壁の兵士に動揺の兆しは見えない。袁術の性格からして……もう一度来るのは確実でしょうね」

雪蓮

「ええ。今のうちに部隊を再編しましょ。後方に待機している予備隊を合流させて」

冥琳

「分かった」

雪蓮

「次も蓮華が総大将として指揮しなさい……剛はその補佐をお願い」

向田

「了解……雪蓮はどうするんだ?」

雪蓮

「袁術を撃破した後、この剣であの子の頭を取るのが私の役目。だから軍の指揮を蓮華に任せるの」

蓮華

「……分かりました。総大将の任、立派に果たして見せます!」蓮華は気合いを入れ直したかのように、力強く宣言する。

雪蓮

「ん。でもあまり気負う必要はないわよ……歯ごたえなさ過ぎなんだもん」真面目なのか不真面目なのか……雪蓮らしいっちゃあらしいけど。

冥琳

「まさにな……こんな勢力に良いように使われていたとは」

雪蓮

「涙が出そうだよ……」

向田

「まぁそう言うなってば」

雪蓮

「うー、剛にはこの悔しさが分からないんだよ……あ、ダメ。あの腹立たしい記憶が蘇ってきちゃう……ホントに涙が出そう」

向田

「悔しいのは分かるけど……でも、敵が弱いってのは良い事じゃないか」

雪蓮

「それはそうだけど……でも、どうせ闘うなら、曹操みたいな英雄と闘いたいわ。軍略と武勇、その二つを極限の状況で競い合ってみたい……」

冥琳

「物騒な事言わないの……さっさと袁術を撃破しないと、それこそ態勢の整わないまま、曹操と闘う事になるわよ」

「むぅ……それはあまり嬉しくないのぉ。策殿。さっさと城攻めの下知をくれい!」

雪蓮

「いやだから。蓮華に説明したでしょ?もう一波、袁術の攻勢が来るってば」

「ならば早く来い袁術!この儂が地平の彼方までぶっ飛ばしてやろう!」

向田

「祭さん、張り切ってるなぁ」

「当たり前じゃ。今までせこせこと工作活動などという慣れぬ事をやってきたんじゃ。鬱憤が溜まって仕方ないんじゃい!」なるほどね。ここで一暴れして、スッキリしたい訳か。

「ほれぃ!袁術よ、はやく出てこんかい!出てこんかったらこちらから出向いてやるぞ!」

明命

「敵城開門!袁と張の旗が見えます!」

「うほっ!本当に来よったぞ!」

向田

「う、嬉しそうだなぁ……」

「嬉しいに決まっとる!権殿!先鋒は儂じゃぞ?儂に任せてくれるじゃろ?」メッチャ期待している祭さんだけど……あれ?何か様子が変だぞ。

向田

「おい!あれは……!」嘘だろ!洛陽に居た白装束共じゃねーか!

向田

「祭さん!先鋒は危険だ!今回は諦めて、俺とフェル達に向かわせて!」

「ほう……あれが斬っても斬っても数の尽きぬ白装束か。面白い!益々先鋒を切りたくなったわい!」いい年齢(とし)して何言ってんのこの人!?

フェル

『放っておけ。お主が言ったところで止まる人間ではなかろう?』

蓮華

「剛。何を言ってもムダよ。先鋒は黄蓋に命じる……沢山暴れてきなさいな」蓮華とフェルの意見が一致した!?

「当然じゃ!」あぁぁーっ、チキショー、こうなりゃヤケだ!

向田

「フェル、スイ、ドラちゃん。あいつら徹底的に叩きのめしちゃって!」

フェル

『元よりそのつもりだ』

スイ

『スイあいつら嫌い~。みんなやっつけちゃうもんね』

ドラちゃん

『今度こそ全員、あの世に送ってやるぜ!』

「では権殿!号令を!」

蓮華

「ええ!」蓮華は大きく深呼吸すると、兵士達へ大声を上げて叫ぶ。

 

蓮華

「聞け!呉の将兵よ!この闘いこそ呉の未来を占う一戦!皆の力を今一度、孫家の私に貸してくれ!そして皆で掴もうではないか!輝ける未来を。誇るべき郷土を。そして我らの子孫が笑って過ごせる平和な刻を!」

兵士達

「おおおぉぉぉーーーっ!」

蓮華

「皆の命を燃やし尽くせ!剣で切り裂け!矢で貫け!孫呉の牙で袁術の喉笛を食いちぎれ!」

兵士達

「おおおぉぉぉーーーっ!」蓮華は剣を抜き、寿春城へかざして続ける。

蓮華

「城門を突破して城を落とす!振り向くな!闘って死ね!」

兵士達

「応ぉぉぉーーーっ!」

蓮華

「駆けよ!我らの栄光ある未来の為に!全軍……突撃ぃーーーっ!」俺達呉勢とVS袁術の最終決戦が始まろうとしている。

 

 

 

 

 

 

 




早くメシ話を書きたいのですが、中々上手くいかない……
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