とんでもスキルで真・恋姫無双   作:越後屋大輔

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後半はオリ話です。EKUZUGESU様、いつもアイディアを頂き、ありがとうございます。


第三十四席更なる管理者?登場とライオン料理、のこと

明命

「夏侯の旗が後退していきます!」

思春

「何を今更……奴ら、無事に退却出来るとでも思っているのか!」

蓮華

「逃がさないわ!思春、祭!後退する敵を徹底的に叩くわよ!」未だ興奮冷めやらぬ蓮華達を止めに入る、雪蓮と俺。

向田

「ま、待ってくれ蓮華!追撃しちゃダメだ!」

蓮華

「ナゼっ!?奴らが何をしたか分かっているでしょ!?奴らを全て殺し尽くして、自分達がなにをしたのか、徹底的にその身に刻んでやるわ!」

向田

「ダメだ!冷静さを失うな!」

雪蓮

「……剛の言う通りよ」

蓮華

「お姉様っ!?」

雪蓮

「こんな状態がいつまでも続くハズないでしょ?今は勢いに乗って身体が動いているにしても、そんな気力はすぐに尽きるわ。今は追い返したって成果を上々と考え、全軍を退かせなくちゃいけないの」

蓮華

「……っ!」言葉に詰まる蓮華を尻目に、雪蓮は愛剣[南海覇王]を頭上に掲げて兵士達に告げる。

雪蓮

「今、敵は破れ去り、この地を去った!その事実を天に向かって高らかに謳い上げようではないか!皆の誇りを。皆の願いを。皆の想いと共に!勝ち鬨をあげよー!」

兵士達(モブ)

「「「「ウオォォォォーッ」」」」

 

 さて、寿春城に帰ってきた俺達。とりあえずは一服しようという事になったのだが……

雪蓮

「ハァーッ……近い内に貴女に王位を譲って、剛と新婚生活を過ごすつもりだったのに。これじゃまだまだ隠居は出来ないわね……」

蓮華

「すみませんお姉様……?って剛、どういう事?」はい?何ですか?

雪蓮

「アラ……?私に求婚してくれるんじゃないの?母様の墓前で私の唇を奪っておいて♪」え?何の話……あ――――――っ!あの時かぁ―――っ!スイ特製エリクサーを口移しで飲ませた時だ。イヤ、あれは不慮の出来事というか、必要に迫られ仕方なくというか……と、とにかくそんなんじゃないから!途端に全身から脂汗がドッと吹き出る。周りを見ると蓮華、穏、思春、明命、亞莎の目が俺を睨み付けている。冥琳と小蓮、祭さんはナゼかニヤニヤしていた。

蓮華

「(怒)説明してもらおうか……剛」れ、蓮華が怖い!

「剛さんがそんな事するなんて……」穏?そんな悲しい目で見ないでくれ……

思春

「……遺言はあるか?」だから思春、クナイはしまおうよ!?

明命

「やっぱり胸ですか!?大きい方が良いんですか!?」なに?この明命の被害妄想は?

亞莎

「あ、あの雪蓮様が……それは……良ければ……でも」俺がいうのもなんだけど、ちょっと落ち着こうか亞莎。

冥琳

「ほう。やるな向田」不敵な笑みを浮かべる冥琳。

小蓮

「あーあ。シャオ、この若さでオバさんになるのね」気が早いよシャオ!そう言いながら、嬉しそうなのは俺の気のせいじゃないよね?

「うむ。これは堅殿に代わり、儂が孫の成長を見届けなくてはの。イヤ、めでたいのぉ♪」祭さんも気が早い!てか、誰か助けて……こんなの針のむしろじゃないかぁーっ!

フェル

『メシはまだか?』ドドドッ!俺とトリオ以外、全員がズッコケた。

ドラちゃん

『散々働いたから腹ペコだ。メシにしようぜ!』

スイ

『ご飯っ♪ご飯っ♪』案の定、ウチのトリオは色気より食い気だね。でも助かった!

思春

「おい!今は……」

フェル

『……グルルル』

思春

「ヒィッ!」口を挟もうとした思春だが、フェルの唸り声に、小さく叫び声をあげる。

蓮華

「そうね(怯)。食事にしましょう」真っ青な顔になって矛を納める蓮華。久し振りにフェルの怖さを実感したみたいだな。

明命

「(……コクコク)」

亞莎

「(……コクコク)」明命と亞莎は涙目になって、赤べこみたいに無言で頷きを繰り返す。

「下手な事言ったら、こっちがご飯にされちゃいそうですよぉ~」フゥーッ。半泣きの穏には気の毒だけど、今回ばかりは食いしん坊トリオの食欲に感謝だよ。さて、気持ちを切り替えてメシを作るか。

 

 今回は勝利の祝賀会って事もあるから、単純に豚カツか、カツ丼とも思ったけど、何か忘れているような気がするんだよな。頭を捻って何だっけ?と考える事しばし。思い出した……結構前にフェルが獲ってきたサラマンダーライオンが、アイテムボックスに入ったままにしてあったんだ。希少な肉らしいけど見た目に反して鑑定では旨いとあったし、せっかくのお祝いだからこれを料理しよう。

 まず台所の厨房で、小麦粉と卵を分けて貰う。ネットスーパーでパン粉を購入したら、バットを3つ用意。ここから先は料理アシの美羽と七乃を呼び出して手伝わせる。

向田

「良いか。肉に小麦粉、溶いた卵を順に纏わせたら、もう1つの粉をまぶしてしばらく置いておくんだ」

七乃

「はい。ご主人様」

美羽

「主様、今日は何を作るのじゃ?」

向田

「獅子カツとステーキ、モツ煮さ。2人はカツの仕込みが済んだら、もつ煮の下準備もしてもらうからね」俺がカツを揚げている間、臭みを取るためモツに小麦粉をまぶし茹でこぼしを繰り返す作業で汗だくになり、グッタリする美羽と七乃。バテられても困るから、水分補給に缶ジュースを出してやる。

向田

「はい飲み物。この輪っかを引っ張れば穴が空くから」毎度お馴染みの某S社から発売されている[はち○つ○モン]を2人に手渡す。

美羽

「これは蜂蜜水かの?」

向田

「ちょっと違うかな。蜂蜜水に甘くない柑橘を足したヤツだけど……美味いと思うよ」

美羽

「んくんくんく……お、美味しいのじゃー!」

七乃

「蜂蜜水の甘さに柑橘の酸味が合わさって……サッパリした味わいですね」

美羽

「主様に仕えて正解だったのじゃ!もう一生ついていくのじゃ!」そんな……はち○つ○モンぐらいで一生を誓われても……何か複雑だな。

 

 そうこうしている内に料理を完成させて、俺は食いしん坊トリオに、美羽と七乃は雪蓮達に料理を運ぶ。

フェル

『やはりサラマンダーライオンの肉は旨いな』

ドラちゃん

『カツもステーキもどっちも旨え。あとモツ煮もこの味付けが良いよな』

スイ

『ライオンさんのお肉、美味しいねぇ~』

「変わった衣の揚げ物じゃが、サクッとした歯応えが良いのぉ」

雪蓮

「内臓料理は食べた事あるけど、あの時はこんなに美味しくなかったわ。流石剛ね♪」あっ、この大陸にはモツ料理あったんだ……それは意外だったな。

冥琳

「雪蓮……それはいつ、どこの話かな?」額に血管を浮かべて、怖い笑みで雪蓮を見つめる冥琳……大方、城を抜け出した時だろう。雪蓮、生還したのに自分で墓穴を掘ったな……

蓮華

「このすてえき?とかも一見ただ焼いただけに見えるけど、ビックリするほど肉が柔らかい……何らかの工夫がしてあるのかしら?」

「ところで酒はないのか?」

雪蓮

「そうね、せっかくの美味しい料理だもん。お酒は欠かせないわよね。冥琳も呑みましょ♪」

冥琳

「……全く、しょうがないわね。今回だけよ」とか言ってるけど、その『今回だけ』何度かあるよね(笑)。冥琳も結構雪蓮に甘いんじゃない……?

「つ~よ~し~さ~ん。こっちにもお酒下さい~!」ヤッパリね……このパターンも毎度お馴染みになってきてるな。ここは雪蓮も冥琳も祭さんも気に入ってるビールだろう。苦味がダメっぽい穏には、同じ炭酸系繋がりでハイボールにするか。それと、シャオは当然として、明命や亞莎はどうなんだろう?少なくとも俺が元居た世界だと、明らかに未成年だよな……呑ませて良いのかどうか。とりあえず冥琳に尋ねてみよう、と近づくと、

ドラちゃん

『なあ、プリンくれよ』

フェル

『食後のデザートだ。我はいつもの白いヤツに赤い果実が乗ってるのが良いぞ』

スイ

『スイはね~、チョコレートの四角いヤツが食べたいなぁ~』ハイハイ、分かってるって。ネットスーパーで[不三家]のテナントを開いて、3人がそれぞれ希望するプリンと苺のホールケーキ、ガトーショコラを取り寄せる。そこへテコテコと、(この擬音もどうかと思うが)足早にやってきたシャオ。

小蓮

「ちょっと!食後に甘味!?あんた達ばっかりズルい!シャオも食べたい!」頬を膨らませて抗議するシャオだったけど、フェル達に一蹴された。

ドラちゃん

『へへっ。食いたかったら戦場の前線に立ってみろよ』

フェル

『兵士達とて、お主の姉らから給金を貰うであろう?それと同じでこれらは我らの報酬だ』

スイ

『スイ達お仕事したから食べられるんよぉ~』と威張るスイとドラちゃん。シャオにはフェルの言葉しか通じてないんだけどね。

小蓮

「剛~、お願い。シャオも食べたい❤️」子供のクセに、妙に艶か( なまめ )しい目でこっちを見るシャオに呆れてると明命と亞莎までシャオの後ろに続いて物欲しそうに見つめている。

向田

「まぁ今回は特別って事で。で、みんな何が食べたい?」カタログを取り寄せてシャオ達に見せると、写真を精巧な絵だと驚いていたが、これも天の技術だと説明すると納得したようだ。そして3人共、カタログの同じ一点を見つめている。

小蓮

「ねぇ、この器に入っているの美味しそうじゃない?」

亞莎

「お菓子というより芸術品のような……」

明命

「色とりどりでスゴく綺麗です!」3人が眺めているのはパフェみたいだな。

小蓮

「じゃ、シャオはこの赤いヤツね♪」うん、予想はしてた(笑)。何となくシャオっぽいし。

明命

「では私はこちらの蜜柑の入ったモノを」明命と柑橘類ってのも、結構イメージ通りだな。

亞莎

「そ、それじゃ私は……この黒ごまを」この娘は中々に渋いのを選んだな……

向田

「亞莎、ごま好きなの?」

亞莎

「は、はひっ。す、すみません……」イヤ、謝る事じゃないけどさ。

向田

「えぇーと……シャオがイチゴパフェ、明命がシトラスパフェで亞莎が黒ごま和風パフェだね」3人のリクエスト通りのパフェを取り寄せて、それぞれに手渡す。専用のスプーンがセットになっていて、それも一緒に渡したんだけど初めてにも関わらず3人とも、実に器用に使いこなしていたよ。そんでパフェを頬張りながらのその顔がまた幸せそうだなぁ……思わいの外、ほっこりとしちゃったよ。取り寄せといえば、神様ズへのお供えする日がもうすぐだったな。ここ数ヵ月は忙しくて、予定日より遅れてばかりいたから今回はちと早めに行って来ようかね。その夜、俺は1人でカレーリナに帰ってほぼ事務的にお供えを済ませて、すぐ寿春城に帰った。

 

~視点なし~

 

 向田が雪蓮を間一髪のところで救い、曹操軍が寿春城近くに進軍している頃。雪蓮の命を狙ってまんまと失敗し、逃げる白装束達の退路を防ぐ者がいた。

??

「おい、オメェら左慈の手の者だろ!?あのバカ何考えてんだ!答えろ!」橙色の武術着を身につけたその姿は10才程度の少年にしか見えない。少年は白装束達に棍棒を突き付けて問う。

白装束(モブ)

「……(ガリッ)」

??

「あっ!?こいつ、毒を……っ!」

貂蝉

「自決したのね……」

??

「貂蝉。オメェ、何でここに居るんだ?」少年は貂蝉と見知った仲らしい。

貂蝉

「詳しい話はあと……それより○○ちゃん、アイツらの真のターゲットは孫策じゃないみたいよ」

??

「そっか。じゃあ劉備か曹操か?」

貂蝉

「まだ何とも言えないわね。アタシは劉備の本拠地に出向くから、あなたは魏を張ってて」

??

「分かった……そんじゃな」

貂蝉

「ええ……ご武運を」

??

「……オメェもな」

 

~向田視点~

 

 雪蓮が曹操を退けた事実は噂として広まり、そのカリスマ性は益々、人々を畏怖させていった。その一方で、揚州各所で不穏な動きが見え始めた。主に袁術こと美羽に与して、好き勝手やってた連中が、雪蓮による政治改革で悪政を敷く事が難しくなり、その怒りの矛先を孫家に向けてきたのだった。各諸侯による割拠が続く中、俺達の取れる行動はただ1つ―――速急に内乱を制圧し、呉をより強固にする事だった……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




原作との違い
・前話と同じく雪蓮の死に関するセリフはカット。一刀のセリフも、1ヶ所雪蓮が話している。
・曹操の退却後に勝ち鬨を上げるのは蓮華→生きているので、雪蓮。この後、オリ話。
・原作では一刀の影響でゴマ団子好きになる亞莎→元々ゴマ好きという設定に変更。

・ラストに現れたのは一体誰か?越後屋の他作を読んでないと、予測出来ないハズ?(CMすなっ!)

・次回は、以前消したオリキャラを、設定も新たに再登場させる予定。そしてその次はアンチ荀彧の話になるかもなので、ファンの方はブラウザバックして下さい。
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