とんでもスキルで真・恋姫無双   作:越後屋大輔

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有希の2匹目の従魔は、世界一有名なあのおさる(・・・)の設定を弄り( いじく )たおしました。原作ファンの方は平にご容赦を。
m(_ _)m
投稿した翌日。書き漏れにきづいたので改稿しました。


第三十九席有希と向田、再びパーティーを組むのこと

 有希とプリウスは湖のほとりで休憩する。その内プリウスは疲れたのか、うつらうつらと船を漕ぎ出した。その間有希は昼食の準備を始める。彼も向田と同じ、時間経過のないアイテムボックスを持っているので食材をそこに溜め込んでいる。

有希

「何作ろっかなぁ~?」アイテムボックスをチェックしながら献立を考える。

有希

「幸いかどうかは知らんけど……プリウスは向田さんトコの連中みたいに、肉だ肉だって煩くないしなぁ。野菜だけの料理でも文句ひとつ言わないし」そのせいか、向田に比べて、有希のアイテムボックスにはあまり肉が保存されていない。あくまで向田のモノに比べて、だが。

有希

「ここいらじゃ食用の魔物が獲れないし、肉類は温存して、けんちん汁でも作るか」鍋で野菜、こんにゃくを炒めて、豆腐と油揚げを煮込んでけんちん汁を作る有希。あとは保存していただし巻き玉子とご飯でシンプルな昼食が完成した。プリウスを起こして、昼食を摂る。まだ寝ぼけ眼の( まなこ )プリウスだったが食欲はあるみたいだ。

 

有希

「いただきます」

プリウス

『いただきますっス』食事の前に手を合わせ、食べる物へ感謝の意を示す。有希に教わった礼節をプリウスも見倣い、実行する。

 せっかく来たんだから、ついでに何か依頼を受けようと食後、この街の冒険者ギルドに足を運ぶ2人。流石機械文明が進んでいるだけあって、退治系の依頼を受ける冒険者は皆、マシンガンや火炎放射器等、リーサルウェポンを所有している。そんな中、変わり種の依頼に目を留めた有希。

 

『当方一身上の都合により、テイマー職を辞する為、従魔を譲ります。詳細はここの冒険者ギルドまで』

 

有希

「そっか……確かに冒険者って終身雇用が利く仕事じゃないもんな」むしろ安全安定を望むなら、フリーターに近く何の保証もない冒険者より、どこかのギルド職員か商人辺りになった方が賢い選択といえる。

プリウス

『この依頼を受ける気っスかご主人?』

有希

「う~ん……興味はあるけどお前が居れば、少なくとも従魔不足に困るなんて事はないし。ま、聞くだけ聞いてみるか。受付も暇そうだし」

プリウス

『ご主人って結構物好きっスね……』

 

??

「すいません……私の従魔を引き取ってくれそうな冒険者は現れましたか?」

ギルド職員

「残念ですが今のところ、依頼の受理はありませんね。しかし、あれだけ仲良しなのに残念でしょうな」ギルドの受付で1人の男性が職員に相談していた。その男性は車椅子に乗っている。おそらくは怪我か病気でテイマーを続けられなくなったと見えるが、それ以上に目を引くのが男性のファッションだった。つば付きの帽子から靴紐にかけて、全身真っ黄色でコーディネートしている。

有希

「……なんの験担ぎだ……?」

プリウス

「あんな派手な身なり、冒険者向きじゃないっスよ……」2人共、唖然として声も出ない。

??

「……分かりました。また明日伺います」肩を落として帰っていく男性。有希は先ほどのギルド職員に問い合わせてみる事にした。

有希

「すみません。さっきの方は……」

ギルド職員

「ああ。従魔の引き取り手を探してた……何でも依頼遂行中に事故で歩けなくなったそうで。けどねぇ……」ギルド職員は深くため息を吐いて、話を続ける。

ギルド職員

「さっきの人ですけどね。従魔とは親子ぐらい仲が良くて、私を含め親しい連中もそれをよく誂っ( からか )てたものですよ。だからこそ今回の件は余計に気の毒でしてね」

有希

「ちょっと待って下さい……冒険者を辞めるからって、ナゼ従魔を手放す必要が?」

ギルド職員

「この国じゃ、冒険者以外が従魔を飼うのは禁止されてるんですよ。事情が事情なので、あと一週間ほど猶予があるんですがね。その後は手放して自然に返すか、下手したら殺処分の可能性も……けど個人の意見を言わせてもらえば、あの子ならあのまま一緒に居ても問題ないと思うんですがねぇ」どことなく悲しそうな表情の職員に礼を述べて宿に帰る有希とプリウス。

 

 翌日。昨日の男性を再び見かけた有希。今日は子ザルを一匹連れている。

子ザル

『ウキッ。ホッホォー』子ザルは自分の運命をまだ理解していないのか、楽しそうに男性にじゃれついている。体長は80センチぐらいで、どことなく利口そうな顔立ちをしている。

??

「なあ。私とお前はもうすぐお別れしなくちゃならないんだ。せめて良い引き取り手が見つかれば……って言っても分からないか」元の世界のペットと飼い主……というより、まるで家族のように寄り添っているのを見て有希は胸の痛みを覚えた。

有希

「いくら法とはいえ、あんな仲良さそうな2人を引き離すのはなぁ……」

プリウス

『やっぱり引き取るっス?』

有希

「うん。僕が引き取るよ。事情を知った以上、放っておけないよ」

プリウス

『分かったっス。ボクはご主人の意のままに従うっス』

有希

「ありがとうプリウス」そして冒険者ギルドの受付に並ぶ有希。

 

ギルド職員

「えっ……じゃあ従魔をお引き取りなさるのですか?」

有希

「……はい。そちらの方が良ければ」

??

「ありがとう!これで殺処分の心配をしなくて済むし、この子の行く末に憂いもなくなる」男性は有希の手を録り、泣きながら感謝の意を伝える。

ギルド職員

「では早速手続きをしてしまいましょう。こちらの書類にサインを。あと、書類に押してあるギルドの印に魔力を流して下さい」

??

「それじゃあジョージ。あ、この子の名前です。今日からはこの人がお前のご主人だ。しっかり仕えるんだぞ」

有希

「それでは引き取らせてもらいます。名前は……変えなくても良いかな。よろしくジョージ」

ジョージ

『ハワ~、ハヒャヒャ』

??

「そうだ、自己紹介がまだだった。私はテッド。元冒険者で、今は……休職中……」

有希

「冒険者の有希です」

プリウス

『従魔のプリウスっス』

テッド

「人語を話す従魔か。稀に居るとは聞いた事があるが……」こうして何だかんだあったものの、有希は2匹目の従魔を手に入れた。

 

 テッドは車椅子を操作して、冒険者ギルドを去った。名残惜しそうなジョージだったが、自分の両頬をパシンと叩き心機一転し、新たな主である有希の後ろを着いてくる。

ジョージ

『ねぇ新しいご主人様。これからどこへ行くの?』

有希

『今夜はこの街で過ごして、明日の朝帰るよ。レオンハルト王国のカレーリナって街だけど……アレ!?会話出来てる!?』いつの間にかジョージと念話が通じているのに気づいた有希。

プリウス

『気づくの遅いっスよご主人……』意外に天然なところがある主に、呆れ半分で笑ってしまうプリウスだった。

 

 有希達がそんな愉快な時を過ごしている頃。蜀トリオの慶子は、先ほどのドワーフと細かい打ち合わせを始めた。話を進める内に、バスより列車型にした方が良いのではないかとも思えたが、生憎あの大陸にはレールがない。それに動力源の問題もある。この世界には電気もガソリンも存在しない。(正確には、ガソリンの原料である石油はあるかもしれないが発見されていない)このヨーク王国の近代的設備も全て魔素(マナ)という、大気中に混じる一種の気体エネルギーで作動しているのだった。また魔素を精製出来るのは魔法使いの中でも高い魔力を持つ者だけで、魔力を持たない者は魔素を扱えないし魔法も使えない。そしてあの大陸に住まう殆どの人間は魔力がない。しかし異世界からやってきた蜀トリオは例外として魔力を持っており、魔法を使う事が出来る。ナゼなのかは当人達も知らないが。

ドワーフ

「しかしこんな大人数を収容させる乗り物なんぞ作ってお前さん、何をおっ始めようてんだい?」

慶子

「そ、それはその……色々あるのよ」言葉を濁す慶子を訝しく思ったドワーフだったが、ふと後ろに誰かの気配を感じて振り向くと、隼人がドワーフの頭に銃を突きつけていた。

隼人

「余計な詮索はしない方が身のためだ」人相の悪い顔でドワーフに告げる。追いかけてきた竜馬が隼人の腕にチョップを決めて、銃を地面に叩きつける。

竜馬

「隼人……俺達の目的は、あくまで平和な大陸を築く事だろ。直接関係ない相手を殺ったら意味がねえ」静かに、だが怒気を強めた口調で竜馬が窘め( たしな )る。

隼人

「フンッ!」不機嫌そうに銃を拾い上げると、ホルダーに収める隼人。

ドワーフ

「ま、一度は受けた仕事だからやるけどよ。あんたら、金はあるのか?」尤もな話だ。どんな仕事を依頼するにしても、タダ働きなどする者はそうそう居ない。

竜馬

「そうだな……この国にもダンジョンはあるだろうし、そこでちょっくら稼ごうぜ」実は呉、魏、蜀の各国に存在するダンジョン。何せ魔物を倒せばすぐ換金出来る物に変わる為、どの国にとっても貴重な財源である。勿論蜀トリオもダンジョンに潜っては、価値ある金銀宝石を獲得して国の財源にしている。

慶子

「そうと決まれば冒険者ギルドに行こう。この国のダンジョンについて聞き込みしないとだし」

竜馬・隼人

「「ああ」」

 

 さて、無事カレーリナに帰ってきた有希一行。ここで自分の従魔達の鑑定をしていない事に気がついた有希。

「……どんだけ天然なのよ?」と吐き捨てる詠の毒舌を華麗にスルーして、プリウスとジョージを鑑定する有希。

 

【名 前】プリウス

【種 族】四不象

【年 齢】2才

【レベル】100

【体 力】5236

【魔 力】1118

【攻撃力】1000

【防御力】2500

【スキル】空中、水中移動。火魔法 雷魔法 物理攻撃耐性 魔法攻撃耐性(共に騎乗する者含む)

【加 護】創造神デミウルゴスの加護

 

有希

「なるほどね……となると、やっぱりプリウスが向田さん一行のフェルに当たるのかな……?」有希は物事を他の何かに例えるクセがあった。それはさておき、ジョージの鑑定もしてみる。

 

【名 前】ジョージ

【種 族】マジックエイプ

【年 齢】1才(人間の年齢に換算)

【レベル】75

【体 力】1037

【魔 力】9993

【攻撃力】784

【防御力】825

【スキル】媒介を通しての空中移動 火魔法 土魔法 風魔法 分身魔法 支援魔法 

【加 護】なし

 

有希

「このデータは……加護がないのは当然として、支援魔法ってなんだ?あと、媒介を通しての空中移動も気になるな……」と首を捻っていると、今日は月イチのお供えの日でもないのに向田がど○でも○アで帰ってきた。有希自身はデミウルゴス以外の神様ズにはお供えどころか会話すらした事がないものの、デミウルゴスや向田やプリウスからお供えの話は聞いていた。

有希

「あれ向田さん。今日はお供えの日じゃありませんよね?どうしたんですか?」

向田

「ああ有希君。今回は君に協力してほしくてね」

有希

「まぁ僕に出来る事なら……で、何をすれば?」

向田

「俺と例の三国志の大陸に来てくれないか?」

 

 

 




次話からは真恋姫呉編原作ベースに戻ります。そして
オリ展開から無印ベースの流れを予定していますが……う~ん、一度ちゃんとしたプロットを脳内以外でも作るべきか?
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