とんでもスキルで真・恋姫無双   作:越後屋大輔

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ホントに久し振りの投稿です。

早くもオチが見え始めた方々、予想とかはお控え下さい


第五十席向田、曹操を救わんとするのこと①

夏侯惇

「手を貸してくれるのかっ!?」

向田

「ああ。フェル……うちの従魔達も乗り気だし。曹操を助けるために力を貸すよ。みんな良いかな?」俺は蓮華を始め、孫呉の仲間達に賛同を求める。

蓮華

「フェル達には逆らえんからな……」

思春

「……蓮華様が仰るなら」

「まあ、仕方なかろう」

明命

「私も賛成です!」

亞莎

「どの道、曹操さんを放ってはおけません」

「この際ですから曹魏に借りを作っちゃう、ってのもアリですねぇ~♪」

雪蓮

「私は元より剛に賛成よ」

有希

「やりましょう、向田さん」うん、あとは冥琳だけか。何か考えてるみたいだな……多数決で答えは出たと思うけど。

冥琳

「……私にも否はない。それより雪蓮!すぐに劉備に停戦の使者を!そのまま再度同盟の締結に向けて交渉しましょう!」

雪蓮

「……そうね」

向田

「どういう事?」

雪蓮

「このままだと、曹操を操っているとかいう輩に各個撃破されるでしょ?……だけど怖いのはそれだけじゃない。一番怖いのは劉備と曹操が手を組む可能性があるって事」

有希

「このまま劉備と停戦せずに闘っていれば、自軍を守るのと、人質を取り返すために劉備は曹操と手を組もうとするかもです……そうなったら、僕達はこの戦場で孤立するでしょう。更に、この戦場から撤退しても、呉の領土が曹操達に包囲される……そうなったらかなりマズい事になりますよ」そうか。俺達は白装束達を倒すのに一度は、劉備のところに居る現代人トリオと共闘したけど、その内の1人を今捕虜にしているしな。それに魏の軍師2名が停戦を願いに劉備達の陣へ出向いたらしいけど、それが受け入れられるとは限らない。有希君はそこまで考えてたのか。ホントこの少年は大したモンだ。

向田

「みんな……ありがとう。よし!頼んだぞフェル、スイ、ドラちゃん」微笑みを浮かべながら賛成してくれた仲間達に、俺はゆっくりと頭を下げてからうちのトリオに向き直った。

夏侯惇

「すまぬ……恩に着る」

向田

「礼を言われるのはまだ早いよ。まずは曹操を助けてからだ……冥琳、使者さんはもう劉備のトコへ向かわせたの?」

冥琳

「私が赴くつもりだ。曹魏の軍師だけでは信頼に足らんだろうが、我らがすでに同意しているとあらば……」

向田

「断れない、か。自分達が孤立するからな……俺も行った方が良いだろうね」

蓮華

「そんなっ!剛が行く必要などない!」

向田

「いや、あるよ……こんな時こそ、天の御遣いって虚名が役に立つ。フェル達の指揮は君に任せるよ」俺は一時的に有希君へトリオを託す事にした。

有希

「分かりました。それなら向田さんの護衛は……」

スイ

『スイはあるじといっしょ~!』スイは俺に着いてきてくるのか。優しいなぁ。

プリウス

「じゃ僕とプリウス。フェル、ドラちゃん、ジョージで曹操のトコへ乗り込みます」

プリウス

『了解っス♪』

フェル

『うむ。お主なら良い指揮をするだろう』

ドラちゃん

『うちの主はヘタレだからなぁ……』えーえー、どうせ俺はヘタレですよーだ。ドラちゃんェ……余計な事言わなくて良いからね?あとで通訳するの俺なんだから。何で自分への愚痴を自分で訳さにゃならんのさ?

冥琳

「よし、行くか」

向田

「うん」

蓮華

「待て!私は反対だ!」

雪蓮

「蓮華!」

蓮華

「……っ!?」

雪蓮

「今は大局を見なさい」

向田

「……俺なんかより、もっと大勢の命が掛かっているんだから。大丈夫だよ……スイも居るし、きっと役目を果たして戻ってくる……な?安心しててくれ」神様ズからもらった[完全防御]のスキルもあるし。と、言いかけて俺は口をつぐむ。神様ズの事はまだ秘密にしておきたいからな。

蓮華

「でも……」

雪蓮

「こういう時は信じて待つのが良い女ってモンよ、蓮華」

蓮華

「姉様……分かりました」

向田

「ありがと……じゃあ急ごう、冥琳!まだ距離があるとはいえ、時間が惜しい!」

冥琳

「ああ、蜀の御使いも連れていく。向こうに着いたら解放しよう」

 

~有希視点~

 

 向田さんと冥琳さんが劉備陣営に向かった。ここからは僕が従魔達の指揮を執る。

「それじゃ今からは共同戦線ですね~……とにかく詳しい情報が欲しいです知っている限りの事をうちの亞莎ちゃんに話して下さ~い」

典韋

「分かりました」

亞莎

「よろしくお願いします!」

雪蓮

「他のみんなはそれぞれの場所で待機よ……明命、斥候を出すの、忘れないでちょうだい」

明命

「既に出してます!」

雪蓮

「ふふっ、「孔子に論語*1だったわね……じゃ、亞莎が情報を整理するまで待機。それから軍議に移りましょう……何としても曹操を助けるわよ」

「応っ!」

思春

「御意」

ドラちゃん

『ヘヘッ、久し振りに暴れるぜ!』

ジョージ

『覚悟しろよ、白装束共!』

フェル

『我らに刃向かったらどうなるか、思い知らせてやる』

プリウス

『奴ら、ズタズタにしてやるっス!』……言えてる。こっから先はとにかく、突っ走るのみ。どこの誰だか知らないけど、見ていろ……後悔する間もないほどの地獄を味合わせてやる!

 

~視点なし~

 

 戦場に1人立つ于吉の姿がある。顎に手を当て、今後の作戦を練っているようだ。

于吉

「さて……魏王を手に入れ、軍を掌握したのは良いとして、集まった英傑達を相手にどれほど時間が稼げるでしょうね……十日、一月……今はどれほどの時間でも稼げるだけありがたいのですが……さあ……この難局、どう切り抜けてみせるのです?北郷竜馬、及川隼人、巴慶子殿、イヤ……今一番厄介な相手は向田剛と泉有希でしたか……」前回、フェル達に手酷くやられている于吉は本当の敵に気付いていた。

 

 その頃、元は一介の義勇兵から、曹操に将として召し抱えられた楽進、李典、于禁の通称[三羽烏]は曹操を救いだす別動隊を率いていた。

于禁

「むぅ……!あの腐れ道士、許せないのぉ!」

李典

「華琳様にあないな事しくさってぇ……!」

楽進

「恨み事はあとだ。今は華琳様を奪還する事だけを考えるぞ」城の一室でひっそりと話し合う3人の元を荀彧が訪れた。密談の事はお互いの他、誰にも話していないハズ。身構える3人に荀彧はゴミでも見るような目を向けると、気味の悪い笑みを浮かべた。

荀彧

「華琳様は私の物。あんた達には渡さない。私は何者の手も入らない、私と、華琳様だけの理想郷を造るの。ウフフフ……アーッハッハッ!」三羽烏を咎める訳でもなく、そう一言吐き捨てて高笑いしてその場を去る荀彧。

李典

「桂花はんもあの道士に操られてるんやな」

楽進

「ああ……出来れば二人共救いだしたいが」

于禁

「私達じゃ華琳様一人、助けられるかどうかも分からないの」そこに聞き慣れない声がした。

??

「荀彧は放っておけ。それより于吉をブッ飛ばすぞ」

楽進

「ああ、分かっている……って誰だッ!?」声の主がいる方へ楽進が顔を向けると……そこには橙色の武闘着を纏い、何らかの金属製の棍棒を担いだ(齢15なら成人とされるこの大陸においても)まだ子供というべき年頃の少年が居た。

李典

「えっと……坊主、ここで何してるん?」

于禁

「子供は早くお家に帰れ、なの」

楽進

「……待て。真桜、沙和」戦場では常に、得物を持つ相手には拳を振るう武闘家であり、3人の中では最も人を見る目に長けた楽進だけがこの少年を只者ではないと見破ったようだ。

楽進

「貴公……中々の腕前と見た。一つ手合わせ願いたい」

??

「別に良っけど……急ぎじゃねえのか?」

楽進

「だからこそだ。貴公に曹操様奪還を手伝ってほしいと私は思っているのだが……ただ、そこの二人が納得すまい」

李典

「……って凪ぃ?こんな小っさいのが役に立つんかいな?」

于禁

「凪ちゃんの目を信用してない訳じゃないけど……やっぱり子供の出る幕じゃないの」

??

「そうだな……闘っても良いぞ」

李典

「おっ。随分と大言壮語やなぁ」

于禁

「大人を舐めてるとどうなるか……思い知らせてあげるの」始めは少年の力に気付かなかった李典と于禁だが、楽進が真剣な眼差しを少年へ向けるのを見て、彼女が真実を言っているのは理解しているようだ。

楽進

「沙和、真桜。油断するな……この子をそこいらの少年と思ったら大間違いだ」

李典

「そういう事なら……覚悟せいよ、坊主」切っ先がドリル(ナゼこの時代にあるのかはさておき)になった螺旋槍を付き出す李典。

于禁

「あとで泣いたって知らないの……」于禁も双剣『二天』を構える。

 

 結果、楽進は少年の棍棒を躱しきれず、僧帽筋*2を棒の先で打たれ失神。李典の螺旋槍も盾代わりに突き出された手のひらに押し潰される。二天もキックだけで弾き飛ばされ、[三羽烏]は敗北を喫した。

李典

「何やこいつ……メッチャ強いやん……」

于禁

「まるで歯が立たないの~」楽進は目を回しているが、それほど強く叩かれなかったのか、数分で意識を回復した。その後改めて互いに名乗り合った。

 

??

「オラ悟空ってんだ」少年は悟空と名乗った。

李典

「ウチは李典や。よろしゅうな」

于禁

「沙和は于禁なの。よろしくなの」

楽進

「私は楽進。知っているとは思うが我ら三名、共に曹操様配下の者だ」悟空はすべて知っていると言いたげに頷いた。そして悟空と三羽烏は顔を突き合わせて、曹操奪還作戦を練り始めた。

 

~有希視点~

 

 夏侯惇達と協力して曹操を助けるために動く事になった僕達は、すぐさまに陣地を発して進軍を続けた。

亞莎

「それにしても……曹操さんほどの人が、怪性の者に操られてしまったなんて……」

「よほどの力を持った術者なのだろう。ならば……やはりあやつかのう?」僕とプリウス、ジョージ以外は大体の見当がついているようだ。

明命

「はい。その可能性は高いと思われます」

有希

「何か心当たりが?」

雪蓮

「これまで幾度となく、孫呉を襲ってきた奴よ……確か名前は于吉とか言ったわね……」

フェル

『うむ。彼奴らで間違いなかろう』

蓮華

「あいつら、ナゼか私達孫呉の事を目の敵にしているからな」

有希

「つまりそいつらが曹操を操り、孫呉の覇道を邪魔しているのではないかと。そういう事ですか?」

「確証はありませんが~……他に考えられませんからねぇ~」

雪蓮

「考えてみると……于吉以外、今まで闘ってきた連中は皆、正々堂々とした闘い方だったでしょ?」

「静殿とて魔物を使役こそしていたが、基本は正面を切った闘いを挑んできたからのう……」

雪蓮

「けど今回に限って、道士とか術とか……まさに于吉と同様の手を使ってきている」

蓮華

「そう言われるとそうですね」

亞莎

「そして、何かおかしいな?と思った事には、全部あの白装束の人達が絡んでいます」

明命

「董卓の時とか今回とか……言われてみれば確かにそうですね」

雪蓮

「でしょ?だからもしかしたら曹操も……」

フェル

『……うむ。お主の推測は当たりのようだ。見ろ』言いながら、フェルは遥か前方を指すように首を向ける。輿を担いだ一団がそこには居た。全員が白い道衣を着て、三角の頭巾を被っている。その輿には綺麗な顔立ちをした、小柄な女性が座っている。おそらく彼女が曹操なんだろう。目に生気が感じられないが、それもきっと于吉って奴に操られているからだろうな……

 

~視点なし~

 

 孫呉と曹魏が対峙している頃。郭嘉と程昱は劉備軍に停戦を申し入れたが、当の曹操が近づいている以上、劉備軍はそれを受け入れる事は出来ない。魏の軍師2名は事実上、人質となって劉備達の監視下に置かれた。

関羽

「前門の孫策、後門の曹操……まさに絶体絶命というやつだな」

趙雲

「うむ……さてどうする?」

諸葛亮

「現実的に考えて、現存する兵力では二正面作戦は無理でしょう」

鳳統

「こうなってしまっては、曹操さんか孫策さん、どちらかの陣営と、停戦、和平、降伏……しなければなりませんが、もし郭嘉さんと程昱さんの言う事が本当だとしすたら……」

関羽

「曹操に降伏してもムダか……なら軍を率いてこの場を脱し、荊州から益州に抜けるというのはどうだ?」

諸葛亮

「今のこの状況では不可能に近いでしょう……孫策さんが見逃してくれるとは思えませんし」

劉備

「うう、どうしよう……」

諸葛亮

「一つだけ……手はあります。ありますけど……」その時、1人の兵士が劉備達の元へ伝令にきた。

兵士(モブ)

「申し上げます!たった今、孫策よりの使者がやって参りました!」

劉備

「孫策さんの使者?降参しろーって事かな?」

諸葛亮

「どうでしょう?……今は推測を控え、使者に会ってから考えるのがよろしいかと」

劉備

「……ん。分かった。じゃあ使者さんを通してくれるかな?」

兵士(モブ)

「はっ!」そして劉備達の前に姿を現したのは、呉の筆頭軍師周瑜と我らが向田剛である。

 

冥琳

「反董卓連合以来、か。久し振りだな」

向田

「……あ、ども」

関羽

「貴様……周瑜っ!?」

冥琳

「そうだ。私が来たという事は……どういう事か分かっているだろう?諸葛孔明」

諸葛亮

「……曹操さんとは相容れず、という事ですか?」

冥琳

「そういう事だ……お前達はどうだ?」

諸葛亮

「……半ば同意、半ば疑問、というところですね」

冥琳

「ふっ……慎重だな」

劉備

「え、ええと~……二人して何の話?」

向田

「和平交渉の話だよ。あと曹操の件についてもね」

劉備

「……あれ?あなた、どこかで……」

竜馬・隼人

「「向田さん!?」」

向田

「ははっ、一応俺も反董卓連合の時に君に会ってるんだけどね」

劉備

「え……そうでしたっけ?」

竜馬

「……おいおい桃香(呆)」

向田

「(ガクッ……)これでも一応、天の御使いなんて呼ばれてる人間なんだけど、俺、影薄いからなぁ」

劉備

「天の御使いって……ええっ!?管輅ちゃんの占いに出てきた人っ!?ってか他にも居たんだ!」

向田

「……一応ね」

隼人

「その件については俺も竜馬も説明したハズなんだが……」

慶子

「まぁ……桃香ちゃんだしね」タメ息と共に囚われていた慶子が、劉備達の前に姿を見せる。

劉備

「慶子ちゃん!?」

関羽

「無事だったのか!?」

慶子

「交渉材料として、解放されたよ」仲間達との再会を果たした劉備軍。それから和平と同盟の交渉が、引き続き行われる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

*1
原作無印では「釈迦に説法」となっている」

*2
詳細はwiki等で




そういえば魏バージョンも書きたいけど、何とクロスさせよう?若しくは設定から変えるか?もうしばらくしたらアンケートとるかもなので、その時はヨロシクです。
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