勢いで書いたワンピース   作:おたまたま

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とってもお久しぶりです


6話

 

 

「エース、落ち着いたか?」

 

アルビダをぶっ飛ばしたまでは良かったが、その際に何故かエースが発火するという謎現象に見舞われた俺達…

体がメラメラと燃えているエースを見てアルビダの手下たちは恐れおののいたのか蜘蛛の子散らした様に逃げ出した。

 

「サ、サボ……お、俺…一体どうなっちまったんだ?」

 

やがて体の火は自然に消えたが、心情穏やかじゃないエースは不安そうに俺に尋ねてきた。

 

「と、とりあえず落ち着け。体に何か異変は無いか?」

 

俺も初めて見る現象に戸惑いながらもエースにそれっぽい言葉を投げかける。

 

「体は………なんともねぇな」

 

エースは自分の体をペタペタ触りながら異変が無いか確認している。

 

「あ、そうだ。ミュレ、大丈夫か?」

 

少し離れた所で腰を抜かしていたのか座り込んでいたミュレに声をかける。

ミュレは呆然とした様にコクコクと首を上下に動かす。

 

パッと見だが怪我等は見えないから多分大丈夫だろう。

 

「うしっ!問題ねぇな!」

 

体に異変が見当たらなかったのかすっかり気を持ち直したエースは笑顔で頷く。

 

「おーい!ミュレ!」

 

エースは未だ座り込んでいるミュレに声をかける。

 

「今からあのオバサンの船を漁りに行くから案内頼む!」

 

エースのその言葉にハッとしたのかミュレは急いで立ち上がる。

 

「んじゃ、行くか!」

 

そういやミュレは医者志望だったな。

後で見てもらうか。

 

楽しそうに船に向かっていくエースを眺め、俺はぼんやりとそんな事を考えた。

 

 

 

 

 

 

…………………………………………

 

 

 

 

 

 

 

 

……………………

 

 

 

「おしっ!さっそく財宝探すか!」

 

無人になったアルビダの船に乗り込んだ俺達にエースは高らかに宣言した。

 

「あ、後それと「ミュレ!宝物庫はどこだ!?」」

 

俺の言葉を遮りエースが口を開いた。

 

「え?あ、確か…下の階の…」

 

ミュレは急に話を振られ戸惑いながらも答える。

だが、全てを言い終わる前にエースは「案内頼む!」と言いミュレの手を引っ張って甲板を降りていった。

 

「というか…」

 

航海に役立ちそうな物も頼む

 

「…って言いたかったんだが……」

 

相変わらず人の話を聞かないやつだ。

 

「仕方ねぇ、自分で探すか」

 

2人が向かった先と別の場所に歩を進めた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それから多少の時間が経過した。

 

 

 

 

 

 

 

特に何も見つからない。

色々と見て回ったが航海に役立ちそうな物ってなんだ?

 

海図?コンパス?双眼鏡?

 

一応全部持ってはいるんだよな。

 

船にあった武器もいまいち興味そそられないし、珍しそうな物も特に無かった。

とはいえ手ぶらで戻るのもアレなので、状態の良い武器を何点かと保存の効きそうな食糧と酒を少し拝借した。

食べ物はともかく酒は俺もエースも飲まない。

いや、いずれ飲むかもしれんが…

 

もしかしたらミュレが飲むかも。

 

なんて事を考えながらこれ以上の物色は無意味と判断し甲板に戻る。

すると既にエースとミュレがお喋りをしながら待っていた。

 

「お?ようやく来たかサボ」

 

俺が来たことに気づいたエースが声をかけてきた。

 

「よぉ、お宝は手に入ったか?」

 

俺の質問にエースは笑顔になり背に隠していた宝箱を見せてきた。

 

「見っけたぜ!」

 

「おぉ!マジかっ!」

 

小さめではあるが確かに宝箱だった。

 

「中見たのか!?」

 

思わず興奮してしまい、エースに尋ねる。

 

「いや、まだだ。どうせならサボも呼んでみんなで開けようと思ってな」

 

とエースのさり気無い気遣いに心が温まる。

 

「じゃあ俺らの船に戻ってから開けるか」

 

「そうだな」

 

仮にも敵船だ。ここで開けると余計な邪魔も入りそうだ。

そんな訳でお目当てのモノも頂いたので俺達はアルビダの船を後にする事にした。

 

 

「んじゃあ、手に入れるもんも手に入れたし、補充も終わったし出航するか」

 

自分達の船に戻り、この町にも用はなくなったので船を出そうと提案する。

 

「え?今日来たばっかだぜ?」

 

ついさっき到着したばかりだというのにもう出航という事に理解ができないエースが尋ねる。

 

「ついさっき来たのにもう揉め事起こしちまったからなぁ」

 

俺が溜息交じりにそういうとエースはバツの悪そうな顔をする。

 

「いや、だってしょうがねぇだろ!それにサボだって暴れたろ!?」

 

「そうなんだよなぁ…おかげで町の人間に心象が悪い」

 

アルビダとの騒ぎは町の住人にも見られていた。

 

「戻って海軍でも呼ばれたら厄介だ」

 

「ぶちのめしちまえばいい!」

 

「俺達は平気だけどミュレもいるしなぁ」

 

俺達2人なら案外平気かもしれないがここには戦闘に不向きなミュレがいる。

 

「俺が守るよ!」

 

と勇ましいセリフを吐くエースに思わず呆然とする。

時と場合によってはそれはある意味愛の告白に近かったりする。

 

現に今、ミュレの頬が少し赤くなっている。

 

「わかったわかった。1泊しよう。でもその代わり町に行くのは無しだぞ?」

 

町の人間に迷惑がかかる。

 

「わかってるよ!」

 

俺の言い分も理解できたのかエースは笑顔で頷いた。

 

「よし、じゃあサボ!飯にしよう!」

 

話は終わり!と言わんばかりにエースは船に乗り込んだ。

 

「はぁ…ったく…待てよ」

 

俺も荷物を担ぎなおし船に乗り込むがふと気になり後ろを振り返る。

 

「……やっぱり怖くなったか?」

 

後ろには顔を少し俯かせたままその場に立ち尽くすミュレがいた。

 

「い、いえ、そんな事は…」

 

ミュレは慌てて否定する。

 

「別にここで去っても責めねぇよ」

 

多分今、ミュレは迷っているんだと思う。

さっきはエースの船に乗ると言っても勢いだけだった部分も当然あるだろう。

つい今しがたまでアルビダの船に乗っていたと言っても半分事故みたいなものだし、自分の意志で乗るのとは訳が違う。

 

それに医者志望とういうミュレだ。

もしかしたら育ちは良いのかもしれない。

こんなチンピラの慣れの果ての様な海賊はやはり抵抗があるのかもしれない。

 

「…去ったりなんかしないですよ」

 

小さくか細い筈のそのセリフにはどこか力強さがあった。

 

「ん?どうした?」

 

俺達が来ない事が気になったのかエースが戻って来た。

 

「ん?あぁ、まぁ見てろ」

 

俺のはっきりしない物言いにエースは何か言いたげな表情をするがミュレに視線がいってそれをやめた。

 

「スーッ……ハァー……」

 

ミュレは目を閉じ深呼吸をする。

やがて落ち着いたのかミュレはしっかりとした足取りで船に上がった。

 

その様子に俺はなるほどと感心していた。

 

迷っているのではなく、決意を固めてたのかと。

自分の意志でこの船に乗ると決断したのだろう。

 

俺もまだまだ見る目が足りねぇな…

なんて少し反省をした。

 

「では、改めて!」

 

ミュレは俺達に向き直る。

 

「ミュレです。医者志望の半人前の未熟者ですがきっと役に立ちます!

なので私をこの船に乗せてください!」

 

そう言ってミュレは頭を下げた。

 

それを見て俺とエースは視線を合わせ思わず笑顔になる。

 

「おう!よろしくなミュレ!」

 

「期待してるぜ」

 

俺達の言葉を受け、ミュレは顔を上げ笑顔で

 

「はい!」

 

と返事をした。

 

 

 

 

 

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……………………

 

 

 

 

 

 

その日の夜

 

 

 

 

「では改めて!」

 

俺達3人はその夜、ミュレの歓迎会と称し、小さいながら宴会をする事になった。

アルビダのところからパクってきた食糧が主な食材だ。

 

そして何れ誰かが飲むだろうと踏んでパクってきた酒が早速この日、役に立った。

この際だから酒を飲めるようになろうとエースと相談してガキの頃以来に酒を手に取った。

 

「新しい仲間のミュレの加入を祝い…」

 

3人とも酒の入ったジョッキを高く掲げる。

 

「乾杯!」

 

「「乾杯!!!」」

 

3つのジョッキをぶつけ合い俺達は酒を一気にあおった。

そしてそこで記憶が途切れた。

 

 

 

…………………………………………

 

 

 

 

 

 

 

 

……………………

 

 

 

ミュレは呆然としていた。

今日一日で目まぐるしく自分の人生が大きく変わるのを感じた。

 

医者になる為に大きな町に勉強しに行くつもりで船に乗ったら何を間違えてか海賊船に乗ってしまった。

もう私の人生はここで終わりだ。

なんて考えながら波風立てないように雑用をしていた。

 

するとある日、2人の海賊が現れた。

旗揚げしたばかりという海賊の2人はどうみても自分と同い年くらいの青年だった。

その2人はあっという間にアルビダから私を救ってくれた。

 

自由を手にしたと思った。

でも2人は海賊で私が医者志望と聞くと私を勧誘してきた。

 

結局こうなるのか!?なんて心の中で叫ぶも一応恩人でもある2人に強く言えなかった。

それにアルビダの船に乗るくらいなら2人の船の方が断然良い。

半日程度の仲だけど、それくらいは理解できた。

 

そう思い、私は2人の仲間になる事を決意した。

自分でも随分あっさりしてると思う。

 

「やっぱり怖くなったか?」

 

って船に乗る時、サボに聞かれた時はドキッとした。

まさか心を見透かされてる様だった。

 

そうだった。今から私は自分の意志で海賊になるんだ。

 

もう誰の所為にも出来ない。

これからは私は自分の力で夢を叶えなければいけない。

 

怖気づく気持ちを必死で落ち着かせて私は自分の足で船に乗り込んだ。

そしてそんな私を快く迎え入れてくれた2人と宴会というところだったのだけど……

 

「え?なにこれ?」

 

乾杯をしてみんなでお酒を飲んだは良いけどまさか2人とも最初の1口でダウンするとは思わなかった。

 

「え?ちょ、ちょっと起きてよ!」

 

2人ともジョッキ片手に寝息を立てている。

エースに関しては料理の上に顔面から突っ込んでいる。

サボは後ろに倒れその際に頭から酒を被っている。

2人を揺するも目覚める気配はない。

 

「え?私の歓迎会もう終わり?」

 

乾杯から5秒くらいなんだけど…

 

この後、私は1人で料理を食べながらヤケ酒をした。

 

それと次の日から2人に敬語を使うのをやめた。

 

 




お久しぶりです。
勢いだけで書いていたので勢いが止まってしまっていました。
最近また勢いが蘇ったので投稿を再開したいなと思ってたりしてます。

そしてどういう展開にするか忘れたので行き当たりばったりになります。

次はもう少し長い文章を書きたいです。
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