ダンジョン攻略していたらいつの間にか魔王に雇われていた件   作:とあるスライム好き

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初めての方はこんにちは。そうでもない方もこんにちは。とあるスライム好きです。
今回の話は、時間軸的には最終回後。
設定はオリジナルと小説十五巻、ウェブ版の三つがありますのでご注意ください。


始まり

魔王

それはどこの世界でも人間を脅かし、恐れられる存在・・・

ではない!!!

 

今から約五年前に起きた歴史上最大の天魔大戦。

この戦いで人々を守った魔王達は一躍、人々の英雄となったのだ。

魔王が英雄というのもおかしな話に聞こえるが事実だ。

 この世界を治める魔王は八星魔王(オクタグラム)と呼ばれており、その名の通り今は八名がいる。

 

暗黒皇帝(ロードオブダークネス) ギィ・クリムゾン

 暴君(デストロイ) ミリム・ナーヴァ

  迷宮妖精(ラビリンス) ラミリス

   白金の剣王(プラチナセイバー) レオン・クロムウェル

    眠る支配者(スリーピングルーラー) ディーノ

     夜魔の女王(クイーンオブナイトメア) ルミナス・バレンタイン

      大地の怒り(アークエイク) ダグリュール

 

 このうち魔王ダグリュールは今はもういないのだが細かいことは気にしなくていい。

これらの魔王は過去は兎も角、今は特に人類と敵対はしていない。

 そしてそんな魔王達の中でも最も最近に誕生し最も人類に友好的でありこの世界にて事実上最強の存在。

 

      大魔王 リムル=テンペスト

 

その大魔王 リムル=テンペストは生まれた直後から様々な偉業を遂げている。

その一つとして有名なのは「完全回復薬(フルポーション)」の開発だ。

 今までこの薬は過去の遺跡から偶然出てくることでしか入手出来なかったのだがそれをこの魔王は生まれて数ヶ月で量産したのだ。

 その恩恵は凄まじくその最たる例はその魔王リムルの治めるジュラ・テンペスト連邦国の戦歴だ。

 なんとジュラ・テンペスト連邦国は、過去に幾度もの侵略行為を受けながらも死者数は「0」なのだ。

 これは完全回復薬(フルポーション)によりたとえ致命傷であっても瞬時に再生可能だったからこそのことだ。

 

また、これに関係するもう一つの偉業を紹介しよう。

 敵対した国には当時最強を誇っていた、東の帝国、「ナスカ・ナムリウム・ウルメリア東方連合統一帝国」もあった。

 この国の軍事力はすさまじく、西方諸国の全ての兵を合わせても四十万なのに対して百万を超える。

 また数の上でも、圧倒的に不利なのにもかかわらず兵の質においても西方諸国に勝機はない。

 東の帝国は異世界からの訪問者、いわゆる「異世界人」と呼ばれる者達の保護に務めており、その結果として異世界の優れた「科学技術」を用いて軍事力を強化しているのだ。具体的な例で言えば戦車、飛空艇、サイボーグ兵、銃火器等々の兵器を有していた。

 

 それに対して西方諸国では、近づかなければ意味のない剣に、発動に時間のかかる魔法が主流。

 

 最早、西方諸国が勝つ可能性など考えるだけ無駄のように思えるが、東の帝国は負けた。

それもほとんど、ジュラ・テンペスト連邦国ただ一つに。

 ジュラ・テンペスト連邦国の死者数が先に述べたように「0」であるにもかかわらず、東の帝国の死者数は「1000000」。

つまりは従軍したほぼ全ての将兵が死亡したのだ。

たった一人の犠牲者を生むこともない完全勝利だった。

しかし、この戦いでは他にも驚くべき事がある。

それは後に東の帝国の死者数が「300000」へとかわったのだ。

これはいったいどういうことか?何故、七十万も死者数が減少しているのか?

答えは簡単。

記す必要がなくなったからである。

七十万人が死亡扱いではなくなったのだ。

これが指し示す意味は、七十万人が蘇った(・・・)という事だ。

いや、正しく訂正するのなら魔王リムルが蘇らせた(・・・・)、だな。

 これだけ聞いても魔王リムルに、とんでもない実力があるということが分かるだろう。

彼のギィ・クリムゾンでさえそんな事は出来ないだろうから。

 

そしてもう一つ、この戦いを語るために必要不可欠な事がある。

 それはジュラ・テンペスト連邦国に滞在するもう一人の魔王、迷宮妖精(ラビリンス)ラミリスの権能迷宮創造(チイサナセカイ)の力によって生み出された地下迷宮(ダンジョン)の存在だ。

この場所のおかげで魔国連邦(テンペスト)の死傷者が0人なのだとも言える。

 何を隠そう、この場所ではたとえ死んだとしても「死に戻り」、つまりは特定の位置で蘇る事が可能なのだ。

 更には「階層守護者(ガーディアン)」や「十傑」と呼ばれる超強力な魔人や、Aランクの英雄達でさえ死亡する危険な罠が数多にある。

これがもし防衛拠点となったとしたら?

その結果が、無限に蘇る味方と減り続ける敵だ。つまりは文字通りの「難攻不落」という事。

 

 

 

 

 

 

 さて。前置きが長くなってしまったが何故こんな事を語ったのかといえば、俺自身が今そのヤバすぎる魔王リムルが治める国にある、帝国軍七十万人をもってしても攻略出来なかったダンジョンの恐ろしさをその身に感じているからだ。

今現在俺のいる場所は地下迷宮(ダンジョン)第十七階層。

そして今ここで不運にもモンスターハウスにぶち当たってしまったのだ。

気が付くと俺はダンジョンの入口に転移されていた。

 

「チックショー!なんであそこで・・・」

 

入り口に転移しているという事は意味することはただ一つ。

 

「はあ・・・また、死んじまったか・・・」

 

ため息混じりにうつむいて呟く。

また死んでしまったのだ。もう何回目だろうか?

いや、死んだ回数を数えるというのもかなりヤバい奴のように聞こえるな。

 このダンジョンでは受付に売られている「復活の腕輪」を装備していれば、たとえ死んだとしても入口に転移して生き返ることができるのだ。

しかし、分かっていた事だが鬼難易度。

一攫千金を夢見てこの街に来たわけだがやはり現実は厳しいねえ。

でもダンジョンに潜る事を諦めることは出来ない

そんなことをしたら俺の収入源がなくなる。

ひいてはこの国のすんばらしい食事や宿を手にする事が出来なくなると言う事。

そんな事は断じて認められない!

そう思うだろ?・・・ん?なんだって?お前は誰?

 

ああそう言えばまだ俺の名前を言ってなかったな。

俺の名前は「ソーヤ・サトー」。

ブルムンド王国で七年ぐらい活動していたBランク冒険者だ。

えっ?何?変な名前だって?うん。まあそれは俺も思ってる。

 

こんな名前になった理由は俺の爺さんに関係している。

 噓か本当かは知らないがどうやら、俺の爺さんは先程あげた「異世界人」とやらだったらしい。

 その爺さんが俺に名前を付けたからこんなちょっと浮いた名前になってしまったのだとか。

おかげで髪の毛の色も黒いしどこか異国風の顔だちをしている。

 この名前と顔のせいで最初に自由組合に冒険者登録した時は『もしかして異世界人の方ですか?』とか聞かれてしまった事もあったっけ。

でもその反面いいこともある。

 俺のランク、さっきBランクって言っただろ。俺がここまでくることができたのもこの力によるものが大きい。

 

その力とは

 

ユニークスキル 「収縮者(チヂメルモノ)」。

 

俺がまだ十三ぐらいの時に突然現れたみたいだ。

 この力は至ってシンプル。体で触れた物は生命のあるなし関係なく、その名の通り「縮める」ことができる。

 攻撃手段としては、大きな岩などに触れて小さくして持ち運び、戦闘時にそれを投げて能力を解除する。それで元の大きさになった岩で相手を押しつぶして倒すというもの。

 

ただし面倒な事も多い。

 一度にそんなに多くの物を縮めた状態にしておくのは無理。俺が縮めていられる容量には限りがあるのだ。

また、複数の物を同時に縮小させることはできない。

 例えば、物体Aを縮ませている最中に物体Bは縮められない。物体Bを縮めるためには物体Aを縮ませる事を中断しなくてはならない。

更に触れた物が瞬時に小さくなるのではなくて段々と小さくなっていくのだ。

また、縮めていられる時間にも限りがある。

 体積のデカイ物程、縮ませるのにかかる時間は多い、その反対に縮ませていられる時間も短くなる。

とまあこんな感じだ。

 正直言ってこのランクまでこれたのもこのスキルのおかげだけど、ここで止まっているのもこのスキルのせいもあると思ってる。

 Aランクの冒険者でさえ持つものが少ないユニークスキルをくれたのはありがたい。

ありがたいけどさ・・・正直言ってもっと戦闘向きなのが欲しかったです・・・

だが今ではなんだかんだ言って生活において必要不可欠なスキルとなっている。

戦闘以外の生活面に関しては意外と有能スキルなんだなあ、これが。

それに実は長年このスキルを使い分かったメリットがある。

 それは同じものを何回も縮ませれば縮ませるほど縮小にかかる時間が短くなり、その持続時間が延びていたのだ。

 おかげで冒険者になりたての頃から使用している短剣は最早発動とほぼ同時に縮ませることができる。

 でも大きくするなら兎も角小さくして便利なことと言ったら運びやすい、ぐらいなんだけどね。

 

 そんな感じでユニークスキルであっても戦闘行為に不向きなことには変わりなくこうして、死に戻りを繰り返している訳だ。

死ぬ前に手に入れた魔晶石や魔物の部位などを受付にて換金し宿に戻る。

 その途中で金銭的にすこしでも余裕があるのなら飲食店「れすとらん」というところでうまい飯を食い、美酒を飲む。

そんな風に過ごしていくのだと思っていた。

あの出来事が起きるまでは・・・

 

 

 

 




試しに書いてみたら意外と楽しくなってきてしまった・・・

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