ダンジョン攻略していたらいつの間にか魔王に雇われていた件 作:とあるスライム好き
突然だが、俺の部屋についてご説明しよう。
俺の住んでいる宿はここ
それでも他国の高級宿に匹敵しそうなほど手入れも行き届いている。
初めてここに来た時は『えっ?ここホントに銀貨三枚?』とわが目を疑ったものだ。
内装もかなり広く縦五メートル、横三メートルの部屋だ。
人によっては『何それ小っちゃくね?』と思う人もいるかもしれないが、男の一人暮らしでしかも仮住まい。
こんだけあれば十分だ。
さて、それで俺の部屋にはなにがあるのか?気になる方もいるかと思う。
俺の部屋にあるのは、先ず、元から置いてあるベットとクローゼット。
あと、その他諸々の備品。
そして最も目立つのは部屋の隅に置かれたツボだと思う。
この中にはいっているのは俺の「
ただ、能力が切れてしまえば元の大きさに戻る、つまりはこの宿が壊れるため捨てにいくのと同時に、毎日コツコツとスタックしていってるのだ。
岩を拾ってくる場所は多々あるが、その多くは過去この街に通ずる街道を建設する際に廃棄された岩が一か所にかためられている箇所があるためそこで拾ってきている。
それは今日も同じ。
ただ、昨日は違った。その理由は・・・
「うん。よく縮まってるな」
そう言いつつ地面に転がる小石をひろう。
まさか、誰もこれが元は体積が二十メートルをこす大岩だっただなんて思いもしないだろう。
おれが普段使っているのがおよそ三立方メートルの岩だということを考えればとんでもないことが分かる。
この岩を見つけたのは今から三日前。
今まで使っていた岩が、段々と砕けて使えなくなってしまったので新しく使える岩を探していたのだ。
そんな中見つけたのがこの大岩。初めは崖の一部だと思っていたがために驚いた。
ただ、問題はその岩がでかすぎたこと。
おかげでこいつを縮める三日間の間、岩、つまりは武器の補給が出来なかった。
それに加えて俺が縮めていられる容量にはかぎりがあるためこいつを縮める為に多くの岩のサイズを元に戻す羽目になったのも痛かった。
だがそれに見合うほどのメリットはあったな。
「よし。これがありゃアイツにも勝てるな」
アイツというのは地下第二十層のボス「エビルムカデ」だ。
前に一度だけ挑んだ事があったのだが、広範囲攻撃であり強力な麻痺作用を加える「麻痺吐息」を受けて敗北していた。
だが、今の状態の俺なら難なく倒せる相手だろう。
前は投げた岩が小さかったためあの蛇の様に細い体に当てれないで負けたのだ。
むしろ今の俺なら三十階層のボスのオーガ五体でも勝てると思う。
そう考えると昨日の敗北の悔しさも薄れるというものだ。
こうして俺は意気揚々とダンジョンへと足を運ぶのだった。