ダンジョン攻略していたらいつの間にか魔王に雇われていた件 作:とあるスライム好き
最近、「転生したらスライムだった件」を読んでいると思う事。
マンガ版はたぶんだけど、完結までいかないな・・・(ペース的な意味で)
でも、とても良い作品だし、作画も好きなので頑張って欲しいです。
「サクラとして‼」
この言葉に俺は反応できない。理由は簡単。意味を知らないからな。エッヘン!
少しの間、俺が返事をしなかったことで微妙な空気が作られてしまったよ・・・。
そんな中俺がその言葉の意味を理解できていない事を悟ったのか、魔王リムルが口を開く。
「お前、サクラの意味知らないのか?」
若干、あきれたような声で俺に尋ねる。
しょうがないじゃないですか。俺は平民だよ。まずまずの話、文字だって全くではないにせよ、あんまし書けないんだから。
「そうか、じゃあザックリとだが説明しよう。サクラってのは、例えばの話、イベントを開催したとする。で、そこで客に紛れて運営側の指示に従うやつらのことを指すんだ。それをすると何がいいのかって、そいつらに客達を先導してもらう事が可能になるんだ」
魔王リムルが俺にサクラについて説明する。
ふむふむ、なるほど。つまりは運営側の指示に従って動く雇われた利用者側の人間ってことかな?
って!
「え!大丈夫何ですか⁉」
「大丈夫って何が?」
魔王リムルが問いかける。
「いや、なんかそういうのって法律的にアレなんじゃ・・・」
右手の指でほほを、かきながら苦笑いを浮かべてそう言う。
俺には良く分からないが何となく悪いことなのでは?と思えてくる。
しかしそれに対して魔王リムルは全く動じない。
「それに関しては問題ない。そもそも問題があったとしてもだ!俺は魔王なんだぞ?このぐらいの事はするさ。それでなんだがお前に頼みたいことの具体的な内容は、さっきも言ったように今度、新しくつくるダンジョンの新要素、その名も「
対価という言葉に耳が、いや心が反応する。
今の俺は爺さんのいたっていう世界の言葉で言えば、文字通り「金欠状態」で「無一文」。それに聞いたところ、俺がすることといえば魔物を倒すことだけ。いつもと何ら変わりないことだけだ。それで金がもらえるのなら願ったりかなったりってやつだろう。
そんな訳で俺の返事は勿論
「喜んで‼」
だった。
*
「喜んで‼」
よし。雇用成功だな。
でもサクラの意味を知らなかったとは。だけど、よく考えるとこの世界の平民なら知らないのも当然かもしれない。商家や貴族とかの生まれじゃなきゃ普段使うこともないしな。
ああいや、こんな話はどうでもいいんだ。
「モンスタービンゴブック」について説明しなくては。
「よし。じゃあ契約成立だ。この書類にサインしてくれ」
そう言って、空間からペンと契約書、そしてもう一枚紙を取り出す。
どうやらこいつも自分の名前ぐらいは書けたようだ。この世界では、まだまだ識字率が低いのだ。平民出身となればなおのこと。
我が国が主導で各国に学園を置いたりしてはいるのだが、まだ金銭的な面で入れない者達がたくさんいる。これは今後の改善点だな。
「かけたか?じゃあ「モンスタービンゴブック」について説明するぞ」
そう言いつつ先程のもう一枚の紙を渡す。
そう、これは説明書なのだよ。因みに内容はこんな感じ。
・「モンスタービンゴブック」=ダンジョンの受付付近に置かれた、
《「
その階層の強さに当てはまらない、特殊個体達の総称。
例 ダンジョンドミネーター。
・各階層にランダムに出現する、「
・倒した「
・ただし、「
説明書に書いた通り「
より深い階層から這い上がってきたという意味でこの名前を付けた。正直結構気に入ってる。
で、コイツにはこの
新企画であるために最初はそんなに人はやろうとしないだろう。だけど、もしそれを率先してやるヤツがあらわれたらどうだろうか?
人は不思議なもので、一人始めると、後に続くようにして何人も始める。つまりは流行を人為的につくるのだ。
「何かわからなかったり、質問したい事はあるか?」
なんだか今の俺って先生みたいだな。いや、実際先生やってたんだけどさ。
今から何年前だっけ?色々あったからな~。
「あ、あの一ついいですか?」
引き気味にサトー君が手を挙げる。
「なんだね、サトー君?」
ちょっとだけ先生っぽさを意識して応える。
ケンヤ達の事が思い出されるね。
「お、俺この前ダンジョンでこの「ブレークアウトモンスター」ってのみたいなのにあったんですけど・・・」
「うん知ってるぞ。だからお前を呼んだんだ」
「あっ!そうだったんだ」
妙に納得した様子でサトー君が頷いた。というか今までの話の流れで分からなかったのだろうか?
ふーん・・・案外鈍いのかな?
だが、そこで俺も自分の失態に気付く。
そう。こいつが昨日、倒したテンペスト・サーペントも「ブレークアウトモンスター」。
つまりは説明にあったとおり素材を渡す必要があったのだ。昨日、こいつが来たら渡そうと思って回収しておいてそのまま忘れていた。
「そうそう、その話なんだがこの説明書にあるように昨日、お前が倒したテンペスト・サーペントもこの「ブレークアウトモンスター」に当てはまるからその素材を渡す事が可能だが今ここで持ってくか?それとも後から送ることもできるけど?」
「えっ⁉あの素材もらえるんですか⁉」
素材がもらえると知るとサトー君は目を光らせて驚いた。
如何やらまだこの企画が始まる前だったため貰えないと勘違いしていたようだ。やっぱりちょっと鈍感なのかな?
俺たち、運営側としては「ブレークアウトモンスター」の素材は挑戦者に譲渡した方がいいのだ。
何せ「ブレークアウトモンスター」はモンスターハウスで生まれない可能性も高い。そうなってくると「復活の腕輪」がつけられない。倒されてしまえばそれまでなのである。
それなら倒した魔物の素材を譲渡して、それでいい武具を作ってもらった方が、この「モンスタービンゴブック」の宣伝にもなる。
そして挑戦者側は収入源となる、収入が増えれば挑戦者達がこの国に落とす金も多くなる。
いいことずくしなのである。
その後いくつかの質問が終わってソーヤ・サトーは帰っていった。
結局、テンペスト・サーペントの素材は自分で持って帰った。この時アイツの持ってたスキル 「
結構、汎用性が高い能力だな、と思ったものだ。
まあ、何はともあれ今後に期待だな。少しだけ融通してやるか。