TS 盾役従者は勇者に付いて行けるのか?   作:低次元領域

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 この国でも一夜に数千人のメス堕ち小説が書かれるという、あるメスナリマス・イヴの出来事だ。


14.Rな15を超える夜

 前略、姫様へ。

 今頃は何をされていらっしゃるのでしょうか。風に聞いた話だと、魔導具や魔法薬への研究支援を俺達が出発した後決めたらしいですね。

 どんなものが出来上がるのか、冒険者として楽しみでございます。

 

 ……あの時、布団の中にある俺を聖剣(意味深)だと思いこみ慌てる様を見て、なんだ姫様も女の子なんだ、と安心してしまい申し訳ございませんでした。

 

「お、おぉ……?! ど、どうなってんだよお前の膨張率……! 二倍、いや三倍……!?」

「は、測らなくていいから……!」

 

 えぇはい、勇者の聖剣は聖剣でした。服、パンツという鞘越しに見ても全くかがやきをうしなわない。世の女性が見たら慌てふためき我先にと求婚するに違いない。

 

 あ? 俺はまあ中身男だし……せいぜい負けたなぁと落ち込むぐらいだけど。

 すげぇな……俺のフルでも20なんて夢のまた夢だぞ。

 

 煙草を一本、焚火で火をつけて吸う。ヤシドには文句言われそうだが、色々と起きる記憶との食い違いを鎮めるための煙草が美味い。

 森の中で吸う事で更に美味い。友人の珍事なのでもっと美味い。三段のフレーバーでめちゃくちゃいいというわけだ。

 

 落ち込む気持ちが消えて来て、元々あった愉快な気持ちが更に沸いてくる。

 

「お前、いつもこんなんなのか……?」

「い、いや流石にここまでは」

 

 かがみなおし改めて自分のサイズを確認しているヤシドの後ろで俺は、どれだけ愉快で複雑な顔をしているか分からない。聖剣

 20……5には行っていないはず。それが奴の数字。馬鹿なと言いたくなる自分の記憶が叩きつけられている気分だ。

 奴は確か8だったはず……何をどうすればここまででかくなるんだ!?

 

「って、いいから早く調べてよ……!」

「あ? あー悪い悪い……」

 

 はち切れんばかりのパンツの痛みに苦しむヤシド様の指示を受けて、自分が何をしていたか思い出し……再び本のページをめくる。

 本の題名は「キノコ大全」まあこういう時に役立てるべきはずだったものだ。

 

 焚火の明かりを頼りに、鍋に残っていたキノコを一つ一つ照らし合わせていく。

 大体が食用キノコだったが……やがて、鍋の底に沈んでいた一欠片と合致するものが出てきた。

 

 どれどれと覗き、思わずうわぁと声が漏れる。

 

「……セイキンダケ。別名勇者茸(ユウシャタケ)

「絶対うそでしょ!?」

「いや、本当だ……最悪な情報はこっから」

 

 ──精禁茸、こいつに勇者の名前が付いたのは……ひとえにその毒の強さから。

 ()()()()()()()()()()()()()()()であることも注目するべき点だ。

 摂取すれば男女関わらず起こる造血作用により、意識の混濁、血の巡りによる性欲の増加、体温の向上。

 

 ……そんで、ほんと最悪なことに……、勇ある男を試す茸であると書かれている。

 

「食えば僅かながらだが、お前のキノコ(直喩)がでかくなる効果があるんだそうだ……ぷぷぷっ」

「笑ってる!? 笑ってるよねテオ……!」

「い、いやまて本当に勇者なのはこっからだ……! ぷふっ」

「……別にキノコが勇者じゃないかなんてどうでもいいから……」

 

「──最悪の場合、お前のキノコ(意味深)は二度と動かなくなる」

「早く言ってよ!?」

 

 男性が摂取した時、性欲増進作用はより強く働き、作られた血が聖剣に集まる特徴をコイツは持っている。

 そうして作られすぎた血が聖剣に集まり……耐えきれず、一晩経てばもはや男性器としての役目を果たせなくなるそうだ。

 

 だが、男たちは自分の聖剣を大きくしようと挑んだ。だからこそ付けられた名前なのだこれは。

 失敗すれば不能となるから精禁茸……バカかな?

 

「……え、え? それで、魔法は……」

「いや、造血作用止める毒なんぞ止める魔法は覚えてねーなかと言って血を出すにもナイフとか入れるわけにはいかねーし。……オンナノコダケノパーティーニナルナー」

「嘘。僕、明日から女の子になるの!?」

 

 いやならねぇけど。例え動かなくなったとしても、お前に胸とか出来るわけじゃねぇからな?

 ……ヤシドが女になったら、まぁ一定の需要はありそうだな。赤毛の、剣のでかさが胸になったらそれなりのものになるだろうし。

 そんで下ネタは無理というくせしてしっかり知識はある。あるな需要。俺はごめん被るが

 

 まあなに、俺の魔法が効かなくても……本にはしっかり、対処法が書かれている。

 じゃなきゃ男どもは自殺志願者と等しくなっちまう。成功例があるからこそ挑むのだ。

 

「そ、それで対処法って……? 冷やす……とか?」

「いや冷やすと逆効果だとさ。血が溜まっている所をマッサージして……あとはひたすら出せばいいんだって。小さくなるまでな」

「……え、それって」

 

 ああ簡単だ。聖剣を磨き、ビームを出し尽くせば治ると書かれている。

 何て単純な治し方だ。原始的だ。挑んだ男たちは皆そうしたに違いあるまい。

 

「──剣の手入れしろってこったよ、ご自分で、ハッハッハッ!」

「ほんっと人ごとだと、思って……」

 

 別に興奮するようなもんもないこの森で、自分の剣を磨き続ける地獄。

 昔の旅で、男の時の俺が食っていれば……二度と茸など食うまいかと思っていたに違いあるまい。

 

 早く物陰にでも行ってマスをかいて来いよと笑い飛ばす。

 

「マスって……姫様が見たら、なんて言うか」

 

 姫様の話はやめてくれ。

 こう、自分で言っておいてあれだが、汚い言葉の数々を姫様言葉に直されて自分に向けられてしまう気がする。

 

「後で、自分に帰って来るよ…………ぅ」

 

 ぶつくさと文句を言い終えると勇者さま。ゆっくりと立ち上がると……ふら付いた。

 ……? なんだか、さっきより顔色が悪い。顔が青白くなっている様な。

 

「お、おいデカすぎてバランス崩したか……? ははは」

「……」

 

 ふらふらと森の奥へ進もうとするヤシドから返答はなかった。

 いや、進めていない。右に左に、大きく傾いて全く進んでいない。もはや酩酊状態の酒場のおっさんの足取りだ。

 

 ……どう見ても、意識がはっきりしているようには見えない。

 

「だ、大丈夫か? 歩くのが無理なら俺が隠れるが……おーい」

「……ご、ごめん……も、無理」

 

 やがて、勇者は……そのまま地面に倒れる。

 

「ちょ、ヤシド!?」

 

 慌てて駆け寄り抱き起した

 頭は打っていないようだが、意識の混濁が激しい。焦点が合っておらず、こちらを見ていない。

 相変わらず下の部分だけ元気だが……他にまるで血が巡っていないようで、肌が青白くなっている。

 

 不味い、どう考えても不味い。鬱血が酷すぎたのか? それとも茸の食いすぎか。

 

「……てお。たばこ……くさい」

「そりゃ吸ってっからな! でもはい今消しましたー!」

 

 指摘を受け口に噛んでいた煙草をそのまま焚火に投げ入れた。

 

「……」

 

 ……どうする。

 このままでは勇者の勇者が無くなるどころか、勇者自身が危ないかもしれない……。

 解決法は、さっき本に書いてあった通り……。こんな状態じゃどう考えてもヤシド自身でしごける状態ではない。

 

 不意に、先ほどまでの自分の軽口を思い出した。

 

『ハハハッ、嫌でも無理やりに見てやる。治してやるって言ったしなぁ……なんなら、このテオ様が直に触ってやろうか?』

 

「……俺が、直に?」

 

 口に出して、ふと自分の焦り汗で滲みだした手を……右手(女の手)を、見た。

 い、いやいやいや……そりゃ確かに過去、自分が男だった時は恋人だった手だ。慣れているには間違いない。だ、だがしかし相手は……男、ヤシドだぞ?

 やったらダメだろう。幼馴染として、男だった俺として、仲間として。

 

 伸びかけた手を仕舞──。

 

「……ぅぅ」

 

 抱えた胸の中で、ヤシドはうめき声を上げた。

 

 血液がまた下腹部に集まったらしい。ドクンと、鳴動が体を通して伝わる。ヤシドが、仲間が、苦しんでいる。

 このまま放っておけば……命にも関わるかもしれない。

 

『テオッ、テオッ!!』

 

 響く、悲しみ強張り俺が死ぬことなんて認めたくないと泣いていたお前と被る。

 お前は、こんなしょうもない事で死ぬのか? そんなわけないよな、勇者様なんだし。

 

『テオはいつも僕らを守ってくれるけど、テオを守る人はいないからね』

 

 偉そうに言って、覚えのない記憶で笑っていたお前が、死ぬのだろうか。

 それは嫌だ。こんなふざけたところでお前を失ってなるものか。

 

『まぁまぁ、なんかなったら治してやるよ、魔法はからっきしの勇者様』

 

 魔法は通じない。だからこそ、俺に出来る事は……それしかない。

 だが──

 

『うー……信じてるからね──テオ

 

「っ!」

 

 迷う理由は、無い筈だった。アイツが信じて任せたのだから。

 ヤシドを一度寝かせ、立ち上がり俺は馬車へと走る。

 ……荷台から一つ、瓶を取り出して笑った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ヒタリヒタリ、誰かが近づいてきている。思考がまとまらない。

 空瓶を引きずる音が聞こえた。

 

 誰だろう。ぼやけた視界を向ける。

 

「よ、よ~ぉ……いきてぇるかぁい……ヒック!」

「……て、お?」

 

 テオが居た。ふら付き、酷い酒の匂いを漂わせた彼女が居た。

 先ほどよりも衣服がはだけている気がした。

 

「お~いきてるいきてる。よかったよかったぁ」

 

 首が座っていないテオは、僕のすぐ頭の傍に座る。微かな煙草の匂いと、全てを押しつぶそうとする酒の匂いと、隠しきれない彼女の甘い匂い。

 三つ、合わさって訳が分からなくなる。

 また、力が下に集まっていくのを感じた。

 

「……どうしたのほんと」

「俺様ぁは……いい事おもいつついた……酔ってりゃ、はずかしくない」

 

 彼女が四つん這いになって……下腹部に手をのばそうとしている。

 ……下腹部?

 

「……ま、まって……テオ……!」

「らいじょうぶ、らいじょうぶ……しってっから……」

 

 何をする気だと動こうにも体が動かない。けれど、何をされるか予想できているのか、下腹部がまた震える。

 彼女の手が、僕の服に手をかける。

 

「だ……だめ……!」

「らいじょうぶ……大丈夫──

 

 

医療行為、これは……!」

 

 数瞬、彼女の吐息が……服の下にかかった。

 




メス堕ち度 20%→50%()

 続きは、次話が投げられるまでに
後私のインフルが完治してから
あと通報食らってこの小説自体がR18になったらその時会おう。

ちなみにこちらは本当にR-18で投げた続きだ。お子様は見ないようにしてくれたまえ。
https://syosetu.org/novel/216229/1.html


~オリキャラ紹介~
・ヤシド
 茸の力によりフルが24→24.5になった。
 そもそもこの時までフルになる時が無かったので致し方ない。
 混濁する意識の中、酒とたばこのにおいをさせる幼馴染が……ああっ

・テオ
 無事メス堕ちイベントを始めた。
 貞操は守っている。
 コイツ自分も茸食ったって忘れてるんじゃねぇか?

・リバユラ姫
 魔法薬(都合のいい)や魔導具(都合のいい)の開発を助ける、研究者の味方。
 流石は姫様だぁ
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