ウルベルトsideーーー
代表就任パーティが終わった翌日のSHR開始前
「織斑くん、ジェームズさん、おはよー。ねえ、転校生の噂聞いた?」
翌日、席に着くなりクラスメイトが話しかけてくる。
「転校生?今の時期に?」
4月のこの時期に、入学ではなく転入。IS学園に転入しようとした場合、その条件は極めて厳しい。
合格基準が入学試験より厳しくなるのはもちろん、国の推薦がなければそもそも転入自体不可能のはずだ。となると………
「なんでも中国?台湾?の代表候補生なんだってさ」
「ふーん」
代表候補生といえば
「あら、わたくしの存在を今更ながらに危ぶんでの転入かしら」
一組所属のイギリス代表候補生、セシリア・オルコットが腰に手を当ててポーズを取っている。相変わらず様になっているな
「このクラスに転入してくるわけではないし、騒ぐほどの事でもあるまい」
箒がいつの間にか一夏のそばにいた。
「どんなやつなんだろうな」
一夏がそんなことを口から零していると
「それより、織斑君にはクラス対抗戦を優勝してもらわないとね!」
「そうだよ!優勝すればクラスの皆が幸せになるんだし!!」
対抗戦の優勝商品は食堂のデザートフリーパス半年分であり、スイーツ好きが多いであろう女子たちは、一夏に何としてでも優勝して貰いたいのだろう
「それに専用機持ちは一組と四組だけだしね」
「それに四組の専用機は完成してないって聞いたたし〜」
「優勝は一組で決まりかもね〜」
へぇ〜、専用機が完成してないのか。いくつか試したいシステムなり武装があるから、今度訪ねようかな。俺がそんなことを思っていたら
「その情報は古いよ」
勢いよく扉が開けられた
「二組も専用機持ちがクラス代表になったの。そう簡単には優勝できないから」
なんか、ちんちくりんな奴が入ってきた
「鈴……?お前、鈴なのか?」
「そうよ。中国代表候補生凰鈴音。今日は宣戦布告に来たってわけ」
「久し振りだな、鈴。ところで……後ろ」
「は?一夏、あんたいきなり何言って−−−」
「おい」
「なによ!?」
スパーーッン!!
「もうショートホームルームの時間だ。教室に戻れ」
「ち、千冬さん……」
「織斑先生と呼べ。さっさと戻れ、そして入口を塞ぐな。邪魔だ」
「す、すみません……」
流石はブリュンヒルデ。容赦の欠片のないッッ!
「ブベラッ!」
投げ出席簿…だと!
「貴様、次はないぞ」
「……いっ、YESmam」
「フン。凰いつまでいるつもりだ?」
「はっはい!一夏逃げんじゃないわよ!」
「いや…何処にだよ」
一夏が疑問を口にしていると
「席に着け。SHRを始める」
時間は飛び昼休み
「ウルウル〜ご飯食べに行こ〜」
「わかった。他に誰かいるのか?」
「今日は私だけ〜」
布仏だけか……
「(ヒソヒソ、やっぱり、本音ってジェームズさんのことが……」
「(ヒソヒソ、だよね」
なんか言われてる気がするが俺たちは食堂に移動した。
食堂に着くと
「何してんだ、あのちんちくりん」
「う〜ん。オリムーのことを探してるんじゃないかな〜」
「まぁいいや。今日は何にする?」
「今日は〜デミオムにする〜。ウルウルはどうする〜」
「俺はカレーにでもするか」
食券を買い、布仏には席を確保して貰い俺は二人分の料理を運ぶ。
「「いただきます」」
「うーん。おいひ〜」
相変わらず美味そうに食べるな
「どうしたの〜?」
「いつも美味そうに食べるな、っと思ってね」
俺が食べながら言うと
「じゃあ一口分けてあげる〜」
「あぁ、すまな……布仏これは」
「あーん」
「いや自分のスプー「あーん」ンで…」
「だから自ぶ「あーん」んの…」
「ウルウル早く〜。これ結構腕が疲れるんだよ〜」
「周りの目もあ「あーん」る訳で……」
…腹をくくるか
「あーん」
パクっと俺は勢いよく食べた。そしたら
「「「「「きゃーーーーーー」」」」」
周りが騒ぎ出した
「どぉ〜美味し〜?」
「あぁ//」
ドキドキしすぎて味のへったくれもないが
「布仏」
「なぁ〜に〜?」
「ほれ。あーん」
ふっ、俺が味わった羞恥心を得と味わうがいい!
俺がそんな事を思ってると
「わーい。パクっ」
「なっ//」
「えひひ//美味しね〜///」
彼女に羞恥心はないのか!?いや無さそうだな。あったら急に抱きついたり、写真とる時に腕を絡めてきたり、公衆の面前で『あーん』なんてするわけが無いはずだ
「あれ〜どうしたの〜?顔真っ赤だよ〜」
人の気を知らないで…
ーーーsideout
一夏sideーーー
朝、鈴に再開して昼休み食堂に行くと再び鈴と会い、俺と箒とセシリアと鈴で食事を取っていたら鈴が
「ねぇ一夏、もう一人ってどんな感じなの?」
「ウルさんの事か?そうだな…」
俺が悩んでいるとセシリアが
「あの方は『大人』というのが適切ではないかと思いますわ」
「大人ァ?てかなんであんたが答えているのよ!あたしは一夏に聞いてるんだから!」
鈴がセシリアに吠えている間、俺は自分の考えを絞り出した
「ウルさんは『大人』はそうだろうけど俺としては『兄貴』っ感じかな」
俺がそう答えると
「兄貴ぃ〜」
「ウルさんを見ているとあの背中に追いつきたい、追い越したい、って思うんだよ。それに……」
「何よ」
「『期待してるし、待ってるぜ』って言って貰えたんだ」
俺なりに答えてみたら
「ふーん、そっ。まぁいいわ」
あっさり流された。地味にショックを受けてると
「ねぇ見てあれ」
「うわ、すごーい」
周りからそんな声が聞こえてくる。気になって皆が向ける視線の方を見ると、布仏さんがウルさんに「あーん」をしようとしていた。
「布仏さん大胆ですわね」
「あぁ、私も見習わなくては」
セシリアと箒がブツブツとなんか言っている。再び視線を向けるとウルさんが覚悟を決めたのか勢いよく食べた。
「「「「「きゃーーーーーー」」」」」
周りの生徒が興奮していた。
ウルさんが布仏さんに顔を真っ赤にしながら何か答えていると、今度はウルさんが布仏さんに「あーん」をした。多分仕返しのつもりなのかな?心無しかウルさんの顔が生き生きしている。そんなウルさんの考えを踏み越えて布仏さんは躊躇いもなく食べた。
「「「「「きゃーーーーーー」」」」」
うん、デジャブ
ウルさん顔を真っ赤にして呆けている。
「コーヒー取ってくる。皆は?」
「私は渋めの緑茶を」
「私しはストレートティーを」
「あたしは
言われた飲み物を注文して皆に届ける。そしたら
「…甘ぇ」
「…甘いな」
「…甘いわね」
「…甘いですわ」
可笑しいな、苦いものを頼んだはずなのに口の中が甘い。周りの生徒も同じ感想をこぼしてた。
こうして昼休みが終わったのだった。
ーーーsideout
ウルベルトsideーーー
昼休みが終わり放課後、俺は四組に出向いていた
「すみません。ちょっといいですか?」
「はっはいぃぃ」
「四組の専用機持ちの子に会いたいんだけど?」
「さっ更識さんでしたらもう…」
居ないのか。何処に行ったとかは流石にわかんないよな
「また改めます」
「こここちらこそ、すすすみません」
ーーーーーー
寮に帰宅途中に布仏に会った
「ウルウル〜何処にいってたの〜」
「四組の専用機持ちの子に会いに行こうとしたんだけど、いなくてね。その帰り途中」
「かんちゃんに〜会いたいの〜」
「かんちゃん?まて知り合いなのか?」
「私の幼なじみだよ〜」
「何処にいるか知ってたりする?」
「第四整備室にいるはずだよ〜」
「……行くか」
「何処に〜」
「かんちゃんさんの所に。一緒に来るか?」
「う〜ん。行く〜」
俺たち二人は第四整備室に向かった
ーーーsideout
Nosideーーー
とある整備室にキーボードに高速で打ち込んでいる子がいる。打ち込み終わると画面には『error』の文字が
「……まただ。こんなんじゃ、あの人には」
そう言って再びキーボードに打ち込む。
ーーーsideout
ラブコメって難しい。
次回、二人目現る!?