家庭教師 Ⅹ世   作:naomi

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EP11 跳ね馬のファッション

「吉常くん。よく来たね」

 

2人が部屋に入るとツナは会話を止め立ち上がり、歩み寄った。

 

「あとクローム。ボスって呼ぶのはダメだってば」

 

「…私にとってボスはボスだから」

 

「しょうがないな、あまり外ではボス呼びしないでね」

 

「ハハハ、元気そうで何よりだツナ。そいつが例のツナ初の弟分か」

 

「そうですディーノさん。大谷吉常くんです」

 

「俺はディーノ。ツナは同じ師を持った弟分になる。よろしくな」

 

「よろしくお願いします」

 

「どう。目標は定まりそう」

 

「それが…」

 

「そっか。難しいよね」

 

「それでツナ。吉常を預かればいいんだな」

 

「えっ。どういうことです」

 

「ディーノさんが吉常くんに仕事を紹介してくれるそうなんだ」

 

「仕事ですか…どんな」

 

「『キャバッローネ』って会社知ってるか」

 

「…どこかで聞いたことあるようなって感じです」

 

「そっか。まあ男だしな【ソッチ】方面が疎い可能性はありえる」

 

(ソッチ…)

 

「その会社のCEO…日本だと代表取締役って言うのかな、それが俺の会社だからよ。ツナの弟分に免じて特別に体験させてやるよ」

 

「はっはぁ…あのツナさん」

 

「まあ折角だし。体験してみたら。その後で俺の仕事少し体験させて上げるから」

 

「いいんですか」

 

「俺の仕事に一番食い付きが良かったし、少しだけならね」

 

「わかりました。ディーノさんよろしくお願いします」

 

「へっ、ツナの前座って感じが少し引っ掛かるが、いいぜついてこい」

 

「あっクローム、折角ハルも来てるし暫くお休み上げるからさ。3人で遊んで来なよ」

 

「でもボス…」

 

「俺は大丈夫だから。3日間留守を守ってくれたお礼ってことで、なあ」

 

「ありがとう。ボス」

 

ロビーに降りると3人は談笑していた。

 

「ディーノさん。お久しぶりです」

 

「おっハル。えらくベッピンになったな」

 

「ハヒ。そんな恥ずかしいです」

 

(わー三浦ちょろ…)

 

「えっとその子は」

 

「鈴ちゃんです。吉常くんの同級生なんです」

 

(大谷。この人誰)

 

(ディーノさん。『キャバッローネ』って会社のCEOだって)

 

「えー。貴方があの世界の著名人御用達のファッションブランド『キャバッローネ』の代表なんですか」

 

「ああそうだぜ」

 

「石田鈴です。よろしくお願いします」

 

「よろしくな」

 

「ディーノさんの会社ってファッションブランドだったんですね」

 

「そうだ。体験してみるか」

 

「いいんですか。是非」

 

「あぁ、勿論鈴もいいぜ…。そういえばクロームが休暇貰ってたからよ。3人で遊んできな」

 

「本当ですか。クロームちゃん」

 

「うん。ボスがくれた」

 

「流石ツナさん。じゃあ行きましょ京子ちゃん。クロームちゃん」

 

「じゃあ2人ともあとでね」

 

3人は既に楽しそうに町中に消えた。

 

「じゃあ。俺達も行くか」

 

(あんた。とんでもない人と知り合ったのね)

 

(…あぁ)

 

車での移動中、吉常はある疑問をディーノに投げ掛けた

 

「そーか恭弥ともあったのか」

 

「お知り合いなんですか」

 

「一応恭弥の師だ」

 

「一応ですか」

 

「まぁ、恭弥は認めたがらねーけどな」

 

「ところでディーノさんとツナさんの師匠ってどんな方なんですか」

 

「どんな方か…見た目は赤ん坊だな」

 

「赤ん坊ですか」

 

「またその赤ん坊が強くてよ、なんど泣かされたか。しかもその赤ん坊は俺達の師だけじゃなくてな…」

 

「あの…おちょくってます」

 

「いやいや、マジマジ。信じられないのは無理もないけどマジな話だ。実際に会わせてやりたいが、今は何処にいるのかわからねーんだよな」

 

「…」

 

2人の冷たい視線がディーノに向けられた。

 

 

 

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