プロローグ
街が燃えている。その中で一人の少年が走っていた。
「父さん....母さん...折紙!何処だ!返事をしてくれ!」
ただひたすら家族の名前を叫んで走っていた。
走ってる途中に頭に家族の悲惨な光景が浮かぶ。
だが、その思考は直ぐに捨て頭を横に振った。
「大丈夫だ絶対に生きてる!俺の勘を信じろ!」
そう自分に言い聞かせて走り出す。
走り出してから何分経ったのだろうか…
今はその事に考える時間も惜しい。
その事を考えて次の角を右に曲がろうとした瞬間。
ズゴォォォォォン
音がして直後少年に風圧が襲い、体が壁に叩きつけられた。
「ガハッ....一体何が...!?」
少年は壁に叩きつけられた体を起こし、今起きている状況を確認しようとしたがそれは軽々と少年の頭から消し去った。
何故なら...
目の前の光景に広がったのは地面がまるでビームで抉られたように赤く、
そこには家族だった者の痕跡があったのだ。
その目の前には自分がさっきまで必死に探していた少女がそこにはいた。
少年は少女の前に立ち声を掛ける。
「折紙、折紙しっかりしろ大丈夫か!」
「.........」
少年は声を掛けるが、その少女の目には少年が入っておらずただひたすら家族だった者を見ていた。
その数分後…
少女はやっと理解したようで、その光の音の原因を確かめるべく上を向く。
それにつられて少年も少女と共に上を向いたのだが、
その光景に目を大きく開けてしまう。
それは上空に人影があり白い格好をした正しく天使の格好をした女の子だったのだ。
遠くからだったので容姿は分からなかったが、
少年は彼女が家族を本当に殺したのかと思えなかった。
だが現実は甘くなくそれは直ぐに確信に変わる。
家族を殺したことこれは紛れもない事実。
少年は家族を殺された事に怒りを発たせるが、
少年の横にいた少女がその天使の彼女に告げた言葉で少年は怒りを忘れた。
「ー お、まえ、が......お父さんとお母さんを。ー 許、さない......!殺す.....殺してやる.....ッ!私が ー 必ず......っ!」
少女は少年より人一倍空中に浮いている彼女に怒りを表す。
その後両親を殺した天使は、光の粒子となって消え二度と姿を現さなかった。
天使がいなくなった燃えた街に少年と少女は取り残された。
一人は絶望し地面に顔を下に向いている。
一人は少女の前に達少女の話を聞く。
やがて少し落ち着いたのか、少女は少年に絶望した声音で状況を説明する。
「雷....牙....お..父さんと.....お母さん....が...!?」
突然いきなり少年が少女を抱いたのだ。
少女は状況をうまく整理出来ていないため困惑していたが、それでも少年は少女に問いかける。
「.....折紙大丈夫だ!
俺がついてる!俺がお前を守ってやる。
だからお前の悲しみや怒りを俺が全部受け取ってやる!
お前の両親の仇を絶対にとるから.....
だから絶望だけはしないでくれ!!」
その言葉を聞いた少女は感情を露にし、少年の胸の中で泣いた。
その日少年は誓った。
絶対に命に代えても彼女を守り両親の仇を討つのだと
...これは復讐に燃える少女と歩む男の物語だ。
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ジリジリジリジリ!!
一人の部屋で目覚まし時計が激しく鳴っている。その部屋で一人の少年は目覚まし時計を止めるべく手で目覚まし時計を探す。
「.....んー...」
カチッ
目覚ましを止めた後少年は体をベッドから起こし少し疲れたようにため息を吐いた。
「はぁ、懐かしい夢だな」
少年は懐かしい夢を思いだしながら、視線をカレンダーに目を向ける。が、カレンダーの日にちを見るとそこには四月十日始業式と書かれていた。
少年はだるそうに独り言を呟いた。
「遂にあの日が来たか。まぁ直ぐ終わるからいいか」
そう言いながら部屋のクローゼットから学校の制服を出し
パジャマから制服に着替え、朝食を作るべくリビングに向かった。
ハイ、いかがだったでしょうか。初めて小説を書いたのですが、自分的にはよく出来たと思います。
次回は十香デッドエンド編です。
更新速度は未定ですが、時間があれば出すつもりです。
では次回で会いましょう。
次回:四月十日と白い刃
ヒロインもっと増えるかもで誰がいいか
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七罪
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夕弦
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耶倶矢