Take me to・・・ ~Side Story~ 作:ENDLICHERI
「葛城さん・・・・・・ですよね?」
まさか、この前の人が来るなんて・・・。ウィズが『ギター持ってた』って言ってたけど、まさかこのライブハウスだなんて。
「少し、よろしいでしょうか?」
「・・・・・・断る、と言ったらどうしますか?」
「あなたに話したいことがあるので、日を改めます。」
結局絡んでくるのね・・・・・・。
「・・・・・・分かりました。なんの用ですか?」
「実は、前にあなたたちの路上ライブを見ました。」
知っている。
「そこで、もう一度歌っていただけませんか?」
マジですか・・・。
「・・・・・・歌ったら、今日話しかけてきた用件は済むの?」
「はい。この数日、あなたたちの歌がどうにも気になっていたので。」
・・・・・・だったら、さっさと歌って絡まれないようにやんわりと離れるようにしよう。
「・・・・・・分かりましたよ。ただし、1曲だけです。」
「ありがとうございます。」
・・・・・・ギター借りないと。
ようやく話せた葛城さん。・・・・・・噂で『姉弟』っていうのがありましたので、一応『葛城さん』と呼んだけど、どうやら正解のようですね。
「・・・・・・・・・・・・。」
この前はアコースティックギターでしたのに、エレキギターも弾けるようですね?
「それじゃ、行きますよ。カバーですけど、曲は『ホタル』です。」
そして、エレキギターで弾きながら、歌い始めました。
「夏祭りの川のほとりで 行き帰りの人を仰ぐ
破れたスニーカーで 未来はぼんやりして」
聞いたことのない曲ですが、きっとギターメインの曲なのでしょう。静かに、音を奏でていきます。
「今年もまた会いに来ました 魂だけがホタルになって
ただ認められたくて ただ許して欲しくて
すれ違う幼い子を抱えた母と
遠くから聴こえてくる 夕暮れの鐘」
ここから彼のギターの奏で方が少し変わった。きっと、サビなのだろうと、知らないながらも思いました。
「子守唄でさすりながら 母の胸で泣いたよ
風に吹かれ またどこかへ
誰かを探してる ホタルが飛んでいる」
ギターの音が落ち着いて来たら、そこから勢いをつけて弾き続ける。
「澄んだ水で泳ぐ魚 氷の上を滑るペンギン
大草原に眠るライオン 僕らのパラダイス(楽園)
どこに行けば あるのだろう 天国かな それともただ
母の背中で聴かされた あの幼い子供の 子守唄に揺られながら
海へ続く川に ホタルが消えてゆく」
歌い終わると、切なげにギターを奏で、沈黙が訪れた・・・。
練習中の歌だけど、なんとか弾けたし、歌えた。・・・・・・1人で歌う予定ではなかったけど。
「・・・・・・これで満足しましたか?」
「えぇ・・・。あなた、上手なのね。」
「どうも。」
僕は楽器の片付けを始める。
「・・・・・・あの!」
「はい?」
「ギターを、教えていただけませんか?」
「・・・はい?」
予想外な展開が起き始めた・・・・・・。
ってことで、ちょっと展開加速してみちゃった♪
ちなみにですが、今回出した歌詞は読者が絶対に知らない曲です。・・・・・・なんでって、そりゃあアタシの好きなキンキの曲だからよ。