Take me to・・・ ~Side Story~ 作:ENDLICHERI
氷川紗夜さんに歌を披露してから数日。そのうちの8割以上、ギターのレッスンをさせられた。・・・・・・知りたい人もいるだろうけど、ウィズには話してない。話すと面倒になるから。
「・・・・・・今回はここまでにしよう。」
「分かりました。・・・・・・無理を言って、申し訳ありません。」
「急に何?」
「改めて思ったんです。『なんであんな事を言ってしまったのだろう?』って。」
「・・・・・・始まった事をバカみたいにずっと悔いる気はないよ。氷川さんが満足するまで、空いてるタイミングでするから。」
「・・・・・・ありがとうございます。」
正直、今すぐ『これで満足です。ありがとうございました。』って言ってほしいんだけど・・・・・・言うとガミガミ言われそうだから止めておこう。
「・・・・・・あの!」
「今度は何?」
「この後、予定ってありますか?」
「特にないけど。」
「でしたら、ちょっとお茶しませんか?」
「何故?」
「え、えっと・・・・・・し、親睦を深めるために・・・。」
言い訳が苦しいよ。
「・・・・・・はぁ~。分かりました、行きますよ。」
「っ、そうですか!」
笑顔になった。分かりやすーい。
「でしたら、あと10分くらいで今日のバイトが終わるので、ちょっと待っててください。」
「分かりました。」
ここまではいい。後は・・・・・・、
「あ、映司。どこ行ってたの?」
「仕事だよ。」
「ホントに~?」
このやかましいのをどうにかしないといけないんだよ・・・。
「・・・・・・あ、ウィズ。」
「うん?」
「この後寄り道してくから、自転車のカギ渡すから先に帰って。」
「え!?」
「よろしく。」
「映司さ~ん!?」
・・・・・・うん、よし。なんとかなった。
そして、ウィズが自転車で帰ったのを見計らって、氷川さんと合流した。
「お待たせしました。」
「いえ。・・・・・・良いんですか?」
「え?・・・・・・あぁ、あれは良いんですよ。それより、どちらで話すんですか?」
「そうですね・・・・・・知っている喫茶店があるので、そちらで。」
「分かりました。道案内は、お願いしますよ?」
着いた場所の名前は、『羽沢珈琲店』。・・・・・・喫茶店っぽいけど・・・。
「いらっしゃいませー!あ、紗夜先輩。」
「こんばんは。」
「今日は・・・・・・2人、ですか?」
「えぇ。」
「カ、カシコマリマシタ・・・。」
なんでカタコトになってんの?
「では、あちらに座りましょう。」
「は、はぁ・・・。」
場慣れし過ぎじゃない?さっきの店員さん、明らかに僕たちのことを『恋人』みたいな感じで捉えたんだろうな・・・・・・。
「羽沢さんは、何故動揺してたのかしら?」
あなたのせいよ。『男が父親しかいない世界でバンドリキャラが知らない男子高校生と一緒』なんて展開、驚かない方がおかしいよ。
「・・・・・・それで、『親睦を深める』って、何するの?」
「え、えっと・・・・・・?」
なんで誘ったんだよ?何もないなら誘わないでくれる?
「か、」
「か?」
「葛城さんとは、どういう関係ですか?」
「葛城・・・・・・ウィズのことか。彼女は『義理の姉』ですよ。歳も同じだから、『双子』って設定だけど。」
「そうなのですか?」
「はい。・・・・・・1週間くらい
「そうなんですね。」
・・・・・・ちょっと仕返しするか。
「そういう氷川さんは?」
「え?」
「氷川さんは、兄弟とかいるんですか?」
「・・・・・・いますよ、双子の妹が。」
顔つきが悪くなった・・・・・・。この話は終わりにしよう。
「・・・・・・そうですか。じゃあ、次の質問をお願いします。」
「っ!」
「僕、こういうのしたことないのでよく分からないんです。だから、色々聞いてください。」
クラスでも、基本1人だからね。
「・・・・・・なぜです・・・?」
「はい?」
「なぜ、妹のことを聞かないのですか・・・?」
「聞かないようにした。辛そうな顔をしてたから。」
「っ!?」
「そんな理由ではダメですか?」
「・・・・・・いえ・・・。」
辛い思いは、僕の前では誰にもさせない。もう、見たくないから・・・。
「では・・・・・・ギターはいつ頃から始めましたか?」
「アコギは6歳くらい、エレキは去年の高校1年から。」
「アコギはかなりやっていたんですね。」
「色々あってね。じゃあ、氷川さんはいつから?」
「私は、ずっと昔からではないんです。ギター全体で言えば、あなたの方が先輩です。」
そういえば、双子でどっちかが凄い才能があってどっちかが無いってあるんだったっけ?・・・・・・氷川さんは、そのタイプの双子か・・・。
「・・・・・・では、最後に1つ。」
「どうぞ。」
「あなたは・・・・・・
ってことで、今回はここまで!では、次回ごちゃごちゃしま~す。