Take me to・・・ ~Side Story~   作:ENDLICHERI

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Side 紗夜 -11-

 

 

 か、葛城さんって、意外と圧があるんですね・・・。ちょっと驚きましたよ・・・・・・。

 

「氷川さん?」

「は、はい!」

「・・・・・・そんなに驚かなくても。」

「す、すみません・・・。」

 

ちょっと、あの後だから『まだ圧をかけてくるのでは?』と思ってしまうんです・・・・・・。

 

「えっと・・・・・・、夕食は何が食べたいんですか?」

「え?・・・・・・そうですね・・・。」

 

シンプルと言われているカレーにすると、間違いなくニンジンが入ってくる。かといって、ニンジンが無い料理を探そうにも、普段食べてる料理で確実にニンジンが入ってないが思い浮かばない・・・・・・。

 

「氷川さん?」

に・・・・・・ニンジンが・・・・・・、

「はい?」

に、ニンジンが入っていなければ・・・・・・なんでも・・・・・・。

「・・・・・・分かりました。」

 

今、私の顔は凄く赤いでしょう。顔が今凄く熱いから。

 

 だけど、彼の服はお父さんの服に、外出用の上着、さらには私物の帽子。

 ここまでなら良いんです。ですが、彼は帽子を深く被って、左目を必要以上に隠そうとしている。・・・・・・そして、心なしか息が()()()のように荒くなって・・・・・・。

 

「氷川さん。」

「は、はい‥!」

 

しまった、彼の事に気を取られ過ぎて・・・・・・!

 

()()()ばっか見られると、ちょっとキツいかな・・・・・・って。」

「え?・・・・・・あ!す、すみません!」

「・・・・・・行きますよ。」

 

そうだった、彼は左目の事になると様子がおかしくなる。この前、彼をその状態にしてしまったのに・・・!

 

 それから、葛城さんは料理をしてくれて、夕食は済みました。その後は特に何もなく過ぎましたけど、夜遅い時間にリビングに来たら、葛城さんが窓を開けて外を眺めていました・・・・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 買い物を終えて、夕食を3人で済ませた後、僕はリビングで寝る事にした。

 でも、なかなか寝付けなかった。

 

「・・・・・・はぁ・・・。」

 

ため息をつきながら、窓を開けて、空を眺めてみた。

 

「何か見えますか?」

「っ、氷川さん・・・・・・。」

「すみません、急に声をかけて・・・・・・。」

「・・・・・・いえ、大丈夫ですよ。そもそも、あなたの家だから。」

「・・・・・・あの、一つ聞きたいことが・・・。」

「やっぱり・・・・・・左目のこと、ですか?」

「っ、はい・・・・・・。」

 

今なら、ある程度の覚悟は出来ていたから、今なら左目の事を言われても意識は耐えられる。

 

「あの・・・・・・大丈夫なんですか?」

「何が、ですか?」

「あの・・・・・・体調の方は・・・?」

「今なら、なんとか・・・・・・。」

 

氷川さんも分かりながら聞いてるのか・・・?

 

「・・・・・・普通の人とは違うものがある人は、どう思いますか?」

「え・・・?」

 

僕は静かに、左目を隠している髪をどかした。

 

「っ・・・・・・!」

「こんな目を持った、普通とは違う人間をどう思いますか?」

「目の、色が・・・・・・!?」

「えぇ。よく聞きますよね?『裸眼で目の色が違うのは病気の一種』ってことを。・・・・・・僕はその1人なんです。」

「葛城さん・・・・・・。」

「そのおかげで、周りの他人(ひと)だけでなく、母親からも拒絶されました。」

「それって・・・・・・!」

「はい、世間で言う虐待ですよ。おかげさまで、僕はこんなのになってしまったんです。」

「・・・・・・・・・・・・。」

 

・・・・・・これだけ言えば、分かってくれただろう。

 

「分かったでしょ?僕が嫌われる理由。」

「だから、離れようとしたんですか?」

「・・・・・・他人が傷付くよりはマシでしょう。」

・・・・・・やです・・・。

「え?」

「なんで、1人で抱え込むんですか?そんなの・・・・・・私は嫌です!」

 

1人で抱え込んで、何が悪い・・・・・・。

 

「あなたの気持ちが全て分かる訳ではありません!ですが!・・・・・・私は、あなたの力になりたい・・・!」

「・・・・・・僕といると、あなたまで周りから嫌われますよ?」

「それでも構いません、あなたの力になれるなら。」

 

まるで、初めて会った時のウィズのようだ・・・・・・。

 

「それに、私はその左目、好きですよ。綺麗な色をしていて。」

「っ!・・・・・・そんな事を言ってくれたのは、あなたが2人目ですよ。」

「え?・・・・・・ちなみに、1人目は?」

「姉のウィズですよ。だから、全くの赤の他人から言われたのは、あなたが初めてです。」

「そ、そうですか・・・!」///

 

真面目で頭の硬い性格だと思ってたけど、意外と人を思いやる気持ちが強いみたいだな。

 

「氷川さん、そろそろ寝ましょう。夜もかなり遅いですし。」

「そ、そうですね。・・・・・・あの!」

「はい?」

「な、名前で・・・・・・呼んで、いただけませんか?」///

「え?」

「その・・・・・・『氷川』は、2人もいるんですし・・・・・・。」///

 

確かに、氷川姉妹はどちらもCiRCLEに来る。だから、2人共いる時に呼んだらややこしいな。

 

「分かりました・・・・・・えっと、紗夜さん?」

「は、はい・・・・・・。あ!それと、敬語も止めてください。」///

「いいですけど、あなたもそうしてくださいよ。」

「え?」

「敬語は無理でも、せめて呼び方くらいはさ。僕も『葛城』が2人いるんだから。」

「は、はい・・・!」

 

・・・・・・うん?なんで深呼吸を?

 

「え、映司君・・・・・・。」///

「はい。」

「も、もう寝ますね!おやすみなさい!」///

「おやすみなさい。」

 

なんで照れてるんだろう?名前を呼びあっただけなのに。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 どうしたのかしら、私は?なんで、彼に名前で呼ばせたんだろう?なんで彼の名前を呼んで、こんなに胸が痛いんだろう?

 

「・・・・・・っ!」///

 

顔が熱い・・・!

 なんで、()()()()()()()()()って思ったのだろう・・・?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ごめんなさい、紗夜さん。僕は、あなたがどう思おうが、あなたの生活を狂わせたくない。

 それと、この家の洗濯機の使い方が分からないから、借りた服はたたんで置いておきます。

 

「・・・・・・ありがとうございました、さようなら。」

 

誰にも聞こえてないと分かりながらも、氷川家に挨拶をして、僕はこの家を去った・・・・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




はい、やっぱり逃げたよ。・・・・・・アタシ、こう書いたけど、この後どうしよう?
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