小説に書いてみる事で更に好きになれる感じがあります今日このごろ。
☆
錬金術のアトリエ 1
キルヘンベルと呼ばれている街……
錬金術で賑わい、発展した街ではあるけれど、錬金術士の死をきっかけに人が離れ……そして1年……2年……
どのくらいの時が流れたものか。
みるみるうちに人が離れて行き……
1度は発展したものの……人の少ない、のどかな田舎街となった。
暖かい色の石畳の広場に、ヴァルム大教会。
立派なストリートに、高級住宅街を思わせる街並み……
大勢の職人と、大勢の冒険者達で賑わっていたものの、その職人達と冒険者達が離れて行き、僅かな職人、冒険者を残すのみ……
そんなのどかな、寂しい田舎街。
そのはずれにある、小高い山の上。
錬金術士のアトリエがあるが、その錬金術士は居ない。
今は錬金術の出来ない娘が1人、住んでいるだけなのだが。
そんなキルヘンベルの、ある日の朝……
太った少年が、その小高い山へと歩いて行く。
今日も今日とて暖かい風が吹いて、小鳥が飛ぶ。
柔らかな朝の日差し。眩しい緑。
丸っと太ったハト達と、オレンジ足と呼ばれる鳥達に、更に様々な種類の鳥が、今日もそこそこの群れで、地面を啄んでいる。
少年は結構な山の上まで、はるばるとやって来て、そんな山の上の一軒家、アトリエのドアを叩く。
こんな山の上だと、訪問者もそうそう居ない。
「ソフィー、遊ぼうぜ~……」
ドアを叩くと、すぐに錬金術士の孫娘、ソフィーが出てきた。
「待ってたよオスカー!」
ソフィーはドアを開けると、笑顔でショートダッシュして、オスカーに体当たりして抱きつく。
細い少女と太った少年。
体当たりされた少年は、びくともしない。
「うおぉ……今日も元気だなソフィー。今日こそは、芋の親分を見つけたいとこだよな……」
痩せすぎてる、細いソフィーを抱き止めたオスカーが、とぼけた声でそう話す。
「そりゃあ、元気だよ~。朝からね、このおばあちゃんの杖に磨きをかけててね……」
ソフィーは振り向き、入り口すぐに立てかけてある杖を指差す。
「この杖、ソフィーには長すぎるよなぁ……」
その杖を見たオスカーは、持ち前のおとぼけボイスで、片眉を上げた。
「それは、皆に言われるんだけどね?」
オスカーが太くて腕が回らないソフィーは、オスカーから離れると、杖の方へと行く。
「もう出掛ける準備は、バッチリなのかい?」
オスカーは身体を避けて、ソフィーと離れる。
「もちろん!おやつも持ってるよ!」
ソフィーは錬金コートのポケットから、紙の包みを取り出す。
紙の包みの中は、オスカーの作ったビスケットだけれど、錬金コートの不思議機能により、綺麗なまんま、割れてもいない。
「いつのだい?」
オスカーは尋ねる。ソフィーはおやつを持ってくのは忘れないのだけど、食べる訳ではないから。
食べる、という事がしんどいらしく、お陰でやたら痩せていて貧相なのだ。
そんな2人は、市街地の方へと錬金術屋敷の山を降りる道へと向かう。
「ソフィーちゃん、今日も元気だねぇ……」
そんな2人を眺めて、よくアトリエの井戸の前に居るおばあちゃんが、微笑む。
「えへへ……元気だけが取り柄ですので」
まずは朝の日課、井戸水を飲む。
ソフィーとオスカーは冷たい井戸水を飲み、おばあちゃんと挨拶を交わす。
「ウメさんも、元気そうじゃないか」
そんないつもの朝。
完全に山の中……そんな場所の一軒家と井戸。
井戸水の桶を戻し、オスカーとソフィーで山を降りる道を歩き、モニカの家へと向かう。
ウメさんは、またこの山で1人でゆっくり過ごすらしい。
2人とも15歳。この田舎街には、あまりこの年頃の人が居ない。モニカは16歳だ。
錬金術士の娘のソフィーは、錬金術は使えない。錬金術師の屋敷に住んでいるだけだ。
そして小高い山のてっぺんにある、錬金術師の屋敷から、山を降りる山道をソフィーとオスカーで降りる。
オスカーは、のっしのっしと歩く。
足も短いから遅そうに見えて、これがなんか早い。
ソフィーは、ちょこまかと付いて行く。
「鳩とオレンジ足、今日もせっせと頑張ってるね」
ソフィーは少し離れた場所で地面を啄む、鳩とオレンジ足に目を向ける。
「植物もさ、虫が増えすぎると痩せちまうみたいでな、こうして手入れしてくれる鳩とオレンジ足は大歓迎なんだよな」
オスカーはそう話す。植物と話が出来ると主張するオスカーは、よくそういう話をする。
「黒い親分は?」
ソフィーは尋ねる。時折見かける黒い鶏、ソフィーは黒い親分と名付けた。
「黒い親分もギャーギャー鳥も、植物からしたら友達みたいなもんさ。虫もそうだったりするんだけどな」
オスカーは片方の眉を上げて、そう言って笑う。
山から市街地へと入り、ソフィーとオスカーは、少し風化して傷んだ石畳の道を歩く。
「モニカ~……洗濯終わった~?」
そして住宅地に入ると、割りとすぐにモニカの家はある。
その住宅に住む奥様達と、モニカが住んでる地域。
見える限り遠くまで、家は建ち並んでいる地域でもある。
ここはそんな住宅街のはずれ……あまり人は居ない。
「終わったわ。今日はどこに行くの?」
レイピアを差したメガネっ娘、モニカがキリッとした佇まいで2人を見る。
「キルヘンミルクスネークカモン!今日もチャレンジさ!」
ソフィーとオスカーが、ヘンなポーズで揃えて答える。
痩せた女と太った男のカップル……
2人とも、やたら元気なのが取り柄だ。
……キルヘンミルクスネークは、近くの森に現れる白い蛇。
この蛇が美味しいのだ。
しかもその蛇の皮からは、上等で上品な皮細工の品が作れる為、ホルストさんのカフェで買い取ってくれる。
「ふふ……まあ、そうよね」
キルヘンミルクスネークの皮からは、可愛い小物も出来る。モニカはお洒落な小物が大好き。
3人は広場へと続く道を行き、ヴァルム大教会へ向かう。
「パメラ~っ……今日もキルヘンミルクスネークにチャレンジするよ~」
広場を見守るキルヘンベルのシンボル。ヴァルム大教会の掃除をしていたパメラに、ソフィーが声を掛ける。
「あらあら~……よろしくお願いするわ~……」
黒が特徴のゴージャスドレス、うす紫のゴージャスロングヘア……
スカート部分がゴージャス過ぎて、お掃除には向かないけれど……
そんないつもの姿のパメラが、ゆるふわ高音ボイスで言う。
ヴァルム大教会のシンボルのシスターが、キルヘンベルの母、パメラだけど……
シスターには見えないゴージャスさ。
だけど、シスターのパメラ。
そしてオスカーとモニカは、教会の子供達の教官、神父様と似た格好のバーニィさんに、声を掛ける。
「少し畑に出してるけど、いつものメンバーは近くの森に行くのを楽しみにしているよ。今日も頑張っておいで」
バーニィさんは、教会の子供達の行動を管理したりしてる教会の人。
次期神父様……かも知れないけど、どうだろう?
子供達の先生でもある男の人だ。
オスカーとソフィーの先生でもあった、厳しくも優しい人。
「よし!掃除は切り上げてよし!近くの森に行く者はオスカー、モニカの所へ集合!」
バーニィさんがパン!と手を叩き、子供達は集まる。
そして子供達は、やいのやいの言いながら、近くの森へと向かう準備をする。
「今日はムショーにさ、王様キノコ食べたいんだよ!」
「今日も綺麗な石が、私を待ってるわ!」
「特製の弓矢、今日こそ飛ぶぞ~っ!」
子供達はそれぞれに目標目的があって、それぞれの装備を手に集まって来る。
キルヘンミルクスネークは、特別な獲物。
基本的にキルヘンミルクスネークは捕れないのだが、泥蛇にうずまき貝、芋やきのこ、そしてパメラが集めている綺麗な石ころ。
つまりは食欲を満たすモノ、ロマンに溢れる石がそこはかとなく採れたりするのだから、人気も出る。
それに、子供の娯楽なんて今のキルヘンベルには、この採取活動くらいしかない。
「あらあら~っ……じゃあまた、オレンジとか赤い小石も取れたりするのかしら~?」
ソフィーに声を掛けられたパメラは、のほほんとした、高音ゆるふわボイスで話す。
今までパメラに渡した綺麗な小石達は、教会の巨大な像の足許に鎮座していて、キラキラしてる。
「もちろん!美味しい夕食摂らないと、大きくなれないもんね!」
ソフィーはガッツポーズを見せる。
「でもソフィーちゃんは、また痩せたんじゃないかしら~?ちゃんと食べないとダメよ~」
パメラはゆるふわボイスで、ソフィーの気にしてる所を抉る。
食べる事がしんどくて、太りたいけれど太れない。
……イマイチ食べられる量も増えない……
……痩せて貧相な自分が、ソフィーの悩みなのだ……
「そ……そうなんだけどね……まあ、栄養のある物、採ってくるね!」
ソフィーはヴァルム教会、噴水広場を出る。
ソフィーとモニカ、オスカーと子供達……その中に派手な出で立ちの子供、コルネリアの姿もあった。
コルネリアは教会に住んでる訳ではなく、住宅地に住んでるのだけど、こうして近くの森へと行く時に、どこからともなく現れて合流してる。
……なのだけど、ソフィーとオスカーとはあまり話さず、仲の良い無口な子供と行動していた。
コルネリアと、その仲の良い子供達は、なんとなくお気楽な雰囲気漂うソフィー達を、敬遠していたのだ。
まあ、性格の合わない子供も居たりする。
コルネリア軍団はソフィー集団、オスカー集団とはまた離れて、近くの森へと向かう。
……そして訪れる近くの森。合計15人で来たけれど、3班くらいに分かれて蛇を探す。
各々、お手製の小さな蓋カゴを持って歩く。
「ふかふか緑発見~♪」
ソフィーは蓋カゴの外ポッケに、ふかふか緑を入れたりする。子供達も、思い思いに色々と採って歩く森。
「本当にふかふか緑なの?あら、随分といいやつじゃない?香りも強いわね」
モニカが、ソフィーの採ったふかふか緑を確認する。
ソフィーは良く勘違いするので、要確認だったりする。
「おお~♪ソフィー姉ちゃん、これは本物だな。オイラもほら、ひらひらキノコ採ってるんだぜ」
教会の男の子も、蓋カゴを見せる。結構入っていたりする。
「へへ~♪今日はツイてる予感がするね」
ソフィーは得意気に笑い、ふかふか緑の葉っぱを1枚、もっかい嗅いでみる。
ふかふか緑のいい匂いがする。
そうやって、ソフィーとモニカ、教会の子供2人とで、途中に色んな木の実や草の根、食べられる物も探して詰め込んで歩く。
この日、近くの森の奥の小川近く……その辺りを探すソフィーとモニカの前で、ガサガサと川べりの草が動いた。
「!」
ソフィーがその場所を見つめる。モニカも少し笑みを浮かべて頷くと、その場所に歩み寄る。
ソフィーがその草むらに石を投げる。
……パサッ……
すると反対側にするするっ、と出てきた蛇を、モニカがレイピアでストン、と仕留めた。
「やった!やった~っ!」
鮮やかな手際に、ソフィーは思わず大声を上げる。
仕留めた蛇は、かなり大物な蛇だった。
「結構な大物じゃない?」
ソフィーが喜び、モニカの顔も綻ぶ。
「すっげぇ~!さすがモニカ姉ちゃん!」
教会の男の子も、大はしゃぎだ。
……こうしてモニカが泥ヘビの大物を捕まえた。
コルネリア軍団の子供達も1匹、泥ヘビを捕まえていた。
オスカー隊が、いつもの葉っぱとか食べられる細い根っこ等々……
その中に更に、王様キノコを見つけていた。
いつになく豊作の夕方……いつも通り教会の横の広場で、皆で食べる。
……今日も皆で囲む、美味しい楽しい夕食となった。
……とはいえ毎日バーニィさんとディーゼルさんが、猟師さんやら農家の人なんかを連れて来てくれて、更に食材を追加したりするからなんだけど……
なんとなく、この日はソフィーの隣がディーゼルさんだった。
バーニィさんと同じように、子供の行動の世話をする先生だ。
「ソフィーは、まだ食べるのがしんどいかな?」
筋肉が目立つ25歳、ディーゼルさんがそう聞いた。
バーニィさんもディーゼルさんも、いつからか教会に居る人。
神父様と同じような服装。少し色が違う。
「まあ……そうなんですよね……」
ソフィーは苦笑いする。こんな量でそんなハズないのに……少し食べるとお腹いっぱいになる。
そして無理して食べないと、痩せていくのだ。
小さい頃からの悩みだから、知ってる人も多い。
「無理せず持ち帰って食べてもいいんじゃないかな?食べられない、って悩みはソフィーぐらいだから、詳しく分からないが……」
ディーゼルさんはそう言って、スープのお代わりをする。
バーニィさんもディーゼルさんも、日がな1日街を歩き、街の人々と話し歩くのが仕事。
なので日中は、教会に居る事はほとんど無い。
そして子供達を働かせるのが仕事……夜は読み書きとか、歴史とかを教えていたりする先生だ。
ソフィーが物心つく頃には、おばあちゃんの錬金屋敷に引き取られていたので、あまり教わらなかったのだけれど。
「今日も旨いなぁ……王様キノコの味は格別だよな……それに八百屋の塩、様々だな」
ディーゼルさんは美味しそうにスープを飲む。
キルヘンベル唯一の八百屋……
マルグリットさんの八百屋は、隣国に住む旦那様からの流れで、物流を確保しており、特に重要となる塩を一手に捌いている店。
それを元にした調味料をオスカーが研究している。
塩の質が時々で違ったり色々とあるようだ。
……この田舎町、山にあって海が遠いのだ。
「今回の骨の味は……どうだろうなぁ……」
オスカーは子供達と一緒になって、蛇の骨を焼く。
食べられる草の実木の実、キノコに根っこと、やたら詳しいオスカーは、子供達にも人気の先生だ。
それでいて八百屋の調味料関係の研究もしていて、キルヘンベルの食を担う名士……それが八百屋の倅、オスカーだ。
貫禄もあるし、王様的なファッションも、その貫禄に拍車をかけている。
西日も沈み行く頃……子供達と神父様、パメラやバーニィさんディーゼルさん、日替わりで訪れる農家のおじさんおばさん、猟師のおじさんおばさん……賑やかに過ごす夕食が終わって……
広場から解散すると、オスカーとソフィー、モニカと3人で帰路に着く。
ソフィーとオスカーは、13歳ぐらいの時に幼馴染みから、男女の仲となった。
「ソフィー、ちゃんと食べれたか?」
オスカーはお決まりの質問をする。
「美味しかったんだけど、あまり飲み込めなかったかな。疲れてたりするハズなんだけどねぇ……」
ソフィーは答える。
「ソフィーはなんでかしらね?不安になるくらい食べないけど……」
モニカも心配そうに話す。
「今日の泥ヘビ、旨かったけどな……ソフィー用に気まぐれジャムのクッキーを……って……まだあったっけ?」
途中でモニカと別れてから、錬金術師の屋敷へと向かう山道。石畳は終わり、繰り返し歩いた事により出来上がった道……そんな道を歩く。
「あたしは芋ばっかり食べてたかな。蛇より芋の親分の方が好きだからな~……あとオスカーの調味料が美味しい」
ソフィーはオスカーと腕を組む。
恋してるとルンルン気分になれるから不思議だ。土に汚れた腕と腕が絡んで、ジャリジャリする。
「アレ、塩に香り付けしてるだけなんだけどな。まあ、オイラもお気に入りだけどな」
2人になって、ソフィーとオスカーは腕を組んでアトリエへと歩いて行く。
薪を足さなくても燃え続ける、不思議な暖炉がアトリエにはある。
おばあちゃんの作品で、しかも暖かいのが下に落ちる造りなのだとか。
ソフィーとオスカーは、その暖炉の前に井戸水を置いて、服を洗い……その後で身体を洗う。
「オスカー、垢が凄いよ……ぼろぼろでるもん」
オスカーの背中を拭い、ソフィーが明るく言う。
ゴシゴシすると、ぼろぼろこぼれる。そんな裸の付き合い。
「今日も汗かいたもんなぁ……」
井戸水を浸した布で、身体を洗う。
「いつも、背中に届いてないんじゃない?オスカー太ってるから」
そんな事を嬉しそうにソフィーは言う。ゴシゴシして綺麗になると、なんだか嬉しい気分になる。
「太ってなくても、届かないだろ?まあ、長いのでやってるんだけどなぁ……」
オスカーが天井の方を見て言う。このアトリエは不思議な物がある。
この照明も、昼も夜も光りっぱなしで、しかも燃料を必要としないのだ。
暖炉もそうだけど照明も不思議だ。
お互いに身体を洗って、水を弾く床板に、汚れも水も流す。
床板はそんな水を隙間から吸い込み、汚れも水も消えて行く……
そして暖炉の前で乾かす。
「ソフィー、おっぱい育ったか?」
暖炉で身体を乾かす2人……オスカーに背中を預けるソフィーのおっぱいを撫でて、オスカーが呟く。
「そう?そんな感じしないけどね……今やあたしのおっぱい、オスカーの方が詳しかったりするのかな?」
ソフィーはその手に、手のひらを重ねる。
こうなってもう2年……お互いに慣れて、夫婦みたいな気分になる。
最初はドギマギして興奮して……色々とはしゃいでたけど、そんな時期でもなくなった。
だけど夫婦ではない。ゆくゆくはソフィーに子供が出来て……なんてオスカーとしては思うけど、初潮がまだらしい。
……遅すぎないか?
オスカーとしては栄養不足を疑って、よくアトリエに食べ物を持って行く。
ソフィーはそうして誰かから物を貰う事を、良しとしない性格なのは知っているけども……
そんな毎日は続く。
オスカーがアトリエに来るのは開花の日、種子の日……と決まり出した。
なお、キルヘンベルでは、1週間が5日だ。
双葉の日、蕾の日、開花の日……が平日。
果実の日、種子の日……が休日。
種子の日の次は、双葉の日。
双葉の日、蕾の日、果実の日は、ソフィーは独りで寝ないといけない。
それが嫌で、蕾の日にはモニカの所でお泊まりしてる。
昼は近くの森に行き、キルヘンミルクスネークカモン!する事がほとんど。
雨が降った時の方が捕まえられるので、雨が降ると張り切ってやる。
……雷雨なんて大チャンスなんだけど、危ないので皆で固まり、ロープも用意してやる。
この辺りは温暖で寒くないからできる芸当だ。
「今日は~……何しようかなぁ……?」
朝になると、ソフィーはアトリエを出る。
本が沢山あるアトリエなんだけど、ソフィーは読書趣味ではなく、アテもなく出かける。
アトリエの山を降りて、住宅地を抜けて教会前、噴水広場へ……
「お!ソフィー姉ちゃん、今日は大馬車が来るみたいだから、見に行くんだ。おいでよ」
キラキラした水が今日も眩しい噴水広場。
教会の男の子に言われて、ソフィーは目を輝かせる。
「行く!黒王丸、元気かなぁ~♪」
「そろそろ来るって話だから、今日じゃないかも知れないよ?」
教会の女の子もついていく。
キルヘンベルの子供達が続々と、思い思いの場所に出発する場所。
それがヴァルム教会前の噴水広場だ。
キルヘンベルの街の入り口。
今日も自警団の人が居て、ソフィーと男の子、女の子はその側の川で釣り糸を垂らしながら、大馬車を待つ。
……キルヘンベルを日々歩き、何かして遊ぶ日々……
……そんなある日、ソフィーが独りで寝る日に、ベッドとベッドの間に……
四角い……シミ?……のような物が出来たかと思うと、地下への扉となった。
おばあちゃんが使っていたコンテナへの入り口が、また現れたのだ。
「……あれ?おばあちゃんが封印して、無くなったはずだけど……」
ソフィーはしゃがみ、小さな杖の形をした閂を外す。
細い扉……おばあちゃんが時折入って行った扉は、ソフィーは入ってはいけない扉……
おばあちゃんが居なくなる前に、その扉は消えた。
それから2年くらい経つのだろうか……
……カタッ……と軽い音がして閂は外れ、扉を開けてみれば、下へと続く階段が見える。
中は明るく、空っぽの棚たちが並んでいる。
ソフィーがここに入るのは、初めてだ。
……初めてのはずだけど……
下着姿だったソフィーは、緑の錬金コートを羽織って、下へと降りる。
階段はしっかりしていて、地下へと続く。
なかなか深い。思った以上に階段が長い。
そして地下にも照明が並んでいて、明るい。
右も左も空っぽの棚……空っぽの棚……その果てにドアがある1本道。
そのドアには、豪華な杖で閂がされていて、ソフィーはそれを外す。閂の豪華な杖は、中々の重量感……
ドアは軽く押し開かれ……
こちらは控え目な照明の部屋……
その中には黒くて大きなぷにぷに?の後ろ頭があった。
「きゃっ!プニ!?」
ソフィーは後ずさりして、慌てて部屋を出るとドアを閉める。
……そして脇に避けた豪華な杖に手をやる。
このドアの閂である豪華な杖を手に……少し待つ。
……静かなままだ。
……明るいけれど、あまりにも静かな棚の廊下……
……更に少し待つ。何だろ?と豪華な杖を置いてドアを開ける。
変わらずに、ぷにぷに?の後ろ頭がある。
しかもでっかい!
ソフィーの5倍……もっと大きいかも……?
……そしてそのぷにぷに?が居るだけの部屋のような……
ソフィーはくるりとその回りを回る。
この黒いぷにぷにには、顔が無い。
ぷにぷにではないようだ……そしてここで行き止まりみたいだ……
そんな中、ぷにぷに?の身体から、ソフィーに向けて細い腕?みたいなのがぴょこん、と飛び出していた。
……身体と同じ色の、黒いテカテカのぴょこん……
ソフィーはおずおずと、それを握ってみる。
「……錬金術士は死んだのか……ああ……そうか……約束の2年が過ぎた。お前は新しい……普通に考えれば……錬金術士の孫娘……そうか……お前は孫娘か……」
そんな思いが伝わって来た。
ツヤツヤした触り心地で、油っぽい見た目なのに、不思議と油っぽい感触は無かった。
「あ、あなたは?」
ソフィーも思いをぶつけてみる。
「マナの柱……と呼ばれていた……我は……我であるとしか言えぬ……だがこの屋敷に力を与え……この街を……この土地を守護している……」
ソフィーはマナの柱のぴょこんを握る。
……なんかしっかりとしていて、温かい。
「おばあちゃんの事を知ってるの?」
思いをぶつける。ぴょこんは、時々上に下に、ほんの少しだけど力強く揺れる。
「……知っている……我の望む物全てを我に捧げた……我は力を与えた……お前も……我に捧げるのか?……歓迎するぞ……」
マナの柱はそう思いを伝える。
頭に響く声として伝わるのだけれど、落ち着いた、安心できる……年老いた男性のような声。
「力?……まさか、錬金術士になれる力!?」
ソフィーは思いをぶつける。
「ソフィー……お前は錬金術士になりたい……のか……その力なら与えられるが……それをお前が受け取れるのかは……お前次第だ……それは天分次第だな……」
マナの柱は答える。
それを信じていいのかは分からないけれど、アトリエの地下の中に住んでるみたいだし、信じても良さそうだ、とは思う。
「おばあちゃんを錬金術士にしたのは、あなたなの?」
ソフィーは聞いてみる。
「我が力を与えた……受け取れたのは……彼女の……天分だな……」
マナの柱は答える。
「天分って、なに?天才みたいなもん?」
ソフィーは尋ねる。
「人間に生まれれば……人間として生きる……マナの柱に生まれれば……マナの柱として生きる……猿なら猿……猫なら猫だな……お前がどういった人間なのかも……既に決まっている……という事だな……」
マナの柱は答える。
思いが伝わってくる分、言葉以上に色々と伝わってくる。
……ソフィーの天分は、人間で女……
そしてこの場所……
受け取れる能力も決まっているだろうけれど、どう決まっているのかまでは、受け取ってみなければ分からない……
「錬金術士になれないかも知れない?」
ソフィーはガッカリしながら思いを伝える。
「なれないかも知れないな……だが力を受けたならば……魔法ぐらいは……操れるようになるだろう……」
マナの柱は答える。
「魔法ぐらい?」
ソフィーは少し明るい表情になる。
魔法ぐらいなら、使えるようになるって事……?
「我が……力を与えた者は……数知れず居た……その中で魔法を使えないままの者は……居ない……だから……良くすれば錬金術士になり……魔法も使えるようになる……だろう」
マナの柱は答える。
落ち着いた、あまり興味もないような感じで、さも当然、といった風だ。
「あなたが求める物は何?」
ソフィーは尋ねる。
「お前の体液だ……汗や排泄物……脂……髪……そういったお前には必要の無い物を頂く……それと……お前が我に預ける物全てだが……それはお前の天命が尽きるまでは……お前の所有物みたいなものだ……」
マナの柱は答える。
「……ん?それって超エロエロな感じ?……あと、はげ頭になる?……預ける物?」
ソフィーは考えて……
そんな答えを出した。
「まあ……エロエロな感じ……というイメージは……合っているな……髪は不都合なら頂かないが……預ける物は……預ける物だ。錬金術の材料等だな。……よって先の錬金術士の……預けた物は……全て頂いた……天命を終えたのだからな……」
ソフィーの答えを受けて、マナの柱は答える。
「さすがにちょっとなぁ……」
ソフィーはもじもじする。
「慣れれば便利だぞ……ここの外の部屋も……腐ったりせずに……保管できる……お前にとっては……良いことずくめ……我もその体液で大いに力を得られる……更に……この中では時間を止める事も……出来る……忙しい人間でも……ゆっくり休めたりするぞ……」
マナの柱はそう売り込んでみる。
WinWinな関係になるが、それもソフィー次第だ。
「……今、答え出さないとだめ?」
力は欲しいけど……
と、ソフィーは思うけど、超エロエロな展開にはさすがに抵抗があるし、そう聞いてみる。
「我は……ここにある……明日でも……来月でも……来年でも……断るでも良い……まあ……また話をしに来てくれると……我も退屈しのぎになるな……」
ソフィーはぴょこんを離す。
ぴょこんを離すと、思いは途切れた。
……静かな部屋。
そしてまたぴょこんを掴む。
……ここで帰っても独り……
「ここで寝ていい?」
ベッドもないこの場所で、どう寝るのかは考えてなかったけれど、そう思いを伝える。
マナの柱は、おばあちゃんにも詳しいみたいだし……
「……裸になり……中に入れば……寝る事も出来る……服を着たまま入られると……我の身体が布に捕らえられ……減ってしまう……それに服を汚す事にもなる……」
マナの柱は答える。
「……超エロエロな感じになるじゃん……」
ソフィーはそう、思いを伝える。
「……超エロエロになるには……我にも工夫と技が必要だろう……それをしなければ……眠るだけだ……朝日の出る手前には起こそう……」
マナの柱はそう伝える。
なんかサービスもいいみたい。
「じゃあ……」
ソフィーは服を脱いで裸になる。
そしてその途中、ふとマナの柱を見る。
……目が無いから見えないのかも……
……そして脱ぎ終わると、ぴょこんを掴む。
「なんか恥ずかしいね……骨とか浮いてるのが……みっともないんだよね……へへ」
ぴょこんを掴むと、マナの柱と会話が出来る……
「ふむ……まあ……我を相手に恥じる事もあるまい……我は……人間ではないからな……それに……我も裸ではある……」
マナの柱はそう伝えた。
「裸……だね。確かに……」
ソフィーはマナの柱を見上げる。
……確かに服は着ていない。
「それと……脱いだ服は外の棚に……置いてくれ……我にとっては……危ない品だ……」
そしてマナの柱は、ソフィーが部屋の隅に脱いだ服に向けて、ぴょこんを伸ばす。
「そ、そうだったね……ごめんね?」
ソフィーはいそいそと服を外の棚へ置いて来る。
マナの部屋に戻ると、マナの柱は口を開けていた。
「食べられる……?」
ソフィーはマナの柱の口に手を触れて、そう伝える。
「食べたりはしない……朝になったら……起こして吐き出そう……」
マナの柱に言われて、ソフィーは口の中に入る。
まるで身体の中に温かい風が吹くような……
そして身体を預けると寝たまま、宙に浮かぶような……
そんな初めて感じる心地好さに、ソフィーは眠りに落とされた。
「朝だぞ……」
マナの柱に起こされて、ソフィーは起きる。
吐き出されてみると身体は全然汚れてなくて、しかもすべすべさらさらな感じだった。
エロエロな感じもしなかったし、今までの人生でナンバーワンの寝起きスッキリ感……
ソフィーは、マナの柱のぴょこんを掴む。
「……ありがとう。なんか凄く良く眠れた」
壁は……
少し明るすぎるくらいの光る苔が、うっすらと付いた石。
床は黒い絨毯で、なんか柔らかい毛で出来ていて、足の裏に心地好い。
広いし、なんだかいい部屋だ。
天井には、アトリエにも使われている灯りが幾つも光っていて、控え目だけど明るい。
「……眠りが深く……休まったのなら良かった……また来るといい」
マナの柱の声も柔らかく優しい。
寝てみて思う事は、心地好い事と、マナの柱に、怒りも悲しみも感情が感じられなかった事。
だけど少しだけ嬉しく思っていたように思う。
気のせいかもだけど。
「次は覚悟決めて来ようかな……力……欲しいもんね」
ソフィーはぴょこんを少し強く握る。そしてその思いを伝えた。
「……そうか……もっと色んな物を食べる事を勧める……栄養不足気味だったぞ……」
マナの柱はソフィーにそう伝えた。
ソフィーはコンテナを出て、アトリエのベッドの間の細い扉を閉じた。まだ外は暗い。
遠くに朝の光りがちょこっとだけ覗く……
そんな時間だった。
ほんの少ししたら朝になり、オスカーとモニカがやって来る。
ソフィーは外に出て、この日もキルヘンミルクスネークを狙い、近くの森を駆け回る。
この日は、ぐるぐる貝の大物は居たけれど、蛇は取れなかった。
夜はオスカーが来て、八百屋から色々と野菜を持ってきた。
「ソフィーはこういうの、あまり好きじゃないんだろうけどな……最近また、痩せて来てないか?食べるもん食べないと、母ちゃんも不安がってるんだよな……」
キルヘンミルクと、うに、きまぐれいちごにカボチャと、今日のオスカーはやたらと色々持ってきた。
「……食べるよ。心配かけちゃってるんじゃ、悪いもんね」
ソフィーは錬金釜の近くの台に行く。
そこが台所でもある訳だし、オスカーは色々とそこに並べた。
「スープ、作るな。朝とか昼も、ほとんど食べてないだろ?」
やたら心配かけてるみたいだ。
「まあ……ね」
ソフィーは昨日マナの柱に「栄養不足」と言われた事を思う。
オスカーは手際よくスープを作る。
「美味しい!オスカー料理うまくない?こんな美味しくなるの?」
沢山作るスープを、オスカーと2人で食べる。
オスカーってば、作りすぎて余るくらい作ってた。
「いつもこんなもんだろ?朝の分もあるからさ、朝もちゃんと食べなよ。そうしないとまた痩せて来るからな」
暖炉の前のテーブル。
オスカーの食べっぷりが良くて見とれる。
でもオスカーがこっちで食べてるって事は……
……マルグリットさんは独りで夕食なのかな……
なんて、ソフィーは思う。
「オスカー、太い子が好きだもんねぇ……」
ソフィーはそう言って笑う。
マルグリットさんの事は伏せておいた。
「いや、ソフィーが細すぎる感じになってるだけだって」
オスカーはそう言ってソフィーにスプーンを差し出す。
同じものを食べてるんだけど……
ソフィーは身を乗り出して口を開ける。
「あ~ん……」
「へへ……可愛いな。ソフィー」
ソフィーがそんなひとくちを食べて、オスカーは笑う。
「なんか、いつもより食べられる感じする。なんだろ……」
いつもより、食事が美味しく感じる。
そしてもっと食べたいと思えるのだ。
「あ~ん、がいいのかい?もひとついけるか?」
「いけます!あ~ん……」
……夜は下着姿でオスカーと寝る。
明るいままの部屋で、オスカーは目を布で覆い、ソフィーはそのまま。
昔からアトリエの灯りは消えないから、暗い所で眠る習慣が無い。
「オスカー……あたし……昨日ね……」
昨日の、コンテナのマナの柱の話をする。
おばあちゃんもそのマナの柱に錬金術士の力を貰った事、街を守っているらしい事、昨日はそこで眠った事……
「念願の錬金術士になる秘密が、そこにあるのか……でもエロエロな感じにならないとダメなのか?」
ソフィーと抱き合いながら、ひととおり話を聞いて、オスカーはそう話す。
どこかとぼけた……心地好い声で……
「きっと、そう。でも錬金術士になって……おばあちゃんみたいに色々な人の役に立ちたい」
ソフィーはオスカーを抱く腕に力を入れる。
「じゃあ、いいじゃんか……ソフィーがもっとエロくなるって事で……」
オスカーはソフィーの身体をまさぐる。
「ん……んっ……これも勇気だよね……」
ソフィーもオスカーのほっぺたをまさぐる。
「どんな事されちゃうんだろうな?後で教えてくれよ?」
オスカーはイタズラっぽく笑ってソフィーの股に手をやる。
「もうっ……ちょっと悩んでるのにぃ……」
ソフィーは足を閉じて、オスカーはその手を引っ込める。
「ソフィーがどうしたいのか、に任せるよ。オイラは、ソフィーのしたい事を尊重するだろ?」
オスカーはそう言って眠りに入る。
……いずれ、オスカーは1人で旅に出るのが夢。
ソフィーはオスカーに縛られず、オスカーもソフィーに縛られず……
それが、2人の約束。
まあ、お互いに自分勝手なだけなんだけど……
朝になって、オスカーは帰って行く。
今日は八百屋の仕事を手伝うみたいで、ソフィーもアトリエで、本でも読む事にする。
……夜はモニカの所にお泊まりするつもりの日。
……暇だし……
と、コンテナに入る。
相変わらずの空っぽの棚……
そこを抜けてあのドア……
ひどくドキドキする。
……魔法の力……エロエロ……
ドアの閂、豪華な杖を外す。
前回と変わらない、薄く明るい部屋に、黒い巨大ぷにぷにがある。
そして黒い巨大ぷにぷにからソフィーに向けて、ぴょこん、と細い腕?を出した。
ソフィーはそれを握る。
「……凄くドキドキしてるね?」
マナの柱はソフィーにそう伝える。
……可愛い、好奇心旺盛な感じのする女の子の声。
「……エロエロなのは……なんか……ね?」
ソフィーはそう伝える。
「イキナリそんな……ガッツンガッツンにやらないよ?私は心得てるからね」
マナの柱は伝える。
この前とは違う、声。
若い女性的な声で、あどけなさの残る感じ……
「ぷっ……ガッツンガッツンって……」
ソフィーは笑う。
「まあ……おいで……力を与えてあげる……また受け取れた力については教えてあげるよ……」
マナの柱から、明らかに感情が読み取れた。
好奇心……
嬉しい……
そんな気分が伝わって来る。
「この前とは、違うヒト?」
ソフィーは尋ねる。
「そう。きっと今は2つの人格を持ってるのよ。聞く限りでは……もう1つの人格はおじいちゃんみたいだね」
ソフィーはぴょこん、から手を離して、服を脱ぐ為に部屋を出る。
服を脱いでドアの外、棚の上に乗せる。
……凄いドキドキする……
魔法の力を受け取る為とはいえ、これからエロエロな展開になりそう……
……いや、エロエロ展開になるに違いない……
「はぁ~……」
ソフィーはやたらと大きいため息をつく。
……暇だし……
……錬金術の力を受け取れるか分からないし……
……オスカーと致してたりするから、エロエロ展開も、少し慣れていたりはするけれど……
……これでいいのかな……
とか、やたらと思う。
とは言え、結局は黒い巨大ぷにぷにの部屋に、ハダカ突撃する。
「決心は固まったみたいだね?」
マナの柱はそう、ソフィーに伝える。
「うん……このままじゃ何も始まらない気がするし……結局突撃したよ」
ソフィーはそう、握るぴょこんに伝える。
「まあ、それでいいんじゃない?勇気が無いとね、得られる物も得られないから」
そしてこの前と同じ……
黒い巨大ぷにぷにに大きな穴が空いて、背もたれが倒れた椅子みたいな部分がソフィーを待っていた。
ソフィーは中に入り、背もたれが倒れた椅子みたいな部分に座る。
「ようこそ……」
黒いぷにぷにの大きな穴は閉じて、ソフィーの身体を包む。
顔まで埋まるのだけど、むしろラクに息は出来る。
そして宙に浮かぶような感覚……
目から鼻から口から……
ヘソからお尻の穴からお股から……
身体を貫いて心地好い風が吹くような感覚……
「今日、退屈なんだね?楽しくしてあげる。男の子とイイコトしてるし、イイコト好きだもんね?」
そしておっぱいをちゅうちゅう吸われ出した。
温かい風がくすぐるように吹いてる感じに、ソフィーは身体をうねらせる。
「んっ……あうっ……ガッツンガッツンしないって……」
身体の皮膚全体を、その温かい風がくすぐるように巡り……
髪の毛も根本まで撫で付けられて、頭が気持ちいい……
なんか全部心地好い……
つまりは強烈に感じさせられる。
「してないよ?まずは気分を出さないとね。ソフィーの身体、美味しく頂いちゃうけど……ソフィーも頂かれたくなっちゃうと……効果抜群なんだよね」
腰がむずむずする。イヤらしい気分になる。
腕が強く掴まれたような感覚。
そして身体の全部を、マッサージされてもにゅもにゅされてる……
「お口、あ~んして?」
ぷにぷにが入って来る?そう思いながら口を開ける。
温かい、ほのかに甘いのが口の中に入って来る。
……なんの香り?ふわっ、と香る。
……花の香りみたいな……?
「ヤバい……おかしくなりそう……こんなの……」
ソフィーは身体をもじもじうねうねさせながら思う。
「これからよ?お尻の方から私の餌……貰うから……」
抵抗出来ないソフィーの身体を捕まえて、汗と排泄物、脂や髪の毛先、爪の不要な部分を頂く。
その時に、力を与える。
……というか、魔力と同化していき、力を行使出来るようになる。
……お尻の穴を押し広げて、にゅるにゅると入って来る感覚。
たちまちソフィーは身体をひくん!ひくん!と震わせた。
「あっ!あうっ!」
思わず出るエロい声。
その声は黒い巨大ぷにぷにの中でやたらと響いた。
「いい反応!気持ちいいでしょ?」
ハダカの身体をもにゅもにゅされて、ソフィーは思わず顎を上げる。強く目を閉じる。
「このエロエロやばいっ!ハジケちゃうっ!」
ソフィーは目を閉じたまま、身体を震わせる。
「へへ、ソフィーは可愛いなぁ?……じゃあ……そろそろ入れちゃうな?」
オスカーが現れて、ソフィーのお尻を掴む。
「オスカー!?え?……なんで?」
ソフィーは目を開く。
開いてもマナの柱の暗闇のままのハズ……
だけどアトリエの明かりの中、オスカーがソフィーを見ていた。
「ソフィーの中のオスカーの記憶だよ。それがこの中で実態を持つんだよ」
マナの柱がそう伝える。
ソフィーが目を閉じても、オスカーに抱かれてる感覚、熱い体温が感じられて、まるで本物と変わりがないような……
それでいて呼吸は涼しくて……
「いまぁっ!ハジケたばっかりっ!あはっ!はああっ!あっ!あっ!あああっ!」
ずん!と突かれて、ソフィーは身体を反らせて顎を上げる。
オスカーはそんなソフィーを掴まえて、乱暴に身体を掴み、揉みくちゃにする。
「ひゃああんっ!あんっ!あんっ!」
ハジケた後に、更にもにゅもにゅされて突かれて……
キスを求めてソフィーはオスカーのほっぺたを探す。
そして手のひらに捕まえるほっぺたの感覚……
そして熱い唇の感覚……
「はぁ……はぁん……んぅ……」
ハジケた後で、優しく肉厚な手のひらで身体を撫でられるのが好き……
オスカーに見られて、嗅がれながらぴくんぴくんさせられらるのが続く。
「ソフィーの乳首、まだして欲しいって言ってるぞ?」
オスカーのおとぼけボイス……
「はぅぅ……っ……いまは……さすがにダメだよ……へろへろだもん……」
肉厚な手のひらはソフィーの口許に。
ソフィーは口を開いて、その指を口に受け入れる。
足を開いて、参ってるワレメを見られて、太ももをさすられて腰をうねらせる……
ひくん、ひくんと感じながら、まだエロエロな気持ちになっていく。
「あふ……ちゅっ……はぁぁっ……ちゅっ……」
ソフィーは、オスカーの指をしゃぶってその手に両手を絡ませる。
……もっとエロエロな気持ちになって、もっとエロエロしたいおねだりをする。
「ソフィー……どんどんエッチになってくな?」
そんな意地悪な言葉に、ソフィーはオスカーの顔を見る。
涙に濡れた瞳で見る、滲んだ顔……
でもそんなのが気持ち良くてすっかり病みつきなんだ。
それからも更にハジケてハジケて……
ソフィーは頭を真っ白にされた。
マナの柱の行為は止まり、ソフィーは呼吸を整える。
身体を貫いて心地好い風が、ラクに呼吸を整えていく。
……いつのオスカーだろう?
……こんな感じで激しくされて……
夢中になった日があった。今回はお尻の刺激まで凄くて、すっかり夢中になった……
「排泄物も頂くんだから、初めてだけどごめんね?今度はオスカーにも使わせてあげる?」
肩を揉み……
少し風も涼しくなって、マナの柱が伝える。
「……うう……後悔してるかも……これクセになるよ……めっちゃガッツンガッツンしてくるし……」
ソフィーはお尻の穴にまで侵入されて、身体を震わせながらそう伝える。
ぴくぴくするのが止まらない。
「ガッツンガッツンされたいスイッチまで、入っちゃったもんね?それにクセになるでしょ?うんちとかおしっこだけでもいらっしゃいな。時間を膨らますなら、時間も節約できるから。それに綺麗になるし」
そう伝えながら、マナの柱はソフィーを休ませる。
……今度は火照った身体に涼しい風が吹いて……
心地好いため息をつく……
それと、最近は少し燃え上がらない絡みを思い出す。
オスカーも飽きたのかな……
……とか悲しく思う。
気分も身体も落ち着いて、冷めてく。
「なんでこんなの食べるの?マナの柱は……」
ソフィーは、涙まで舐め取られてるのを感じながら、マナの柱に尋ねる。
「私にも良くわかんないんだけどね……ソフィーが何故、草を食べないでパンを食べるのか?オレンジ足は虫を食べるのか?って聞かれてるようなものね。それとあらかじめ言っておくと、ここは男の子は入れない仕組みがあるよ。男の子がアトリエに居ると、地下に入れない仕組みよ」
……そんなギミックがあったのか……
とソフィーは思う。
「さて、ひと休みした所で本命に行こうかな……素敵な悲鳴を頂戴ね?」
……また温かい風が、くすぐるように吹いてる感じが始まる……
そしてソフィーの女性器に入り込んでいたのが、温かくなってぴくっ、ぴくっと動いた。
「本命……!?さっき本命だったよね……っ!」
ソフィーの身体も、やたら敏感にぴくっ、ぴくっと震える。
「でも、これからまたして欲しいの、知ってるよ?ソフィーの気持ち、全部分かっちゃうんだから……」
ほんの少し、じゅる……じゅる……
と出入りしたら、ソフィーは電撃に撃たれたように、まだ敏感さの残っていた身体を跳ねさせた。
「きゃああぁんっ!あぁんっ!」
エロい叫びはやたら反響して、真っ暗な世界に浮いたソフィーが、身体を震わせる。
今度はそんな世界のまま……
激しい快楽に、また頭が真っ白になる。
強烈としか言い様がない刺激に、ソフィーはぐったりして、マナの柱はまた止まった。
身体が余韻に震えて、何もかも敏感になるのを感じる……
涼しく心地好い風すらも、その敏感な身体を苛むような……
「可愛い……15歳だもんね?1番ステキな蜜が出る時期。ソフィーは男の子を知るのが早かったんじゃない?なのに、ここは擦られた事なかったんだ?」
マナの柱が伝える。
ソフィーは口の中を舐め取られながら……
思いが湧いてこない……何も考えられない……
暫く休み、おっぱいをちゅうちゅうされる。
身体を揉まれてまたびくん!びくん!と身体を震わせる。
そしてまた休み……
「ふふふ……今日はこのくらいでソフィー……満足しちゃったね?だから終わりにするよ……ソフィー……あなたに力を与えたよ……まだまだ力を注がないと物足りないけれど、ソフィーの言う錬金術士の力を、あなたは受け取れたよ……」
ソフィーは気を失って眠った……
心地好い涼しい風が……
温かく眠りに落とす風になり……
ソフィーの眠りを深くしていく……
膨らんだ時間の中で眠り……
8時間程ゆっくりと眠る。
……深く浅く深く……浅く……
眠りのサイクルもマナの柱はしっかり心得ている。
……ソフィーは身体も頭も上質な眠りで休めて、目を覚ます。
マナの柱はぺた~んと平たくなっていて、部屋の明かりが目に眩しい。
「……力、貰ったの?」
裸のまま動き出したソフィーは思う。
腰ぐらいまで浸かっている、なんでかぺた~んとしているマナの柱に、それは伝わる。
「与えたよ。ソフィーの身体に入ったから、この世界の不思議な力を使えるようになったよ。それはまだ弱いけど……あなたの力を教えるね」
……錬金術、特性。素材の特性が解る。
……錬金術、力。錬金術を行使する時、新しい物を生み出す。
……錬金術、技。錬金術を行使する時、特性を移す。
……錬金術、剛力。錬金術を行使する時、安定させる。
……魔法。魔法が使える。また技として常人離れした攻撃や防御が出来る。
……魔法、HP。ダメージを受ける時、魔法の力のバリアを消耗する。
……魔法、MP。魔法を行使する時、魔法の力のバリアを消耗する。
……魔法、LP。疲労を受ける時、魔法の力のバリアを消耗する。
……特性適用、業。装備品の特性を自身に適用させる。また、周囲の仲間にも適用させる。
……慈愛、特。マナの柱の力を受けて、その覚醒能力を持つ。
と、説明された。
「凄いね。ここまで派手に力を受け取れるなんて、ソフィーは欲張りだね。これなら随一の錬金術士になれるんじゃないかな」
ソフィーは裸のまま、また放心状態になった。
「嘘……ついてる?」
思わずそう伝える。
錬金術なんて出来なくて、蛇を捕まえるのも上手くないし……
……これからどうしようか……
それを考えるのが嫌だった。
自分の力で、何も出来ないような気がしてた。
「嘘ついてどうするの?でもその力は不充分で弱いから、ここに通わないとダメだよ?天才錬金術士の誕生は、もうちょこっと先になるね」
マナの柱は楽しそうなウキウキと共に、そう伝える。
「通うのかぁ……エロエロ凄すぎてオスカーが霞んじゃうのが怖いなぁ……」
黒いマナの柱に半身浴しているみたいな感じで、ソフィーはそう思う。
オスカーとエロエロしてる時にため息とか出ちゃいそう……
とか思うのだ。
「そこも大丈夫だよ。そういう能力も得てるからね。慈愛、特。の能力は、男の子を誘惑する能力で、マナの柱の覚醒能力を男の子に使う事になるよ。オスカーも錬金術士になっちゃうかもね?」
そんなソフィーの思いを伝えても、マナの柱はウキウキしたまま、そう返して来た。
むしろオスカーのエロ元気100倍、ソフィーへのエロ視線100倍!
……みたいな感じになる目論見で、マナの柱はソフィーではないのに、ウキウキワクワクなのだ。
「そ、そうなの?」
ソフィーは戸惑う。
マナの柱のウキウキワクワクが伝播して、ウキウキワクワクさせられてきた。
「オスカーとのラブラブも、深まるといいね!私も応援しちゃうんだからね!」
そんなやり取りをして、ソフィーはマナの柱から出る。
「またおいでね!」
……ソフィーはマナの柱の部屋を出ていく。
散々ハジケたけど、しっかり休んでいるので、足取りもしっかりしてるし、頭もスッキリしてる。
棚の並ぶ廊下で服を着て……
コンテナを出た時、朝だった。
時間が止まるらしい話は本当みたいだ……
早速、錬金釜に向かう。
でも、レシピは何もない。
……井戸水と近くで手に入れたうにを入れてみる。
……何も起こらない……
「……力が弱いのかな……まだ1回じゃダメって事かぁ……」
今出来る事はなんだろ?
……食べる事かな……
栄養不足じゃマナの柱に文句言われるし……
まだ朝……
マナの柱に錬金術の事を聞きに行く。
ドアを開けると、マナの柱から、またぴょこんと細い腕が出る。
「錬金術やってみたけど、何も起こらないよ……?」
ソフィーはそう伝える。
「ちゃんと通わないと、貰う力は完成しないよ?まだ弱すぎるし、それも安定してないからね」
ぷにぷに的なカタチに戻ったマナの柱は、答える。
「……あたし、何をするべきかな……?」
ソフィーは尋ねる。
また、ここで……?……今から?
なんて思う。
「何をするべきか……ねぇ……美味しい物を食べる事じゃない?食べれば身体が充実するし、充実してた方が何かと良いよね?」
身体が資本……
美味しい物を食べるのが今出来る仕事……
「美味しい物を食べるには……キルヘンミルクスネークを!採らないと!?」
ソフィーはそう伝える。
それしか思い浮かばなかった。
「ん~……まあ、濃いモノかなぁ……ソフィーの食生活を思うに、オスカーからの貰い物と、キルヘンミルクスネークカモン!でいいんじゃないかな。私が干渉した事で、きっともっと食べれるようになってるよ」
マナの柱にそう伝えられて、ソフィーはアトリエに戻った。
ここには、ゲームには無い、勝手に付け加えた設定を書いておく所。
[錬金コート]
ソフィーの着ている藍色の錬金術師っぽい上着。勝手に命名。
[錬金コートの不思議機能]
ポケットの中の物が、汚れたり濡れたり割れたりしない。
[ウメさん]
ゲームにも出てくる井戸の所のおばあさん。ただ、名前は出てこない。ソフィーとは近所付き合いがありそうだし、名前も知らないのは不自然だと思い、勝手に命名。
[ソフィー×オスカー]
ゲームでは、特に恋仲なんて事はない。
[鳩]
鳩。
[オレンジ足]
ムクドリ的な小鳥。夕方には群れで巨大な雲になり、その雲が激しく蠢き、寝床と決めた大木へと帰って行く。
[黒い親分]
黒いニワトリ。鳩とかと同様、あまり人を恐れない。
[ギャーギャー鳥]
キジ的な鳥。ニワトリよりは少し小さい。機嫌が悪いと襲って来る事もある。
[教会の子供達]
ゲームでは、近くの森には犬を追いかける謎の少年ぐらいしか見かけない。
[キルヘンミルクスネーク]
白い蛇。そこそこ居るので、探し歩く日々。
[バーニィさん]
ゲームでは出てこない。教会関係者の人。教会の子供達が働いていたり、教育を受けていたりする為、スタッフを増やしたくなったので登場。
[泥蛇]
採れた蛇の不確定名。キルヘンベルの蛇は泥を纏って生活するものが多いので、洗わないと分からないタイプの蛇。
[うずまき貝]
カタツムリ的な生き物。
[ふかふか緑]
シソ的な植物。
[ひらひらキノコ]
キクラゲ的なキノコ。
[王様キノコ]
シイタケ的なキノコ。
[ディーゼルさん]
教会のスタッフを増やしたくなったので登場。バーニィさんよりも筋肉が凄い。
[塩と八百屋]
ゲームでは、特に塩とか食事風景が出てこない。ソフィーはいつもお腹へった言ってるけれど。
[床板の隙間]
アトリエの暖炉の前の床板。排水的な場所が欲しくなったので登場。ゲームでは、特に生活排水が出ないので、登場しない。
[栄養不足]
ゲームでは、特にソフィーが痩せているなんて事はない。
[大馬車]
物流トラック的な物も欲しくなったので登場。酒瓶、酒樽は重いハズなので、でかい馬車となった。また、何もない田舎で、子供が興味を示さないハズがないと思われるので、子供にも人気、という事に。
[黒王丸]
大馬車、という事で大きな馬も欲しくなったので登場。ラオウの乗ってるアレ的な馬。
[ベッドとベッドの間の地下への細い扉]
アトリエの地下室に、この世界の魔法の源が欲しくなったので登場。地下室の入り口として、ここかな~的な感じ。
[コンテナへの入り口]
ゲームでは、どこがコンテナなのか不明。四次元なのか……?ぐらいのキャパシティでアイテムを保管出来るけれど。
[ドアの閂の豪華な杖]
閂が欲しくなったので登場。
[マナの柱]
魔法の源が欲しくなったので登場。ゲームでは、勿論登場しない。
[2人の約束]
所帯じみてはいない2人。
[食べられない悩み]
痩せている、という設定故の呪い。
[錬金術の力][マナの柱から貰う能力]
ゲームでも錬金術を使える。でもこんな感じのステータスは出てこない。