マスター達に訪れていた一時の平穏は、街に溢れた悲鳴で掻き消えてしまった...。
「...んん...。」
周りが騒がしい気がする...。いつの間にかに寝てしまっていた体を起こして、意識を覚醒させていく...。
(...あれ?なんで近くにライダーがいないの...?)
そう思った時だった。
ドォォン...。
建物の崩れる音、聞こえ始めた街の人々の悲鳴、直ぐに周りの状況がおかしい事に気づいたマスターは急いで建物の外に出た。
外はまるで最初から人がいなかったかのような廃墟が並んでいた。空にはワイバーンやドラゴンといった神話に出てくる様な生物が溢れていた。
「先輩!大丈夫ですか!」
「ふぅ...とりあえず建物の周りの奴は倒しておいたっす、マスター。」
「...う、うん。大丈夫...。...とりあえずルーラーと合流を目指そうか。」
「了解っす。」「了解です。」
そう言って、マスター達は周りを警戒しつつ広場の方へ歩き出した。
「私達が来るまではあんなに綺麗な街でしたが、ワイバーンやドラゴンだけではこんな風にはならないはず...。もしかしたら、サーヴァントが絡んでいるかもしれないですね...。」
「そうっすね...。その時はまぁ、出来るだけは頑張るっす...。」
ピピッ...。支給されていた通信機器が鳴る。
「前方にサーヴァント反応!反応数6。その中の1人はルーラーの反応が出てるよ。その他5人は未確認サーヴァント、敵か味方かは分からないから注意してほしい!」
「...了解。」
「敵サーヴァントだと、ルーラーがヤバそうっすね、出来るだけ急ぐっすよ!」
そう言ってボロボロになった街を横目に広場に向けて駆け出した。
.,.広場ではルーラーと向かい合っているジャンヌらしき人物の後ろに4人の人が立っていた...。
「貴方は...そう。どうしようもなく愚かなのですね。そうやってサーヴァントになってでも、貴方を...いいえ、私達を裏切った国の為に戦うのですね...。」
「...やはりですか...、貴方はルーラーでは無いのですか?ジルは、ジルは近くにいるのですか...?」
「ふっ...。教えてあげる義理はありませんが、まぁ少し位は良いでしょう...。私は黒化(オルタ化)しているのでルーラーとしては顕現していません...、ジルは今追加のサーヴァントを呼ぶ儀式の用意をしています...。これくらいでいいでしよう?」
「待って下さい...何故このような事を...」
「何故?何故ですって?...あはは、ホントに馬鹿なんですね...。...全ては私を裏切ったこの国への復讐しです...。例え私自身が敵であっても容赦はしませんよ?」
「...っ。私がこの国を恨んでも、復讐しても、何も変わらないんですよ...。」
「そうかもしれませんが、それでも私はただ復讐するだけです。ランサー アサシン、貴方達にこの場を任せます。ルーラーと...今、こちらに向かってきている他のマスター、サーヴァントも処理しておいて下さい。」
「了解だ、マスター」「ふふふ、了解よ、マスター」
そうして、戦いの火蓋が切って落とされた。
遅くなってすまねぇ...インフルエンザになったり、アイアイエー島に囚われたり...続き...何時になるかな...。気長にお待ちください。