ジャンヌについて行き、たどり着いたのは木々が生い茂る森だった...。
「ここならばあまり迷惑を掛けずに話す事が出来ますかね。」
(足が...痛い...)
そんな事を思うが声には出さなかった...。
「...じゃあ、俺から質問してもいいっすか...?」
「ええ、構いませんよ。」
「あんたさっきルーラーって言ってたが、だいぶ力弱ってるんじゃないか...?」
「はい。まずはそこから説明しましょうか...。先程も申しましたか、私のクラスはルーラーつまり本来天秤を持つものとして、聖杯戦争を見守る立場にあります...。しかし、今の私には他のサーヴァントを操る事のできる2画の令呪も、真名看破も出来ません...。
それにこの時代はまだ私が火炙りにされてからあまり日が経っていない為、サーヴァントとしての知識もまだまだ足りないのです。」
「...そう聞くと弱ってる、じゃなくてまだまだサーヴァントとして出てきたばっかりってことっすね。」
「はい。面目ないですが、それが今の私の現状です。」
そういった意見交換をしていると辺りは暗くなり、薪を起こして火を確保すると少し眠気が出てきた。
「マスターは人間ですから、そろそろお休みになって下さい。私は今はデミ・サーヴァントの状態なので寝なくても大丈夫です、火の番は任せてください。」
「マシュがそう言ってくれるなら...。」
マシュがそう言ってくれるならと寝る準備をした。
...野宿なんかした事が無いので若干手間取っていると、ライダーが手伝ってくれた。
「...まぁ、生前は旅ばっかりしてたんで。このくらいお安い御用っす。」
「あ、ありがとう...。」
少し噛んでしまったが、最初の頃に比べたらだいずんマシな方だろう...。
そうしてマスターはゆっくりと深い眠りについた...。
「...ジャンヌさんは、生前の世界に対してどういう思いがありますか...?」
「そうですね.,.。特に憎んでいるわけではありません。私は神のお言葉にしたがっただけですし、実際戦地にもたちましたが私だけの力ではありませんでした。...私と共に戦ってくれた兵士達。私を信じてついてきてくれたジル。様々な人の支えがあって今の私があるのです...。」
「そうなんっすね。俺には生前そんな誇れるような話は無かったので羨ましいっす...。」
「そんな事はありませんよ。私にも是非聞かせてください。」
「...まぁ、ホントに誇れるような話じゃないっすからね...。聞いて後悔しなっすね...?」
「はい、勿論です。」
「じゃあ、何処から話せばいいっすかね.,.。取り敢えず俺はある国の王様で...」
...すっかり夜が明けて、辺りに小鳥の綺麗な鳴き声が響いていた...。
「...おはようっす、マスター。」
「おはようございます、先輩。」
「2人ともおはよう...。」
「...朝食は俺が作ってたっす。お口に合えば幸いっす...。」
「...うん。ありがとう」
「あぁ、マスター。おはようございます。」
「...お、おはよ...う。...なんて呼べばいいの...?」
「私の事はジャンヌと言うと他の兵士の方々に警戒されると思うので、私の事はルーラーと呼んでください。」
「...分かった。おはよう、ルーラー。」
朝の挨拶を済ませ、朝食を食べて今日はオルレアンにある大きな街に向かうそうだ...。
「...これから多分戦闘が多くなると思うっす...。マスターもあまり無理しないように。」
「... 言われなくても...分かってるよ...。」
「では出発しましょう。今日で出来るだけ情報を集められるように頑張りましょう。」
そう言って私達は森から抜けた...。
ライダーの宝具解放のお話はまた今度に...。(マスターはまだライダーの過去話を知らないためまだ宝具は打てません。)
ライダーの話を聞いたのはマシュとジャンヌだからね。仕方ないね。
明日の投稿はお休みします。明後日を楽しみに待っていて下さい。