二つの日本召喚   作:死滅殺鬼

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みなさん、お久しぶりです。まず忠告ですが今回の話は一部というよりほとんどの人が歪曲した歴史に見えると思います。その際は二次創作なので暖かい目でみてくれると幸いです。では、どうぞ。

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閑話 二つの日本の国家時勢

大日本帝国

 

 1945年12月14日の日本国との会談以降、こちらの日本はもう一つの日本から試験的に導入した医療、コンピューターシステム、その他多数のモノを使いすごく驚いた。特に医療においては、不治の病とされていた『結核』、台湾で感染者が多発していた『マラリア』、それ以外にも既存のワクチンでは治療できなかった病気に対する特効薬が見つかったことは、当時の日本の死亡率を大きく低下させた。またコンピューターシステムは元来の演算能力を遥かに越えており、最新の測距儀である倒分像立体視式十五米二重測距儀(15m測距儀)ですら敵わない。特にレーダーシステムは島などを誤認していたこともあまり信頼されていなかったが、島を誤認しないためレーダー導入に消極的な者達もレーダー導入に賛成した。

 だが日本からの書籍や動画などを視聴したことにより、軍事関係者が告発される事態が発生した。特に陸軍の将クラスで無理な作戦の決行、玉砕や民間人への暴行傷害、人命軽視、青年将校など、かなりの人数が逮捕された。また海軍でもそれなりの人物が逮捕され、その中には『造船の神様』といわれる平賀譲もいて日本全土を震撼させた。

 そして軍事技術において陸軍では日本国から試験的に導入した『89式5.56mm小銃』、『74式戦車』その他多数、海軍ではレーダー、高角機関砲、ミサイル、魚雷などが、そして双方の軍で共同に導入されたのは退役した『F-4EJ』、爆撃機として『P-3C』など様々である。また、爆撃機はともかく戦闘機は求められる性能が違うこともあり、装備に関しては陸海軍で分けることになった。

 陸海軍は仮想敵国であった『ソ連』または『アメリカ』が無くなったことにより、互いをいがみ合うことが少なくなっていくことにもなった。それ以外にも日本国との出会いにより、訓練などで過度な内容は体罰として厳しく処分されることにも繋がった。ただし、一部の訓練は上級部隊の訓練として残った。

 それ以外にも憲法の一部改正、徴兵制度の見直し又は撤廃、陸軍省、海軍省の合併の案が出されたが、見送りになった。また、日本との出会いだけではあるが、軍事的脅威なしとされ戦時体制が解かれた。

 

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日本国

 

 2025年8月20日の大日本帝国との会談以降、こちらの日本はもう一つの日本で残っている建造物を元に、壊れている建造物や作品の復旧が行われた。中には原爆ドームを以前の広島県産業奨励館にする案もあったが世界平和や文化遺産登録の件もあり却下された。その代わり、原爆ドーム付近に広島県産業奨励館の博物館が作られ写真が展示されることになったりと、良いこともあった。

 また、自衛隊及び米人部隊は能力向上のために大日本帝国から教官を派遣してもらったところ、米人部隊の方で脱落者が多発(海軍が多いため)、自衛隊でもいたがレンジャー部隊ということもあったのか、そこまで落ちる者がいなかった(とはいえ参加した40%以上は落ちている)。

 そして日本国から大日本帝国へも軍事技術の勉強として使節団が派遣されていた。何故か。理由は30cm以上の大砲だ。実は第二次世界大戦以降、航空主兵論が発達した地球ではその技術が失われていた。技術が失われてた理由としてはほとんどの設計図が焼却処分されてしまったことにある。そのため、30cm砲以上は開発不可能になっていたのだ。だが、大日本帝国との出会いにより開発が可能になったかもしれないのだ。なぜ疑問系なのかというと、技術を覚えられるのは彼らの技量次第であるため分からないのだ。だが製造可能になれば兵器の開発の幅が大きく向上することになる。

 それ以外だと災害派遣の要請であろう。連続大地震の結果、各地で被災者が溢れているのだ。当初は旧日本軍というのもあり批判されたが、自衛隊と同じように接してきたので快く受け入れられた。一部では差し入れをしようとしたが頑なに断られたらしい。

 

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日本国 2025年8月26日(1945年12月20日)

 

 特別VRルーム第二会場

 

 大日本帝国から再び使節団を招いていた。理由としてはあの戦争のあと、どうなったのかを教えるためだ。彼らはすでに日本が敗北したことは我が国との出会いで分かったらしいのだが、どう負けたのかを知りたいらしい。だが、東條と山本が奇妙なことを言っていた。「やはり負けたか」と、まるで知っていたかのようにだ。

 

「では過去にN○Kで報道されたものとYo○Tu○eにおける情報を元に作成した昭和前期から今までのことを映します。それとこちらをお付けください」

 

 東條と山本たちはいわれるがままそのヘッドギアを被った。

 

「では、始めます」

 

 一瞬だが脳内に電気が走り、目をつぶる。痛みが無くなり、目を開けるとそこには昭和前期の映像が流れていた。

 

『1926年、大正天皇の崩御により裕仁様が新たに即位し昭和の時代を迎えました。第一次世界大戦後の我が国では大正デモクラシーの風潮を受け継ぐ形で政党政治が行われるようになりました。ですが、恐慌に継ぐ恐慌が重なり政府に対し国民は怒りをあらわにします。

 そして1931年、日本を揺るがすことがおきます、満州事変です。関東軍の暴走により中国北部は支配され、傀儡国家「満州国」が建国されます。その結果、日本は国際的に孤立する道を歩んでいくことになります。

 そして1936年に大きな事件が起こります、二・二六事件です。陸軍の皇道派である青年将校たちが起こしたクーデターにより、松尾伝蔵内閣総理大臣秘書を含む政治家5人、警察官5名が死亡し警察官1名が重症を負いました。ですが、天皇の意思に逆らったことは大変重罪で、首謀者の死刑や逮捕が相次ぎました。

 その翌年には謎の発砲事件「盧溝橋事件」が発生します。これによる日中衝突により、日本は45年までの長い間「日中戦争」が始まります。

 日本はこの期間にノモンハン事件、日独伊三国同盟、日米通商航海条約の失効、さまざまな歴史的事件が起こります。そして、ナチス・ドイツ第三帝国によるポーランド侵攻により、第二次世界大戦が始まります。

 そして1941年に石油輸出も禁止された日本は、ついに戦争の火蓋を切りました。太平洋戦争の勃発です。日本のアメリカのハワイ、真珠湾攻撃で始まり最初は連戦連勝を重ねていきますが、1942年のミッドウェー海戦で敗北を喫します。主力空母の4隻を失ったことは、日本で多大な衝撃を受けます。ガタルカナル島、大東亜会議、ビルマ、中部太平洋、マリアナ、フィリピン、神風特別攻撃隊、沖縄戦、ひめゆり部隊、本土空襲、硫黄島、そして坊ノ岬沖で史上最大の主砲を持つ大和が沈没します。大和沈没により、日本本土への空襲はさらに激化しました。東京大空襲により東京は焼け野原になり、そして広島・長崎に史上最悪の兵器「原子爆弾」が投下されました。これにより日本は「ポツダム宣言」を受け入れ事実上の無条件降伏をします。

 敗北した日本をGHQ(連合国軍最高司令官総司令部)による支配を受けます。これは1952年のサンフランシスコ平和条約締結の間まで続きました。その間に起きたのは東京裁判、アメリカの沖縄統治、ソ連の北方領土占領、韓国の竹島占領、さまざまなことが起きました。東京裁判ではアメリカを中心とした戦勝国による軍事裁判であり、東條英機を含む7名が死刑になりました。そして、日本はGHQの主導で憲法を改正します。その9条には戦争放棄が制定されました。日本は平和主義国家へと成り代わっていきます。

 そして時代は昭和中期へと移ります……』

 

 その後も休憩を含めながら続いて行った。

 

『そして治仁(なさひと)様が子供である和仁様に譲位し、日本は安久の時代へと移り変わります。2020年に東京オリンピックが開催され、世界は大熱狂しました。しかし、その反面として経済が悪化しデフレとなっていきます。2021年末期には未知のウイルスの発生により世界各地でパンデミックが多発、日本でも緊急事態宣言が発令されました。2022年に未知のウイルスによる人種差別が問題となりアメリカとの関係が悪化しました。株の大暴落も発生し第二次世界恐慌が発生、世界各地で経済不況が相次ぎました。そして、世界恐慌による経済不況により世界中で軍事行動が活発化しました。そして中東で第五次中東戦争が勃発、アメリカのイラン・イラク侵攻、アメリカとの経済断交、自衛隊戦力拡大、在日米軍の日本支持と日本を取り巻く環境は変わっていきます。そして2025年この異世界に転移しました。』

 

全ての視聴が終わったあと、東條英樹がただ一言こう言った。

 

「所々、違う箇所がある上におかしなところがある」

 

 その発言に一部を除いた多くの人物が驚いた。

 

「え、えっとどの辺でしょうか?」

「まず、満州事変だ。あれは関東軍の暴走ではない。関東軍の意思だ」

 

 その発言に歴史専門家の一部が陸軍を批判した。

 

「やっぱり、関東軍は最低だな。やっぱり、クズのあつま」

「なんだと?」

 

 山本も聞いたことのないほどの東條の低い声に誰もが驚く。そして、東條はこう言った。

 

「貴様は満州の何を知っているのだ?歴史か?人か?経済か?俺たちがやったのは、満州の救済だ」

「どういうことですか?」

 

 その発言に先ほどひどい言葉を言った歴史専門家が尋ねた。

 

「そもそも満州は中国の領土ではない」

「!?」

 

 その発言にさらに彼らは驚いた。

 

「中国の指導者は漢人であり満州人ではない。そしていまは無き清の皇帝は満州人である。そして清が滅亡したあと中国は内戦になった。だがそこに上からソ連が攻めてきたら?」

「上からソ連……あっ!?」

「やっと分かったか?ソ連が上から攻める場合必ず満州を通る。中国は内戦中でもあるし、軍事力も乏しい。なら我が国が守らなければならない」

「そ、それは建前で実は資源を狙っていたんじゃ……」

「資源?資源はともかく満州鉄道の権益などはあったが資源は知らないな。それに経済発展してきたらアメリカや他の国々に難癖つけられてこちらは困ったものだ」

「そうだったのですね……」

「それともう一つ、なぜ我が国だけ責められてアメリカは責められないのだ!?」

「?なにがですが」

「原爆に東京大空襲、どちらも民間人を狙った行い、完全な国際法違反だ。確かに我が国も宣戦布告なしで攻撃し国際法違反なのは分かっている」

「ふざけるな!あなた方も南京大虐殺ということを行ったではないか!」

 

 この言葉に東條が顔をしかめる。そして口を開いた。

 

「南京大虐殺というのは初めて聞いたな、おい」

「はい」

「関東軍及び南京に進行した軍人たちにあとで聞いてくれ。南京で大量殺戮を行った部隊がいるかを」

「はっ、急ぎ連絡します」

 

 東條に呼ばれた軍人は本国に連絡をした。事実かどうかを確かめるためだ。転移後、関東軍と南京駐屯部隊は別々の師団に別れたため、数日時間はかかるが。

 

「すまなかったな、子孫たちにこんな汚名を着させてしまって」

「は、はあ……」

「だがそれ以外にも言いたいことがある」

 

 歴史専門家は(まだあるのか)と心の中で彼らを少し見下していた。自分たちが調べたことを真っ向から否定しつつ、さらにまだ不満があるのかと。

 

「山本、他の奴らも立たせろ」

「もちろん、分かっている」

 

 すると大日本帝国側の人たちが一斉に立った。これには驚き歴史専門家は何かされるのかと怖くなった。だが述べられた言葉と行動は全く違っていた。

 

「誠に申し訳なかった!」

 

 そうきれいな土下座である。まさか先人たちに土下座されるとは思っていなかった歴史専門家たちは困惑した。そして理由を聞いた。

 

「え、えっとどうされたのですか?」

「謝って済む問題ではないことは分かっている。だが我々がした愚行は大変重罪だ」

「どういう意味ですか?」

「『神風特別攻撃隊』で未来ある若者たちを死なせて……いや、殺してしまった。これは私一人の問題ではない。国家全体の問題だ。いくら窮地に陥ったとはそんなことをしたのは事実、未来だとしてもだ」

 

 その言葉のあとに長い静寂が訪れた。だが一人の歴史専門家が言葉を発した。

 

「確かに未来とはいえあなた方が若者たちを特攻で殺したのは事実」

「……」

 

 何も言い返せず無言になる。

 

「だがそんな特攻隊を尊敬している自分がいます」

「なぜだ、あんな人命軽視の行動を……」

「確かに人命軽視でありとても許されざる行為ではありません」

「………」

「ですが特攻をしてまでも私たちの国を守ろうとしてくださったのです。各部隊で強制や志願などと違うところはあります。だが変えられない事実があります」

「変えられない事実?」

「『勇気』です。私は戦争を美化するつもりも、神風特別攻撃隊を美化するつもりもありません。ただ彼らの行動を見て私が感じた意見を述べただけです」

 

 東條たちは立ち上がりもう一度謝罪した。あとあと謝罪金を支払うと遠江が聞いたときは、驚いたらしい。また大日本帝国では秘密裏に研究していた原子力爆弾を東條が天皇陛下に取り次ぎ、勅命で禁止させた。




 満州事変ですがあれには明確な理由がございます。それは中国大陸で日本人がいじめや嫌がらせ(アメリカの排日運動)が起きていました。しかし、日本政府が動かなかったので関東軍が動いたのです。日本政府は『国際協調』を優先した結果、『関東軍』が動くしかなかったのです。信じるか信じないかはあなた次第です。

さて、次の題名は
『ロデニウス近隣諸国の変異』
です。いつも通り期待せずお待ちください。

 なお、間で『国家紹介』と『兵器・武器紹介』を入れる可能性あり。
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